2017年3月10日 21:45
母になったら人生終わりだと思ってた。理想の家族、そして養子という選択肢
パパ、ママ、3人の娘の5人家族。当時、7歳、14歳、15歳だったかな。毎日夕方6時になるとパパが仕事から帰ってきて、必ず家族そろって食卓を囲むんです。夕飯を食べながら娘がパパに「今度のデート、どうしよう?」と相談していたり。
おたがいのことを心から愛していて、お姉ちゃんが旅行に出かけて帰宅すると、妹が泣いて出迎えたこともありました。
「あったかいなあ」と、とても感動したんです。
——ご自身が育った家族とは全然違ったんですね。
中村:同じ家族とは思えないほど違いました。実はもう一つ、衝撃を受けたことがありました。
ホームステイ先のお母さんがある時、「私は結婚して子どもを育ててきたけれど、それで諦めたことは一つもないの」と言ったんです。その言葉には、「なにそれ!?」と強烈に頭をガツンとやられましたね。
それまで私は「結婚して子どもを持つこと=やりたいことを諦めること」だと思い込んでいたんです。でも、そうじゃなかった。
——「諦めない」というと?
中村:そのご夫婦はおたがいにやりたいことをやりきってきました。パパは、友人と一緒に小さなビジネスをやりながら、オーケストラでバイオリンを弾いていました。
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