恋愛情報『今夜「特別な初恋の記憶」とともに浸りたい楽曲』

2021年9月8日 17:00

今夜「特別な初恋の記憶」とともに浸りたい楽曲

今夜「特別な初恋の記憶」とともに浸りたい楽曲


「宇多田ヒカルは天才だ」と彼はよく言っていた。

その言葉を思い出したのは、失恋してからそれまで全く音沙汰のなかった彼の結婚報告を受けた時だったと思う。馴染みのカフェで5年ぶりに向かい合って話を聞いていた私は、結婚を機にたばこをやめてから太ってしまったと笑う彼の話を聞きながら、「ああ、そういえばこんな笑い方をしていたっけな」とどこか冷静に目の前の彼を観察していた。

胸の奥に大事にしまいこんでいた当時の思い出が断片的に浮かんでは消えていく中で、彼の薬指に光るシルバーから目を離せずにいた。

■背伸びした「初恋」

当時18歳だった私が恋をしていた彼は、4つ年上の大学生。それまでにもいくつか恋を経験してはいたけれど、そのどれもが比べ物にならないくらい私は彼に夢中だったと思う。

社交的で博識だった彼は、家と学校の往復をするだけの毎日を過ごす私にいろんなことを教えてくれた。手先も人間関係も不器用だった自分とは違い、なんでも器用にこなす彼の全てに憧れていたけれど、長い指を添えてたばこを吸う横顔を眺めるのは特に好きだった。

とにかく背伸びをしたかったあの頃の私は、彼が好きだという宇多田ヒカルの曲を何曲かプレイヤーに落とし込んだ。

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