2019年11月9日 14:00
「気持ち良くなったら終わり」私たちは誰かを罰することはできない【西加奈子×ブレイディみかこ】

【ニュース】11月6日、
ブレイディみかこさんの『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』がヤフーニュースと本屋大賞が連携して運営する第2回「ノンフィクション本大賞」を受賞しました!
作家の
西加奈子さんの小説『i(アイ)』(ポプラ社)の文庫版が11月6日に発売されたことを記念して、西さんとイギリス在住のライター・コラムニストの
ブレイディみかこさんが対談を行いました。
西さんは、ブレイディさんの最新エッセイ『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(新潮社)の帯に「絶対に忘れたくない、友達みたいな本」とコメントを寄せ、ブレイディさんとの対談を熱望していたと言います。
西さんとブレイディさんの対談の模様を3回に分けてお届けします。
【第1回】「偽善だね」と言われるのが怖い…それでも自分を発信していくこと
「正しさ」で解決できないことを書く
西加奈子さん(以下、西):『ぼくイエ』で、息子さんが貧困家庭の友達に制服をあげる話がありますよね。
ブレイディみかこさん(以下、ブレイディ):ティム君のエピソードですね。
西:ブレイディさんも息子さんも、彼に気持ち良く制服を受け取ってもらうためにどう言えばいいのかをあれこれ考えるんだけど、いざ制服を渡したときに「どうして僕にくれるの?」
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