「リトリート」から「リジェネラティブ」へ“人と自然”を回復・再生へと導き、地域に還元する旅を提案 富山の散居村に佇むアートホテル「楽土庵」が2022年秋オープン
自然のグランドルールに則って作られてきた景観だからです。
かつて、この地を訪れた英国の陶芸家バーナード・リーチが、「世界にも類を見ないこの土地の美しさは、百姓によって生み出されている」と絶賛した富山の散居村は、しかしながら、その景観の維持が年々困難になっています。
「楽土庵」は、この散居村の中に建つ富山の伝統的な「アズマダチ」の古民家を再生して宿泊施設とすることで、訪れる人がこの土地の「土徳」に触れて自己の回復につながるとともに、その滞在の収益の一部が散居村や地域の伝統文化保全にも寄与する「リジェネラティブ(再生)・トラベル」を提唱します。
散居村の夕景
■「土徳」を体感する空間と工芸・アート作品
「楽土庵」は、三方を水田に囲まれた、築約120年の「アズマダチ」の建物を活かした、1日3組限定のスモール・ラグジュアリーな宿です。周囲の自然環境や歴史と切れ目なく繋がるよう、空間には古来からの自然素材(土・木・竹・和紙・絹等)が使われます。
楽土庵 外観スケッチ
芹沢けい介※屏風
その空間に、芹沢けい介(※)、濱田庄司、河井寛次郎ら、質の高い民藝から、唐や李朝の骨董、現代の工芸・アート作品までを設え、人が自然とともに作る「土徳」