
コラムニストのジェーン・スーさんが会いたい人と会って対談する企画。今回のゲストは、能町みね子さんと「夫婦(仮)」として共同生活を送り、最近は『私みたいな者に飼われて猫は幸せなんだろうか?』(著:能町みね子、写真:サムソン高橋)も上梓したゲイライターのサムソン高橋さんです。全3回。
「とにかく社会の歯車になりたいって思っていた」
ジェーン・スーさん(以下、スー):サムソンさんはもともとは鳥取のご出身ですね。
サムソン高橋さん(以下、サムソン):スーさんは文京区育ちですよね。『私がオバサンになったよ』読んでうわーって思いました。軍パン履いてアフロでフェリス女学院ですって。当時「CUTiE」に載ってたCHIEKO BEAUTYっぽい。
スー:その世代ではありますけど、違う違う。そういうのを指をくわえて見てたCHIEKO BEUATYワナビー。
サムソン:うちは典型的なダメな親でしたからね。
スー:どうダメだったんですか。
サムソン:単純に働かない。
スー:あー、ベーシックな。
サムソン:はい、本当にベーシックなダメな親で。親が働かなくて、お母ちゃんが主に家計を支えているんだけど、お父ちゃんは働かない、暴力を振るう、ギャンブル狂。
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