2018年4月4日 19:00
優しさだけでは物足りず、ハイスペック男に走ったある女の人生 #11
かすかに残った幸せの記憶を思い出すたびに、「私って、幸せだったんだ」と思い知らされました。お金じゃなくて、心の豊かさがないと人は幸せになれないんだと、実感しましたよ。
“もっといい男”、“もっと幸せになりたい”。そう願って結婚破棄までしたのに、すでに十分すぎるくらいの幸せが隣にあったことを私は気づかなかったんですよ。本当にバカですよね。私なんて、地獄に落ちたほうがいいって思いました。もう、戻れるわけがないし、あんなにひどい別れ方までしてしまった。
どうしてあの時……? 頭をよぎるのは後悔ばかりで、嵐が過ぎ去った朝のような、呆然とした日々をしばらく過ごしていました。
反省した私がとった行動は……?
私のしてきた “悪行” を思い返してみると、親しい友人や両親など、自分のことをよく知っている人たちの助言を無視していたことにハッと気づいたんです。
外見が華やかなセレブ女性ばかりに影響されていた私は、まずそこから変えようと思いました。そんなある日、仕事絡みで出会ったひとりの冴えない男性。ぶっちゃけ全然タイプでもないし、異性としてみることすらできない(笑)。でも、仕事でのお付き合いだから、たまに会う程度に交流はありました。