2016年9月20日 11:05
鏡リュウジ×寺山マル×田波有希~タロット×漫画『サングリアル』座談会vol.2【恋占ニュース】
一同:へぇ~。
鏡:ゲームと占いって構造としては似ていますから、占いのツールに発展していったのは当然と言えば当然かもしれません。ちなみにタロットには大アルカナと小アルカナがありますが、もともとは小アルカナと呼ばれるトランプのような数札(かずふだ)が先に存在したんですよ。寺山:え?小アルカナが先にあったんですか?
鏡:はい。イスラム起源の4つのスートのカードなんです。それが今のトランプに進化していく流れの中で、イタリアで20数枚の絵札(※3)が加えられ、タロットが発明されました。
そして15世紀頃に今と同じようなタロットが登場したのですが、その時に絵札として選ばれたのは、当時ルネッサンスで大流行していた、抽象概念を絵にした、誰が見てもわかる花札みたいな絵柄でした。
なお、ルネッサンス期には、それこそディズニーランドのパレードみたいに、タロットの「恋人」のモチーフなんかを山車に乗せて行進したりしていたそうです。
一同:ほぉ~。
トランプはゲームの名前ではなかった!
鏡:当時、タロットという言葉はまだなくて、「トライアンフ」や「トリオンフィ」と呼ばれていました。勝利を表す言葉ですね。