恋愛情報『【夏目かをる 恋愛小説】眠れない夜 第二章~今日子の場合(6)』

【夏目かをる 恋愛小説】眠れない夜 第二章~今日子の場合(6)

2018年4月22日 19:00
 

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…第一話を読む…第二話を読む…第三話を読む…第四話を読む…第五話を読む「ここはどこですか」意識が朦朧としているせいか、自分の声にまるでリアリティーがない。フライト中の機内で時差ボケの旅行者のような感覚だった。「西荻窪病院です。昨夜転倒したんですよ。覚えていますか」頭の中で車のヘッドライトが煌めいた。そういえば、昨夜健太のアトリエから西荻窪に向かう屠龍で、危うく車に惹かれそうになったのだ。転んでからの記憶がないが、運よく病院に搬送されたのだろう。腕時計を除くと、18時半を過ぎていた。というのことは、ほぼ一昼夜病院で過ごしたことになる。「軽い打撲です。脳震とうを起こしていたので、念のために精密検査をしたほうがいいです。もう一泊してもらっていいですか」「念のために」という言葉を繰り返す看護師に、今日子は首を横に振った。病院は嫌いだった。今から会社に出社したかった。入稿作業がたまっているはずだ。「会社に連絡を入れてから決めます。たまっている仕事もあるので」「会社には連絡しておきました」ナース服のポケットのシルバーのウォッチが、ブローチのように綺麗だった。

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