と。
小島:無理して「おじさん接待に対しておじさん的に乗らなくちゃ」というのはしんどいですよね。
山田:ええ。ただ、年に1、2回本当に行きたいときもあります(笑)。
小島:それはどうぞ行ってください(笑)。
一廉の人物にならねばという思い込み
小島:自分で自分を縛るところもありませんか?自らおじさん枠組みの中に入ろうとするというか。それが、「俺ももういい年齢だから、一廉(ひとかど)の人物になっているべきである」という思考に繋がっていくのでしょう?
田中:ええ。『中年男ルネッサンス』でも話しましたが、3年前に出した小島さんとの対談本(『不自由な男たちその生きづらさは、どこからくるのか』・祥伝社新書)を出した時にも話しましたよね。どちらでも、「もうそろそろ、身の丈で生きたらいいんじゃないか」という話をしています。
山田:『中年男ルネッサンス』では腕時計の話ですよね。田中先生が、高級腕時計ではなく、G-SHOCKをつけているという。
田中:ええ。今日も1万5千円の……。
山田:値段は言わなくていいです!
小島:私も「チープカシオ」ですよ。目に見えないくらい小さな粒ダイヤが入っているんだけど、8千円で……。
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