
仕事熱心なのにまわりのモチベーションを下げてしまいがちな、「ひと言多い人」。あなたの職場にもいるかもしれませんね。
精神科医の名越康文(なこし・やすふみ)先生によると、そういう人の心の根底には「寂しさ」があるそう。その感情を手離す方法とは?
「怒り」の正体は「寂しさ」である
前回、情念に駆られて、意見を押し付けがちな人は、「自分の過去」をやり直そうとしているという話をしました。
ではそういうネガティヴな情念から、どうすれば解放されるのか?
僕はカウンセリングという場で、過去の情念に取り憑かれているとしか思えない人たちとたくさん会ってきましたけど、彼らに一つ大きな共通項があるとすれば、それは「寂しさ」なんです。
おそらく心の根っ子に溜まった強大な「怒り」の8割以上は「寂しさ」から来ているんですね。そして、なぜ寂しいかというと、やっぱり子どもの頃に決定的な心の傷を負っている場合が多いからです。
子どもに愛着を感じる理由
僕はね、子どもっていうのは本質的に寂しい生き物だ、という意見なんです。一般に子どもが表現しているものは、明るさとか、無垢さとか、純真さだって認識されることが多いですよね。
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