
黒澤はゆまの歴史上の女性に学ぶシリーズ、今回はグレース・ホッパーです。コンピュータ言語・COBOLを開発した女性の人生を追います。離婚やうつ、女性の働きづらさに直面しながらも、彼女はいつも「意志を持つこと」を忘れませんでした。
コンピュータに“言葉”を教えた女性
今や私たちの生活に一時も欠かすことのできないコンピュータ。
ふとまわりを見渡しても、パソコンやスマホは言うに及ばす、テレビ、電子レンジ、冷蔵庫、洗濯機、目につく家電のほとんどに組み込まれ、自動車や電車、飛行機といった輸送機器の制御にも使われています。
黙々と社会のインフラを支えてくれるだけでなく、時に歌ったり、踊ったり、ゲームの相手になったりしてくれる彼らは私たち人類の最高のパートナー。最近は、ポケモンGOで、新しい友達を作るきっかけを与えてくれたりもしましたね。
しかし、このコンピュータ、草創期は電流のオン・オフしか解さず、パンチペーパーを呑み込んだら、ガタゴト動いて、またパンチペーパーを吐き出す、味も素っ気もないマシンでした。当時は、彼らに何かやってもらおうと思ったら、こんな感じの0と1の羅列を打ち込んで命令する他なかったのです。
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