くらし情報『辻褄の合わない彼女たちを包みこんでくれるのはいつだってボクたちだった【maegamimami】』

2018年11月28日 20:01

辻褄の合わない彼女たちを包みこんでくれるのはいつだってボクたちだった【maegamimami】

辻褄の合わない彼女たちを包みこんでくれるのはいつだってボクたちだった【maegamimami】

2017年6月に発売され、累計発行部数8万部超の燃え殻さんの小説『ボクたちはみんな大人になれなかった』(新潮社)の文庫版が11月28日に発売されました。文庫版の発売を記念して、ウートピではドラマのポスタービジュアルや雑誌や広告などで活躍中のイラストレーターのmaegamimami(マエガミマミ)さんに書評を寄稿いただきました。

「走馬灯」

忘れられないいくつかの光景を思い出している。

それらは全て写真に残っていなくてあたしの脳裏に焼きついてるだけだから、いつか忘れてしまうような気もするけれど。

特別じゃない日の方が多い。大抵の毎日は、さみしくて退屈で少し悲しい。

その時あたしはリビング窓際ソファの上、夏の手前の匂いがまじった風を浴びてた。amazonから届いた小説『ボクたちはみんな大人になれなかった』を開いたのは夕暮れ前で、気づいたら窓の向こうに月。

明るいうちに点けておいた小さな間接照明の光だけ浴びて、最後のシーンを読み終えたまましばらくソファにうずくまっていた。

ボクとかブスな彼女とかスーとか関口とか七瀬とか、小説の中の登場人物がこぼしていった感情の欠片(かけら)みたいなのが部屋中に散乱している気がして、あぁ掃除しなくちゃとぼんやり思った。

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