2019年10月1日 21:01
できれば機嫌よくいたいけど「ご機嫌カツアゲ」はしたくない
——長田さん自身のルーツになった美容家さんや、ライターさんは?
長田:今でこそ美容誌っていっぱいあるけど、私が小さかった頃は美容専門誌ってあんまりなかったんですよ。でも、齋藤薫さん、嶋田ちあきさん、藤原美智子さんなどの美容の巨匠が一気に世に出てきた、すごい時代があって。季刊の専門誌やファッション誌のメイクページを、一語一句味わいながら読んでいました。
言葉の賞味期限を意識して発信
——そのころに読んでいた美容記事と、今の流れを比較して、変化を感じることはありますか?
長田:みんなが元気だった時代は、「たしなみ」や「お作法」の時代で、高い美意識の下、手をかけることで他と差をつけるテクニックがよく読まれていたように思います。当時はそれでよかったけど、今はちょっと違うんですよね。「みんなバラバラに好きにしたらいい」って。たしなみとか、マナーとか、おもてなしみたいに、女性を型にはめて閉じ込めるのはもう古いなと思います。
——長田さんが以前「言葉にも賞味期限がある」とお話されていたのが印象的でした。
長田:たとえば「女らしい」とか。よく使われている言葉を反射的に使うのって、危ないですよね。
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