嘘の心理学…「優しい嘘」をつかなくてもお互いに幸せになる秘訣は?
突然、雷鳴がとどろき、停電になります。電気が回復したとき、なんと目の前にはあの美雪がモノクロのまま佇んでいたのです。
そこから、二人の奇妙な生活が始まります。
スタートは「お姫様としもべ」という関係でしたが、健司は美雪の無邪気な奔放さに惹かれ、美雪は自分をまるごと受け止めてくれる健司の優しさ魅せられていくのです。
しかし美雪には、ある重大な秘密があって……。
■誰がための嘘?
美雪は、重要な局面でたびたび「嘘」をつきます。
意地悪でそうしているわけではなく、それが相手の幸せのために必要だと思って嘘をついているのです。
でも、その「嘘」は本当に「相手のため」なのでしょうか。
人は、しばしば「相手のため」と称して、自分の本心を隠す嘘をつきます。
本当のことをいってしまうと相手が傷つくだろうと思って、嘘のオブラートで包み、事実を見えづらくさせるんですね。
しかし実際のところ、嘘が相手のためになるかどうかは本人じゃないと判断できないもの。もしかしたら、嘘をつかれるより事実をいってほしかった、と思うかもしれません。
相手がどう思うか「わからない」ものに対して、一方的に「これが適切だ」と決めつけてしまうのは、「相手のため」