
友人と出かけたとき、ふたりともスニーカーなのに自分だけ足が疲れる、足の裏が痛くなるといった経験はありませんか。
足と靴専門の理学療法士で馬喰快歩堂(ばくろかいほどう。東京都中央区)所長の三浦賢一さんは、「扁平足の可能性があります。日本人に多い足のトラブルで、長い距離を歩かなくても、疲れや足裏の痛みを感じやすくなります」と話します。詳しく聞いてみました。
扁平足だとなぜ足が疲れやすくなるの?
扁平足とは、どのような状態のことを言うのでしょうか。三浦さんはこう説明します。
「足裏には誰しも、土踏まずのアーチがあります。これがほどよく形成されていれば、歩行時に足を着地する際の衝撃を吸収します。また、足を蹴りだすときには、アーチがバネのように地面と反発して前に進みやすくします。
土踏まずの部分は、幼児のころは脂肪がついていますが、8~10歳ごろに形成されます。それ以降になっても、遺伝的要因や、幼少期に外で遊ぶことが少なく足底があまり発育しなかった、足に合わない靴を履いて足底に負担をかけ続けたなどの理由で、アーチが形成されずに平べったいままの足の底を扁平足と呼びます。
また、若いころは扁平足ではなかったものの、加齢や運動の負担で内側のくるぶしの下にある腱(けん)
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