2017年4月25日 21:01
「自分は愛されない人間」という呪いを描く 『美女と野獣』監督インタビュー
です。野獣は魔女から呪いをかけられてしまいますが、野獣自身も自分で自分に呪いをかけてしまっている部分があると思います。「自分は人を本当に心から愛することができない」と。
映画の中だけではなく、私たちも「どうせ自分はダメだ」と呪いをかけてしまう部分があると思います。自分で自分に呪いをかけてしまっている人にとってもこの映画はヒントになると思います。
コンドン監督:男性にとっても呪いがあると思います。社会からの期待や「男性だからこうでなくてはいけない」「こうしなくてはいけない」とか。映画の野獣は自分で囚われの身になっている。愛に値しない人間であると思い込んでしまっている。この物語は、ベルからそうではないということを学んでいくストーリーでもあるんですが、野獣は自分自身を守るために、勇ましく男らしく振舞っている部分もあるんだと思います。
物語の普遍的なテーマは、物語が書かれた18世紀でも、今日でもなお、大いに妥当性のあるものです。それは「表面的な美しさや目の眩むような事物に惑わされるべきではなく、本当の美しさとは内部から湧き出てくるものだ」ということ。そのメッセージは、特に今日こそ、特に子供たちに、伝える価値のあるものです。
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