
「この不調、何科へ行けばいい?診療科ナビ」と題した記事を連載しています。第1回は消化器内科、第2~第4回は精神科、第5回は心療内科,第6~8回は耳鼻咽喉科について、それぞれどのような症状、病気を扱うのか、また治療法などを紹介しました(各回のリンク先は文末を参照してください)。
今回は「循環器内科」について、兵庫医科大学病院の副院長で内科部長、内科指導医・専門医、『胃は歳をとらない』(集英社新書)の著書が話題でもある三輪洋人(みわ・ひろと)医師に尋ねます。
三輪洋人医師
心臓と血管の病気を診察する循環器内科
——循環器とは体のどの部分をいうのでしょうか。
三輪医師: 循環器とは、心臓、動脈、静脈、毛細血管、リンパ管のことで、体液を全身に循環させる、また老廃物を回収する役割がある臓器、器官の総称です。体液とは医学的に、血液とリンパ液を指します。
——どのような症状で診察に訪れる人が多いですか。
三輪医師:循環器内科では、心臓と血管の症状を扱います。心臓の不調を疑うような、息切れ、呼吸困難、胸痛、ドキドキ感などの動悸(どうき)、失神発作、めまい、背中の痛み、むくみ、また、健康診断などで判明した血圧の数値の異常などで受診する人が多いです。
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