2021年2月10日 20:10
「愛しい」きもちは相手にバレる!? 愛情ホルモン分泌で表情に変化
脳科学から解き明かす、愛しいきもちによってもたらされる心身への影響。脳は体にさまざまな指令を送る器官だけれど、愛しい感情が育まれたとき、何か顕著な変化は表れるのだろうか。脳生理学者の有田秀穂先生に伺った。
愛情ホルモンの分泌で健やかに。「愛しい」が心身に及ぼす影響。
愛しいきもちと関連する大脳辺縁系と視床下部
【海馬】
扁桃体、視床下部を経てオキシトシンが分泌するという心地よい回路が何度も刺激されることで、その記憶が海馬に定着。それにより、愛しいきもちが固定される。
【扁桃体】
不安や喜び、悲しみなど、さまざまな情動と関わる脳。
触覚や視覚など、五感のいずれかで「愛しい」と感じると、ここで“心地よい”という判定が下される。
【視床下部】
自律神経の調整を行う脳。扁桃体で心地よいと判定された感覚刺激が、視床下部へ。するとオキシトシンが分泌されてリラックス。副交感神経が優位になる。
「愛しい」は心の脳を刺激する。
「愛しい」が心身に及ぼす影響を知るためには、その前に愛しいきもちが脳のどのあたりと関連しているのかを理解することが大切。それはどこかというと、情動や記憶を担う「大脳辺縁系」