2019年10月23日 20:30
仕事や家事に追われてない? 幸せにつながる「魔法の呼吸法」#6
そこに書かれていたのはひとこと「ときどき、深呼吸」。彼が日常的に瞑想をやっていたという話は一度も聞いたことがありませんが、とても的確なアドバイスでした。というのも私には記事を書いていてときどき「いい人に見られたい」とか「賢そうだと思われたい」という気持ちがわき起こることがあるからです。
昔はその思いがもっと強くありました。それを認めるのは恥ずかしいし辛かったですが、無視し続けるのはもっと居心地が悪かった。そこで、今は気づいたら大先輩の言葉を思い出して、ひとつ深呼吸。吐く息と一緒に、こう見られたいという思いを手放すようにしています。それは原稿が面白いか、読んだ人の役に立つかには関係ないことだからです。
そしておそらく、その思いを手放した先で、読み手であるあなたとも出会えるのかもしれないと感じるからです。
土居彩
編集者、ライター、翻訳者。株式会社マガジンハウスに14年間勤め、anan編集部、Hanako編集部にて編集者として、広告部ではファッション誌Ginzaのマーケティング&広告営業を務める。’15年8月〜’17年5月、カリフォルニア大学バークレー校心理学部にて、畏怖の念について研究するダチャー・ケトナー博士の研究室で学ぶ。