
『キッパリ!』などの著書を持つ、上大岡トメさんの新刊『老いる自分をゆるしてあげる。』(幻冬舎)のインタビュー。
最終回は著者である上大岡トメさんが考える、「老いをゆるす」とはどういうことなのかをお聞きしました。
できることを伸ばしていく
——「40代まではめちゃめちゃ『老い』に抗っていた」とおっしゃっていましたが、具体的にはどんな感じだったのですか?
上大岡トメさん(以下、トメ):常にもっと動きたいという気持ちがありました。とくにバレエがわかりやすいのですが、痛くても疲れていても、自分の身体を顧みずにずっと練習をしていましたね。
——常に右肩上がりで伸びていくというのは、ある程度の年齢を超えると難しいですよね。
トメ:そうなんです。怪我も増えるしね。でも、それが「老い」からくるものだとは認めたくない。もっとがんばれば、もっとできるようになると、無理をしていたのが40代でした。
でも、「老い」について知れば知るほど、プログラミングされているものだから仕方がないと、受け入れられるようになっていきました。とはいえ、何もしないのは嫌だから、スローにしていく努力はしようと。もっとがんばれるではなくて、できないことも「ゆるそうよ」
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