くらし情報『本当に辛かったのは「母親を好きと言えない」ことだったのかもしれない』

2019年11月20日 20:45

本当に辛かったのは「母親を好きと言えない」ことだったのかもしれない

ふみ:ありがとうございます。この作品は“半自伝”みたいな形で家族やこれまでのことを描きましたが、描きながら自分の感情がすごく変わっていくのに戸惑いました。

最初は「済んだこと」として描こうと思っていたんですよ。1990年代の少女だった愛子が2010年代の大人になって、親や宗教や自分を取り巻く社会のあり方が辛くて物語の世界に引きこもった彼女を、それぞれの時代背景とともに現在の彼女が見つめ直すというような。

だから絵柄も、最初は淡いタッチから始まって、心の距離が近くなるとだんだんリアルな線にしていって……みたいなことは決めていたんですけど、大人になった愛子にとって問題はそれほど「済んで」なかったです(笑)。

渡辺:描き始めた当初はどんな構想だったんですか?

ふみ:最初は「こんな育て方すると、こんな人間になるんだぞ思い知れ!」みたいな恨み節(笑)。でも、描きながらだんだんとそれが消化されて、あれ?自分はこれまで、本当は何を求めてきたんだろうというような。ラストシーンに近いところで、愛子が母親に対して「もうあなたを殺したいとは思わないよ」と心の中で語りかけるんですけど、たとえば描き始めた頃のイメージのままなら、あそこは「まだ殺したいと思っているよ」

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