ヒューマンサウンド代表、「琉球かれん」開発者 米須清二郎氏のインタビュー記事を『人民日報海外版日本月刊』にて公開
「当時、私はそこで両腕のない子を見たんです。意のままに動くこともできないのに、その子はがんばって撥を挟み、笑顔を浮かべて楽しそうに太鼓を叩いているんですよ。そうですね、音楽に夢中になって、まるで自分の体の不便さも忘れてしまっているようでした。」米須先生はその姿に大いに触発され、意識するに至った――音楽は聴覚だけで楽しむものではない。自己を表現し、他人から認められるための一つの方法でもある、と。「人は誰でも自分をわかってほしいとか、他人から認められたいとか、そうした願望があると思うんです。
そして何より、自分で演奏することの満足感は、ただじっと聴くだけよりも、音楽療法として10倍、あるいは100倍もの効果があると言われています。」
そこでの経験と思いに衝き動かされ、米須先生は障害者でも気軽に演奏できる楽器はないものかと探しはじめた。しかし、長い時間をかけて探したものの、これだという理想的な楽器は見つからなかった。「探しても見つからないなら、自分で作ってしまえと。
そこで、どんな人でも演奏する楽しみを感じられる楽器をデザインしたんです。」――「琉球かれん」はこうして生まれたのだった。
「琉球」