あるとき、「希望する条件にマッチする男性がいらっしゃいます」というコンサルタントからのおすすめで、大手企業に勤めるサラリーマンの方を紹介されました。日本全国に支店があるその結婚相談所の室内で、まずは“初顔合わせ”というお見合い日程が組まれて会うことになりました。
当日、小ぎれいな格好をして出かけると、そこにいたのは写真通りの誠実そうな男性。コンサルタントが「あとはおふたりで」と言って部屋を出ると、その男性は「あらためましてです。よかったらこれ……」と言って、カバンから取り出したのは、菓子パン。しかもキッズが喜びそうなチョコペンでスマイルマークが描かれたパンでした。
婚活中に、パンを目の前に差し出されたことが初めてだったのでとまどっていたら、「僕、パンが好きで、来る途中に思わず買ってしまいました! よかったら食べてください」と言われ、受け取りました。気遣いのできる誠実な男性という好印象ではあったのですが、食べ物作戦をされたのが初めてで、いろいろな人がいるもんだと思ったのでした。
3. 夜に終電がないと連絡してくる男
ある異業種交流会に参加したときのこと。そこで知り合ったインパルスの板倉俊之さんに似た30代の男性は、自称「銀行員」