くらし情報『“傷つき”を恐れる時代だからこそ考えたい「傷つくかもしれない関係の価値」【東畑開人】』

2022年4月9日 13:00

“傷つき”を恐れる時代だからこそ考えたい「傷つくかもしれない関係の価値」【東畑開人】

「今の時代に合わせた本を、心理士として一冊書けたら」という思いでした。

そんなふうに考えていたときに、「夜の航海」という言葉が出てきたんです。今の時代は、すごく自由だけれども誰も責任を取ってくれない。つまり、方向を自分で決めなきゃいけない。河合隼雄は、向かう方向が決まっていた“大船”の時代に、違う方向で生きていく勇気を与えてくれましたが、今の時代は方向が決まってないから、方向自体を自分で見いだしていかなければいけません。

調子が良いときはスイスイ進んでいけるけれど、ときどき方向が分からなくなって、もう一回考え直さなければいけないときもある。そんなときに、人はカウンセリングに来るんだろうなと思ったんです。これが大きなコンセプトとしてありました。

——図形の問題を解くために使う“補助線”になぞらえた「心の補助線」というのも分かりやすかったです。補助線によって複雑な心を分解すると、自分の中にどんな思いがあってどう葛藤しているのかが見えてくる。東畑:最初は『こころの処方箋』(1998年、新潮社)のダジャレだったんですけど、心理学は本質的に「補助線」なんだと感じています。心って実態がないので、補助線を使って便宜的にいったん整理してみました。

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