日本銀行(以下、日銀)は3月19日、2016年2月に導入された「マイナス金利政策」の解除を決めた。あわせて長短金利の操作や、上場投資信託などの買い入れの廃止を決定。短期金利の利上げは2007年以来、17年ぶりのことだ。大転換を後押ししたのは賃金アップだ。日本労働組合連合会(以下、連合)が3月15日に発表した2024年春闘の第1回集計では、平均賃上げ率は5.28%。実に33年ぶりの5%超だ。連合所属の中小企業も4.42%と好調だ。「大手企業は賃上げを行う余力があっての結果ですが、中小企業は違います。賃上げどころではない企業が多く、賃上げした企業も人手の流出を防ぐため、厳しい財政のなか“苦し紛れ賃上げ”を断行しているのでしょう」そう指摘するのは、エコノミストの斎藤満さん。大手企業は純利益が過去最高を更新し、内部留保も約570兆円と、資金が潤沢だ。そのうえ、岸田文雄首相が旗を振る「賃上げ税制」もある。大企業で7%以上の賃上げを行うと、法人税が最大35%差し引かれるという賃上げ支援だ。「今なら、国の支援を受けて賃上げができる。それに給料アップは、人材集めに強力な宣伝効果を発揮します。大企業にとっては一石二鳥の賃上げです」(斎藤さん)中小企業にはもっと手厚く、2.5%の賃上げで最大45%の法人税カット、赤字企業には控除額の5年繰り越しも用意されている。だが、経済ジャーナリストの荻原博子さんは「賃上げなどできない中小零細企業が多い」と指摘する。「日本では、大企業が下請けから利益を吸い上げるシステムがまかり通っています。下請け企業の原材料費や人件費などコストが上がっても、取引価格を上げてくれる大企業は少ないでしょう。加えて、コロナ禍で国から借りたゼロゼロ融資の返済や、インボイス制度など、財務状況は厳しさを増しています。さらに、多くの中小企業は元々赤字で法人税を払っていませんから、賃上げ税制のメリットがありません。企業の存続さえ怪しい中小企業が多いのです」(荻原さん)賃上げ税制を利用できるのは大企業ばかり。岸田首相は中小企業の惨状を知ったうえで、大企業を優遇しているとしか思えない。■9割の雇用者は連合に所属していないとはいえ、連合の集計では、中小企業の賃上げ率も4.42%と高水準にある。ちまたでは「夫の会社は給料アップなんてない」といった嘆く声が多いが……。「連合は労働組合の全国中央組織です。だから、労働組合のない企業に勤める人は連合とは関係なく、統計に含まれません」(荻原さん)厚生労働省によると、雇用されて働く人のうち労働組合に所属する人の割合は、35年前から10ポイント以上減少して、2023年は16.3%だ。また、全労働組合員のうち、連合に所属するのは68.6%。とすると、全雇用者のうち連合に所属するのは、16・3%×68・6%=11・2%にすぎない。もちろん、自営業者やフリーランスも連合とは無縁だ。つまり、連合のデータに労働者の9割は無関係。日本経済の実態を表すものとはいえないのだ。だが、マイナス金利の解除も連合の賃上げ率を根拠とする。これほど固執するのはなぜだろう。「たとえば、少子化対策の財源にひとり500円程度の負担が必要だと公表した際も、岸田首相は『賃上げがあるから実質的な負担はない。“子育て増税”ではない』と発言しました。賃上げという土台が必要なのでしょう」(荻原さん)無理やり感のある賃上げだが、私たちにとっていいことなの?「中小零細企業のうち、賃上げどころでなかった企業は、人材が離れ人手不足倒産に追い込まれるかもしれません。また、賃上げを断行した企業も、人材費コストを価格に上乗せできなければ、賃上げのツケがまわって倒産ということもありえます」(斎藤さん)帝国データバンクによると、2023年の倒産件数は8497件と、前年より2000件以上増加。そのうち、人手不足倒産が260件と前年の1.9倍で、過去最多を更新している。’24年はさらなる倒産増加が見込まれるという。日本総研の試算によると、“金利のある世界”が実現し、金利が2%、賃金コストが3%上昇した場合、中小零細企業の倒産件数は2割増加するという(2024年1月)。「日本経済を山にたとえると“上はピーカン、下は土砂降り”です。しかも、下=すそ野は広い。一部の大企業は儲かって、中小零細企業は悲惨という二極化が進んでいます」(荻原さん)■賃上げ増税に、さらなる物価上昇の懸念も不安しかない状況だが、私たちの生活はどうなるのだろう。「国は賃上げ税制で法人税を優遇しますから、その分、税収が減ると考えられます。ですが、国家予算は年々拡大しているので、なにか別の財源を確保する必要があります。それが個人の所得税や社会保険料の引き上げに向かう可能性があります」(斎藤さん)たとえ給料が上がっても、税金や社会保険料が増えたら、結局手取りは増えない。しかも、給料が上がっていない人、さらには職を失った人に大増税が降りかかったら、路頭に迷う人が大勢生まれるだろう。「企業にすると、賃上げは人件費コストの上昇です。コストが増えたら商品価格を上げるでしょう。すると、物価がさらに上昇します。賃上げがあってもそれ以上に物価が上がり、また賃上げ、そして物価高騰と悪循環が起こります」(斎藤さん)国は「賃金と物価の好循環」を強調するが、実際に起きるのは悪い循環だという。「実際に受け取った給料から、物価変動の影響を除いた『実質賃金』は前年同期に比べてマイナスが22カ月続いています(2024年3月、厚生労働省)。国は、賃金が上がれば実質賃金がプラスになって家計が落ち着くと期待させていますが、物価の高騰が続くので、実質賃金がプラスにはならないと思います」(荻原さん)日銀が4000人を対象に生活実感を問うアンケート調査でも、「生活にゆとりがなくなった」という回答が2022年ごろから50%を超え、高止まりの様相だ。スーパーで値上がりしないものはなく「買えるものがない」と肩を落とす人も多い。「総務省の消費者物価指数(総合)では前年比3.2%の上昇ですが、実際の肌感覚とは大きく離れています」(斎藤さん)先述の日銀調査で「1年前に比べ現在の物価は何%程度変化したと思うか」と問いがある。消費者が実感する物価高は、直近データでは平均で16.1%の上昇だ(上表参照)。消費者物価指数とは比べものにならないほど高い、これこそが私たちの実感なのだ。「消費者が実感する物価高は、賃上げ率が5%を超えた程度の給料アップではカバーできません」(斎藤さん)だが、日銀のマイナス金利解除を受けて、三菱UFJ銀行などが普通預金の金利を引き上げた。これは朗報では?「三菱UFJ銀行の普通預金金利は0.001%から0.02%になりました。その差は20倍です。ただ、100万円を1年間預けた場合の利息が、これまでの10円(税引き前、以下同)から200円になるということ。ATMの時間外手数料などで消えてしまうわずかな金額です」(荻原さん)たとえ“焼け石に水”でも賃金アップはなくてはならない。来年以降も続くのだろうか。「大企業には余力があり、賃上げ税制も続くので期待する人も多いでしょう。ですがそれらより、今後の消費が大問題です。仮に、物価がもっと高騰して消費が冷え込んでしまうと、企業は儲かりませんから、賃上げはもうしないでしょう。いったん上げた給料は下げられず、賃上げはリスクとなります」(荻原さん)給料が上がっても、財布のひもをゆるめてはいけない。来るかもしれない大増税に備えが必要だ。
2024年03月27日お笑いコンビ「プラスマイナス」の岩橋良昌(45)の“意味深投稿”に、またしても注目が集まっている。このところ、相次いで“暴露”や“告発”とも取れる投稿を続けてきた岩橋。1月17日には、松本人志(60)の性加害報道に触れ、《俺も昔松本さんじゃないけど先輩に綺麗な女の子連れてったなぁまぁ上納か笑ほんでその人があっさりホテル持って帰って俺なんて空気みたいな扱いやったから後で腹たってきて笑ほんでその人TVで結婚できひんとか松本さんはそんな人じゃないですって言ってていやお前やん!ってつっこんでもた笑》と綴り、波紋を呼んだ。1月27日には、自身の身に起こったパワハラを告発。岩橋はその人物について、実名や社名を挙げて投稿。その社長は岩橋にサザエの殻を噛ませ、岩橋の歯が欠けると大笑い。さらに、その社長は突然岩橋に暴行を加え、岩橋がその理由をLINEで質すと「訴えてみろ」との返信が。しかし、先輩から仕事がなくなる可能性を示唆されたため、仕方なく謝罪しに行ったところ、社長は「俺じゃなかったら消されてたぞ」と話したという。こういった岩橋の投稿はXで大きな注目を集めたが、その後、岩橋は《グループ長とチーフマネージャー同席の元、副社長とお話しさせてもらい説得され、抗いましたが最終的には自分が納得し、ツイートを削除しました。しかし今また、うーーーーーーーーーーーーーーーーーん 耐え時だ!約束したんだから!》とコメントし、一連の投稿を全て削除した。それでも岩橋はなおも意味深な投稿を続けている。29日には《時が全てを溶かす 無かったことになる 虚しいよ》と綴った後、《まだあるけどな》と投稿ーー。どちらの投稿も400万回以上表示されており、Xではこんな声が上がっている。《まだあるんですね…》《まだあるんですか!?》《無理しないでくださいね。ファンは岩橋さんがいなくなるのが一番悲しいから》《プラスマイナス岩橋さん大丈夫だろうか》《大丈夫ですか?心配です》
2024年01月29日現在公開中の神木隆之介主演映画『ゴジラ-1.0』のモノクロ映像版、『ゴジラ-1.0/C』(ゴジラマイナスワン/マイナスカラー)が来年1月12日(金)より上映決定。新たなポスタービジュアルと予告映像も到着した。12月17日までの45日間で観客動員287万人、興行収入44.2億円を突破し、「第48回報知映画賞」監督賞を受賞した『ゴジラ-1.0』。山崎貴監督が本作で目指したのは、“怖いゴジラ”。モノクロ映像版では、その原点である『ゴジラ』(’54)を彷彿とさせる世界観を体感することができる。色のない世界でゴジラが街を破壊し、咆哮をあげるポスタービジュアル、初代ゴジラを彷彿させるような、ゴジラ上陸のアナウンスから始まり、暗闇の中のゴジラと目が合う恐怖、ゴジラによって銀座が破壊される脅威がモノクロ映像で描きだされ、より緊迫感を感じられる映像も合わせて公開。そんなモノクロ映像版の製作について山崎監督は「ただモノクロにするのではなくそれこそカット単位で、新たな映画を創り上げるくらいの勢いでさまざまなマットを駆使しながら調整してもらいました。目指したのはモノクロ写真の名匠達が撮ったような画調。撮影されたデータに潜んでいた肌の質感や風景のディテールをこれでもかと発掘してもらいました」とコメントしている。なお、『ゴジラ-1.0』および『ゴジラ-1.0/C』入場者特典の配布も決定。日本版&北米版のビジュアルをダブルA面でデザインした「70周年記念オリジナルアートボード」が、1月12日(金)より全国合計30万人に限定配布される。『ゴジラ-1.0/C』は2024年1月12日(金)より公開。『ゴジラ-1.0』は全国東宝系にて公開中。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ゴジラ-1.0 2023年11月3日より全国東宝系にて公開©2023 TOHO CO.,LTD.ゴジラ-1.0/C 2024年1月12日より公開©2023 TOHO CO., LTD.
2023年12月20日映画『ゴジラ-1.0』のモノクロ映像版『ゴジラ-1.0/C』(ゴジラマイナスワン/マイナスカラー)が2024年1月12日より公開されることが20日、明らかになった。公開から12月17日までの45日間で、観客動員287万人、興行収入44.2億円を突破し、先日「第48回報知映画賞 監督賞」を受賞した映画『ゴジラ-1.0』。北米でも公開され、歴代邦画実写作品の全米興収歴代1位を記録し、17日までの公開17日間で興収3,441万ドルを突破、2023年に北米で公開された外国映画においても累計興収1位の記録を独走している。さらに「シカゴ映画批評家協会賞最優秀視覚効果賞」「ラスベガス映画批評家協会賞最優秀国際映画賞 最優秀ホラー/SF映画賞」を受賞し、その他数多くの海外映画賞にもノミネートされている。この度、国内外からの大反響を受け、モノクロ映像版となる『ゴジラ-1.0/C』(ゴジラマイナスワン/マイナスカラー)の上映が決定。新ポスタービジュアル・新予告映像も公開された。山崎貴監督が本作で目指した「怖いゴジラ」の原点である『ゴジラ』 (1954年)を彷彿とさせる世界観を体感できる作品となっておち、全国340館で上映される。解禁されたポスタービジュアルでは、色のない世界でゴジラが街を破壊し、咆哮をあげる。ゴジラの精巧な造形が浮かび上がり、よりリアルに怖いゴジラを感じることができるものに。予告映像は「臨時ニュースを申し上げます」と“初代ゴジラ”を彷彿とさせるような、ゴジラ上陸のアナウンスから始まり、暗闇の中のゴジラと目が合う恐怖、ゴジラによって銀座が破壊される脅威がモノクロ映像で描き出された。さらに『ゴジラ-1.0』および『ゴジラ-1.0/C』入場者特典の配布も決定。日本版&北米版のビジュアルをダブルA面でデザインした「70周年記念オリジナルアートボード」を、2024年1月12日より全国合計30万名様限定で配布する。○■山崎貴監督 コメント長い間作業してもらっていた『ゴジラ-1.0/C』を発表できることとなりました。ただモノクロにするのではなくそれこそカット単位で、新たな映画を創り上げるくらいの勢いでさまざまなマットを駆使しながら調整してもらいました。目指したのはモノクロ写真の名匠達が撮ったような画調。撮影されたデータに潜んでいた肌の質感や風景のディテールをこれでもかと発掘してもらいました。するとそこにはドキュメンタリーの様な凄まじく恐ろしいゴジラが現れました。色を無くしたことで新たに迫ってくる現実感。ぜひ劇場で更なる恐怖に生きて抗って下さい。【編集部MEMO】同作は、ゴジラ70周年記念作品であり、日本で製作された実写版ゴジラの30作品目という特別な節目である最新作。監督・脚本・VFXを、自身もゴジラのファンであることを公言する山崎貴が務め、主人公・敷島浩一を神木隆之介、ヒロイン・大石典子を浜辺美波が演じている。さらに山田裕貴、青木崇高、吉岡秀隆、安藤サクラ、佐々木蔵之介といった、実力派俳優陣が勢揃いした。(C)2023 TOHO CO., LTD.
2023年12月20日三菱UFJ銀行は11月6日から、定期預金金利を引き上げました。金利は5~6年ものが0.07%、7~9年は0.1%、10年は0.1%です。10年ものの引き上げは実に12年ぶりで、0.002%から100倍もの急上昇です。金利はいま、世界的に上昇傾向です。ただ、日本は依然として金融緩和を継続中。ですが日本銀行は、長期金利の「0%目標」は変えないものの、金利の上昇幅については0.25%から0.5%、そして10月31日には1%を一定程度超えることを容認しました。いま長期金利は0.9%前後で、夏ごろから上昇傾向です。「今後も上がるのでは」という雰囲気が広がれば、「金利が低いうちに資金を調達したい」という借り手が増えるのではないか。三菱UFJ銀行はそれを見込んで、これまでの超低金利を脱却し「定期預金金利を上げ、貸し出し用の資金を集める」戦略にかじを切ったのです。金利上昇の動きは徐々に広まるようです。三井住友銀行は、時期は未定ですが三菱UFJ銀行と同様、金利を0.2%に引き上げることを決めました。みずほ銀行も検討中と伝えられています。また、地域の中小企業と結びつきが強い地方銀行などは、企業の資金調達に備えるため、金利を上げる可能性があると思います。さらに「大手銀行より高金利」を武器に集客するネット銀行が、もっと金利を上げるかもしれません。■お金を借りる人には厳しい風向きに生命保険会社にも波及しています。住友生命は11月1日から一時払い終身保険の予定利率を0.9%から1%に、2カ月連続で引き上げました。明治安田生命も12月1日以降の契約から、学資保険の予定利率を6年ぶりに、0.75%から1.3%に上げると決めています。金利上昇は、お金を預ける方には朗報です。定期預金は、銀行が破綻しても元本1千万円とその利息までは保護されます。満期前の解約でも、利息は減っても元本が減ることはありません。100万円を1年預けたときの利息は、0.002%だとわずか20円でしたが、0.2%だと2千円です(税引き前)。投資ブームですが、絶対に減らしたくないお金は定期預金が安心。投資の仕組みがよくわからない方には、定期預金がおすすめです。いっぽう、お金を借りる方には厳しい局面です。特に変動金利型の住宅ローンには注意が必要です。変動金利型は半年ごとに金利を見直しますが、返済額は5年間変わりません。金利が上がると6年目、11年目などに額が増えます。また、返済額が急に増えると大変なので、引き上げは25%までがルールです。すると、金利上昇で総返済額は膨らむのに実際の返済額は抑えられ、35年ローンを35年間では返しきれないことも。変動金利型を利用している方は固定金利型への借り換えや、早く繰り上げ返済を行って元本を減らすなどの対策が必要です。預金と借金の両面で、金利上昇から受ける影響を考えてください。
2023年11月24日「日本銀行はこれまで、10年物国債の利回りである長期金利は0.5%程度をめどとし、『1%以下に抑える』という方針をとってきました。しかし、10月30日と31日に開かれた金融政策決定会合で方針を転換。市場の金利が上がり続けていることを追認する形で『1%をめどにする』と見直すことに。今後も金利の上昇を、日銀は追認していくことを予想されます。『来年には1%を超え、1.5〜2%になる』と見ている市場関係者も多いのです」そう語るのは、経済評論家の加谷珪一さんだ。住宅ローンの固定金利の利率は、長期金利を基準に決められている。日銀の方針見直しを受け、さっそく3メガバンクは、11月適用の住宅ローンの固定金利の「基準金利」を引き上げた。住宅ローンには、基準金利から顧客の信用度などから決められた「優遇幅」を差し引いた金利が適用されるが、三井住友銀行の10年固定の最優遇金利は、10月より0.15ポイント高い1.29%となった。■「変動」でも5年は返済額が変わらない住宅ローンの金利タイプは固定型と変動型、さらには借り入れてから当初の5年や10年など一定期間の金利を固定した「固定期間選択型」の3種類だ。住宅金融支援機構の2023年4月の調査によると、住宅ローン利用者の72.3%が変動金利を選び、固定期間選択型は18.3%、固定型が9.3%となっている。「返済期間の途中で利率が変わる変動金利は、国債市場の動向で決まる固定金利と違って、日銀が経済実態を見て決める『政策金利(短期金利)』に連動します。長期金利が1%を超えれば、政策金利もいずれ引き上げられるとみている市場関係者は多い。来年後半には変動金利が上がる可能性があります」(加谷さん)2009年以来、変動金利の基準金利は2.475。優遇幅を引けば0.5%前後という超低金利を維持してきた。金利上昇は返済額に大きな影響を与える。たとえば、4千万円を金利0.4%(35年返済)で借りた場合、毎月の返済額は約10万2000円、返済総額は4287万円となる。しかし、返済開始10年で金利が2%になった場合、11年め以降の返済額は毎月約12万3500円となり、返済総額は4928万円と、約650万円も増えてしまうのだ。「変動金利が急上昇しても返済額が大きく増えないように、5年間は返済額が変わらず、5年後も返済額は1.25倍までしか上がらない『5年ルール』が原則あります。しかし、金利が上がると毎月の返済から利息にあてられる額が増え、元本が減るスピードが鈍ります。当初の返済期間では残高がゼロにならず、老後資金や退職金などが消えてしまう懸念があるのです」(加谷さん)ファイナンシャルプランナーの鈴木さや子さんが語る。「変動金利の住宅ローンを利用している人で、金利が上がる前に固定金利に切り替えればいいと思っている人も少なくありません。しかし、一般的に固定金利が上昇したあとに変動金利が上がるので、先行して上昇した固定金利への切り替えは現実的ではありません。ただし、返済額が上がっても、金利の動向を気にしなくていい安心感を得たい人は、他行の固定金利へ借り換える選択肢もあります」変動金利の場合は、金利が上がる前に手を打つのがポイントだ。「『繰り上げ返済』が有効です。ネット契約では手数料が取られないことが多いので少額ずつでも繰り上げ返済していくことが大事。とはいえ教育資金や老後資金に手をつけるのはNG。預貯金がない場合は早急に家計見直しのうえ、繰り上げ返済用の資産を作りましょう。また家計に余裕がある場合は、金利に連動して利息が増える『個人向け国債変動10年』の活用がおすすめ。また長期的な視点で、新NISAなどで、繰り上げ返済にあてる資産の増加を目指すのもありです」(鈴木さん)固定期間選択型の人は「5年ルール」が適用されないため、変動金利への移行後に返済額が急上昇するリスクがあるので要注意だ。変動金利が上がるとしても見直す時間はある。見直しの目安は「ローン残高1千万円以上、返済期間10年以上、金利差1%」と言われる。これに該当する人は、わが家の住宅ローンの今後について、考えてほしい。
2023年11月23日「これまで、長期金利の変動幅の上限を0.5%だとしていた日銀総裁が、上限を超えることを容認したことで、長期金利の指標となる新発10年債の利回りが0.605%と9年ぶりの高水準に。大手4行の住宅ローン固定金利も引き上げられました」(全国紙記者)通常、金利が上がると、物価上昇が抑制されるといわれている。昨年から苦しめられている値上げラッシュも少しは落ち着くのだろうか。経済評論家の加谷珪一さんが予測する。「たしかに金利が上がると、ローンを組んだ買い物などがしにくくなり、消費活動は停滞。景気が冷え、物価上昇を抑制します。ところが日本の場合、物価上昇率は4%を超えることもあるのに、長期金利の上昇はあくまで小幅で低い水準。物価上昇を抑制するほどのインパクトはありません」それを裏付けるように、日本の金利が上がれば円高に振れるともいわれているが、物価同様、円安傾向に歯止めがかからない状況だ。「円安が加速すると原油の購入負担が増え、輸送費を含め、さまざまなコスト高に」(加谷さん)特に注目されるのが「10月」といわれている。「秋は、企業が来年度の業績を見通すため、値段の見直しをする時期。すでに値上げを発表している品目もあります」(加谷さん)経済ジャーナリストの荻原博子さんも、次のように指摘する。「円安の影響は2カ月ほどして顕在化してきます。政府によるガソリン代や電気代の補助金制度も9月に終わるため、10月からの家計負担増は懸念されるところです」では、きたるべき「10月値上げ」はどれほど家計を苦しめるのか。昨年10月の総務省・家計調査での50代世帯の統計資料をもとにファイナンシャルプランナーの内山貴博さんに試算してもらった。「まず、家計調査の項目の中でも、物価上昇の影響が強いものを抽出しました。日銀は物価上昇値率が2%前後に落ち着くとしていますが、7月の都内の消費者物価指数が3%上昇だったので、3%値上がりすると仮定しました。昨年10月の食品の平均支出額は8万8558円だったため、3%増えるとすると9万1215円と、1年前と比べると2657円も負担増となります」同様の計算をすると、外食費は502円増、被服費は443円増、娯楽費は922円増、洗剤などの家事用消耗品は110円増、シャンプーやせっけんなどの理美容用品は177円増で、合計4811円も負担増となる結果だった。10月に補助金がなくなる予定のガソリン代や電気代はどうか。「ガソリンは小売価格が1リットル170円を超えると、一部、補助金が出る仕組みです。経産省によると7月のレギュラー価格の全国平均が176円70銭で、15年ぶりの高値でした。これまで、1リットル8~10円ほど補助が出ており、もし補助金がなければ186円になるといわれています」(内山さん)今後もガソリンそのものの値段も上がり続ける。7月も前月から1円以上値上がり。10月までに毎月1円ずつ上がり、また10円の補助金がなくなると仮定すると、1リットルあたり12円の負担増だ。「昨年10月の家計調査では、平均購入量は48.776リットルなので、1カ月585円もガソリン代が増える計算です」(内山さん)■過去のゼロ金利政策で倒産リスクを負った企業電気代は、一般家庭で1キロワット時あたり7円の補助が出ている。「家計調査では50代世帯の使用している電力は419.422キロワット時のため、補助金がなければ2936円も負担増になります」(内山さん)【10月が危険!月々の「値上げリスト」】・食品や日用品:4811円増・ガソリン:補助金打ち切りで585円増・電気:補助金打ち切りで2936円増全てを合計すると、今年10月には昨年同月に比べ8332円もの負担増が予想されるのだ。「とくに電気代の補助金がなくなることで、生活に大きな影響を受ける家庭も多いはずです。補助金はずっと続けられません。本来なら、政府が企業へ、現状よりもかなり強く賃金上昇を促すなどして、補助金の“やめどき”も用意しておくべきでした」(加谷さん)こうした経済状況に追い打ちをかけているのが天候。今年の酷暑などが野菜の生育状況に影響を与えており、すでに値上げ傾向だ。中央卸売市場によると、昨年の同時期と比べきゅうりが約41%、えだまめが46%も高騰。第一生命経済研究所のレポートでは、〈現在の暑さが続けば、野菜価格の上昇につながりかねない〉と、今後の値上げの可能性が指摘されている。そもそも、岸田首相も閣僚として加わったアベノミクスに問題点があるという。「現状の物価上昇を抑制するには、2%程度の思いきった利上げが必要ですが、難しいのが現状です。なぜなら、アベノミクスによるゼロ金利政策によって、利子を返済する体力がない企業も借り入れができているのです。そうした企業は、ひとたび金利が上がれば、利子を返せずに潰れてしまうリスクが。国も同様、1000兆円も借金があります。たとえば金利が1%になるだけで、10兆円もの利子を払う必要がでてくる。3~4年が限度といわれる“劇薬”のアベノミクスを長く続けすぎたため、容易に脱却できない状況となったのです」(加谷さん)こうした政府の失策のツケを負うのは、いつも私たちなのだ。
2023年08月21日恋愛において、「あざとさ」はひとつの武器になることもあります。しかし、使い方によっては、それだけで男性が抱く印象をマイナスにすることもあるのです。そこで今回は、男性がドン引きする女性のあざとい言動を3つ紹介します。フォロー待ちの自虐発言「ある子に『彼氏いるの?』って聞いたら『全然モテないんです』って返ってきて、答えとして変じゃない?って思ったんですよね。自虐発言の中でも、こういうやたらと他人の『そんなことないよ』待ちをするタイプの自虐は苦手ですね」(27歳男性/アパレル)本人の意図はともかくとして、周りのフォローを期待するような自虐は、あざとい発言と思われやすいものです。自分では謙遜したつもりでも、人に気を遣わせることが多ければ、それだけでも距離を置かれがちになってしまいます。「モテない」発言に限らず、容姿や年齢についての自虐もウンザリされやすいので要注意ですよ。ガッツリ加工した自撮りばかり投稿「知り合いの子のSNSは、いつも自撮り写真ばかりなんですよね。それに背景とか肌とかをガッツリ加工してるし、なんかあざとい子だなあって思う」(28歳男性/公務員)SNSに自撮りの写真を投稿する女性は少なくありませんし、多少の加工も珍しいものではないでしょう。しかし、ガッツリ加工された写真や、お決まりの角度やポーズで撮られた自撮りは、「あざとい」「わざとらしい」といったマイナスな印象につながりやすいよう。自然な表情の写真を意識すれば、印象も変わってくるかもしれませんよ。下の名前を一人称に使う「10代なら、一人称が自分の名前でも若気の至りで理解できるけど、社会人になっても同じだとあざとい感じがする。普通に社会常識がないんだなって引くかもしれません」(27歳男性/営業)プライベートならまだしも、職場などの公的な場でも一人称が自分の名前というのは考えもの。子どもっぽい印象を与え、ひとりの大人として不安視される可能性があります。そこにさらに、実年齢とのギャップが加わると、好意的に見る男性はどんどん減っていくはずです。年相応のふるまいが重要に男性に「あざとい」と不評な発言のなかには、10代や20代前半なら許容されても、年を重ねるとNGになるというものが多く存在します。ある程度の年齢を超えてからは、年相応の言動ができるかどうかにも注目されるのでしょう。気になる男性と接するときは、アプローチの前に悪印象を与えないように気をつけてくださいね。(草薙つむぐ/ライター)
2023年06月02日住宅ローン返済世帯の資産形成を応援する「平井FP事務所」(所在地:東京都千代田区、代表:平井 美穂)は、金利上昇に負けない住宅ローンの効果的な借り方・返し方を指南する新刊「金利上昇でもあわてない住宅ローンの超常識」を5月23日(火)に河出書房新社より発売します。書影『金利上昇でもあわてない住宅ローンの超常識』Amazon販売サイト: 2022年から長期金利が上昇していることで住宅ローンの相談が急増中です。本書は「変動金利か固定金利か」「いくらまで借りて大丈夫か」「金利が上がった時にはどうすればいいか」といった、住宅ローンを借りる人にとって永遠のテーマであるお悩みを、具体的な事例やシミュレーションによってずばり解決していきます。長期金利が上昇したとはいえ、日本の住宅ローンの金利はまだまだ低い水準です。過度に金利上昇に怯えるのではなく、住宅ローンを上手に活用し効率よく資産形成して欲しいという想いで筆をとらせていただきました。<目次>第1章 金利が上昇!今すぐ自分のローンをチェックここがポイント → 金利だけでなく最初に保証料を払ったかもチェック!第2章 変動型と固定型 借り換えの賢い判断はここがポイント → 変動VS固定、損益分岐点は金利がどれくらい上昇した場合か?第3章 いま繰り上げ返済をするのは正解かここがポイント → 住宅ローン控除適用中は繰り上げ返済すると損はウソ!第4章 住宅を購入する人のローンの組み方・選び方ここがポイント → 家計診断のプロが提示する世帯年収別無理のない借入額<書籍概要>タイトル : 金利上昇でもあわてない住宅ローンの超常識著者 : 平井 美穂価格 : 1,562円(税込)発売日 : 2023年5月23日(火)ページ数 : 192ページ仕様 : 13×1.5×18.8cmISBN : 978-4-309-29292-2発行元 : 河出書房新社Amazon販売サイト: 出版記念セミナー■[著者]プロフィール 平井 美穂(ひらい みほ)1974年生まれ、神奈川県出身。不動産営業を経験後、金融機関に転職し、融資業務や投資信託・保険の販売に従事する。独立系FPに転身後は、住宅ローンをフル活用した効率良い資産形成と理想のライフプランを手に入れるお手伝いをしている。25年・5,500件超の相談実績を誇る実務家FP。■事務所概要商号 : 平井FP事務所代表者 : 代表 平井 美穂所在地 : 〒102-0074 東京都千代田区九段南1-5-6 りそな九段ビル5階URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年05月17日愛カツ編集部がお届けする「愛カツ漫画」。今回はマイナス思考な彼氏をもった美香のエピソードです。物事のマイナス面をみることは、将来のリスクを減らすことにつながります。ですが、あまりにもマイナス面ばかりみてしまうと、周りの人に「いつもマイナス思考な人」と捉えられてしまうかも…美香と彼氏の圭太は26歳の同い年カップル。2人は会社こそ違いますが同じIT企業のシステムエンジニアで、IT企業の人材交流会で知り合いました。いつもクールで頭の回転がはやい圭太を尊敬していた美香ですが、だんだんと圭太のマイナス思考癖が気になっています。付き合って1年近くになりますが、圭太の口から「きっとよくなるよ!」「幸せになろうね!」といったポジティブな発言を聞いたことが美香にはありません。「心から思っていなくても、相手を励ますことって必要じゃないかな…」と1人ため息を吐いてしまう美香。自分のがんばりで出世しても褒めてくれない彼氏に不満がつのっていきます。このままでは別れも近そうです。圭太は美香の変化に気づけるのでしょうか?作画:正行原案:愛カツ読者編集:愛カツ編集部
2023年04月08日お笑いコンビのプラス・マイナスが17日、日本最大級のお笑いフェス「LIVE STAND 22-23 OSAKA」(大阪城ホール、COOL JAPAN PARK OSAKA)に出演した。大阪城ホールで漫才を披露したプラス・マイナス。その後、同じステージに出演したザ・プラン9のお~い!久馬、NON STYLEとともに取材に応じた。兼光タカシは「持ち時間2分半で、はじめの2分間、僕が黙っているというネタやったんですけど、その間お客さんをじっくり見ることができて、すごいなと思って。こんな入っていると思わなくて、お客さんパンパンやったな! コロナ禍というのもあって、こんな大勢の前で漫才することができて感動しました」とコメント。岩橋良昌は、12年前の「LIVE STAND」について「僕らメインステージ出られなくて、うらやましかった」と振り返ってから、「別になんの賞レースも出てないですけど、今日メインステージで入っているから、漫才の神様っておるんかなって思いました! ありがとうございます」とカメラ目線で満面の笑みを見せ、「うれしかったです。あんな大勢の前でできて」と語った。2007年から2010年まで行われた大型お笑いフェス「LIVE STAND」が、今年12年ぶりに開催。8月19日~21日に幕張メッセで東京公演が行われ、9月17日・18日に大阪、来年1月14日・15日には福岡で開催し、総勢1000人を超える吉本芸人が出演予定となっている。
2022年09月17日お笑いコンビのプラス・マイナスのツッコミ担当岩橋良昌さん(43)は、かねてよりお付き合いしていた14歳年下の一般女性と2014年のエイプリルフールに結婚。お2人の出会いはFacebookだそうで交際期間わずか9カ月でゴールイン。若い上にとても可愛い奥様だったことから美女と野獣カップルなどとSNSで話題に。そんな岩橋さん、先日免許証の写真を公開し反響を呼んでいるようです。早速チェックしてみましょう! ボサボサの髪に複雑な表情で発行されてしまった免許証を公開 この投稿をInstagramで見る 岩橋良昌(@maeeeeen1084)がシェアした投稿 「免許証の顔ミスった」と発行された免許証の写真を公開した岩橋さん。見てみるとボサボサな髪の毛になんとも言えない不機嫌そうな表情で写っています(笑)。免許証の写真でしくじった経験のある人も少なくないせいかフォロワーから反響を呼んでいるようです。コメント欄には「無免許逮捕の顔ですやん。笑」とかまいたち濱家さんからのツッコミコメントが寄せられていて、「逆に正解を知りたいですw」「逆に、まともな写真の人居てるんやろか笑笑」「なんでそんな不安そうな」「顔というか髪型があ」「絶対二日酔いやん」とツッコミコメントが相次いで寄せられ、「大丈夫!いつもの岩橋さん(笑)」という声も飛び出し、笑い溢れる投稿でした。面白い写真ネタの投稿が多くフォロワーを楽しませてくれる岩橋さんのインスタグラム。今後はどんな写真で笑わせてくれるか楽しみですね!あわせて読みたい🌈悩殺級の桃尻!渋谷ゆりさん“令和の峰不二子”美ボディ動画にファン悶絶
2022年08月01日住宅ローンの金利には「全期間固定型」「変動金利型」「固定金利期間選択型」の3種類があります。同じ金額を借り入れたとしても、どれを選ぶかによって毎月の返済額や総返済額が変わってくることに。ここでは、それぞれの特徴に加え、「元利均等返済」と「元金均等返済」の2種類の返済方法の組み合わせについて学びましょう。ファイナンシャルプランナー・畠中雅子さんのアドバイスを交えながら、説明していきます。■ 金利の種類によって、メリットとデメリットがある景気の変動に関係なく、返済期間中ずっと金利が変わらない「全期間固定金利型」は返済総額が明確なのが何よりのメリットです。ただし、金利そのものは「変動金利型」「固定金利選択型」に比べると高めに設定されている点には留意が必要です。これまでを振り返ってみると、「金利が上がる」と繰り返し言われながらも、20年以上空前の低金利が続き、変動金利が有利な状況が続いています。「金利の変動が心配な人はもちろん、住宅ロ-ンを借りづらい事情がある人は『フラット35』の検討も。物件に対して融資を行うため、審査面で融通がきく場合があります」金利が変動しないことを選ぶか、少しでも金利が安いことを優先するか、冷静に判断しましょう。■ 住宅ローンの金利プラン、3種類について知る1. 全期間固定金利型住宅ロ-ンを組んだときの金利がロ-ンを完済するまでずっと続くタイプ。「フラット35」が代表例。返済額が経済の動きや金利情勢に左右されないのが魅力ですが、金利が高めに設定されているデメリットもあります。2. 変動金利型市場金利の動向に合わせて返済の途中で金利が変わるタイプ。金利は半年に一度、4月と10月に見直されるのが一般的ですが、返済額は5年間変わらない。しかしその後、金利が上がり、支払い額が増える可能性も。3. 固定金利期間選択型一定期間は金利が固定され、その後、金利が変動するタイプ。固定期間は1年、3年、5年、10年、20年など様々。固定金利期間が終了したのち、再び固定金利にするか、変動金利にするかを再度選べます。■ 2つの返済方法について学ぶ元利均等返済元金と利息を合わせた「毎月の支払額」が一定になる返済方法。すべての住宅ロ-ンで取り扱っているため、利用する人が多いです。返済計画が立てやすいのがメリット。しかし、利息分の支払いが多くなかなか元金が減らないのがデメリット。元金均等返済元金部分を返済期間で均等に割り、元金残高に応じた利息を上乗せして返済する方法。最初の頃は返済額が大きくなりますが、元利均等返済に比べて元金の減り方が早く、利息も少なくてすみます。収入制限や、そもそも取り扱っていない住宅ロ-ンも。■ シミュレ-ション「金利の種類で総返済額はどう変わる?」3000万円の住宅ローンを、返済期間35年で組んだ場合をシミュレーションしてみました。全期間固定金利と変動金利では、25年後には返済額に、83万1032円の差が生じることになります。●教えてくれた人/畠中雅子さんファイナンシャルプランナー。連載、講演、セミナ-など幅広く活躍。複数の不動産を所有し、住宅ロ-ンのアドバイスも得意とするイラスト/カツヤマケイコ
2021年05月18日少しでも住宅ローンの負担を減らそうと思えば、気になるのが金利。その金利だけを見るとネット銀行はとても魅力的です。しかし、ネット銀行だと近くに店舗がなく、不安に感じる人もいると思います。そこで今回は、FP2級の資格を持つ山村希美さんにネット銀行の特徴や各社の金利・サービスの違いについて教えてもらいました。■ ネット銀行ならいつでもどこでも手続きが完結!ネット銀行は、通常の都市銀行や地方銀行のように店舗を設置していません。インターネットや電話を介して取引を行うので、通常の銀行に比べると店舗運営のコストがかからないのです。コストを下げた分顧客に還元する仕組みをとっているので、都市銀行や地方銀行に比べて金利を低く設定できたり、繰り上げ返済に手数料をかけない銀行もあったりします。またネット銀行であれば、インターネットを使って手続きできるので、銀行の営業時間中に行く必要がありません。土日の仕事が休みのときに、自宅で手続きすることもできるのです。■ ネット銀行は審査が厳しい・期間が長いなどの側面も!自分のペースで手続きできるネット銀行は、住宅ローンなど借り入れ審査が厳しい傾向にあります。都市銀行や地方銀行などであれば、対面で資金繰りの背景や今後の見通しなどを相談することも可能。しかしネット銀行だと直接対面することはなく、オンライン上での手続きなので、審査OKのラインを超えるか超えないかの機械的なチェックになるからです。また、審査期間についてもネット銀行のほうが長めといわれています。店舗のある銀行であれば、なにか困ったことや相談したいときは店舗に行ったり担当者に問い合わせたりすれば解決するでしょう。しかしネット銀行だと、問い合わせに時間がかかったり、自分で調べたりすることが多くなることがあるので、その点は注意が必要です。■ つなぎ融資のあるネット銀行も!金利やサービス内容をチェック最後に、ネット銀行各社の住宅ローン金利やサービスの違いについてまとめてみました。今回比較するのは人気のネット銀行「住信SBIネット銀行」「auじぶん銀行」「ソニー銀行」「楽天銀行」の4つ。ネット銀行で住宅ローンを検討している人は、以下の表をぜひ参考にしてみてくださいね。■ネット銀行人気4行の住宅ローン金利とサービス比較金利特徴住信SBIネット銀行年0.44%~1.18%(2020.12.1時点)・金利上乗せなしで団信・全疾病保障付き・契約時もWEB申込みで完了・保証料0円・一部繰り上げ返済は1円からでき、手数料0円・他行口座から当社代表口座への資金移動手数料0円・収入印紙0円auじぶん銀行年0.41%~0.991%(2020.12.2時点)・auモバイル優遇割とじぶんでんき優遇割をセットにすると最大年0.1%金利引き下げ・5つの団信プランがあり、原則ネットで手続き完結・必要書類はネットからアップロードで提出・契約までWEB申込みで完了・一般団信・がん50%保障団信の保険料0円・保証料0円・一部繰り上げ返済手数料、資金移動手数料0円・収入印紙0円ソニー銀行年0.457%~0.650%(2020.12.2時点)・変動から固定への金利変更手数料0円・保証料0円・団信保険料0円・一部・完済とも繰り上げ返済手数料0円・他行口座から返済口座への資金移動0円・WEBでの契約の場合印紙代0円・つなぎ融資可能楽天銀行年0.537%~1.547%(2020.12.1時点)・団信保険料、50%保障がん・全疾病特約付き団信保険料0円・保証料0円・繰り上げ返済手数料0円・つなぎ融資可能・返済口座を楽天銀行口座にすると、年0.3%金利引き下げ・変動金利であれば、固定金利と変動金利の変更が何度でも可能・条件を満たせば楽天ポイントがもらえる可能性ありネット銀行は金利が低いのが魅力ですが、その他にも資金移動手数料0円、印紙代0円など魅力的な特徴がたくさんあります。「Aネット銀行にあってBネット銀行にはない」といったサービスも多々あるので、細かく内容をチェックして希望のサービスをチェックしてみてください。またネット銀行以外の都市銀行や、地方銀行と比べることも忘れないように。意外と「総合的に考えたら通常の銀行でもお得だった」という可能性もあるからです。人気のネット銀行をピックアップして住宅ローンの内容を比べただけでも、つなぎ融資や繰り上げ返済の手数料など、少しずつ違いがあります。日常的に利用している携帯会社やサイト、口座などがあれば、さらに金利引き下げやポイントがつくなどの特典もありますよ。ちなみに、注文住宅を検討している人は、つなぎ融資のあるソニー銀行や楽天銀行がおすすめです。またこの2社は、独自のハッピープログラムや優遇プログラムがあり、住宅ローンを契約すれば、各プログラムのステージがアップ。さまざまな面で優遇されます。総合的に見てもこの2社が魅力的といえるでしょう。ネット銀行で住宅ローンを検討する際は、金利に目を向けつつも総合的に自分にとって便利でメリットの大きいところを選んでみてくださいね。●教えてくれた人/山村希美さん大学卒業後証券会社に勤務し、在職中に2級ファイナンシャルプランナーを取得。結婚を機に退職し、出産後ライターとしてお金にまつわる記事や子育てに関する記事などを執筆中画像/PIXTA(2、3枚目)
2021年01月09日10月7日、三井住友銀行は’21年4月以降に開設する口座では、「口座管理手数料」などを徴収すると発表した。対象は(1)ネットバンキングの利用がなく、(2)2年以上取引のない、(3)残高が1万円未満の口座で、年1,100円(税込み・以下同)を引き落とす。また、紙の通帳の利用に年550円の手数料が。ただし、どちらも18歳未満と75歳以上の顧客は対象外とした。今後の銀行利用について、経済ジャーナリストの荻原博子さんが解説してくれたーー。■万一の預金の消滅や口座解約を避けよう日銀のマイナス金利政策やコロナ禍もあり、銀行が危機的状況のなか、大手銀行では三井住友銀行が先陣を切って口座管理手数料の導入に踏み切りました。ただ、地方銀行や信用金庫ではすでに導入が進んでいて、信用金庫の約2割、40行以上が今年度末までに徴収を始める予定です。ほかの大手銀行なども追随するでしょう。今回注目したいのは、口座管理手数料を徴収する第一条件がネットバンキングの利用という点です。これまで銀行は、利便性向上やセキュリティの強化、手数料を窓口より安くするなどしてネットバンキングを勧めてきました。その結果、デジタル化の素地はある程度固まったと見て、次は、口座管理手数料という“ペナルティ”を科す段階に入ったのだと思います。三井住友銀行は、グループ全体で’22年度までに本部人員を約3割減らす計画ですから、大規模リストラの準備でもあるのでしょう。いっぽう、利用者にとっては“とどめの一手”ともいえます。たとえば、放りっぱなしの残高9,999円の口座で口座管理手数料の徴収が始めると、10年で残高はゼロ。残高がゼロになった時点で、口座は自動的に解約されます。「いつのまにか預金が消滅する」のです。こうした事態は、ネットバンキングを利用すれば避けられます。もはや「ネットバンキングを使わないと損をする時代」。この流れはもう止まりませんし、後戻りもしません。70代以上の方はともかく、50代、60代で手をこまねいている場合ではありません。今すぐ、ネットバンキングを始めましょう。まずは、ネットバンキングの開設です。不慣れな方はお子さんなどに頼んでもいいと思います。ネットバンキングが開設できたら利用は簡単です。手始めに、残高照会をしてみましょう。残高照会は無料ですから、練習にはぴったり。ドコモ口座など不正利用がないかのチェックも兼ねて、残高照会を日課にするとよいでしょう。操作に慣れたら、振込も簡単にこなせるはず、「ATMの列に並ぶなんてめんどう」になりますよ。最後に警告を。ネットバンキングを利用していると、「あなたの口座が○○被害に遭いました」など、不安をあおるようなメールが届くことがありますが、こうしたメールは詐欺です。絶対に応えてはいけません。すべて詐欺だと無視して、心配なときは銀行に直接電話などで問い合わせください。それでも不正利用などが起こったら、銀行が全額補償してくれます。預金が減ることはありませんから、安心して挑戦してください。「女性自身」2020年11月3日号 掲載
2020年10月23日史上空前の超低金利が続く日本。今年4月には大手銀行の定期預金金利が0.01%から、0.002%に引き下げられた。そんななか、安倍晋三前首相の政策継承を掲げて、菅義偉新内閣が発足。ちまたでは「アベノミクス終焉で金利が上がる」なんてウワサも流れるが、本当に金利は上がるのか、そして家計にはどんな影響が及ぶのかーー。そこで「お金の知識は必ずその人を守ってくれる」と話す元国税局職員のライター・小林義崇さんに、家計防衛に欠かせない“金利の基本”を教えてもらった。【Q1】大手銀行の預金金利が同じなのはなぜ?「銀行は元々、お金をたくさん集め、そのお金に利子をつけて貸すことで利益を得ていました。だから、他行より高い預金金利をつけて、たくさんお金を集めたいと思うのが本来の姿です。ただ、集めたお金は銀行独自で保管しておらず、日本銀行(日銀)に預けています。となると、日銀が設定する金利の影響を受けて、銀行預金の金利が決まります。日銀の金利はどの銀行にも同じなので、結果として銀行の預金金利はどこも横並びになりがちなのです」【Q2】ネット銀行はどうして金利が高いの?「日銀の金利は同じなのですが、ネット銀行は店舗を構えず、従業員も少ないので人件費も安い。こうしたコストが低いため、大手銀行より預金金利を多少高くすることができるのです」【Q3】アベノミクスの「異次元の金融緩和」ってなに?「日銀が市中にあるお金の量を大幅に増やした施策です。出回るお金の量が増えると、企業などがお金を借りやすくなるため金利は下がり、逆にお金の量が減ると借りにくくなって金利は上がります。’13年4月、日銀の黒田東彦総裁が『お金の量を2倍に増やして社会にお金を回し、2年で物価を2%上げる』と宣言しました。結果、株価は上がりましたが、物価は上がらず。そのため景気がよくなった実感は少なかったのです」【Q4】「マイナス金利」ってどういう状態のこと?「銀行が日銀にお金を預けると、金利が付きます。これは私たちの銀行預金と同様です。ですが、’16年1月以降、日銀は銀行のお金を預かる際、預金の一部の金利をマイナスにしました。預けたら金利が付くのではなく、逆に金利分を徴収されるのです。日銀にお金を預けると損なので、銀行が手元のお金を積極的に貸し出し、社会にお金が回るようにするのを狙ってのことでした」銀行預金もマイナスになるの?「いいえ、マイナス金利は日銀と銀行間のこと。私たちの銀行預金がマイナス金利にはなりません」【Q5】菅新政権発足で金利は上がるの?「『金利が上がる』という専門家もいるようですが、私は現状維持だと考えます。金利は景気がよくなると上がるものですが、これから急に景気がよくなる兆しは残念ながらありません。また、物価が暴走的に上がる『ハイパーインフレ』が、日本で起こるとも考えづらい。超低金利の状態は続くと思います」【Q6】東京五輪開催後に金利はどうなるの?「オリンピック後は景気が悪くなるとよく言われます。景気が悪化すると金利は下がるのが常ですが、今の金利はこれ以上、下がりようのない状態です。そのため、大きくは変わらないでしょう」連日流れる金融関係のニュース。家計を守る一助にするために、その仕組みについて基本は押さえておこう!「女性自身」2020年10月13日号 掲載
2020年10月05日連日ニュースで耳にするものの、きちんと説明するのが意外と難しいのが「金利」の話。家計を守るための知識として、いまさら聞けない基本をおさらいしておこうーー。史上空前の超低金利が続く日本。今年4月には大手銀行の定期預金金利が0.01%から、0.002%に引き下げられた。そんななか、安倍晋三前首相の政策継承を掲げて、菅義偉新内閣が発足。ちまたでは「アベノミクス終焉で金利が上がる」なんてウワサも流れるが、本当に金利は上がるのか、そして家計にはどんな影響が及ぶのか……。そこで「お金の知識は必ずその人を守ってくれる」と話す元国税局職員のライター・小林義崇さんに、家計防衛に欠かせない“金利の基本”を教えてもらった。【Q1】そもそも「金利」ってなに?「金利とは、利子や利息のことです。住宅ローンなどお金を借りるときの金利は、低いほうが助かりますよね。借りる立場からすると、超低金利はありがたい金利といえます」(小林さん・以下同)超低金利はよくないのでは?「反対に、貸す立場、つまり銀行に預けるときなどは、超低金利は利息がほとんどゼロに近い、悪い金利です。金利の善しあしは、立場によって変わるものなのです」【Q2】金利が上下すると生活への影響は?「金利が低いと、私たちは住宅ローンをはじめお金が借りやすくなります。ただし、コロナ禍で収入が減った人もいるので、金利だけで判断できない部分もあります。同時に、超低金利下では、銀行に預けてお金を増やす、ということは極めて難しくなります。バブル期にあった利率が8%の定期預金なら、元本を約9年で倍にできましたが、今の0.002%だと倍になるまでじつに3万6,000年かかります。そのうえ手数料などを払ったら、元本が目減りすることもしばしば。銀行はもはや“金庫”でしかありません。お金を増やすには別の手段が必要でしょう」【Q3】住宅ローンは固定と変動どちらを選ぶべき?「住宅ローンの金利は今、全期間固定で1%前後。変動なら0.5%が中心です。3,000万円を35年ローンで借りた場合の総返済額は、固定と変動で約300万円違います。3年前はおおよそ変動が1%、固定が3%だったので、同じ借入額だと約1,300万円の差がありました。固定金利が下がって変動金利に近づいているので、総返済額の差も縮まっています。このように単純比較すると、変動金利は総返済額が少なくいい金利なのですが、『変動金利がこのままずっと変わらない』ことはありえません。景気などに合わせて、変動金利は上がることがあり、固定金利よりも高くなる可能性もゼロではありません」それでは、35年もの長期ローンを考えると、固定金利が安心?「ただし今後、金利が多少上下することはあっても、急に大きく上がるとは思えません。今は変動金利を選ぶのが正解でしょう」【Q4】「ゼロ金利」ってどういうこと?「日本銀行(日銀)は、銀行を相手にお金の貸し借りを行う銀行の元締です。その日銀が、銀行にお金を貸す金利を’99年から限りなくゼロに近づけたのがゼロ金利政策です。私たちの預金金利がゼロ、という意味ではありません」なぜ、そんな施策が必要なのか?「銀行が日銀からゼロ金利でお金を借りれば、一般の企業や人々にも低金利で貸せるようになるからです。社会全体がお金を借りやすくなって、お金が回る。そうして景気を上げようという施策でした」連日流れる金融関係のニュース。家計を守る一助にするために、その仕組みについて基本は押さえておこう!「女性自身」2020年10月13日号 掲載
2020年10月05日アベノミクスにより異次元の金融緩和政策が取られる中で、これ以上下がることはないと思われた金利に、さらにマイナス金利が導入されました。これにともない、メガバンクや地方銀行で金利の引き下げが行われ、一部の金融機関では「お金を預けると手数料がかかる」といった制度を検討しているとの話も聞かれます。一方、信用金庫の中には、こうした流れとは逆行して金利を引き上げているケースもあることをご存知でしょうか。メガバンクや地方銀行の多くが金利を引き下げる中、なぜ信用金庫は高い金利でお金を預かることができるのでしょうか。本記事では、信用金庫の金利が高い理由について見ていきたいと思います。金融機関の預金金利の仕組み金融機関の預金金利はバブル以降下がり続けており、現在では利息を目的にお金を預けるという方はほとんどいないのではないでしょうか。例えば、2020年9月時点におけるみずほ銀行の預金金利は、年利0.001%となっています。これは、仮に100万円を1年間預けても、10円(税引き前)しか利息を受け取れない計算です。金融機関は、預金に対してなぜ利息を支払えるかというと、預かったお金を企業に貸し出して金利収入を得たり、市場で運用して利益を得たりしているからです。政府が金融緩和政策を取っているのは、金利を低くすることで企業が金融機関からお金を借りやすくするといった目的がありますが、一方で金融機関が得られる金利が少なくなると、預金に対して支払える利息も少なくなることになります。マイナス金利の導入とその効果また、冒頭でお伝えしたとおり、2016年にはマイナス金利政策が取られることになりました。金融機関は、預金者から預かったお金のうち、すぐに運用しないものについては日本銀行の口座に預けますが、マイナス金利が導入されたことにより、金融機関は日本銀行に預けたお金に応じて金利を支払わなくてはならなくなりました。こうすることで、日本銀行の口座にお金を寝かしておくのではなく、企業への貸出や市中での運用を活発にして経済活性化を目指す狙いがあります。一方、金融機関が預金者からお金を預かるとき、日本銀行の口座に預けると金利を支払わないといけないのにも関わらず、預金者には利息を支払う必要があります。こうした中、多くの金融機関では預金金利のさらなる引き下げを検討するほか、一部の金融機関では預かったお金に対して手数料を請求するといったことを検討するケースも出てきています。信用金庫が預金金利を高くできる理由政府が金融緩和政策を取る中で、金融機関の多くは預金金利の引き下げを検討していますが、信用金庫の中には逆に金利を引き上げたというケースも見られます。金融機関の仕組み上、通常であれば金利の引き下げを検討するのが順当ですが、こうした信用金庫はなぜ金利を引き上げられるのでしょうか?高金利とはいえ利率が高すぎるわけではない例えば、ある信用金庫が0.1%の高金利で定期預金を受け付ければ、多くの方がお金を預けたいと思うのではないでしょうか。先ほどのみずほ銀行の預金金利と比べれば、実に100倍お得にお金を預けることができます。しかし、高金利とはいえ0.1%程度であれば、100万円預けて1年間運用したとしても、利息は1,000円(税引き前)程度です。信用金庫は相対的に金利が高いとはいえ、利率で見れば高すぎるわけではないという点は押さえておきましょう。メインバンクにしてもらうことが狙いこうした信用金庫では、高金利でお金を預かる代わりに、公共料金の自動振替や給与振り込み口座にしてもらうなど、預金者にとってのメインバンクにしてもらうという狙いがあります。預金者の内、何割かが金利数%でローンを利用すれば収支が成り立つといったことも少なくないはずです。預貯金が集まり過ぎる心配が少ない信用金庫は地域の発展のために存在するもので、営業エリアを大きく拡大することは基本的にありません。このため、金利を高く設定したとしても、メガバンクや地方銀行のようにお金が集まりすぎるという心配は少ないといえます。信金中央金庫で運用できる金融機関は活用していない資金を日本銀行の口座に預けますが、信用金庫は信用金庫にとっての日本銀行にあたる、信金中央金庫にお金を預けることができます。信金中央金庫は金利を公表していないため、具体的な金利は分かりませんが、マイナス金利は導入していません。このため、一般の金融機関のように「お金を預かれば預かるほど負担が大きくなる」という心配もないのです。信用金庫の定期預金金利はどのくらい?ところで、信用金庫は具体的にどのくらいの金利でお金を預かっているのでしょうか?ここでは、2020年9月時点で高金利で定期預金を預かっている信用金庫について、いくつかご紹介していきたいと思います。[adsense_middle]岡崎信用金庫(おかしんインターネット支店)まずは愛知県岡崎市にある岡崎信用金庫で取扱いのある「オカザえもん定期預金」です。こちらは岡崎信用金庫のおかしんインターネット支店限定で、1年もの預金金利を0.27%で預けられる商品となっています。インターネット支店ということもあり、店舗の賃料負担などがない点や、インターネット支店で口座開設してもらうことを目的としたキャンペーンであること等が、高金利の理由でしょう。本キャンペーンは2020年9月30日に終了する予定となっています。また、これと同じようなキャンペーンがほかの信用金庫でも実施されています。豊田信用金庫 とよしんインターネット支店:0.270%(2020年9月30日迄)しずおか焼津信用金庫 しずしんインターネット支店:0.230%(2020年9月30日迄)豊橋信用金庫 インターネット支店:0.200%(2020年9月30日迄)尼崎信用金庫(ウル虎支店)尼崎信用金庫は兵庫県尼崎市にある信用金庫で、ウル虎支店はネット専用の店舗です。尼崎信用金庫(ウル虎支店)では、1年から5年までの定期預金について金利0.200%で預かっています。5年定期で金利0.200%というのはほかであまり見ません。長期的に使用しない資金がある方におすすめだといえるでしょう。播州信用金庫(夢みらい支店)播州信用金庫は兵庫県姫路市にある信用金庫で、1年定期預金の金利が0.102%となっています。上記でお伝えした信用金庫と比べると、金利はやや低くなっていますが、播州信用金庫の場合は期間限定のキャンペーン金利でない点がポイントだといえるでしょう。過去には期間限定のキャンぺーン金利で、0.25%といった高金利で定期預金を預かっていた期間もあるようです。なお、夢みらい支店は播州信用金庫のネット専用支店となっています。ネット銀行も高金利で預けやすい本記事では、信用金庫が高金利で預金を受け付けていることが多い理由と具体的な金利についてお伝えしていますが、信用金庫以外に、ネット銀行も高金利でお金を預かってくれるケースが多くなっています。これにはどのような理由があるのでしょうか?店舗負担のない金融機関通常、店舗のある金融機関だと毎月店舗の賃料を支払う必要がありますし、そこで働く行員の人件費や各種設備費用等を負担する必要があります。一方、ネット銀行の場合はこれらの負担がないため、高い金利で預金を集めることができるといえます。先程ご紹介した、高金利でお金を預かっている信用金庫の支店もすべてネット支店であり、これと同じ理由だといえるでしょう。信用金庫はなぜ金利が高いかに関するまとめ金融緩和政策により多くの金融機関では預金金利が引き下げられていますが、こうした中で信用金庫では逆に預金金利を引き上げるケースがよく見られます。これには、営業エリアの問題や信金中央金庫の存在があることは本記事でご紹介したとおりです。少しでも高金利でお金を預けたいと考えている方は、まずはお住まいのエリアにある信用金庫に問い合わせしてみてはいかがでしょうか。
2020年10月02日銀行にお金を預けると利息を受け取ることができますが、最近の低金利では「利息はないものといってよい」と感じられている方も少なくないでしょう。一方、金融機関によっては高金利の定期預金を用意しているケースもあります。本記事では、金利の基本的な内容についてお伝えするとともに、特に高金利の定期預金を提供している銀行をランキング形式でご紹介していきたいと思います。低金利時代でも高い利息を受け取れる銀行はある?1990年代にバブルが弾けて以降、日本では長く低金利時代が続いています。金利の底と言われる状態が続く中で、2016年には金融緩和政策としてマイナス金利が導入されるなど、これまでの常識を超えてさらに低金利な時代となりました。この状況がさらに進展すると、利用者は銀行にお金を預けるのに、利息を受け取るのではなく、利息を支払わなければならない可能性もあるといいます。こうした状況の中、高い利息を受け取れる金融機関はあるのでしょうか?利率・利息・利子の違い金利について考えるにあたり、まずは利率や利息、利子など似た言葉の違いについて理解しておくとよいでしょう。それぞれの特徴をまとめると、以下のようになります。金利:預けたお金に利息が付く割合利息:預けたお金に対して支払われるお金のこと利率:利息の割合(基本的には金利と同じ内容)利子:お金を借りた人が貸した人に対して支払うお金のこと上記どおり、基本的に金利と利率は同じ意味で、利息はお金を預けたときに受け取れるもの、利子は融資を受けたときに銀行に支払うものと考えるとよいでしょう。せっかく貯金するなら高金利な銀行を選ぼう金融機関にお金を預けると、利息を受け取ることができます。これは、金融機関がお金を預かって、そのお金を何らかの方法で運用し、増やしているからです。銀行への預金者が銀行に対してお金を貸しており、その対価として利息を受け取っていると考えると分かりやすいのではないでしょうか。この利息の割合、つまり金利はお金を預ける金融機関によって異なります。利用者としては、同じお金を預けるのであればできるだけ高い金利をつけてくれる金融機関がよいと考えるのは当たり前のことでしょう。同じ金融機関でも普通預金より定期預金のほうが金利が高い例えば、みずほ銀行の普通預金金利は2020年8月時点で0.001%となっています。仮に100万円預けたとしても、20%の税金を際引いて8円しか受け取れない計算です。一方、同じみずほ銀行で普通預金ではなく、定期預金として預ける場合は金利が0.002%となり、2倍高い利息を受け取れる計算となります。上記と同じように100万円預けるケースでは、1年間で普通預金の2倍の16円を受け取れます。このように、同じ金融機関でも普通預金より定期預金のほうが金利が高く設定されているのが一般的です。これは、銀行側ができるだけ長くお金を預けてもらいやすい定期預金の金利を上げることで、定期預金の利用を促す効果を期待してのことです。金融機関ごとに金利が異なるまた、金利は金融機関によっても異なります。例えば、住信SBIネット銀行であれば、1年ものの定期預金は0.020%とみずほ銀行のおよそ10倍に設定されています。銀行にお金を預ける際には普通預金より定期預金を選ぶとともに、少しでも高い金利をつけてくれる金融機関を選ぶことが大切です。ネット銀行の金利が高い理由先程みずほ銀行と比較した住信SBIネット銀行は店舗を持たないネット銀行ですが、一般的にネット銀行は店舗のある金融機関と比べて金利が高く設定されています。これは、ネット銀行は店舗を持たないが故に事務所の賃料等支払う必要がなく、結果として高い金利を実現しやすくなっていると考えられます。できるだけ高い利息を受け取りたいと考えるのであれば、ネット銀行を中心に見てみると早いはずです。とはいえ、ネット銀行以外にも金利の低い金融機関もあります。以下で、ネット銀行・都市銀行を含めて定期預金の金利が高い銀行を徹底比較していきたいと思います。【2020年おすすめ】定期預金金利が高いネット・都市銀行ランキングここでは、ネット銀行や都市銀行を中心に、定期預金の金利が高い人気の銀行をランキング形式でご紹介します。(2020年8月時点)第1位:auじぶん銀行【預入期間3カ月/0.50%】第2位:SBJ銀行【預入期間2年/0.35%】第3位:オリックス銀行【預入期間5年/0.30%】第4位:ローソン銀行【預入期間3カ月/0.25%】第5位:GMOあおぞらネット銀行【預入期間6カ月以上2年未満/0.030%】[adsense_middle]第1位:auじぶん銀行【預入期間3カ月/0.50%】auじぶん銀行はKDDIと三菱UFJ銀行の共同出資によるネット銀行で、預入期間3カ月ではありますが、新規口座開設時に限り「3ヶ月もの円定期預金」が0.50%で利用できるようになっています。また、ほかの金融機関からauじぶん銀行に預金を移す場合、その振込金額について預入期間3カ月は0.30%に優遇されます。ただし、3カ月が過ぎると通常の金利適用となり、預入期間3カ月の場合は0.040%という金利設定となります。0.040%でも十分に高い金利ではありますが、預入期間については注意が必要です。auじぶん銀行で定期預金を利用した場合の1年間の利益(税引き前)例えば、100万円を1年間預ける場合、以下のように計算できます。100万円×0.50%×3カ月/12カ月=1,250円(税引き前)100万円×0.040%×9カ月/12カ月=300円(税引き前)合計:1,250円+300円=1,550円(税引き前)auじぶん銀行は1円単位から定期預金できるauじぶん銀行の定期預金は1円単位から預入できるため、ちょっとしたまとまったお金ができたときに小まめに貯めていきたいといった方にもおすすめです。また、auじぶん銀行に300万円以上の資金預けていると、ATM手数料が月に11回、他行宛て振込手数料が月に15回無料になるなど、預入資金によって受けられるサービスが変わります。第2位:SBJ銀行【預入期間2年/0.35%】SBJ銀行はShinhan Bank Japanの略で、韓国の大手銀行である新韓銀行を中核とする「新韓金融グループ」の日本現地法人です。韓国の金融機関のグループ会社ではありますが、韓国の銀行の日本支社という扱いではなく、日本の銀行であり、預金保険機構の対象になっています。SBJ銀行では2020年現在「サンキューキャンペーン」を実施しており、ネットバンキングからの申し込みに限り、預入期間2年、3年の定期預金を0.35%で利用できます(SBJ銀行で新規口座開設する場合)。適用金利こそauじぶん銀行より低いですが、SBJ銀行は預入期間2年、3年で高い金利設定となっているため、長期でお金を預けたいと考えている方におすすめだといえるでしょう。SBJ銀行で定期預金を利用した場合の1年間の利益(税引き前)例えば、預入期間2年で定期預金100万円を預ける場合、その内1年間の利息は以下のように計算できます。100万円×0.35%=3,500円(税引き前)ただし、指定した期間を経過する前に定期預金を解約した場合には、上記金利は適用されない点に注意が必要です。SBJ銀行は提携ATMが多く利用しやすい点も魅力なお、SBJ銀行はセブン銀行やイオン銀行、みずほ銀行、ゆうちょ銀行など提携ATMが多い点でも魅力的です。近くのコンビニやゆうちょでも入出金できるため、基本的にはどこに住んでいても利用しやすい金融機関だといえるでしょう。さらに、セブン銀行とイオン銀行のATM手数料が無料、他行宛の振込手数料が月に7回まで無料等、定期預金以外にもお得なポイントが多数あります。第3位:オリックス銀行【預入期間5年/0.30%】オリックス銀行は大手総合リース企業オリックス傘下の銀行で、インターネット専用定期預金「eダイレクト預金」が魅力です。オリックス銀行は預入期間5年で0.30%のほか、1年もの0.12%、3年もの0.27%といずれも高い金利設定となっています。特筆すべきは、いずれも特別キャンペーン金利ではないということでしょう。キャンペーン適用金利の場合、当初の適用期間が経過した後は、低い金利設定になってしまいますが、オリックス銀行であればそうした心配もありません。auじぶん銀行やSBJ銀行より当初の適用金利が低くとも、長期的に見るとオリックス銀行のほうがお得になる可能性は高いでしょう。オリックス銀行で定期預金を利用した場合の1年間の利益(税引き前)例えば、預入期間5年の定期預金を100万円分預けた場合、その内1年間について利息を計算すると以下のようになります。100万円×0.30%=3,000円(税引き前)ちなみに、手間がかかりますし銀行からいい顔はされませんが、例えばauじぶん銀行のキャンペーン適用金利を利用した後、オリックス銀行に預金を移すといったことも可能です。第4位:ローソン銀行【預入期間3カ月/0.25%】ローソン銀行は大手コンビニエンスストアローソンで利用できる銀行で、通常の適用金利は0.030%ですが、キャンペーン実施期間中に限り、預入期間3カ月まで0.25%の適用金利で利用できます。ローソン銀行で定期預金を利用した場合の1年間の利益(税引き前)例えば、ローソン銀行でキャンペーン金利の適用を受けて、100万円を定期預金として1年間預けた場合、利息は以下のように計算できます。100万円×0.25%×3カ月/12カ月=625円(税引き前)100万円×0.030%×9カ月/12カ月=225円(税引き前)合計:625円+225円=850円(税引き前)ローソン銀行は300万円以上の預金で普通預金金利が0.15%なお、ローソン銀行は300万円以上を普通預金で預けると金利が0.15%となる制度も用意されています。普通預金ですからいつでも引き出し可能で、またキャンペーン金利のように期間が過ぎると金利が低くなるわけでもないため、300万円以上のまとまった資金の預け先を探している場合には、定期預金ではなくローソン銀行の普通預金を利用するのも一つの方法です。第5位:GMOあおぞらネット銀行【預入期間6カ月以上2年未満/0.030%】GMOあおぞらネット銀行はあおぞら銀行グループとGMOインターネットグループによるネット銀行で、6カ月以上1年未満と1年以上2年未満の定期預金金利が0.030%となっています。ここでご紹介したほかの銀行と比べると低い金利のようにも見えますが、一般的には十分高金利な設定といっていいでしょう。GMOあおぞらネット銀行で定期預金を利用した場合の1年間の利益(税引き前)仮に1年間、100万円分を定期預金として預ける場合の利息を計算してみると以下のようになります。100万円×0.030%=300円(税引き前)高金利で利用できる地方銀行や信用金庫も比較すべき地方銀行や信用金庫など地方を拠点とする金融機関の中にも、高い定期預金金利で利用できるものがあります。エリアによっては利用できないこともありますが、ここでご紹介する地方金融機関の近くにお住まいの方は利用を検討してみるとよいでしょう。[adsense_middle]最大1.00%で利用できる定期預金以下の信用組合や信用金庫では、最大1.00%で定期預金を預けることができます。富山県医師信用組合長崎県医師信用組合東京都職員信用組合三井住友銀行日興支店城南信用金庫例えば、100万円の資金を金利1%で1年間預けた場合、受け取れる利息を計算すると以下のようになります。100万円×1.00%=1万円(税引き前)1年間で1万円の利息を受け取れると考えると、利用価値は高いと感じる方も多いのではないでしょうか。ただし、医師信用組合は医師限定、東京都職員信用組合は新入東京都職員限定となっているほか、預入額1,000万円以上からなど条件が厳しいことがほとんどです。最大0.50%以上で利用できる定期預金次に、以下のような金融機関では、最大0.50%以上で定期預金を利用できるようになっています。朝銀西信用組合:最大0.80%東京スター銀行:最大0.80%ウリ信用組合:最大0.65%信用組合広島商銀:最大0.60%大同信用組合:最大0.60%例えば、100万円の資金を金利0.60%で1年間預けた場合、受け取れる利息を計算すると以下のようになります。100万円×0.60%=6,000円(税引き前)将来を含めて利用できないか条件を確認しておこう東京スター銀行は東京都の第二地方銀行ですが、この金利で利用できるのは相続専用資金、つまり相続で得た資金を定期預金として預ける場合のみとなっています。また、朝銀西信用組合では、満75歳以上に適用されるシニア定期預金で上記の金利の適用を受けることが可能です。いずれも、条件はありますが、医師信用組合のように特定の職域限定というわけではないため、条件を覚えておくことで将来利用できる可能性があるかもしれません。ここでご紹介したもの以外にも信用金庫や信用組合、地方銀行でも高い金利設定の定期預金は複数あります。これらは、基本的に対象の金融機関の営業エリア内に住んでいる方が対象となりますが、お近くの金融機関でもこうした高金利設定の定期預金を利用できる可能性があるため、確認してみるとよいでしょう。定期預金金利が高い銀行ランキングに関するまとめ定期預金の金利が高い金融機関について、都市銀行やネット銀行をランキング形式でお伝えするとともに、いくつかの地方金融機関についてもご紹介しました。日本では金利が非常に低い時代が続いていますが、こうした中でも資金を集めるために、高い金利設定を打ち出している金融機関はあります。店舗の場所や振込手数料・ATM手数料等、金利以外の利便性等、総合的に判断しながら、より利用しやすい金融機関を探してみるとよいでしょう。
2020年09月19日住宅ローン金利は、変動金利と固定金利に大きく分けることができますが、住宅ローンの融資を受ける際にどちらを選べばいいか迷う方は多いようです。本記事では、これから住宅ローンを組むという方や借り換えを検討している方に向けて、変動金利と固定金利それぞれの特徴や違い、メリット・デメリットなどをご紹介していきます。住宅ローンにおける変動金利と固定金利の違い住宅ローンには大きく変動金利と固定金利があり、銀行によって金利設定などの違いはあるものの、基本的な内容はどの銀行を利用しても同じです。変動金利両者の違いを簡単にお伝えすると、変動金利は借入期間中に金利が変動する金利タイプで、金利が変動するリスクがある分、低めの金利水準となっています。固定金利一方、固定金利とは借入期間中ずっと同じ金利で利用できるもので、金利が変動しないという安心感がある分、変動金利と比べると金利設定は高めです。次項から、それぞれについて詳しく見ていきましょう。変動金利のメリット・デメリットまずは変動金利について、メリット・デメリットなどを見ていきましょう。[adsense_middle]固定期間選択型金利と変動金利住宅ローンは大きく分類すると2種類とお伝えしていますが、もう少し細かく分類すると「変動金利」と「固定期間選択型金利」、「全期間固定金利」の3種類に分けることができます。この内、固定期間選択型金利とは「10年固定金利」など、当初設定した期間について金利を固定するというもので、変動金利と全期間固定金利のミックスのようなものです。この固定期間選択型金利については、固定と名前が付いているものの、実は変動金利の1種と考えたほうが分かりやすいです。というのも、固定期間選択型金利で当初選択した期間が経過した場合、その時点で再度固定期間を選択するか(金利の再選択)、変動金利に移行するかを選ぶことになります。こうした制度設計から、固定期間選択型金利は「変動金利の当初〇年間だけ固定する」タイプの金利だと考えるとよいでしょう。変動金利のメリット変動金利のメリットには以下のようなものがあります。金利水準が低い金利が急激に上がっても返済額はすぐには上がらない金利の下降局面または横ばいのときに有利それぞれ見ていきましょう。金利水準が低い変動金利は金利が変動するリスクがある分、金利水準が低くなっています。なお、変動金利は「金融機関が最優良起業に貸し出す短期の金利レート」を示す短期プライムレートに連動しますが、この短期プライムレートは2009年以降ずっと動いていません。このことから、変動金利は長い間ほとんど変動していないのにも関わらず、低い金利で融資を受けることができているといえます。金利は、経済の原則からすると景気がよくなったときに上昇するもので、将来どうなるかは分かりませんが、一般的な見方では今後しばらくは大きく上昇することはないと考えられます。ちなみに、一般的な金融機関において変動金利は1%程度であることが多く、住宅ローンの借入から13年間、住宅ローン年末残高の1%分の控除を受けられる住宅ローン控除と組み合わせると、金利を支払うどころか、税金の還付を受けてプラスになるという状況が続いています。金利が急激に上がっても返済額はすぐには上がらない変動金利は借入期間中、金利が上がると返済額も増えてしまうことになります。ただし、変動金利は「返済額の変更は5年間に1回」かつ、「変更がある場合も前回の返済額から1.25倍までしか増えない」という決まりがあります。これは、金利の急激な上昇により住宅ローンの返済ができなくなることを防ぐためのものです。仮に金利が急上昇したとしても、返済額の上昇が猶予されている間に次の手立てを考えることができるといえます。金利の下降局面または横ばいのときに有利先述のとおり、変動金利は金利が変動するリスクがある分、金利水準が低く設定されているため、金利が下がる局面はもちろん、横ばいのときにも有利に働きます。変動金利が不利になるのは「金利が上昇局面のとき」だけと考えると、固定金利よりも有利なケースのほうが多いといえるでしょう。変動金利のデメリット一方、変動金利のデメリットには以下のようなものがあります。固定金利のほうが先に上昇する金利返済分と元本返済分それぞれ見ていきます。固定金利のほうが先に上昇する変動金利は金利の下降局面や横ばいに強く、上昇局面に弱いため、下降局面や横ばいのときには変動金利にしておき、上昇局面になったら固定金利に借り換えすればよいのではないか、と考える人もいるかもしれません。しかし、原則として固定金利は変動金利より先に金利が変動するとされており、変動金利が上昇し始めたときにはすでに固定金利は上昇してしまっていることが考えられます。また、固定金利は変動金利よりも頻繁に変動しやすく、固定金利が動き始めた段階で、変動金利から固定金利に上手に借り換えすることはかなり難しいといえるでしょう。金利返済分と元本返済分先程、変動金利のメリットとして金利が上昇してもローンの返済額の変更は5年に1回で、かつ変更がある際も最大1.25倍までしか増えないことをお伝えしました。これは確かに安心できるポイントではあるのですが、金利が増えても返済額が増えていない分については、毎月の返済額の内、元本返済分と金利返済分の割合に影響を与えます。つまり、返済額が増えない分、金利返済分が増えて元本返済分が減ってしまうのです。これにより、住宅ローンを返済しているのに元本の減りが遅くなってしまうリスクがあります。なお、最終的に住宅ローンの最終返済日まで返済できない元本分がある場合には、そのすべてを最終返済日に支払う必要があります。万が一ではありますが、最終日の返済額が数百万円といった単位になる可能性もあるのです。固定期間選択型金利は金利優遇幅に注意なお、固定期間選択型金利について注意しておきたいこととして、当初選んだ固定期間選択終了後は、金利優遇幅が小さくなるのが一般的ということが挙げられます2020年現在、住宅ローンはおおむね1%前後で融資を受けられるようになっていますが、これは「住宅ローンを新規で利用する方向けのキャンペーン金利」であり、実際の店頭金利は2.5%程度に設定されていることが多いです。つまり、通常は2.5%程度の融資なのに対し、1.5%の金利優遇を受けて1%で融資しているという形です。実は、このキャンペーン金利については、当初固定期間が終了した後の金利の再選択時や変動金利への移行時には「新規融資」ではないため適用されません。代わりに1%など、キャンペーンによる金利優遇幅より小さな優遇幅が適用されることが多く、仮に金利水準が変わっていなかったとしても適用金利が高くなってしまうことが多いのです。店頭金利優遇金利適用金利キャンペーン金利2.50%1.50%1.00%当初固定期間終了後2.50%1.00%1.50%この点は、特に初めて住宅ローンを利用するという方には分かりづらい部分なので十分に注意が必要です。固定金利のメリット・デメリット続いて、固定金利についてご紹介します。[adsense_middle]固定金利のメリット固定金利のメリットとしては以下のようなものがあります。金利変動を気にすることなく生活できる融資実行時に最終日まで返済額を把握できる金利の上昇局面に有利それぞれ見ていきましょう。金利変動を気にすることなく生活できる変動金利では常に金利変動を気にする必要がある旨をお伝えしました。一方で、固定金利は融資を受けた後は金利が変動する心配がないため、例えば世界的な大恐慌が起こったときや、その逆に経済バブルが発生したようなときでも、金利を気にすることなく生活できるというメリットがあります。融資実行時に最終日までの返済額を把握できる全期間固定金利では融資実行日に、初月返済額から最終月の返済額まで把握することができます。これにより、長期間のライフプランニングなど立てやすくなる点もメリットだといえるでしょう。金利の上昇局面に有利全期間固定金利は金利水準が上昇する局面でも、すでに融資の実行を受けていれば融資実行時の金利で返済し続けることができます。なお、全期間固定金利は「10年国債利回り」に連動します。こちらは変動金利の指標となる短期プライムレートと比べて変動幅も変動の頻度も大きいですが、全期間固定金利の場合は一度融資を受けた後は金利の動向を負う必要もありません。固定金利のデメリット一方、固定金利のデメリットとしては、変動金利と比べて金利水準が高いということに尽きるでしょう。このため、金利水準が下降局面にあるときだけでなく、横ばいのときでも変動金利を選択するより損をする結果となってしまいます。なお、固定金利を選択すると金利の動向を気にしなくてもよい旨をお伝えしましたが、金利の下降局面や横ばいのときは、人によっては「変動金利を選んでおけばもっとお得だった」と悔やんでしまう可能性はあるといえます。変動金利と固定金利を比較するとどっちがいい?変動金利と固定金利についてそれぞれのメリット・デメリットをご紹介しましたが、結局のところどちらを選ぶとよいのでしょうか?変動金利と固定金利の差変動金利と固定金利の差を比較してみると、以下のようにまとめることができるでしょう。金利:変動金利は金利が低く、固定金利は金利が高い情勢:変動金利は下降局面・横ばいのときにお得、固定金利は上昇局面でお得リスク:変動金利は変動リスクがあり、固定金利には変動リスクがない結局どちらがおすすめ?変動金利と固定金利について、どちらがおすすめかについては一概には言えません。住宅ローンを利用する方の考え方や資産状況によっておすすめの金利が変わると言えます。ここでは、どんな人にどの金利タイプがおすすめなのか、いくつかのケースをご紹介していきたいと思います。すぐに完済できる資産がある人には変動金利がおすすめ変動金利は金利が上昇したときに負担が大きくなってしまうリスクがあります。そのため、金利が急上昇したときに残債を一括返済できる資産がある人には間違いなくおすすめできるといえます。「そもそも住宅ローンを完済できる資産があるのであれば、お金を借りる必要がないのではないか」という考え方もあるかもしれません。ですが、一般的に住宅ローンはマイカーローンや教育ローンなどほかのローンと比較して最も金利が低く、また住宅ローン控除があるため、ほとんど金利負担なしで多額の融資を受けることができます。手元にお金を残しておくことで何かあったときにすぐに対応できるため、完済できる資産があったとしても住宅ローンを利用するメリットは大きいといえるでしょう。なお、上記以外でも変動金利は最も低い金利水準ということもあり、住宅ローン実行後も金利の変動を追うことができ、状況に応じて借り換えなど検討できる方にもおすすめだといえます。固定期間終了時に住宅ローンを完済できるなら固定期間選択型金利次に、上記と同じ理由で、10年固定金利など当初期間経過後に一括返済できるだけの資産があるのであれば、固定期間選択型金利の利用がおすすめです。特に10年固定の場合、当初13年間について税金の控除を受けられる住宅ローン控除の期間とも近く、「10年後を目処に完済する」という目標を立てやすいといえます。金利を気にせず生活したいという方は全期間固定金利全期間固定金利を選べば、融資を受けた後は金利が変わらないというメリットがあります。このため融資を受けた後、金利動向を気にしたり、借り換えするか迷ったりしたくないという方には全期間固定金利がおすすめです。返済額を比較してみると、変動金利と全期間固定金利とでは数千円の差が出ることも多いですが、上記のメリットと比較してどちらが自分に合っているかを判断するとよいでしょう。変動金利・固定金利の住宅ローンに関するまとめ住宅ローンについて、変動金利と固定金利のそれぞれのメリット・デメリットと、ケース別にどちらがおすすめなのかをお伝えしました。変動金利と固定金利はそれぞれにいい点と悪い点があり、必ずしもどちらがいいということはありません。本記事でご紹介したとおり、考え方や資産状況などによって、自分にあった金利タイプを選ぶようにするとよいでしょう。
2020年08月07日藤原ヒロシが手掛けるザ・コンビニ(THE CONVENI)から、G-DRAGON(ジードラゴン)によるブランド「ピースマイナスワン(PEACEMINUSONE)」、「フラグメント デザイン(fragment design)」のコラボレーションアイテムが登場。2020年7月31日(金)より東京・銀座のザ・コンビニと公式オンラインストアにて発売される。両ブランドロゴ入りTシャツ&ロングスリーブコラボレーションでは全3型のアイテムを用意。Tシャツは、「ピースマイナスワン」のフォントでデザインされたザ・コンビニのロゴを、フロント・バック両面にプリントしている。ロングスリーブTシャツは、バックに「ピースマイナスワン」のロゴをダイナミックにプリント。袖には、ブルーやピンクの鮮やかなカラーブロックをあしらった。“ボックスティッシュ”型パッケージで牛乳パックやシリアルボックスなど、毎回遊び心溢れるビジュアルで展開しているオリジナルパッケージにも注目。今回は、ブランドのロゴやフォントを配した“ボックスティッシュ”モチーフのデザインを採用している。カラーブロックを配したクリップもその他、両ブランドのロゴやカラーブロックを施したクリップも用意する。【詳細】ピースマイナスワン × ザ・コンビニ発売日:2020年7月31日(金)販売店舗:ザ・コンビニ(東京都中央区銀座5-3-1 銀座ソニーパーク内)、公式オンラインストア・Tシャツカラー:ホワイト・ブラックサイズ:S~XL価格:9,000円+税・ロングスリーブTシャツカラー:ホワイト・ブラックサイズ:S~XL価格:11,000円+税・ブルドッグクリップカラー:ホワイト・ブラック価格:4,000円+税【問い合わせ先】ジュンカスタマーセンターTEL:0120-298-133営業時間:10:00~19:00(日曜定休)
2020年08月03日住宅ローン減税は、マイナス金利の導入により非常に低い金利を維持している住宅ローン金利に対し、さらに税金の還付を受けられるというもので、住宅取得を考えている方にとっては非常にうれしい制度です。制度の適用要件自体はそこまで難しいものではないのですが、ちょっとしたことで適用を受けられなくなる場合がある点に注意が必要です。本記事では住宅ローン減税について、その仕組みや適用条件、手続き方法などをわかりやすく解説していきます。住宅ローン減税(住宅ローン控除)の仕組みまずは、そもそも住宅ローン減税とはどのようなものなのか、その仕組みや意味について解説していきたいと思います。住宅ローン減税制度とは住宅ローン減税とは、一定の条件を満たしたうえで、住宅ローンを組んで住宅を購入した場合に利用できる制度で、「最大13年間、住宅ローン年末残高の1%、所得税と住民税から控除を受けられる」というものです。住宅ローン年末残高の1%ですから、例えば住宅ローン年末残高が3,000万円あった場合には、3,000万円×1%=30万円分となり、30万円×13年間=360万円相当の税額控除を受けられます(ただし、4,000万円が上限)。冒頭でお伝えしたように、日本ではアベノミクスにより異次元の金融緩和政策が取られており、金利はずっと低い水準を維持したままです。特に、住宅ローンの中でも金利の低い変動金利では、金利が1%を切るものも多く、場合によっては利息を払うどころか、還付のほうが多い状況を生み出すこともできるようになっています。住宅ローン減税は効果の高い税額控除所得税の計算において、住宅ローン控除以外にも医療費控除などいくつかの制度が用意されています。これら控除は所得控除と税額控除に分類されます。税金の計算についてざっくりお伝えすると、収入から経費を差し引いた所得から各種控除を差し引いたものに税率をかけて、納税額を算出します。所得控除の場合、収入から経費を差し引いた所得から控除しますが、税額控除の場合、税率をかけた後の課税所得金額から直接控除できるため、非常に納税額の軽減効果の高いものとなっています。簡単に表すと、100万円の所得がある方に10%の税率で税金が課される場合、10万円の所得控除だと100万円ー10万円×10%=9万円が納税額となりますが、10万円の税額控除であれば100万円×10%ー10万円=0円と計算できるのです。そもそも所得税や住民税を納めている必要がある住宅ローン減税は所得税と住民税に対する減税のため、そもそも所得税や住民税を納めていなければ還付を受けることはできません。なお、住宅ローン減税はここ数年拡充がなされていますが、これは消費税の増税に対する、住宅取得者の負担緩和という側面があります。住宅取得時には、住宅ローン減税以外にすまい給付金を受けることができますが、こちらは所得が高いほど給付額が小さくなっています。つまり、すまい給付金の規定より所得が少ない方は、すまい給付金で消費税の増税分のカバーを受けることができ、一方で所得の高い方はすまい給付金を満額受けられない代わりに住宅ローン控除の恩恵を受けやすくなっているのです。住民税からの控除限度額は13.65万円なお、住宅ローン減税では減税対象額について、最初に所得税から差し引いた後、なお残額がある場合には住民税から差し引かれますが、住民税からの控除額については13.65万円という限度額が設けられています。例えば、3,000万円の住宅ローン年末残高がある方が、所得税10万円、住民税20万円納めている場合、減税を受けられるのは所得税10万円、住民税13.65万円となり、合計23.65万円しか減税を受けられない計算となる点に注意が必要です。住宅ローン減税(住宅ローン控除)の対象や適用要件住宅ローン減税の適用を受けるには、適用要件を満たす必要があります。ここでは、住宅ローン減税の対象や適用要件を見ていきましょう。[adsense_middle]住宅ローン減税の主な適用要件住宅ローン減税の基本的な適用要件としては、以下のようなものが挙げられます。マイホームであること床面積が50㎡以上であること住宅ローンの借入期間が10年以上であることいずれもそこまで難しい要件ではないといえるでしょう。しかし、注意しなければならないこともあります。自ら居住する必要がある住宅ローン減税の適用を受けるには、取得した住宅に取得の日から6カ月以内に自ら居住し、引き続き年末まで住み続ける必要があります。このため、別荘やセカンドハウスの場合には住宅ローン減税を利用することはできません。ただし、単身赴任の場合など、やむを得ない場合には申請すれば適用を受けられるという制度が設けられています。この場合、取得の日から6カ月以内に親族が住まなければならないことになっています。面積要件は壁芯面積と内法面積の違いに注意床面積については壁芯面積と内法面積の違いについて理解しておく必要があります。壁芯面積とは、壁の中心線を結んだ部分の面積のことで、内法面積とは壁の内側を結んだ面積のことを指します。このため、壁芯面積は内法面積より広い面積で表されることになります。注意しなければならないのは、登記簿謄本などでは内法面積で面積が記載されるのにも関わらず、マンションのパンフレットなどでは壁芯面積で記載されていることがあるということです。住宅ローン控除の適用要件は内法面積で判断されるため、マンションのパンフレットに記載の壁芯面積では適用要件を満たしていたのに、実際には内法面積では50㎡を満たしていなかったということがないようにしなければなりません。繰上返済で総借入期間が10年を切ると適用要件を満たさなくなる住宅ローンの借入期間については、控除を受けている間、ずっと借入期間が10年以上なければならない点に注意が必要です。住宅ローンは借入の途中で繰上返済することができますが、繰上返済の結果、すでに返済した期間と残りの期間が合計で10年を満たさなくなると、その年以降の住宅ローン控除は受けられなくなってしまいます。新築・中古双方で利用できる住宅ローン減税は新築だけでなく中古住宅も適用対象となります。ただし、中古住宅については「耐震性能を有している」必要があります。耐震性能を満たしているかについては、築年数が規定の年数以下となっているか、一定の証明書を取得している必要があります。住宅ローン減税の築年数に関する要件中古住宅で住宅ローン減税の適用を受ける場合、以下の条件を満たしておく必要があります。耐火建築物以外の建物(主に木造住宅)の場合、築20年以内であること耐火建築物(主にRC造のマンション等)の場合、築25年以内であること上記を満たしていない場合、次の証明書を取得しなければなりません。耐震性能を有していることを証する証明書耐震性能を有していることを証する証明書には以下のようなものがあります。耐震基準適合証明書既存住宅性能評価書(耐震等級1以上)既存住宅売買瑕疵保険に加入するいずれの場合も、証明書の取得には費用がかかることがあるため、事前にどの証明書を取得するとよいのか、また証明書を取得するための費用はいくらかを確認しておくことが大切です。マイホームを売却したときの特例と重複適用できない住宅ローン減税について注意しなければならないこととして、マイホームを売却したときの特例と重複適用できないということが挙げられます。不動産を売却すると、その利益額に応じて税金を納める必要がありますが、マイホームを売却したときには3,000万円特別控除など、税額を安く抑えるための特例がいくつか用意されています。こうした特例と、住宅ローン減税は重複適用できないことになっています。つまり、マイホームを売却して新しく住宅を購入するようなケースで、マイホームを売却したときの特例の適用を受けていた場合、新しく購入する住宅では住宅ローン減税の適用を受けられないのです。マイホームを売却したときの特例の内、3,000万円特別控除は所得から3,000万円を差し引ける効果の高い特例となっているため、この特例の適用を受けるのと、住宅ローン減税の適用を受けるのとどちらを選べばよいかを慎重に判断する必要があるといえるでしょう。住宅ローン減税(住宅ローン控除)の手続き住宅ローン減税の適用を受けるにはどのような手続きを取る必要があるのでしょうか?ここでは、住宅ローン減税の適用を受けるための手続きについて解説していきます。取得した年の翌年に確定申告する住宅ローン減税の適用を受けるためには、住宅を取得した年の翌年2月16日~3月15日までの間に、税務署で所得税の確定申告の手続きをする必要があります。特にサラリーマンの方の場合、毎年会社が源泉徴収されていることから、確定申告の手続きをどのようにすればよいか分からないと不安に思う方も多いようです。とはいえ、会社から交付される源泉徴収票と、住宅ローンを組んだ金融機関から送付される住宅借入金等特別控除証明書を持って、税務署で手続きするだけなのでそこまで難しいものでもありません。あらかじめ税務署でIDとパスワードを交付してもらえば、自宅でインターネットを使って確定申告することもできるようになりました。なお、自営業の方の場合、いつもの確定申告の金額から、住宅ローン減税の控除額を差し引くだけなので特に身構える必要もないでしょう。ちなみに、所得税の確定申告をすれば、住民税の控除については自動で計算してくれます。2年目以降は会社で源泉徴収してもらえるサラリーマンの方の場合、住宅ローンを組んだ翌年に確定申告してしまえば、後は毎年会社にお願いして源泉徴収で済ませてしまうことができます。ただし、源泉徴収を実施していない会社や自営業の方の場合、2年目以降も確定申告する必要があります。住宅ローン減税の条件に関するまとめ住宅ローン減税の適用を受けるための条件や適用対象、注意点などをお伝えしました。住宅ローン減税は非常にお得な制度であるだけに、うっかり条件を満たさない住宅を購入してしまったといったことのないよう、本記事の内容を事前によく確認しておくようにしましょう。
2020年07月23日住宅ローンは35年など数十年に及ぶ返済ということもあり、借入額をいくらにするのか迷うものです。金融機関が住宅ローンでいくら融資してくれるかは年収により決まりますが、実際のところ、年収に対してどのくらいの借入をするのがよいのでしょうか。本記事では、住宅ローンの借入可能額の計算方法などに触れながら、年収と適正額のベストバランスについてご紹介していきたいと思います。住宅ローンの借入額はいくらくらいがいい?住宅ローンを組むと数十年にわたり、毎月返済していくことになりますが、年収に対してどのくらいまで借入してよいものなのでしょうか?借入できる金額を目安にしてはいけない年収に対していくらまでなら借りてよいかという疑問に対し、明確な答えはありません。これは、生活費や食費など毎月かかる費用がどのくらいかといったことや、貯蓄額など家庭によって大きく異なるからです。一方、金融機関に審査を申し込むと、「年収○○万円なら□□万円まで借入できる」という借入可能額は明確に計算できることから、この数字を1つの目安とする方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、実際のところ、金融機関の借入可能額を目安にすると負担が大きくなることが多いです。借入可能額については、あくまでも自分の年収で借りられる最大額でしかないという意識を持ち、住宅ローン借入額の適正額を決める際の目安にしてはいけないということをまずは覚えておくとよいでしょう。住宅ローンの借入可能額の計算ここで、住宅ローンの借入可能額の計算方法を見ていきたいと思います。住宅ローンの借入可能額の計算では、返済負担率と審査金利の2つが用いられます。返済負担率とは返済負担率とは、住宅ローンとそのほかのローンを含めて、年収に対していくら返済しているのかを表すものです。例えば、年収400万円の方が住宅ローンを借りると、住宅ローンの返済額で8万円/月、自動車ローンなどそのほかのローンで2万円/月返済する場合、返済負担率は以下のように計算されます。{(8万円/月+2万円/月)×12カ月}÷400万円×100(%)=30%返済負担率については、金融機関ごとに上限が定められており、その上限を超える金額は原則として借入できないこととなっています。例えば、住宅金融支援機構のフラット35の場合、年収400万円未満の場合で返済負担率の上限は30%、年収400万円以上の場合で返済負担率の上限は35%と定められています。つまり、上記ケースでは返済負担率35%まで借りられることとなり、借入可能額の基準はクリアすることになります。住宅ローン以外のその他ローンに注意返済負担率についてポイントとなるのは、住宅ローン以外のローンも対象となることです。自動車ローンやウェディングローン、教育ローンなどを返済中の方は返済負担率の計算に入れる必要がありますし、ほかにも携帯電話の分割費用や奨学金なども対象となります。これら借入情報については、自己申告ではありますが、審査時には個人信用情報をチェックされるため、申告漏れがあったらばれてしまいます。なお、そのほかのローンについては、自己資金などで住宅ローン実行時までに完済することができれば、返済負担率の計算から除外できます。審査金利とは返済負担率の計算上、住宅ローンの返済額を求める際には、住宅ローンの適用金利ではなく、金融機関ごとに定められた審査金利が用いられます。審査金利は金融機関ごとに異なりますが、3%程度で設定されることが多いようです。例えば、住宅ローンの適用金利が1%で審査金利が3%という金融機関の場合、35年の借入で毎月2万円ほど返済額が異なるのが一般的です。借入可能額の計算上、審査金利は重要なポイントとなります。フラット35の審査金利は住宅ローンの適用金利住宅金融支援機構のフラット35の場合、審査金利は住宅ローンの適用金利と定められており、このことから民間の金融機関と比べて高い借入可能額としやすくなっています。フラット35の場合、場合によっては年収の10倍程度を借入できる計算となることもありますが、冒頭でお伝えしたとおり、借入できるからといって満額まで借りてしまうと、返済が厳しくなってしまうことが少なくありません。年収と毎月返済額の適正額は?年収に対して、住宅ローンの毎月返済額の適正額はいくらくらいなのでしょうか?[adsense_middle]返済負担率20~25%を目指すまずは、返済負担率を20~25%に収めることを目指してみましょう。実際には、年収や年齢、家族構成などによって適正額は異なるのですが、目安としてこの辺りを意識しておくと余裕を持った資金計画を組みやすくなります。例えば、年収400万円の方の場合、返済負担率20%だと年間80万円の支払いで、おおよその毎月返済額は7万円ほどとなります。7万円/月というと、金利1%、借入期間35年の場合で2,500万円程度の借入となる計算です。月々の収入と支払額を把握しよう上記で借入額の目安について、返済負担率をおおよそ20~25%程度に収めるようお伝えしましたが、実際には年収により税負担や社会保険料などが異なるため、注意が必要です。上記は目安として考えつつ、実際に借入額を決めるときは、毎月の収入と支出を洗い出して計算してみるようにしましょう。手取り収入の把握まずは、手取り収入がどのくらいかを把握することから始めます。手取り収入については、預金通帳を見れば毎月の額を把握できるので、まずは確認してみましょう。毎月の費用の把握次に、食費や水道光熱費、携帯電話などの通信費で、月額いくらの費用がかかっているかを大雑把に書き出し、その合計額を求めます。こうして、手取り収入から毎月の費用を差し引き、そこから住宅ローンの返済額を差し引いたら手元にいくら残るかを求めてみましょう。実際には、想定外の費用が発生することも少なくないため、この段階ではかなり余裕を持った資金計画を立てることをおすすめします。年齢や家族構成によっても適正額は異なる年齢また、年齢や家族構成によっても適正額は異なります。例えば、年齢については、30歳で住宅ローンを組むのと、50歳で住宅ローンを組むのとでは計算が大きく変わってきます。というのも、住宅ローンの多くは完済時年齢を80歳前後とする必要があり、50歳の借入だと最長でも30年しか借りることができません。また、65歳で定年退職することを考えると、退職後に住宅ローンをどのように支払っていくのかも考えないといけません。家族構成家族構成については、子どもが何人いて、教育費にどのくらいの費用がかかるかも計算しておく必要があります。とはいえ、ここまで計算するのは一般の人にはなかなか難しいことでしょう。詳細に計算したければ、FPに相談してライフプランニングをしてもらうことをおすすめします。借入可能額いっぱいの借入でも問題ないという考え方もある一方、借入可能額いっぱいの借入でも問題ないという考え方もあります。住宅ローンは、一般的にすべてのローンの中で最も金利が低く設定されています。金融機関からすると、住宅ローンを貸すだけでは人件費などを考えると貸すだけ赤字になると考える人もいるほどです。アベノミクスによる異次元の金融緩和やマイナス金利の導入により金利は下がり続けており、1%以下の金利で借りられることも少なくありません。住宅ローン控除で借りれば借りるほどお得になる?さらに、政府により、住宅取得を積極的に行ってもらう目的で、住宅ローンを組む際にさまざまな特典を受けられるような制度が設けられています。具体的には、住まい給付金や住宅ローン控除が挙げられますが、ここでは特に住宅ローン控除について取り上げたいと思います。住宅ローン控除とは、借入してから13年間、住宅ローン年末残高の1%について所得税や住民税から控除を受けられるというものです。先述のとおり、住宅ローンの金利は1%を切るものも多い中、住宅ローン控除で1%分の還付を受けられるとなると、場合によっては「借りれば借りるほどお得」という状態になるのです。ただし、住宅ローン控除で受けられるのはあくまでも所得税や住民税に対する控除で、これらはそもそも年収がある程度高く、所得税や住民税を納めていないと還付は受けられません。サラリーマンの方は、職場から交付される源泉徴収票で納税額を計算できるので、確認してみるとよいでしょう。借りたものは返さないといけないとはいえ、当たり前ではありますが、住宅ローンで借りたお金は返さないといけません。借りれば借りるだけお得だからといって、例えば無駄に設備にお金をかけるなど、不要な分も借りてしまうのは問題です。手持ち資金が豊富にある場合に、手持ち資金を手付金として入れるのではなく、手元にお金を残しておくといった使い方ではおすすめできますが、手持ち資金がないのにも関わらず多額の借金をしてしまっては、借入後の生活が厳しくなる可能性が高いです。金利1%程度に対して、税金の還付で1%受けられるからといって、無駄に融資額を大きくするのではなく、あくまでも収入に対していくら返済していく必要があるのかを、なるべく余裕のある水準で計算しておくようにしましょう。その際には先述のとおり、1つの目安として、年収に対する返済負担率を20~25%に収められるかどうかを基準にしておくことをおすすめします。住宅ローン借入額の目安に関するまとめ住宅ローン借入額の目安についてお伝えしました。年収に対していくらまで借りてよいかについては、すべての家庭に当てはまる便利な公式などはありません。1つの目安として、返済負担率20~25%程度に収めることを目標にするとともに、より詳しくは、収入と支出の把握や、年齢や家族構成を元にしたライフプランニングを作成するなどして計算していくことをおすすめします。その際には、FPなど専門家に相談してみるのも1つの方法です。
2020年07月06日住宅ローンには実に多くの種類があり、そのどれもが基本的な仕組みを同じとした商品であることから、どの住宅ローンを選べばよいかを決めるのは難しいものです。そんな中でも、住宅ローンを選ぶにあたり押さえておくべきポイントはあります。本記事では、住宅ローンを決めるにあたり、押さえておきたい4つのポイントをご紹介していきます。ポイント1:変動金利or固定金利の選び方住宅ローンを選ぶ際、最初に「どの金融機関がよいか?」から決めるより、「変動金利と固定金利のどちらを選べばよいか?」を決めるほうが効率的です。というのも、どの金融機関を選んでも、変動金利や固定金利という仕組み自体は同じだからです。ここでは、変動金利と固定金利それぞれの特徴とメリット・デメリットを見ていきたいと思います。変動金利の特徴とメリット・デメリット変動金利はその名のとおり変動する金利で、変動するというリスクがある一方、固定金利と比べて低い金利設定になっているのが一般的です。変動金利の最大のメリットはその金利の低さです。例えば、みずほ銀行の変動金利は0.625%~0.875%、固定金利のうち、10年固定は0.85%~1.10%とおおよそ0.2%程度の金利の違いがあります。一方、金利が変動するため、借入時の金利が低くとも将来金利が上がると、総合的な返済額は固定金利より高くなってしまう可能性があります。このため、「金利が下降傾向もしくは横ばい傾向にあるとき」は変動金利を選ぶのがおすすめといえます。将来の金利変動を読むことはできる?とはいえ、実際のところ将来の金利水準を読むことは不可能といってもよいでしょう。ここ10年程度、金利は「底」と言われ続けていました。底ということは、もう上がるしかありません。しかし、日本は2016年にマイナス金利を導入したため、さらに金利が下がることになりました。このようなことは誰にも予測できないでしょう。金利が上がったら繰上返済できるのがベスト金利を完全に読むことはできないため、将来的にお得か損かを天秤にかけて変動金利か固定金利を選ぶのは難しいことです。一方、ある程度の蓄えがあり、「金利が上がったら繰上返済できる」という状況を作れるのであれば、変動金利を選んだほうがよいといえます。こうすることで、変動金利の低い金利で融資を受けつつ、仮に金利が上がったときはその影響を低く抑えることができるからです。「そもそもお金があれば融資を受ける必要はないのでは」と思うかもしれませんが、そうとも言えません。マイホームの購入には、住宅以外にもさまざまなお金がかかるものです。手元にある程度のお金を残しておいたほうが何かあったときに安心できるでしょう。また、特に住宅ローンを借りてから13年間は、住宅ローン年末残高の1%について所得税と住民税から控除を受けられる住宅ローン控除があるため、その期間中は実質的な金利負担なしでお金を借りられます。固定金利の特徴とメリット・デメリット固定金利には最初に選んだ期間だけ固定される固定期間選択型金利と、フラット35など借入期間中ずっと同じ金利で借りられる全期間固定金利があります。固定期間選択型金利とは固定期間選択型金利とは、10年など借入時に固定する期間を選び、期間経過後は再度固定期間を選択(金利の再選択)するか、変動金利に移行するかを選ぶというものです。固定する期間が長い程金利が高くなる傾向にあり、かつ固定期間が短いとすぐに金利の再選択をする必要があるため、程よい期間といえる「10年固定金利」の人気が高いです。なお、一般的に固定期間選択型金利の金利は、変動金利よりは高く、全期間固定金利よりは低くなっています。将来的な借り換えも視野に入れよう固定期間選択型金利の落とし穴ともいえるのが、「キャンペーン金利」の存在です。最初に固定期間選択型金利で住宅ローンの融資を受ける際、その金利は通常「キャンペーン金利」の適用を受けます。金融機関が、自行を選んでもらうために低い金利で融資をしてくれるというわけです。例えば、10年固定金利の店頭金利が2.5%のところ、キャンペーン金利で1.0%で貸してくれるといった具合です。一方、金利の再選択時には、このキャンペーン金利の適用を受けることはできないのが一般的です。仮に金利の再選択時の優遇幅が1.0%だった場合、仮に10年間で店頭金利が全く動いていなかったとしても、10年固定金利を再度選ぶと、その金利は1.5%に上がってしまうのです。10年固定金利を選ぶのであれば、10年経過後は一括返済するか、ほかの金融機関に借り換えすることも検討するとよいでしょう。全期間固定金利とは全期間固定金利とは、借入期間中ずっと同じ金利で借りられるというもので、金利の変動リスクを全く考慮する必要がない分、変動金利や固定期間選択型金利と比べて高い金利設定となっているのが一般的です。仮に35年間ずっと同じ金利水準であれば、変動金利と全期間固定金利の総返済額の差は大きなものになります。例えば、借入額3,000万円、借入期間35年のとき、変動金利の金利を0.8%だと仮定すると総返済額はおおよそ3,440万円となります。一方、同じ条件で全期間固定金利の金利を1.2%と仮定すると、総返済額はおおよそ3,675万円となり、235万円もの差があることが分かります。ただし、35年もの間ずっと金利が変わらないということはあまり考えられません。場合によっては、変動金利のほうが総返済額がずっと大きくなる可能性もあるでしょう。全期間固定金利は、借入時の金利は高いものの、安心して返済していける住宅ローンだといえます。ポイント2:団体信用生命保険の内容を確認しよう次に確認しておきたいのが、団体信用生命保険の内容です。住宅ローンを組むときは通常、団体信用生命保険といって、債務者が亡くなると住宅ローンの残債分の保険金を受け取れる保険に加入します。[adsense_middle]銀行ごとに異なる保険商品この団体信用生命保険は住宅ローンを借りる金融機関ごとに内容が異なります。もちろん、債務者が亡くなると残債分の保険金を受け取れるという部分は同じですが、それ以外の「保障内容」や「保険料の取扱い」に違いがあるため、事前に確認しておくことが大切です。保障内容の違い団体信用生命保険には、債務者の死亡のほか、ガンや3大疾病(ガン、心筋梗塞、脳卒中)、8大疾病(3大疾病+高血圧症、糖尿病、慢性腎不全、肝硬変、慢性膵炎)を保障対象としたものなどさまざまあります。また、保障対象は同じであっても、「残債分の保険金を受け取れる」ものや「入院1日につき10,000円の給付を受けられる」ものなど、受け取れる保障内容にも違いがあります。住宅ローンを借りようと思っている金融機関でどのような団体信用生命保険を取り扱っているのか、あらかじめ確認しておくようにしましょう。保険料の取扱いの違い団体信用生命保険は、保険というからには保険料を支払う必要があります。この保険料の取扱いも金融機関ごとに異なります。一般的に団体信用生命保険の保険料は「すでに住宅ローンの金利に含まれているもの」と「金利に上乗せする形で支払うもの」、「住宅ローン借入時に別途支払うもの」の3つのタイプがあります。死亡のみを対象とした一般的な団体信用生命保険では、1つ目の「すでに住宅ローンの金利に含まれているもの」が多く、3大疾病や8大疾病など、手厚い保険を選ぶと金利に0.2%~0.3%プラスされるといったものが一般的です。一方、金融機関によってはガンや3大疾病、8大疾病などの保険を金利負担なしで利用できるケースもあります。特に手厚い保険を利用したいと考えている方は、このように団体信用生命保険を少ない負担で利用できる金融機関を探してみるとよいでしょう。住宅ローン利用に合わせて既存の生命保険を解約する団体信用生命保険は、亡くなったときに住宅ローンの残債分の保険金を受け取れる保険です。例えば、住宅ローンの残債が2,000万円あるときに債務者の方が不幸にも亡くなってしまった場合には、2,000万円分の保険金を受け取ることができ、遺された家族は家に住み続けることができるほか、家を売却してまとまった資金を受け取ることもできます。このことから、住宅ローンの融資を受けると同時に生命保険を解約したり、保障内容を見直したりするのも1つの方法です。例えば、生命保険を見直すことで毎月の保険料負担分が5,000円浮くとすれば、その分を住宅ローンの返済に充てることもできます。こう考えると、団体信用生命保険の保障内容をよく選ぶことは、金利を選ぶのと同じくらい重要なことだと感じられるのではないでしょうか。ポイント3:金融機関ごとに審査基準が異なる住宅ローンを選ぶにあたり、金融機関ごとに審査基準が異なる点もポイントだといえます。当たり前のことですが、住宅ローンを利用するにはまず審査をパスしなければ始まりません。住宅ローン審査のポイントは年収と属性、個人信用情報の3つ住宅ローンの審査基準は金融機関ごとに少しずつ異なりますが、基本的には借りる人の年収と属性、個人信用情報の3つがよく見られます。年収は高ければ高いほど借りやすく、また借入可能額にも影響します。属性とは、勤め先が役所などの公務員なのか、会社員なのか、会社員であっても1部上場企業に勤めているのか、中小企業なのかによって審査結果が変わります。最後の個人信用情報は、過去に借りたローンで延滞などしていないかを確認するもので、過去に一度でも延滞をしていると住宅ローンを借りるのが非常に難しくなります。勤め先の会社で審査結果が変わることもある住宅ローンの審査のポイントはどの金融機関でも大きく変わりありませんが、ある金融機関では審査に落ちたのに、別の金融機関では審査に通ったということも少なくありません。これにはさまざまなことが考えられますが、そのうちの1つに勤め先の会社によって審査の結果が変わるということがあります。一般的に、ローンの審査の際には上場企業など信用の高い企業ほど審査をパスしやすく、一方で中小企業は慎重に審査がなされます。ただし、例えば地方銀行や信用金庫などで融資を受ける際には、勤め先の企業が中小企業であっても会社の融資などで関係していることが多く、財務状況がよければ想像以上によい評価を得られるといったことがあります。そのほか、金融機関によっては公務員に積極的に融資するケースがあるなどさまざまです。例えば同僚が住宅ローンの審査を受けたのであれば、その結果がどうだったのかなど聞いておくと、自分の住宅ローン選びのときに役立つでしょう。ポイント4:借入時の負担額を比較しよう住宅ローンを利用する際、金融機関に対して事務手数料や保証料などを支払うことがありますが、これらの負担額は金融機関によって異なります。場合によっては100万円以上の違いがでることもあるため、事前に確認しておくことが大切です。[adsense_middle]事務手数料の違い事務手数料とは、住宅ローンを利用するにあたり、金融機関が行うさまざまな事務手続きに対して支払うものです。50,000円~100,000円程度で設定されているところが多く、中には無料のところもあります。なお、住宅金融支援機構のフラット35を利用する場合、金融機関は窓口となるだけで利息を得ることができないということもあり、借入金額×1.5%など高めの設定となっています。仮に3,000万円借りるのであれば、事務手数料だけで45万円の負担となることから、金利などと含めて慎重に検討することが大切だといえるでしょう。なお、フラット35については次に説明する保証料が不要となっています。保証料の違い保証料とは住宅ローンの保証会社に対して支払うものです。住宅ローンの融資を受けた後、万が一返済が滞った場合には、金融機関は残債を回収しなければ大きな赤字となってしまいます。そこで、あらかじめそうした延滞リスクを避けるために利用されるのが保証会社です。保証会社を利用した住宅ローンの場合、債務者が住宅ローンを延滞して返済の目処が立たない場合には、金融機関の代わりに保証会社が肩代わりすることになります。保証会社は、そうしたリスクを引き受ける代わりに保証料を受け取るのです。保証料は住宅ローンの審査の結果、延滞の可能性が低いと判断されると安く、逆に延滞の可能性が高いと判断されると高く請求されることになります。例えば、みずほ銀行の場合、借入金1,000万円あたりの保証料の額は206,110円~721,470円となっています。なお、金融機関によっては保証料不要のケースもあります。事務手数料と併せて、複数の金融機関でしっかり比較検討することが大切だといえるでしょう。住宅ローンの選び方に関するまとめ住宅ローンの選び方について4つのポイントをお伝えしました。本記事でお伝えしたとおり、住宅ローンを選ぶときには金利の違いはもちろん、団体信用生命保険の内容や借入時の各種手数料などを含めて総合的に判断することが大切です。住宅ローンを選ぶときには本記事でお伝えした4つのポイントに沿って、それぞれどのような取扱いになっているか、検討している金融機関を1社1社比較していくことをおすすめします。
2020年05月28日三井住友銀行カードローンは、メガバンクのブランド力により安心して利用可能です。カードローンを利用する時にポイントとなるのは金利です。金利が低いほど返済額の総額が低く抑えられるからです。では三井住友銀行カードローンの金利は高いのでしょうか、低いのでしょうか。利息の計算方法も含めて詳しく解説します。三井住友銀行カードローンの金利比較三井住友銀行カードローンは年利率4.0%~14.5%の金利で、最大800万円まで借入可能です。メガバンクの安心感があり、サービスも充実していることから、評判の良いカードローンです。では、三井住友銀行カードローンの金利は、他のカードローンと比較して高いのでしょうか、それとも安いのでしょうか。以下比較を参考にしてください。メガバンクカードローンとの比較ネット銀行カードローンとの比較地方銀行カードローンとの比較大手消費者金融との比較中小消費者金融との比較メガバンクカードローンとの比較三井住友銀行カードローンの金利は、他のメガバンクカードローンと比較すると、やや高めであることがわかります。ただし、金利が高いほど審査に通りやすい傾向があるため、一概にデメリットとは言い切れません。ネット銀行カードローンとの比較ネット銀行と比較した場合も、三井住友銀行カードローンの金利はやや高めです。ネット銀行はオンラインのみで運営している銀行であるため、人件費削減により低金利を実現しています。ただし、ネット銀行よりもメガバンクにブランド力を感じる人もいらっしゃるため、総合的な判断で三井住友銀行カードローンを選ぶ人も多いです。地方銀行カードローンとの比較地方銀行カードローンと比較すると、三井住友銀行カードローンに優位性があります。借入金額によっては逆転することもありますが、地方銀行カードローンは相対的にメガバンクやネット銀行よりも高めの金利となっています。大手消費者金融との比較大手消費者金融から借りる方法もあります。大手消費者金融は、三井住友銀行カードローンを含む銀行カードローンよりも割高である反面、審査が柔軟であることや、即日キャッシングができるなどのメリットがあります。高金利のデメリットとのバランスを考慮して検討すると良いでしょう。中小消費者金融との比較大手消費者金融よりもさらに借りやすいのが中小消費者金融です。審査難易度が低く、最後の手段として利用可能です。ただし、金利は最も高く設定されているため、慎重に利用しなければなりません。計画的な利用を前提としましょう。《中小消費者金融カードローンの金利例(一部抜粋)》アロー年15.0%~19.94%エイワ年17.9507%~19.9436%セントラル年4.80%~18.00%フタバ年14.959%~17.950%フクホー年7.3%~18.0%三井住友銀行カードローンの返済利息計算方法三井住友銀行カードローンを利用する場合、借入希望額に対してどれくらいの利息がかかるのか知っておきましょう。利息の計算ができれば返済契約が立てやすくなります。ここでは以下について解説いたします。基本的な考え方利息計算の例返済シミュレーション[adsense_middle]基本的な考え方利息計算の基本的な考え方として、利息は日数をベースとした日割計算となります。その上で、計算方法は「借入残元金×利率÷365×借入日数」となります。利息計算において1円未満は切り捨てですので、合わせて把握しておきましょう。利息計算の例具体的な計算例を紹介しますと、仮に10万円借り、1週間後に返済した場合の利息はいくらになるのでしょうか?三井住友銀行カードローンで10万円借りた場合の年利は14.5%で、借入れ当日は計算に含まず、7日間の利用を前提とします。その場合の計算式は「10万円×14.5%÷365日×7日=278.08…」で、1円未満は切り捨てですので、利息は278円となります。1週間後の返済日に100,278円返すこととなります。返済シミュレーション上記のようにアナログ式の方法で計算しても良いのですが、三井住友銀行カードローンの公式サイトには3つの返済シミュレーションがあります。その3つとは「毎月返済額シミュレーション」「返済期間シミュレーション」「約定返済額シミュレーション」で、瞬時に返済スケジュールを把握可能です。せっかくですので、実際にシミュレーションをしてみました。ぜひ参考にしてください。毎月返済額シミュレーション毎月返済額シミュレーションとは、借入金額を指定の月数で返済する際に、毎月いくら返済しなければならないのかを割り出すシミュレーションです。ここでは借入限度額である800万円を120カ月、年率4.5%の場合でシミュレーションしてみました。返済期間シミュレーション返済期間シミュレーションとは、借入金額を毎月指定金額で返済する際の返済月数を計算するシミュレーションです。どれくらいの期間返済し続けなければならないかを知る際に利用すると良いでしょう。ここでは借入金額800万円、毎月返済額70,000円、年率4.5%を条件にシミュレーションしてみました。約定返済額シミュレーション約定返済額シミュレーションとは、最低返済額で返済した場合の返済期間や返済総額を算出するシミュレーションです。ここでは残高800万円、年率4.5%を条件に最低返済額で返し続けた場合のシミュレーションをしてみました。利息にまつわる豆知識三井住友銀行カードローンの利息にまつわる豆知識を紹介します。何も考えずにカードローンを利用するよりも、カードローンに対する知識が備わっていた方が、結果的にお得となる場合があります。具体的には以下について見て行きましょう。返済できない時は利息だけ払う場合もあるATMでは端数残高が返せない返済金額は繰り上げ返済でお得[adsense_middle]返済できない時は利息だけ払う場合もある三井住友銀行カードローンを返済できなくなった場合には、すぐ銀行に相談しましょう。事情によっては元本の支払いを猶予し、一定期間利息だけの返済にしてくれるなど、何らかの対処をしてくれる場合があります。返済遅延を繰り返したり長期滞納をしてしまうと、信用情報にキズが付きます。信用情報とは個人の金融取引を記録しているもので、マイナス情報が記録されると今後の金融取引に影響を及ぼします。そうならないために、早めの対処を相談しましょう。もちろん、相談したからといって免れない場合もありますので軽く考えてはいけません。延滞すると保証会社から督促がくるもしも滞納してしまうと、保証会社から督促が入ります。三井住友銀行カードローンの保証会社は、SMBCコンシューマーファイナンス株式会社ですので、SMBCコンシューマーファイナンス株式会社から督促が入るのです。ハガキや電話などの督促は、たとえ礼節を持った内容だったとしても精神的負担となるでしょう。督促を放置していると裁判沙汰となり、強制執行の可能性も出てきますので、無連絡の滞納はご法度です。ATMでは端数残高が返せない硬貨非対応のATMの場合、端数残高の返済ができません。完済しようと思っても、中途半端な金額だけ未返済となります。利息は1円単位でかかるため、結果的に端数残高が出ることは珍しくありません。硬貨対応のATMから返済するか、振込などで返済すると良いでしょう。ただし、端数残高には利息がかからないため、実際のところは放置して問題ありません。とはいえ、完済とならないことから解約はできないと知っておく必要があります。返済金額は繰り上げ返済でお得一定のお金が入った際には、繰り上げ返済すると良いでしょう。繰り上げ返済とは、毎月決まった返済額よりも多く返済する方法のことで、返済期間を短縮できたり利用枠にゆとりを持つことができます。繰り上げ返済の1番のメリットは利息が軽減できるところです。本来支払うはずだった利息を目減りさせられますので、返済総額を抑えることが可能です。三井住友銀行カードローンの金利に関するまとめ三井住友銀行カードローンの金利は銀行カードローンの一般的水準で、消費者金融より低いです。メガバンクのブランドやサービス内容も踏まえ、総合的に検討しましょう。利息は「借入残元金×利率÷365×借入日数」で計算できますが、返済シミュレーションでカンタンに確認できますので、一度チェックしてみましょう。利息は繰り上げ返済でお得となりますので、お金にゆとりができたら早めの返済がおすすめです。
2020年04月24日「昨年に金融庁が公表した『老後資金2,000万円不足問題』をきっかけに、定年を間近に控えた人たちを中心に、老後に対する不安が高まっています」そう話すのは、“保険のプロ”として活躍するファイナンシャルプランナーの長尾義弘さん。日ごろのちょっとした買い物から大きな決断まで、お金の使い方はその選択一つで得することもあれば、損を招くことも。そこで、カギとなる消費の1コマを2択クイズで出題!保険・金融資産選びで得するのはどっち?【Q1】年金の受給額で得するには?繰り上げ受給or繰り下げ受給正解は、繰り下げ受給。「一般的な年金受給開始は65歳。繰り上げて受給すると、支給金額が減ります。逆に繰り下げて受給すると、81歳の時点で、65歳から受け取るより合計金額が多くなります。女性の平均寿命を87歳と考えると繰り下げが賢明」(長尾さん・以下同)【Q2】生命保険料の支払いで損しないのは?毎月支払うor1年分を一括払い正解は、1年分を一括払い。「月々5,000円の保険を年間一括払いに変更すると、5万8,000円前後と3〜5%安くなります。一括で支払うのは心理的には大きな負担ですが、1年分一括払いが得。火災保険も5〜10年一括払いがおススメ」」【Q3】医療保険に入り直すときは?契約期間をきっちり区切るorあえて支払いが重複する期間を設ける正解は、あえて支払いが重複する期間を設ける。「がん保険の場合、保険会社の通常の責任開始日から3カ月の間は発症しても保険金は出ない待期期間になっています。万が一に備え、がん保険の切り替えは3カ月間ダブらせるのが原則」【Q4】損を防ぐ“財布”の管理の仕方は?できるだけ1つに集約するor目的別にポケットを分散する正解は、できるだけ1つに集約する。「夫婦で別々の銀行口座に給与を振り込むなど、夫婦で別々の『財布』がある家庭も多いもの。ただ、ムダな支出を減らすという観点では、メインの口座を1つにして、家計の透明性を高めることが大事です」保険業界に、今大きな変化が起きていると長尾さん。「日銀のマイナス金利政策で、保険会社の終身保険では死亡保険金より払込額のほうが多い商品もあり、死亡保険の販売を止める会社も増えています」保険会社が死亡保険に代わって力を入れているのが、生存保障である医療保険や介護保険だ。「正直、日本は公的保険と高額療養費制度があるので、医療保険の必要性は低いと思います。介護保険はできるだけもらいやすいことが大切。要介護2になれば支給される商品を選ぶといいでしょう」「女性自身」2020年3月24・31日合併号 掲載
2020年03月25日「昨年に金融庁が公表した『老後資金2,000万円不足問題』をきっかけに、定年を間近に控えた人たちを中心に、老後に対する不安が高まっています」そう話すのは、“保険のプロ”として活躍するファイナンシャルプランナーの長尾義弘さん。日ごろのちょっとした買い物から大きな決断まで、お金の使い方はその選択一つで得することもあれば、損を招くことも。そこで、カギとなる消費の1コマを2択クイズで出題!保険・金融資産選びで得するのはどっち?【Q1】銀行の手数料を抑えるには?大手都市銀行orネット銀行正解は、ネット銀行。「ATM手数料を例にとると、住信SBI、オリックス、楽天、新生といったネット銀行は条件さえクリアすれば、24時間無料(回数制限等あり)。条件をクリアするためにはメイン銀行をネット銀行にするのが近道です」(長尾さん・以下同)【Q2】生命保険のお得なタイプは?掛け捨て型or貯蓄型正解は、掛け捨て型。「現在、日銀のマイナス金利の影響で、終身保険や学資保険などは元本がほとんど増えていかないというのが実情。貯蓄型の保険はあまり魅力のないものに。『保険は貯蓄ではなく保障』と割り切って、掛け捨てを選択すべき」【Q3】今から夫が新たに加入するなら?医療保険or就業不能保険正解は、就業不能保険。「就業不能保険は、ケガや病気で働けなくなった状態が60日、または180日続いたときに毎月決まったお金が出る保険。掛け金は医療保険とほぼ同じくらい。いざというときの安心度は就業不能保険のほうが高いです」【Q4】退職金のお得な受け取り方は?年金払いor一時金正解は、一時金。「年金で受け取ると、利子が付いて総額が増えます。しかし、雑所得として毎年税金がかかり、社会保険料も増額に。一時金で受け取ると、退職所得控除で税金がかからないことが多く、受け取り時の手取り総額では有利になります」【Q5】主婦の老後に保険で備えるには?介護保険or認知症保険正解は、介護保険。「認知症保険は、認知症と診断されれば保険金が支払われます。ただ、認知症になる人の割合は5人に1人になるといわれています。いっぽう、介護状態になる人は2人に1人との統計が。確率を勘案すると介護保険への加入が安心」【Q6】老後資金をためるために優れているのは?NISAoriDeCo正解は、iDeCo。「iDeCo(個人型確定拠出年金)は掛け金の全額が税金の控除の対象になるので非常に有利。NISA(少額投資非課税制度)は配当金や売却益などが非課税。iDeCoは60歳まで現金化できない制限こそありますが、税制面の優遇度合いではiDeCoのほうが上」老後の備えについて長尾さんは次のように語る。「公的年金は破綻することはありませんが、額は減るかもしれません。老後の備えは公的年金を軸に、そこにプラスしてiDeCoやNISAなどを活用した積み立てを勧めます」「女性自身」2020年3月24・31日合併号 掲載
2020年03月25日住宅ローンの相談が多い田中です。2020年はいよいよ東京オリンピック開催ですね。そして最近はコロナウィルスの話題で持ち切りですが、今後日本はどうなっていくんでしょう?共に景気に影響する事ですね。景気に関連して、今回はローンの中でも「金利」について書こうと思います。理由として同じ質問が結構来るからなんです。質問は「金利って今後どうなると思います?」と聞かれます。景気の良し悪しで金利は決まりますが、将来の金利はハッキリと分かりません。しかし過去から今に至るまでを考えてみると、ある程度動向は見えてくるのではないでしょうか?今回の記事に関しては私の見解が中心になりますが、先々の金利について触れていきたいと思います。住宅ローンの金利タイプをおさらいしておきます始めに住宅ローンの金利タイプについておさらいしておきましょう。住宅を考える際に「金利」が低い所を選びたいところですが、審査や節税などによっては多少高い金利を選択することもあります。まずはどんな金利タイプがあるのか、平均的に今の金利水準がどの程度なのか解説しておきますね。変動金利変動金利は三つある金利タイプの中で最も低い金利水準になっています。主な特徴として、金利が半年ごとに見直されます。借入してから五年後に毎月の返済額が見直しされる事になり、五年以内の返済額は変更ありませんが元金充当額や利息充当額が変更されます。ここ数十年は最も金利が低く、また選択する金利では非常に人気があります。最近の金利は0.45%が最も低く、他行でも0.5%代とほぼ横一線となっており選択肢に戸惑う事もあるかもしれませんね。ここ数年の傾向として0.5%前後で推移しているようです。固定期間選択型五年固定や十年固定といった様に、固定金利の適用期間を限定し選択できるタイプの住宅ローンになります。期間の選択肢が二年、三年、五年、十年、十五年、二十年といったように豊富になってきており、金利も変動金利に近い水準にまで下がってきています(十年固定に関して)。固定期間が終了すると、ローンのタイプを変動金利か固定金利のいずれかで選択しなければなりません。ライフプランに合わせて固定期間を選択する方もいらっしゃいますので、こちらも非常に人気のある商品ですね。十年固定が一般的ですが最近の水準は0.8%位となっているようです。金利が上がるか下がるかで選択が変わる上記2つのタイプはどちらも金利が上がるのか、下がるのかという事が付いて回ります。では金利が下がった場合は今の水準よりも負担が軽くなるので、何も考えずに継続すれば問題はありませんが、仮に上がった場合が困る事になります。変動金利の場合五年毎に返済額が見直されますが、毎月10万円の返済額が見直し後15万円になるような金利であれば、最大でも12万5千円までの支払いで済みます。これは変動金利に関してですが、最大でも125%までしか返済額が上がらない様にストッパーがかかる事になっています。対して固定期間選択型はストッパーが無い為、上限は無い事になります。返済額が急激に上がる事は、折角購入した戸建てやマンションを手放す要因にもなりかねません。これはあくまで金利が劇的に急上昇したケースの話ですが、リスクの一環として憶えておいて頂ければと思います。全期間固定金利(フラット35)一般的な名称としてフラット35と呼ばれる商品です。非常に馴染み深い商品名ですが、特徴は字の通り、借入当初から完済に至るまでの間、ずっと金利が変わる事がありません。という事は毎月の返済額も変わる事が無い為、支払いに関しての計画や見通しが立てやすい点が挙げられます。また三つの金利タイプの中でも最も金利が高く、1.25%が最近の水準になっています。取扱いの金融機関は多く、銀行ごとに適用金利も異なりますのでしっかりと比較はしておきたい所ですね。また連帯債務で組める唯一のローンでもありますので、借入額を大きくしたい方にはオススメな商品と言えるでしょう。住宅ローンの金利はどうやって決まっているの?次に先程の三つの金利タイプの金利はどの様にして決まっているのかを解説しておきます。将来の金利を予想、予測する前に金利がどの様にして決まっているのかを知っておく事で、今後の動向を考察する上で役に立ちます。[adsense_middle]変動金利は政策金利によって決定人気のある変動金利ですが、金利を決定する基準に政策金利という金利を採用しています。厳密に言うと短期プライムレートが金利決定に利用されますが、この短期プライムレートは政策金利に連動しています。ここで政策金利について解説を少し挟んでおきたいと思います。政策金利とは?政策金利は政府によって決定される金利で主に景気をコントロールするために操作されます。不景気であれば金利を低くし、借入をし易くしてお金を沢山借りて貰い、様々な事に使って経済やお金を回す目的があります。逆に景気が良すぎるとインフレとなってしまう為、金利を意図的に上げてお金の循環を抑制しなければなりません。この政策金利を元に日銀は銀行にお金を貸し出しています。銀行は日銀から借りたお金を元に企業や個人へ融資しますが、銀行も自行の経営がありますので、借りた金利にプラスして金利を上乗せし、商品として貸し出す事になります。政策金利の推移グラフこの政策金利の推移を見れば過去の変動金利水準が見えます。そのグラフがこちらです。2008年から2018年までの間の政策金利です。ご覧の様にずっと0.1%の推移となっており、近年では全くと言っていいほど横ばいになっています。この金利が上昇すれば変動金利も上がる事に繋がります。つまり先々の日本の景気に少し敏感になれば予測は可能になると思います。固定期間選択型は円金利スワップレートによって決定次に固定期間選択型ですが、円金利スワップレートと呼ばれるレートによって金利が決定する様になっています。あまり聞かないこのレートですが簡単に解説しておくと、変動金利と固定金利を交換するために設けられたレートの事で、主に企業融資等に用いられる場合が多いです。企業は変動金利でお金を調達します。理由は金利が低いからです。しかし景気に敏感な企業は変動金利の金利が先々上がるのではないかと考えます。何故なら、僅か0.1%でも上がれば企業にとっては大きな利息負担にしかなりません。そこで今のうちに固定金利に変えられないかなと模索している所に、このレートが登場します。この金利レートに基づいてであれば交換しますよという指標ですね。金利の交換を行う事で事業が順調に回る役割を果たしていますが、意外にも住宅ローンで利用されています。金利の推移は十年国債に連動し若干高めに設定されているようです。全期間固定金利は十年国債利回りによって決定最後に全期間固定金利ですが、十年国債利回りで決定しています。こちらのグラフをご覧ください。2008年から2018年までの十年国債の金利推移表です。以前は高い水準でしたが、近年では0.134%になっています。この金利を用いて固定期間の金利を決めています。先程の円スワップレートもこの金利推移に連動する形になっています。最近ではかなり金利が下がってきていて、本来国債の役割は国にお金を貸し、後に利息を付けて返して貰う事にあります。資産運用の役割を担っていますが、かなり低水準ですので少し魅力に欠ける点は否めません。住宅ローン適用の金利水準が1.25%になりますので結構上乗せされている事になりますね。国としても高い金利でお金を借りたいところですが、確実に返還しなければなりませんので、今の日本の状況を考えると、おいそれと簡単に金利を上げる事は難しい局面だと言えそうです。長期的な視野で金利を考える過去のデータを見ても金利の推移は低調です。これが良いのか悪いのかは別として、借りる側からすると、低調な方が金利も低く借りやすい事になります。しかし、裏を返せば景気が思わしくないという事でもあるでしょう。かつてのバブルの頃の様にお金が飛び交うような時代が来るのかは分かりません。将来の金利を考えるなら景気というキーワードは押さえておきたい所ですね。今後の見通しは?情勢から金利の動向を予想する!ではここからは私の見解で執筆していきますので、一案としてご覧頂ければと思います。金利が上がるのか、下がるのかという事について触れたいと思います。2020年オリンピックイヤーで景気は良くなる?今年は日本で二度目のオリンピック開催です。私も生きているうちにオリンピックが日本で開催される日が来るなんて思ってもみませんでしたが、オリンピック特需という言葉がある様に、施設を作ったり、来日客を受け入れたりと、経済効果はかなりのものになると言われています。このオリンピックが起爆剤になり景気が上向く事を期待したいのですが、私個人的には瞬間風速で終わってしまうと思っています。過去にサッカーのW杯やオリンピックを開催してきた国々を見てもお分かりの通り、事が終われば何事も無かったかのように静まりますよね。開催期間だけはいつもよりお金が循環する事になりますが、それでも一瞬でしょう。この事が先々の金利に影響するかと言われると、影響は無いと思っています。何故ならお金が循環するのは一部だけであって、満遍なく日本全体にお金が行き渡って循環しなければ経済の活性には繋がりません。加えて今では預貯金の割合が高い為、循環を阻害するような経済環境であると言えます。お金の使い道は持っている人にしか決める事は出来ません。景気刺激策も色々と対策していますが、長期に渡っての景気向上に向かなければ金利の上昇は考えにくいと思います。また最近ではコロナウイルス対策に追われており、まさかこのタイミングで感染力のあるウイルスが蔓延しだすとは予想も出来ませんし、いつ収束するのかさえ見通しは困難です。観光だけでなく、下手をすれば経済そのものが低迷する恐れさえあります。現在の情勢を考えれば金利の上昇は当分無いように思います。住宅ローン金利の今後に関するまとめ今回は住宅ローンの金利動向について、私なりの考察を述べる記事になりましたが、あくまで私個人の意見です。参考になるかは分かりませんが、こんな考え方で金利動向を見ているFPがいると思ってご覧頂ければ幸いです。
2020年03月02日三菱UFJ銀行は1月24日から、「Eco通帳(インターネット通帳)に切り替えて総額1億円プレゼントキャンペーン」を始めた。同行の普通預金口座を持ち、紙の通帳からEco通帳に切り替えた人先着10万人に、1,000円をプレゼントするキャンペーンだ。そんなネットバンキングについて、経済ジャーナリストの荻原博子さんが解説してくれたーー。■現金プレゼントで紙の通帳からいよいよネットバンキングへEco通帳は、インターネット上で取引明細などを見るものです。Eco通帳にするとこれまでの紙の通帳は使えませんが、通帳の記帳や更新といった手間から解放されます。入出金などの記録は、スマホなどから過去25カ月分がいつでも確認でき、「お取引推移表」を申し込めば、最大過去10年間の明細を取り寄せることもできます。Eco通帳にするにはネットバンキングの契約が必要です。スマホなどから申し込み、パスワードなどを登録すれば、同行ATMがいつでも手数料無料で使える特典もあります。キャンペーンは3月15日まで。プレゼントの1,000円は、3月末に口座へ入金されます。このキャンペーンは、タイトルにもあるように総額1億円。それだけ使っても実施するのは、大きなコスト削減につながるからです。たとえば印紙税です。紙の通帳には年200円の印紙税がかかります。三菱UFJ銀行の個人客は約3,400万人ですから、印紙税だけで年60億円以上負担しています。キャンペーンで10万人がEco通帳にすると、年2,000万円が節税でき、プレゼント総額の1億円は印紙税5年分で元が取れます。また、紙の通帳自体にもコストがかかります。通帳を紛失した際、再発行には1,000円程度の手数料が必要です。通帳は特殊な加工も多く安いものではないのです。それを無料で提供するコストが、Eco通帳ならいりません。銀行は、長引く不況やマイナス金利政策などの影響で、厳しい局面にあります。人を減らし、店舗を減らし、身を削ってコスト削減に向かうなか、入出金や振り込みなど簡単な取引は人件費の高い店舗に来ないで、ネットバンキングですませてほしいのです。そのため、たとえば振込み手数料は、店舗窓口→ATM→ネットバンキングの順に安くするなど、手数料に差をつけ、ネットバンキングに誘導しようとしています。Eco通帳もその一環で、残高をATMや窓口での照会からインターネットで確認するようになれば、ネットバンキングの利用が増えると考えたのでしょう。今後、銀行の店舗はソファの相談ブースを増やし、投資や相続などの相談や運用がメインで、庶民の行く場所ではなくなっていきます。これは三菱UFJ銀行に限った話ではありません。消費税の増税もあり、家計は厳しくなる一方です。銀行に手数料を払っている場合ではありません。手数料の高い銀行口座を避け、ネットバンキングを使いましょう。案外簡単ですからトライしてみて。また、銀行に行かなければ、金融商品を勧められることもありません。親御さんにも教えてあげるといいと思います。「女性自身」2020年2月18日号 掲載
2020年02月07日個人が不動産投資をする場合、ほとんどの方が不動産投資ローンを利用することになります。不動産投資ローンは審査基準や金利相場が住宅ローンと異なるため、実際に不動産投資をする前に知っておくことが大切です。そこで本記事では、不動産投資ローンの審査基準や金利相場について徹底解説します。物件を購入する際に借入を活用するわけとは不動産投資にかかわらず、日本人の意識としては「ローン=借金」というネガティブなイメージが強いこともあり、不動産投資ローンを組むことに抵抗感を感じる初心者投資家の方が多いように感じます。確かに借金であることに変わりはありませんが、不動産投資の場合はたとえ自己資金があったとしても銀行から借入することで次のようなメリットがあるのです。銀行融資のおかげで収益の効率がよい例えば自己資金が100万円の方が利回り5%で1年間運用した場合、生み出される利益は5万円です。一方、不動産投資ローンで900万円借入して1,000万円を利回り5%で運用すれば、利益は50万円と一気に高額になります。どちらも自己資金は100万円の投資なのに、不動産投資ローンを活用することで年間収益が10倍も違うのです。利回りと家賃相場が間違いなければ、返済の心配もない銀行から借金をする際に一番心配になるのが返済のことではないでしょうか。不動産投資ローンの場合は、不動産を賃貸することで得られる家賃収入をローンの返済に充当することができるので、自分自身の給与などから削られる心配がありません。投資をする前に予定される利回りと、購入物件の家賃相場さえ読み間違えなければローンが返済できなくなるリスクはほぼ回避できるのです。このように不動産投資ローンを使って不動産投資をすることは、非常に大きなメリットがあるのです。ローン審査基準の4つのポイント不動産投資ローンは自分で住むことを目的として購入する際に利用する住宅ローンとは審査をする際に見る視点が違うため、利用するにあたってはどこを銀行に見られているのか事前に知っておくことが審査を通過するためにも大切です。審査基準1:物件の担保評価一般的になじみがある住宅ローンは、基本的に本人の属性が審査対象ですが不動産投資ローンの場合は投資を目的としたローンであるという観点から、本人の属性に加えて購入対象となる物件自体の担保評価が審査の重要な判断基準となります。担保評価は大きく分けて不動産を売却した場合の評価と、不動産を賃貸した場合の評価によって総合的に判断されるのです。不動産を売却した場合の評価不動産投資ローンを組む際には、購入する物件自体を担保に入れることになるため、融資をする銀行としては万が一返済ができなくなった時に、不動産を売却して残りのローンを完済できるのかという見方をします。不動産を売却した場合の評価については、物件の築年数、最寄り駅からの距離などによって異なってきます。また、耐用年数の短い木造よりも鉄筋コンクリートマンションの方が高く評価されやすいです。不動産を賃貸した場合の評価賃貸経営による収益力についても重要な審査基準となります。例えば、2,000万円で購入予定のマンションの家賃が5万円だとすると年間で60万円の収益となり、利回りにすると3%にしかなりません。このように収益力の低い物件を購入するために融資をしてしまうと、銀行としても回収できなくなるリスクが高いので、価格が下がらないと審査が通らない可能性が出てきます。また、郊外の物件については都市部に比べて空室リスクが高いので、満室時の想定利回りが良い場合でも審査が通らないこともあるのです。賃貸経営による収益力については、利回りだけではなく地域性の問題なども加味して総合的に判断されます。審査基準2:既存の借入について不動産投資ローンは概ね年収の20倍程度が借入できる限度とされているため、すでに金融機関から借入をしている場合については審査に影響してきます。既存の借入についてよく質問されるのが住宅ローンです。すでに住宅ローンを組んでマイホームを購入している方の中には、不動産投資ローンは組めないのではないかと考えて不動産投資をあきらめている方が時々いますが、年収の20倍以内であれば住宅ローンを組んでいても不動産投資ができる可能性は十分あります。審査基準3:自己資金不動産投資をするにあたって頭金にできる自己資金がどの程度あるのかについても、審査に大きな影響を与えます。以前は事前の貯蓄なしで、物件価格の100%をローンで組むフルローンを利用する人が大勢いましたが、フルローンの場合は毎月返済する金額が重くのしかかることとなり、空室になると返済ができなくなってしまう可能性があるため注意が必要です。基本的に物件価格の1~2割程度の自己資金があった方が、同じ物件を購入する場合でも審査結果が変わる可能性があります。審査基準4:本人の属性不動産投資ローンを組む本人の属性は、審査において非常に重要になります。具体的には次のような項目が審査の対象です。年収本人の年収は不動産投資ローンを組むにあたって非常に重要な要素となります。不動産投資ローンをはじめとする事業用ローンというと、ある程度の年収が必要になるイメージがあるかもしれませんが、不動産投資ローンの場合は先ほど解説した物件の担保評価も加味されるため、実際は年収400万円程度の一般的なサラリーマンの方でも担保評価が出やすい都内の駅近物件などであれば審査が通る可能性もあるのです。また、年収は金額だけでなくどの程度安定しているのかについても審査の基準となります。基本的には過去3年間分の源泉徴収票や確定申告書を提出して、年収が安定しているのかについて審査されるのです。そのため、前年度の年収が高かったとしてもインセンティブの比率が高く、前々年の年収と落差が大きい場合はその分審査が不利になることもあります。本人単独の年収でローン審査が通らない場合は、夫婦の収入を合算して審査を通すという方法もありますので、詳しくは銀行に聞いてみましょう。勤続年数収入の安定性が審査の重要なポイントとなるため、本人の勤続年数も重要な判断材料となります。基本的にできるだけ長い方がプラスに働きますが、3年未満の場合は通らない可能性が高くなるため注意が必要です。転職を考えている方は、できるだけ転職して勤続年数がリセットされる前に不動産投資ローンを組んだ方が得策と言えます。勤務先ローンを組む本人の勤務先は、収入の安定性に直結する情報なので審査においても非常に重要です。例えば、次のような勤務先や職業の方は不動産投資ローンが通りやすいと言われています。上場企業公務員医師弁護士公認会計士税理士勤務先での役職についても審査の対象です。中小企業のサラリーマンでも、ある程度の収入と勤続年数があれば審査が通る可能性は十分あります。また、医師や弁護士といった国家資格の有無についてもできるだけあった方が審査により有利になる傾向です。銀行ごとの審査の傾向について不動産投資ローンの審査基準の大枠はここまで解説してきた通りですが、あとは金融機関によっても審査の傾向に特徴があります。[adsense_middle]大手都市銀行系の場合不動産投資において都市銀行系は最もハードルが高い金融機関です。住宅ローンとは違い、事業用ローンに該当する不動産投資ローンについては基本的にある程度の頭金がないと非常に厳しいと言われています。特に過去取引がない都市銀行だと、サラリーマン投資家が一発でローンを引き当てることはむずかしいでしょう。地方銀行系の場合金融緩和政策が始まって以降、融資先に困った地方銀行が都心部の物件に投資する投資家に向けて積極的に不動産投資ローンを斡旋しています。都市銀行系に比べると審査のハードルが低く、年収が低い人でも担保評価がしっかり出る都市部の物件であれば審査に通りやすいです。ただし地方銀行の中には営業エリアを限定しているケースもあるため、東京に支店がない地方銀行だと東京での不動産投資には利用できない場合があります。信用金庫、信用組合の場合審査のハードルは地方銀行と同じくらいですが、信用金庫や信用組合はその名の通り信用を重要視しているため、過去に同行での取引実績がある方が審査に通る可能性が高いです。また、都市銀行系よりも担当者ベースで融通が効きやすいというメリットもあります。ノンバンクの場合審査のスピードが速く通りやすいというのが最大の特徴です。年収が低いサラリーマンでも利用できますが、場合によっては購入する物件以外にも担保を求められる共同担保となる場合もあります。ただ、他の金融機関と比較すると金利は高めです。不動産投資でおすすめできる金利の目安と金融機関ごとの比較不動産投資で成功するためにはローン審査が通るかどうかよりも、いくらの金利で通るかの方が重要です。例えば、利回り7%の物件だったとしても、ローン金利が4.5%だとイールドギャップ(投資利回りとローン金利の差)は3.5%しかありません。一方で利回り6%の物件でもローン金利が2%だとイールドギャップは4%となり、後者の方がより収益性が高いことになります。このようにローン金利は投資利回りと同じレベルで重要なのです。[adsense_middle]今ならローン金利は1%台を目指せる昨今は超低金利時代なので、住宅ローンであれば金利が1%を下回るほどです。不動産投資ローンでも金利1%台で融資が下りることも少なくありません。ちなみに昭和のバブルの頃の不動産投資ローンは8%を超えていたこともあるくらいなので、いかに今現在の金利が不動産投資において有利かがわかります。ローン金利は審査が通りやすい金融機関ほど金利が高くなる傾向があり、一部の金融機関では4.5%前後になる場合もあります。ローン金利が高くなると、手元に残るキャッシュが大幅に減りますので金利が3%を超えるようであれば、一旦物件も含め考え直した方が良いかもしれません。ノンバンクは金利が高めノンバンクについては、年収が低いサラリーマンでも審査が通りやすい反面金利が高くなる傾向があります。高利回りの物件を見つけて購入を急いでいる時は、あまりローン金利が目に入っていない方が多いのですが、実際に不動産投資家の手元に残る金額はローン金利も考慮に入れなければならないので、慌ててノンバンクから借りるのではなく、必ず金利をよく確認してから売買契約を結ぶようにしましょう。不動産投資ローンの返済期間について不動産投資ローンを利用する際、金利の他にもう一つ重要となるのがローンの返済期間です。不動産投資のキャッシュフローを考えた場合、返済期間が長ければ長いほど毎月の返済額を減らせるためキャッシュフローが安定し、反対に短くなると家賃に対する返済比率が高くなります。このように返済期間は毎月のキャッシュフローに直接影響するため、不動産投資ローンを組む際にはどのようにして返済期間が決まるのかについて知っておくことが重要です。物件の法定耐用年数がポイント不動産投資ローンの返済期間は、物件の法定耐用年数が一つの基準となっています。簡単に言うと築年数が新しい物件ほど長い返済期間で借入することが可能で、また木造、鉄骨、鉄筋コンクリートの順に法定耐用年数が長くなるため、返済期間についても長く設定できるのです。また、中古物件の場合は、法定耐用年数から経過年数を考慮して返済期間が決まります。法定耐用年数自体が返済期間になるとは限りませんが、返済期間を決める重要な指標となるのは間違いありません。そのため、できるだけ返済期間を長くしたい方については、新築鉄筋コンクリートマンションを狙うと良いでしょう。不動産投資ローンに関するまとめ不動産投資ローンは住宅ローンとは違い、本人の属性に加えて物件自体の担保評価がとても重要な審査基準となるため、できるだけ担保評価が出やすい都心部の物件に投資する方が審査に通りやすくなります。ただ、審査が通りやすい金融機関ほどローン金利が高くなる傾向にあるので、金利3%を超える場合についてはよほど利回りの良い物件でもない限りあまりおすすめできません。審査を通す事ばかり優先してしまうと、結果として無難に返済できない高金利や短い返済期間で借りてしまうことがありますので十分注意が必要です。ローン審査は不動産投資の入り口でとても重要ですが、通すことを最優先に考えるのではなく、通った後の返済計画のことを第一に考えましょう。
2019年10月17日義父母がシンドイんです!
婚約者は既婚者でした
うちのママは過保護なの?