2019年3月31日 13:00
「1万円」で目の前の幸せに気づいたリカ#終わらない恋のはじめ方
仕事の同期なのに、恋愛話を多くしていたよき遊び仲間だ。
「久しぶり~!うわ、大きくなったねー!赤ちゃんってこんなにすぐ大きくなるんだ! リカに似て美人じゃん!将来有望だね! ママに感謝しなよ~!」半年以上ぶりの再会だが、いまでも美里は底抜けに明るく調子がいい。発言に計算のないさっぱりとした性格だ。
「久しぶり!早く上がって上がって!」30分前に急いで化粧をして髪の毛はとりあえず結んだ状態という、ちょっと不本意な姿でリカは家を案内する。
美里の性格上そんなことを思っているはずないことも知っているが、リカには美里の髪の毛も化粧も洋服もすべてがキラキラして見えて、自分のみすぼらしさが恥ずかしくなる。女としての敗北感・・・友達にこんなことを感じてしまう自分に嫌気がさす。
「最近はどうなの?全然インスタ更新してくれないから生きてるのかもわかんないよー」リカが聞く。専業主婦になってからのSNSは、完全に見る専だ。
「うーん変わらずかなあ。まだまだ結婚の予定もないし、適当に遊んでるよ!リカともまた合コン行きたいな~!さすがにダメか(笑)」美里の言葉に悪気はない。
「まあね。このまま私はママとして生きていくんだから。