2019年10月15日 20:45
娘であり、妻であり、母である…映画『真実』で是枝監督が宮﨑あおいに抱いた確信

映画『万引き家族』で昨年、カンヌ国際映画祭のパルムドール(最高賞)に輝いた是枝裕和監督による最新作『真実』が10月11日(金)に公開されました。是枝監督初の国際共同製作で、世界的な仏女優のカトリーヌ・ドヌーヴさんが主演を務め、その娘役をジュリエット・ビノシュさんが演じています。
映画は、国民的大女優のファビエンヌ(ドヌーヴさん)と、その娘で“女優になれなかった”リュミール(ビノシュさん)の母と娘のストーリーで、ファビエンヌがそれまでの女優人生の集大成として自伝本『真実』を出版したことから物語は始まります。
今回、日本語吹替版でビノシュさん演じるリュミールの声を担当し、洋画の吹き替えに初挑戦した女優の宮﨑あおいさんと是枝監督に話を伺いました。
「監督の中にはおばちゃんがいる」
——宮﨑さんは今回、洋画の吹き替えに初挑戦だったそうですね。どんなふうに準備をされましたか?
宮﨑あおいさん(以下、宮﨑):作品のDVDをいただいて、何度も繰り返し見ました。アフレコはどうしても文字を見ている時間が多いので、リュミールがどういう表情でそのセリフを言っていたのかが、目の前に浮かんでくるようにずっと顔を見ていましたね。
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