2017年3月3日 18:00
西山繭子の「それでも恋がしたいんだ!」第四十八回目。
人形町にある焼肉屋で結婚3年目の知人男性が、奥さんからつきつけられた離婚届けの写メを見せてくれました。
絶品の赤身肉を頬張りながら「うわー、本物だ」と笑った私の横で彼はため息をつきました。
「いや、本当に自業自得なんだけどさ」
結婚後も独身時代と変わらぬペースで遊び続ける彼に奥さんが愛想をつかせたらしい。
「他に好きな人ができたとかならまだ諦めがつくんだけどな」
箸が進まない彼の分まで肉を奪いつつ、私は頷きました。
「確かにそうかもね。他に好きな人ができたなら・・・」
そこまで言ってはたと気づきました。
あれ?
私、今まで何度もフラれているのに、この台詞を言われたことがありません。
憶えているのは「もうついていけない」「もう無理」「もう勘弁して」というギブアップの言葉ばかり。
改めて考えたらフラれた理由が全て「私」だ。
これはひょっとして相当まずいのではないだろうか。
ここをクリアにしておかなければ恋をしたところで再び同じ結果になりかねない。
これまでギブアップしたアモーレたちに詳しく話を聞いたことがないので正解はわかりませんが、自己分析をしてみると、まず私といると心が休まらないだろうなとは思います。