恋愛情報『夏目漱石流の“色気”とは? 官能の世界に導かれる名作3冊!』

2019年4月1日 20:20

夏目漱石流の“色気”とは? 官能の世界に導かれる名作3冊!

(鈴木さん選書)
『雪国』川端康成
夏目漱石流の“色気”とは? 官能の世界に導かれる名作3冊!


「蛭の輪のようになめらかに伸び縮みする美しい唇を持つ芸者、駒子。その若々しい美しさを、この小説ではたびたび“清潔”という言葉で表現します。清潔と色気は一見、相反するものにも思えますが、それはまさに、穢れのない、生命体としての美しさに他なりません。“色気=奔放なもの”と捉えられがちな中で、“真面目で、心根の純な清らかさこそが真の色気である”と教えてくれる作品です」(鈴木さん)

無為徒食の男・島村は、芸者の駒子に会うため雪国の温泉場を再訪する。駒子から一途な情熱を注がれる一方、島村は汽車で出会った女・葉子にも興味を抱いていて…。角川文庫362円

鈴木啓子さん宇都宮大学教育学部教授。泉鏡花を中心に、日本近現代の小説を研究。一般学生に向けた「近代文学史」も開講している。
監修した書籍『マンガで楽しむ名作 日本の文学』(ナツメ社)が好評。

石井千湖さん書評家、ブックライター。書店員を経て、現在は書評とインタビューを中心に幅広く活動。著書に『文豪たちの友情』(立東舎)がある。また『週刊文春』にて、「名著のツボ」を連載中。

※『anan』2019年4月3日号より。写真・中島慶子取材、文・瀬尾麻美

(by anan編集部)

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