2016年9月20日 14:30
ギリシャの難民キャンプで暮らす13歳の少女が見た世界

日本では新学期が始まる9月ですが、世界には難民であるがゆえに何年も学校に通えないままの子どもたちがいます。中東からの難民が押し寄せているギリシャにも、そんな子どもたちが何万人も暮らしています。国際人権NGOアムネスティ日本の調査員がギリシャの難民キャンプで出会った13歳の少女と、彼女が日々目にしていた世界とは。
難民の4割が子ども
ボートでヨーロッパ諸国を目指す難民が最初に到着するのがギリシャです。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によれば、今年1月から8月までにギリシャにたどり着いた難民は、16万人以上。そのうちの38%が子どもだそうです。

©Amnesty International (Photo: Richard Burton)

ギリシャの島々には多くの難民キャンプがありますが、雨が降れば水浸し、夏は耐えられない暑さが襲います。全身を蚊に刺されたり、時にはヘビも出るなど、とても厳しい環境です。それでも子どもたちは必死で生きています。© Amnesty International (Photo: Richard Burton)
非正規にギリシャに渡った難民・移民をすべてトルコに送り返す、その代わりトルコにいる正規のシリア難民を同じ数だけヨーロッパで受け入れる、という人間をモノ扱いするEUとトルコの協定が結ばれてから4ヵ月が過ぎた今年7月アムネスティの調査員は、ギリシャのあちこちにある難民キャンプを訪れました。
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