プラダ(PRADA)の2024年春夏コレクションが、2023年9月21日(木)にイタリア・ミラノで発表された。服作りの手法やテクニックにフォーカスショーのスタートと共に天井から透明の液体が流れ落ちてくる、ユニークな演出によって幕を開けた2024年春夏コレクションのショー。今季は前シーズンのように衣服について考察したり、ストーリーを提案したりということはせず、服作りの手法やテクニックに焦点を当てた。透明感溢れるドレスまず最初に注目したいのは、まるで美しく色づいた雲を纏っているように見える、繊細な表情のドレス。極薄のオーガンザとガザル織を用いたというこの透明感溢れるドレスは、モデルが歩くたびにバックの生地が波打ち、軽快なリズムを刻む。フリンジ×フラワープリントフリンジがあしらわれたアイテムが繰り返し提案されたのも今季の特徴。フラワープリントが施されたフリンジシャツや、ジュエリーのように華やかなアクセントをプラスするメタリックなフリンジベルト、艶のあるフリンジを全面に施したシャツなどが登場した。手作業で施した煌めくパーツコレクションに輝きをプラスする模様は、手作業で施したクリスタル、スタッズ、アイレット、チェーンなどで表現。フリンジドレスに、フローラル柄やスパイラルモチーフをあしらうという高度な技術をもって完成させたピースも提案された。新作バッグバッグは、ミウッチャ・プラダの祖父でプラダの共同創設者であるマリオ・プラダが1913年頃にデザインしたハンドバッグを、ナッパレザーとリナイロンで復刻したモデルが登場。そのアーカイブバッグをオーバーサイズのトートバッグとして再解釈した新作も披露された。
2023年09月26日ロンドン在住ライターが2024年春夏 ロンドンファッションウィークから、注目ブランドの最新ルックをお届けします。今回は「バーバリー」にフォーカス。来場セレブのスナップや、「バーバリー・ストリート」に駅名を変更して話題だった地下鉄の様子もご紹介します!アイコニックなトレンチコートはローウエストで更新! ファーストルックはブランドのアイコンでもあるトレンチコート。ブラックのミディ丈でアシンメトリーな襟と強調された肩章のディテールが印象的。スッキリとミニマルなシルエットに、ローウエストにあしらった細めのベルトの着こなしが新鮮です。辛口モチーフの大胆プリント!クールなハーフパンツルッククリップとシルバーチェーンが描かれたプリントは今シーズンのキーモチーフ。甘さのないハードなプリントはハーフパンツで抜け感を添えているのがポイント。赤のレースアップサンダルをスタイリングして、センシュアルなスパイスを効かせています。ブルーのイチゴでイギリスの夏をセレブレートロンドンらしい、といえるのがイギリスの夏を代表するフルーツであるイチゴが描かれたドレス。新たなシンボルカラー、ナイトブルーのイチゴは糖度低めで、愛らしいというよりエッジーな印象。膝上まで入ったスリットで、定評ある個性的なシューズが際立ちます。ロージーはクラシカルなコートをドレスのように纏って2023年9月18日、2シーズン目となるダニエル・リーが手掛けるコレクションは、ロンドン郊外のハイベリー・フィールズにて開催されました。会場には歌手のカイリー・ミノーグをはじめセレブたちが集結。モデルのロージー・ハンティントン=ホワイトリーは、キャッスルフォードトレンチコートのウエストをギュッと絞り、ドレスのような着こなしで登場しました。———————–FW期間「ボンド・ストリート」が「バーバリー・ストリート」に!ファッションウィークの期間中、ロンドンの主要な駅のひとつ、地下鉄「ボンド・ストリート」が「バーバリー・ストリート」に変身したのも話題となりました。ボンド・ストリートはバーバリーのフラッグシップショップの最寄駅でもあります。観光客など慣れていない人は降りる駅をうっかり間違えそう!ブランドの新シンボルカラー、ナイトブルーに彩られたホームのロゴ。交通局も巻き込んだ大掛かりな国民的ブランドのジョーク(?)。そのウィットに富んだプロモーションにワクワクした利用客もいる一方、混乱しちゃった人も少なからず居そうですよね(笑)Senior Writer:神田朝子
2023年09月26日フェラガモ(FERRAGAMO)は9月23日、ミラノで2024年春夏コレクションを発表しました。Courtesy of FERRAGAMOFERROGAMOの2024年春夏コレクションにおいて、マクシミリアン・デイヴィスはフェラガモで培った哲学を探求し、進化させ、バランスと緊迫感の関係を描きながら、彼独特の美学に自然体な心地よさを吹き込みました。「生地や構造だけでなく、人々がどのように着こなしたいかという点でも、もっと気軽に着られるものにしたかったのです。イタリア人のファッションやライフスタイルは、何事も自分のペースで、自分の時間にやるという考えがベースにあり、カリブ的なリラックスしたムードも垣間見え、とても親しみを感じます。」イタリアとカリブ海のドレスコードの精神に類似点を見出しながら、1960-70年代にイタリアで興った芸術運動であり、日常にある天然素材と人工物を組み合わせ、アートへと昇華させた「アルテ・ポーヴェラ」のコントラストからもインスピレーションを得ています。この2024年春夏コレクションでは、デイリーな素材であるリネンやコットンを、サテンにボンディングしてケープにしたり、レザーのように加工したり、磨き上げられた彫刻のような木製のアクセサリーやディテールと組み合わせられたりと、自然素材を緻密なシルエットで洗練されたスタイルに昇華させました。「とてもピュアでストレートなコレクションにしたいと考えました。親しみやすいワードローブであると同時に、手で触れた感覚がおもしろいものを作りたかったのです。」Courtesy of FERRAGAMOコレクション全体を通して、厳格さと自由との間に革新的な相互作用を感じ取ることができます。レザー仕立てのヴィンテージのような風合いは、気取らない心地よさを表現し、ミッドセンチュリーの仕立てを忠実に再現したような正統派なテーラリングは、流れるようなスラッシュがあしらわれています。フィレンツェの伝統でもあり、一方で18世紀のカリブ海のドレスにも見られるビスコース・ジャージーのドレープには、ルネサンス期の甲冑を彷彿とさせる、硬く光沢のある型押しのブラッシュドレザーのボディスがインサートされて登場します。Courtesy of FERRAGAMOCourtesy of FERRAGAMOマクシミリアン・デイヴィスのクリエイションに見いだされる倒錯的とも言える感性は、エレガントなデイドレスの胸元の深いカッティングや、パテントのロングブーツとの組み合わせ、メンズのショートパンツの太ももの高い位置でのクロップや、Tシャツの引っ張ったようなツイストなどで、静かにその存在を示しています。「フェティシズムは、私のクリエイションのDNAといえるもので、それを日常生活やワードローブに取り入れることで、新しいモダンなものを生み出せると思っています。」Courtesy of FERRAGAMOフットウエアにもコレクションのテーマがはっきりと表れており、ラテックス加工されたナッパレザーのシューズやラックブーツは、マクシミリアン・デイヴィスの美的感覚に基づくと同時に、フェラガモの誇る靴づくりのクラフツマンシップを活かして、快適な履き心地を実現しました。3Dプリントと亜鉛メッキ加工を施したバナナケージ状のヒールのデザインは、1955年のアーカイブスタイルであるCalypsoよりインスピレーションを得ました。「これまでのコレクションで探求してきたスタイルを、あらためて表現しようと考えました。」とマクシミリアン・デイヴィスは語ります。プラットフォームでおなじみの曲線的なヒールは、ホーンを土台にした光沢のあるサンダルや、ビーズやストーンをあしらったT ストラップに姿を変えました。Courtesy of FERRAGAMOメンズでは、フェラガモの伝統が現代的な表現で蘇ります。オックスフォード、モカシン、ドライバーシューズには、コントラストを効かせたヴィテッロ・ラテックスが組み込まれ、クラシックに新たなひねりが加えられています。同様にハンドバッグも、前回のコレクションから続くグラフィカルなラインと幾何学的なフォルムを継承しています。Courtesy of FERRAGAMOコンテンポラリー・クラシックの代表バッグ「HUG(ハグ)」は、キャンバスやレザーのほか、虹色に輝くポーチのスタイルが登場します。またシンメトリーなシルエットにゆがみと遊び心を加え、フェラガモのアーカイブのライターをクロージャーとして取り入れたラグジュアリーなショルダーバッグ「FIAMMA(フィアンマ)」が新しく登場します。前回のコレクションにも登場したクラシカルなワンハンドルバッグには、今シーズンの自然体なムードを象徴するウッドビーズやフリンジがあしらわれています。メンズのバッグでは、星のようなユニークなシルエットのトートバッグが中心であり、ボンディング素材と金具を極力使わない構造が、ミニマルで軽快な印象を与えます。Courtesy of FERRAGAMOCourtesy of FERRAGAMOCourtesy of FERRAGAMOCourtesy of FERRAGAMOCourtesy of FERRAGAMOCourtesy of FERRAGAMOマクシミリアン・デイヴィス/Courtesy of FERRAGAMOお問い合わせ:フェラガモ・ジャパン0120-202-170
2023年09月26日マックスマーラ(Max Mara)の2024年春夏コレクションがイタリア・ミラノで2023年9月21日(木)に発表された。国を支えたイギリスの女性たちを着想源に着想源となったのは、第一次世界大戦に出征した男性たちの代わりに農作業に携わり、1940年代のイギリスを支えた女性たち、ウィメンズ・ランド・アーミー(Women’s Land Army)。強く自立した彼女たちに思いを馳せながら、マックスマーラらしいエレガントな“ランド・ガール ルック”を提案する。エレガントなジャンプスーツたとえばワークウェアの定番であるジャンプスーツは、ハリ感のある生地で仕立てつつ、レザーベルトでウエストマークすることでメリハリをプラス。庭師のエプロンから着想を得たというバックレスワンピースも、女性らしいシルエットを際立たせるようにタイトに仕上げることで、上品なムードを演出した。ワークウェアの要素を取り入れながら軽やかにアレンジスコップが入りそうなポケットや太めのサスペンダーといった、ウィメンズ・ランド・アーミーの服に見られるパーツを落とし込んだスカートも登場。ひらひらと風になびくシースルー素材を使用しつつ、深いスリットを施すことで、ワークウェアならではの無骨さを軽減させ、軽やかな印象に仕上げている。シックなフラワープリントランド・アーミーの物語を詩で綴った、イギリスの詩人ヴィタ・サックヴィル=ウェストの庭園から着想を得たフラワープリントも登場。ロングコートの裏地やショートパンツ、ストラップレスのエレガントなドレスに、ブラックとベージュで構成されたシックなフラワープリントが施されている。明るい色味をプラスカラーは、ミリタリーウェアに見られるサンドカラーやカーキがベース。そこに、ブルー、ピンク、グリーンといった真夏の庭に咲き誇る花のような明るい色味を差し込んだ。
2023年09月26日エンポリオ アルマーニ(EMPORIO ARMANI)の2024年春夏コレクションがイタリア・ミラノで2023年9月21日(木)に発表された。楽しきバカンスへ陽気な音楽に合わせてランウェイを闊歩するモデルたち。その姿はまるでバカンスにでも向かうように楽しげである。リラクシングなジャケット散見されたのは、エレガントでありながらもリラクシングな空気を孕むアイテム。ジャケットは上部と下部をリボンによって繋ぎ合わせることで、抜け感をプラス。ボトムスにはショーツ、インナーにはビキニトップを合わせ、開放的な佇まいを演出した。透明感のある素材ファブリックは、シースルー素材や光沢感のある素材など透明感のあるものが主流。ショー終盤では、ラメ糸やスパンコールが煌めくトップスや、異なる色味の生地を重ね合わせることで幻想的な佇まいに仕上げたスカートなど、透明感と華やかさを併せ持つエレガントなピースが提案された。パステルカラーからヴィヴィッドカラーまでカラーは、ホワイトやネイビーの落ち着いた色味から始まり、グリーンやパープルのパステルカラー、そしてピンクやブルーのヴィヴィッドなカラーへ移行。鮮やかな色味によって軽やかな空気を纏うコレクションを引き締めた。軽やかなムードを纏うバッグ&シューズコレクションに彩りを添えるバッグやシューズもまた開放感溢れる装いで。メッシュやPVC素材のバッグのほか、パステルカラーのレザーを合わせたかごバッグ、両サイドがカットアウトされたレースアップシューズ、シースルーソックスがそのままシューズになったようなアイテムなどが披露された。
2023年09月25日エムエム6 メゾン マルジェラ(MM6 Maison Margiela)の2024年春夏コレクションが2023年9月21日(木)にイタリア・ミラノで発表された。ボタンを開けて抜け感をプラススラックスに艶やかなシャツと丈の長いテーラードジャケットを合わせた端正なルックからスタートしたエムエム6 メゾン マルジェラの2024年春夏コレクション。シャツはウエスト位置までボタンを開け、素肌を見せるように着用することで、抜け感と軽やかさをプラスしている。ネクタイは首にかけてラフな印象にあえて結ばずに首にかけたネクタイもまた、コレクションに漂うラフなムードを高めていくもの。ジャケットにおいてボタンの代わりに配された長めのリボンは、モデルが歩くたびに風を受けてひらひらとなびき、軽快なリズムを刻む。サイドが空いたトップスサイドがパックリ空いたノースリーブトップスが繰り返し提案されたのも今季の特徴。ワンカラーやロゴをポイントに配したシンプルなものから、今季のインビテーションのデザインを大胆に配したフード付きのものまで、幅広く展開された。長年愛用されたようなレザー素材で最も印象的だったのは、長年愛用されたような風合いのレザー。ジレやパンツといったウェアに加え、フラップに付いたロゴがアクセントになったバッグやボトムスに取り付けられるフラグメントケースなどもに使用されていた。
2023年09月25日ジェイ ダブリュー アンダーソン(JW Anderson)の2024年春夏ウィメンズコレクションが発表された。“おもちゃ”のような衣服ジェイ ダブリュー アンダーソンが2023年春夏コレクションで提案するのは、“まるでおもちゃ”のようなプレイフルな衣服。縮んだり、曲がったり、傾いたり、広がったり…見るだけでも思わずワクワクするプロポーションのウェアは、衣服としての実用性・機能性を保ちながらも、遊び心がたっぷり取り入れられている。“まるで紙粘土”なフーディー&ショートパンツ紙粘土で作ったような質感のフーディーやショートパンツは、身体のラインを拾わない立体的なシルエットが印象的。モデルのウエストの細さや、肩の高さなどお構いなしで、アイテム自体の形状が固まっているため、洋服に“着られている感”が満載なのがユニークだ。立体シルエットのニットドレスかぎ針編みのミニドレスは、本来持つやわらかな質感のイメージに反して、パリッとハリ感があるのが新鮮。モデルが歩いても、フレアな裾は立体感を保ったままで、“しなやかそう”な見た目の印象と、実際の質感のギャップに錯覚を起こしてしまう。エアリーな“ポリ袋”トップスポリ袋の中に空気を入れたような、パフィーなシルエットのトップスにも注目。このほかにも、しなやかなカーテンを思わせるドレープドレスや、丸い板をスカートの中に潜ませたドレスなど、個性的なフォルムの衣服が次々に登場した。羽毛が飛び出すMA-1極端なオーバーサイズのMA-1は、破れて中から羽毛が飛び出したようなデザインに。ミリタリーなMA-1をあえてワンピースのように着こなし、ラグジュアリーな雰囲気のフェザーをたっぷり配することで、どこかラグジュアリーなスタイリングに仕上げている。
2023年09月25日アンテプリマ(ANTEPRIMA)の2024年春夏コレクションが2023年9月21日(木)にイタリア・ミラノで発表された。トランプをフィーチャーチェロの生演奏をバックに披露されたアンテプリマの2024年春夏コレクション。フィーチャーしたのは、誰もが知るカードゲーム“トランプ”だ。コレクションを構成するあらゆるアイテムに、トランプに登場するモチーフが落とし込まれている。たとえば、ミニ丈のドレスやスカートにはクローバーのモチーフを刺繍で表現。ワンピースにはハートのクイーンが大胆にプリントされている。透け感のある素材素材は、メッシュやオーガンザなど春夏らしい透け感のある素材が主流。ドロップショルダーで仕上げたシースルートップスは、ゆったりとしたシルエットも相まって、抜け感のある涼し気な一着に。ブラックのロングワンピースは、シースルー素材を使用しつつ、サイドに深いスリットを施すことで、軽やかなムードを纏わせた、鮮やかなカラーをミックスカラーは、ホワイト、ブラック、ベージュといったベーシックな色味を基調にしつつ、時折はっとさせるほど鮮やかなグリーンやイエローをミックス。ホワイトのタンクトップとロングパンツには、イエローのシャツを重ねることで、メリハリをプラスした。ミニサイズのワイヤーバッグアンテプリマのアイコニックなワイヤーバッグは、クローバーのモチーフを施した今季らしいデザインが提案されたほか、チェーンやボリューミーなストラップが付いたミニバッグも登場した。
2023年09月25日フェンディ(FENDI)の2024年春夏ウィメンズコレクションが2023年9月20日(水)に発表された。ローマの女性たちに思いを馳せて「ピーカブー」に「マルチポケット バケット」、「フェンディ オリガミ」、そして今季初登場する「フリップ(Flip)」。巨大化されたアイコンバッグのオブジェが並ぶ空間で披露された今シーズン。自分の好きなスタイルを自由に楽しむローマの女性たちに思いを馳せたというコレクションは、心地よく上品なムードに満ち溢れていた。アーカイブから引用したカラーパレットカラーパレットは、豊かな大地やどこまでも広がる青空、温かな光を放つ太陽など、穏やかな自然を思わせるブラウン、グレージュ、淡いブルー、鮮やかなオレンジなどで構成。アシッドイエローにやわらかいベージュを合わせた、だまし絵風のシルクドレスなどのカラーパレットは、カール・ラガーフェルドが手掛けた1999年春夏ウィメンズコレクションから引用している。「FF」ロゴを抽象化アイコニックな「FF」ロゴは抽象化することによって、フレッシュな印象に。抽象化した「FF」ロゴを落とし込んだドレスやトップスが提案されたほか、大胆なカラーブロッキングをもって「FF」ロゴを表現したレザージャケットや、ひらひらと布が舞うストラップレスのニットドレスなどが登場した。ボディコンシャス×大胆なカッティング職人技が光るハンドステッチ「セレリア(Selleria)」が施されたウェアが繰り返し提案されたのも今季の特徴。また、大胆なカットアウトを施した、ボディコンシャスなニットウェアも幅広く展開された。2WAY仕様のバッグ「フリップ」バッグのトピックスは、今季新たに仲間入りする「フリップ」。上部に「F」が配されたトートバッグで、折り曲げることでクラッチバッグとしても楽しめる2WAY仕様のアイテムだ。また、「マルチポケット バケット」のミニサイズや、「フェンディ オリガミ」の新色もランウェイへ。シューズは、ゴールドのアンクルストラップが付いたバレエシューズやパンプス、バッグやコートにも使用されたスネイクレザーのブーツなどが登場する。
2023年09月25日モスキーノ(MOSCHINO)の2024年春夏コレクションが2023年9月21日(木)に発表された。4人のスタイリストが集結約10年間、モスキーノのクリエイティブ・ディレクターを務めてきたジェレミー・スコットのラストシーズンとなった2023年秋冬コレクション。クリエイティブ・ディレクターのポジションが空席のまま発表される形となった今季は、モスキーノの創立40周年を祝うべく、4人のスタイリストが集結。4人それぞれがフランコ・モスキーノが手掛けた1983年から1993年までの10年間のコレクションに思いを馳せながら、40周年を祝うコレクションを作成した。クリーンなカラー×ビジューまず最初に登場したのは、フランスのスタイリスト、Carlyne Cerf de Dudzeeleが手掛けたアイテム。ブラックやホワイトといったクリーンなカラーをベースにしながら、大ぶりのビジューによってアクセントを加えた、デコラティブなピースが展開された。モスキーノのアイコニックなハート型のバッグも、ビジューが輝く煌びやかなスタイルで登場している。“足し算”で構成続いて披露されたのは、ニューヨークを拠点に活動しているスタイリスト兼エディターのガブリエラ・カレファ=ジョンソンによる、エネルギッシュなコレクション。フリンジが揺れるタイダイ柄のセットアップや、カラフルなかぎ針編みのスカートにドット柄のジャケットを合わせたルックなど、足し算によるインパクトのあるコーディネートを披露した。とびきりガーリーに中国出身のスタイリスト・Lucia Liuは、ガーリーでドリーミーな世界観を提示。立体的なバラのモチーフを施したパステルカラーのシースルードレスや、つぼみのようにふっくらと膨らんだパフスリーブが印象的なジャケットなど甘いピースが次々と登場。ラストは、リボンやバラの装飾を施したボリューミーなドレスで締めくくった。“LOUD LUXURY”そして最後は、エネルギッシュなパフォーマンスを繰り広げるダンサーたちが、イギリスのスタイリスト・Katie Grandが手掛けたコレクションを披露。“LOUD LUXURY=騒々しい贅沢”をキーワードに、ブラジャーを重ねたスカートやクエスチョンマークを主役にしたボディスーツなど、モノトーンカラーで構成しているとは思えないインパクトのあるアイテムを提案した。
2023年09月25日ディーゼル(DIESEL)の2024年春夏コレクションが2023年9月20日(水)に発表された。フリーレイブの最中にショーを開催7,000人以上の観客を招待し、8時間にもおよぶフリーレイブの最中に開催された2024年春夏コレクションのファッションショー。ショースタート時はあいにくの雨だったが、巨大なスクリーンをバックに披露された新作の数々は、悪天候を吹き飛ばすほどのエネルギーに満ち溢れていた。散見されたのは、ディストレス加工が施されたアイテム。ファーストルックで提案されたシースルーのドレスは、ジャージー素材を所々縫い付け、まるで生地が剥がれ落ちているようなユニークな風合いに。赤いプリントを施したデニムウェアは、その鮮やかな色味によってハードな加工をよりいっそう際立たせている。時折差し込まれたカモフラージュ柄や花柄は、内側から柄が透けて見えるようにデザインすることで、奥行き感を演出。また、ペインティングされては剥がされてを繰り返したような、表情豊かなセットアップも提案された。デニムのタンクトップは、実は複数のバッグを繋ぎ合わせて作ったベルトバッグ。垂らして着用すれば、ミニスカートとしても楽しめる。また、カーゴポケットを繋げて作り上げた、カーゴパンツのように見えるユニークなアイテムも登場した。また、ショー後の週末に行われる、ディーゼル主催の無料映画祭の開催を記念した、色鮮やかなアイテムもランウェイへ。雨や日差しで色褪せた映画ポスターをレザーカットプリントで表現したトップスやドレスのほか、ポスターを揉みくちゃにしたような立体的なジャケットも展開された。
2023年09月25日2023年9月23日、ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)は2024 春夏 ウィメンズ コレクションを発表しました。©DOLCE&GABBANA今季のテーマは「WOMAN」。成熟し自信に満ち溢れた、魅惑的な女性らしさを表現しています。©DOLCE&GABBANAドメニコ・ドルチェとステファノ・ガッバーナがインスピレーションを得たのは、モノクロ写真や過去のポートレート。そのため、ブラックとホワイトがコレクションの中心的なカラーとなっています。©DOLCE&GABBANA力強くも挑発的な女性たちを讃えるモノクロ写真は、洗練されたエレガンス、クリーンなラインとシルエットが特徴的だった1960年代のイメージともまた結びついています。デザイナーたちは、より成熟した、しかし非常に官能的な、この新たな女性らしさに基づく新しいプロポーションとボリュームを探求しました。©DOLCE&GABBANAチュールドレスに重ねたコルセット、トーン・オン・トーンのアンダーウエア、シアーなブラウスにアシンメトリーなジャケット。風になびくシルクシフォンのドレスは、まるで彫刻のように見る人の目を楽しませてくれます。©DOLCE&GABBANABlack Sicily(ブラックシシリー)と1960年代の要素は、スクールガール風の襟と白いレースの袖口が特徴的なリトル・ブラック・ドレスにも表れています。©DOLCE&GABBANAサルトリアルは、コレクションのもうひとつの重要な要素です。シェイプの効いたアイコニックなドルチェジャケットは、ショート、ミディアム、ロング丈の3つのバージョンで展開。ショルダーを強調したオーバーサイズでマスキュリンなジャケット、襟の大きなトレンチコートも登場します。これらはみな、クラシックでタイムレスな、シチリアならではの仕立てを想起させます。©DOLCE&GABBANAドメニコとステファノは、自らのコードを再解釈し、新たなシチリアの女性像を創り上げました。©DOLCE&GABBANA©DOLCE&GABBANA©DOLCE&GABBANA©DOLCE&GABBANA©DOLCE&GABBANA#DGSS24#DolceGabbana#ドルチェガッバーナお問合せ先:ドルチェ&ガッバーナ ジャパン電話 : 03-6833-6099www.dolcegabbana.com
2023年09月24日エトロ(ETRO)の2024年春夏コレクションが2023年9月20日(水)にイタリア・ミラノで発表された。大胆に、時に軽やかにマルコ・デ・ ヴィンチェンツォがエトロのクリエイティブ・ディレクターに就任してから2年目となる今シーズン。前シーズンに続き、今季もエネルギッシュな柄を大胆に落とし込んだアイテムが豊富なバリエーションで展開された。フラワーモチーフ×レザーファーストルックは、図案化されたフラワーモチーフをプリントしたインパクトのあるシャツドレスからスタート。続くルックでも、ロング丈のノースリーブワンピースやマーメードスカートにエネルギッシュな柄が落とし込まれていた。いずれもレザーのミニスカートやアウターを合わせることで、上品なムードも携えている。ペイズリー柄のタトゥートップス肌が透けて見えるシースルーのトップスが繰り返し提案されたのも今季の特徴。とりわけ目を引いたのは、モノトーンカラーでありながら、インパクトのあるタトゥートップスだ。アイコニックなペイズリー柄をベースに、タコとエトロのロゴを大胆に配している。軽やかさをプラスするボーダー柄やデニム春夏らしい軽やかなムードを演出する、ボーダー柄のニットアイテムもランウェイへ。また、時折差し込まれたブルーデニムのジャケットやスカートも、コレクションに漂う開放的なムードを高めていく。軽快なリズムを刻むフェザーそしてショー中盤からは、モデルが歩くたびに軽快なリズムを刻むフェザーが施されたアイテムが登場。煌めくラメ糸やビジューの装飾を用いた襟付きトップスは、一際大きな存在感を放つデコラティブな1着となっていた。
2023年09月24日ヌメロ ヴェントゥーノ(N21)の2024年春夏コレクションが2023年9月20日(水)にイタリア・ミラノで発表された。色香と強さを携えてセンシュアルなムードが漂う今季のヌメロ ヴェントゥーノ。象徴するのは、アンダーウェアをあえて見せるようにスタイリングしたルックだ。あえて見せるアンダーウェアバックにロゴがレイアウトされたアンダーウェアは、胸元にレースが配されたシースルーワンピースや、フェミニンな襟が目を引くペールブルーのワンピースを合わせて。ブラジャーは、胸元が大きく開いたクロップド丈のニットやマイクロミニトップスと一緒に提案された。煌めくスパンコールそんな色香漂うコレクションを盛り上げる、スパンコールを用いたアイテムにも注目だ。大きめのスパンコールを全面に配したジャケットはベースにメッシュのような素材を採用し、あえて1枚で提案することで、今季らしいセンシュアルな佇まいに。スポーティなショーツを合わせるという、意外性のあるスタイリングも面白い。ホワイトからブラックへカラーは、ピュアなホワイトから始まり、ピンクやイエローといったパステルカラー、そしてラストは強さを感じさせるブラックがランウェイを席巻。サテンのような素材のセットアップや、ランジェリーを思わせるレースを使ったワンピース、ウエストマークできるコートドレスなどが展開された。
2023年09月24日オニツカタイガー(Onitsuka Tiger)の2024年春夏コレクションが2023年9月20日(水)にイタリア・ミラノで発表された。重ねて作る軽快なムードインビテーションと同じブラックとイエローで構成されたルックからスタートした今季のオニツカタイガー。ブラックのロングコートにブラックのトップスを合わせ落ち着いた印象でまとめあげながら、ソール前方にイエローを差し込んだハイカットシューズを合わせることで、プレイフルなムードを纏わせた。抜け感をプラスするシースルー素材そんな軽やかなムードをよりいっそう盛り上げるのは、時折り差し込まれたシースルー素材。ノースリーブトップスは片方のアームを通さずに着用し、その上からシースルードレスを重ねることで、軽やかな奥行き感を演出。ブラックのロングパンツには、シースルーのクルーネックトップスをあえて1枚で着用することで春夏らしい抜け感をプラスしている。煌めくフラワーモチーフ今季は、煌めくビーズで構成されたフラワーモチーフも随所に。端正なブラックのジャケットコートは、全面にフラワーモチーフを施すことで、スタイリッシュさと可憐さを併せ持つ1着に。ロングドレスは、肌を大胆に見せる深いVネックとビーズの繊細な輝きにより、ドレッシーなムードをよりいっそう高めた。鮮やかなプリントショー中盤は、イエローやブルーの鮮やかなプリントが登場。サイドを大胆にカットアウトしたワンピースからノースリーブトップスまで、あらゆるアイテムにボタニカルなプリントが落とし込まれている。いずれも同じ柄のアイテムをいくつも重ねることで、複雑で個性的な面持ちに仕上げている。スニーカーやブーツなど新作シューズシューズは、ソール前方の鮮やかなカラーがアクセントになったスニーカーをはじめ、ワントーンカラーのロングブーツ、多彩なカラーが揃うレースアップサンダルなどが提案された。
2023年09月23日オニツカタイガー(Onitsuka Tiger)は、2023年9月20日午後2時(イタリア時間)に、ミラノファッションウィークにて、24年春夏イエローコレクションを発表しました。Courtesy of Onitsuka Tigerコレクションのテーマは、「パーソナルレイヤード」です。レイヤードはもちろん、アシンメトリー、ギャザー、カットアウトや余白の使い方を組み合わせることで、個々人に合わせたパーソナルなスタイリング表現が無限大の可能性を広げ、ブランドの特徴であるレイヤードのテーマをさらに進化させています。流れるようなシルエットを通じてブランドのDNAを保持しながら、洗礼されたモダンでエレガントなムードとなっています。Courtesy of Onitsuka Tiger伝統的でボリュームのある「重ね着」を、コクーンシルエット、コートによって表現しながら軽量に仕上げ、シャツ、ポロシャツ、バミューダパンツ、ワイドパンツを合わせたアシンメトリーなレイヤードを表現しています。共通のコンセプトから派生しながらも、それぞれがユニークなアイテムによって構成されており、現代的な方法で再解釈されたメンズのクラシックさと、ウイメンズのワードローブにとって不可欠なロマンティシズムと絶妙なコントラストを演出しています。メンズのテーラリングはソフトでありながら緻密であり、生地の重なりや質感などのディテールを、隠しきらずほどよく見せる工夫が施されています。ウイメンズは、透け感、アシンメトリー、ボディラインが見えるカットアウトなどディテールの要素を組み合わせ、フェミニンなルックを作り上げています。Courtesy of Onitsuka Tigerサイドスリットの入ったタンクトップ、カットアウトのあるドレスやTシャツ、丈の異なるアイテム、ジャージスカートや高級感のあるキャンバス地のバミューダショーツなど遊び心あるディテールは、レイヤードにユニークなシルエットをもたらしています。張りがありながらも硬くないダブルフェイスコットンの生地、シースルーナイロンニットなど、素材にもこだわっています。また、日本のテキスタイルグラフィックブランドnowartt(ノワート)とのコラボレーションによるフローラルプリントも特徴です。万物を構成する4つの元素「地水火風」からインスピレーションを得ており、「自然との調和の心地よさ」の世界観を取り入れながら、協業して完成させたテキスタイルグラフィックとなっています。フィッシャーマンズリブニットのジャンパーやカーディガンなどのニットウエアは、袖の付け根の下に切り込みが入っており、そのままだけではなく、腕を出して胸元で結んで着用することも可能です。Courtesy of Onitsuka Tigerカラーは、ブラック、セメントグレー、セージグリーンで構成され、フローラルプリントとコントラストをなし、ルック、シューズ、バッグの一部に使われているOnitsuka Tigerのアイコニックなタイガーイエローにより、全体につながりをもたらしています。Courtesy of Onitsuka Tigerスニーカーは、スリッポン、ハイカット、アンクルブーツなど高さの異なる新しいデザインとなっており、アッパーにはコーティングされたキャンバス、ソールのフロント部分にはコントラストの効いた大胆なイエローが使用されています。イエローとブラックのレザーブーツや、上質なナッパレザーやベルベット素材の足首で結ぶプラットフォームのヌードレースサンダル、さらに、アイコニックなブランドカラーの軽量ナイロン製メガショッピングバッグも登場しました。Courtesy of Onitsuka Tiger2023年8月に銀座にオープンしたイエローコレクションのコンセプトストアも、このシグネチャーカラーであるタイガーイエローと、内観に使用されている打ちっぱなしコンクリートでのコントラストで表現されています。Courtesy of Onitsuka Tiger今回のコレクションは、クリエイティブディレクター、アンドレア・ポンピリオのディレクションをもとに発表されました。Courtesy of Onitsuka TigerCourtesy of Onitsuka TigerCourtesy of Onitsuka TigerCourtesy of Onitsuka TigerCourtesy of Onitsuka Tiger■nowartt(ノワート)ヘリテイジ × モダンアートを取り入れた テキスタイルグラフィックブランド。時代を問わず今を感じさせるアート『now art textile』、平和を感じさせるアート『no war textile』、 この 2 つのコンセプトを融合しテキスタイルグラフィックを創造。 現在、世界各国ハイコレクションブランド、アウトドアブランド、スポーツブランド、バックブランド、その他様々なカテゴリーに対してテキスタイルグラフィックを提供している。 テキスタイルグラフィック全てに は『自然との調和の心地よさ』というメッセージが作品に含まれる。ブランド設立から10年経った2020年よりnowarttの世界観はそのままに、サステナブルな素材をベース とした新たなテキスタイルラインである「nowartt Piece of The EARTH」を確立。また2022年からはアナログとデジタルを融合し、ハンドメイドの温かみとマシンメイドの精巧さの調和を感じられる「nowartt ART GALLERY」も展開中。■Onitsuka Tiger日本のファッションブランド、Onitsuka Tigerは、革新的なデザインと快適さを追求し、ファッション性を兼ね備えたコレクションを発表し続けています。このブランドの姿勢は、伝統と現代的なデザインへの敬意を表し、研ぎ澄まされたデザインは品質とディテールにこだわる職人技により実現しています。常に新たな価値を提供し続け、"新しいラグジュアリー" を探し求める人々に寄り添うことを目指します。■Andrea Pompilio(アンドレア ポンピリオ)Onitsuka Tigerクリエイティブディレクターイタリア生まれ。父が建築家、母が画家、祖母がブティック経営という環境で育ち、幼少の頃からファッションデザイナーになる夢を抱く。ペザロの芸術大学とミラノのマランゴーニ・インスティテュートでファッションを学び、有名ブランドで経験を積んだのちに2011年秋冬にシグネチャーブランドを発表。その後、オニツカタイガーとのコラボレーションを経て、クリエイティブディレクターに就任し現在に至る。Onitsuka Tigerオフィシャルサイト::@onitsukatigerjp
2023年09月23日オープン セサミ クラブ(OPEN SESAME CLUB)の、2024年春夏ウィメンズコレクションを紹介。きらめく透明感と華やかな色彩で春夏らしくオープン セサミ クラブは、2022年春夏シーズンよりスタートしたニットブランド。南国フルーツのトゲトゲしたフォルムを表現したアイコンニット「ドリアン(Durian)」をはじめ、ユニークな要素を持ちつつもシンプルなデザインに仕上げたニットウェアを展開している。2024年春夏シーズンは、華やかな色彩や透け感、光を受けてキラキラと輝く素材使いによって、春夏らしく明るいムードを描き出す。ぼやけた霧のような質感を表現したリブニット「ヘイズ(haze)」のカーディガンやスカートは、ブルーやイエロー、グリーン、ピンクといったカラーに彩られた繊細な糸を用いてチュールのような佇まいに仕上げた。編地の透明感が、配色の爽やかさを際立てている。アイコンニット「ドリアン」に透け感をプラスアイコンニット「ドリアン」も、シースルー仕様の編地で軽快な雰囲気をプラスしている。ホワイトのノースリーブトップスにはマットな黒のスカートを合わせることで、色・質感の両方でコントラストを効かせ、淡いブルーのトップスには、青と緑の編地を重ねたスカートをコーディネート。また、手編みのコサージュを配したシルバーラメのニットをシアーなトップスに重ねたルックは、花々の動きも相まって、フォルムの躍動感がより一層際立っているのが印象的だ。ニットウェアの多彩な表現全てニットアイテムでありながら、質感やフォルム、装飾のバリエーションが多岐にわたっている点にも注目だ。例えば、帯状の編地をつなぎ合わせたようなニットトップスやパンツは、穴の開いた部分とスリットのように仕上げた裾によって動きのあるデザインに。ニットならではの伸縮性も相まって、生き生きとしたプレイフルな造形を見せる。また、一見シフォンのようにも見えるシアーなニットワイドパンツやニットポロシャツ、最⾼級のオーガニックヘンプ、スーピマコットンを用いてガーゼのような表情に仕上げたジグザグ編みのベストなども登場している。無数にフリルをあしらったニットトップスは、繊細な透かし編みを組み合わせることでレースのような風合いに。左右の裾の長さを変えたアシンメトリーデザインで遊び心を加えつつ、クチュールライクに仕上げている。
2023年09月19日レインメーカー(RAINMAKER)の2024年春夏コレクションが発表された。切り捨ての美今季のインスピレーション源は、琳派、とりわけ江戸時代中期を代表する画家・尾形光琳の名画《燕子花図》。またデザイナー・渡部 宏一は、琳派と同時代の東西史を考察したうえで和装のゆとりや余白、同時代の洋装における曲線や装飾から機能美ではない“美という機能”の解釈へたどり着いた。そんなレインメーカーならではの「切り捨ての美」を表現したコレクションを展開する。燕子花をダイナミックにあしらって今季のムードを最も体現しているのは、着想源となった《燕子花図》のモチーフを大胆にあしらった衣服。銀箔を変色させる、伝統的な焼き箔と近代的な技法を組み合わせることで、現在進行形の“琳派”を表現しているのが特徴だ。その例として、軽やかな素材のワンピースやパンツには、緑青の燕子花が大胆かつしなやかに、流れるようにあしらわれている。余裕から生まれるドレープまた、余裕のある生地使いから生まれる優雅さも今季ならでは。ドレープが美しい深緑のタンクトップをはじめ、裾口がワイドなハーフパンツやオーバーサイズのシャツ、長めの丈のテーラードジャケットなど、シンブルでゆったりとしたシルエットながらも洗練された印象のルックが散見された。静と動のカラーパレットカラーパレットは、ブラックやネイビー、ダークグレー、カーキといった落ち着いたダークトーンを主に採用。そんな静寂を感じさせる配色に、ホワイトのロングシャツやマスタードイエローのカーディガンといった“躍動”を表す差し色が、時折アクセントを加えていた。
2023年09月10日リンシュウ(RYNSHU)の2024年春夏コレクションが、東京・新国立美術館にて発表された。苦くて甘い恋心今季のリンシュウは、“Bitter Sweet Romantic”がテーマ。ロマンティックな恋に落ちたときの甘い瞬間や、淡く苦い思い出、燃え上がるような情熱を衣服に落とし込んだ。そんなコレクションをパリの2024年春夏ファッションウィーク前に、東京にて先行公開。会場の青い光が、ドレスコードであるブラックの装いに身を包んだ観客を照らしていた。軽やかなオーガンジーを纏ってファーストルックには、軽やかに透けるオーガンジー素材のドレスが登場。ネイビーからブルー、ライトブルー、ピンク、ホワイト…と移り変わる甘い恋心を表しているかのようなカラーリングが印象的だ。また、深いブルーのシルクサテンシャツにオーガンジーを組み合わせたシャツドレスや、袖のスリット部分からピンクのオーガンジーが見えるテーラードジャケットなど、エレガントなルックが散見された。密かに燃える想い“胸の内で密かに燃える想い”を体現したデザインも今季ならでは。黄色と赤、黒白のユニークなアート柄を自在に型取り、組み合わせているのが特徴だ。ジャケットをはじめ、ハーフパンツやドレス、ブーツなどの多彩なラインナップには、“自分の気持ちを自由に伝えてほしい”というデザイナー 山地正倫周・りえこの思いが込められている。大胆なカラーパレットまた特徴的なのが、ランウェイの中盤から鮮やかなカラーパレットのルックが披露された点。ブラックやネイビーなどのベーシックカラーとパステルカラーを基調とする中、ピンクのロングジャケットとハーフパンツ、光沢のあるブルーのセットアップや輝くグリーンのドレスが、コレクション全体に大胆なアクセントを加えていた。嵐の前の静けさラストは、ツヤ感のあるブルーとネイビーのテーラードに、立体的なブラックのオーガンジースカートを合わせた“嵐の前の夜明け”を暗示するモダンモノトーンで幕を閉じた。ロマンティックな夏を予感させる。
2023年09月10日エズミ(EZUMi) 2024年春夏コレクションが発表された。20世紀の芸術家 マルセル・デュシャンに着想過去2シーズンに渡り、ブランドの方向性をよりエレガントかつモードなものへと進化させてきたエズミ。デザイナーの江角泰俊がロンドンで学んだ<ファッション×アート>の経験を融合させ、ブリティッシュな要素や歴史的な時代のインスピレーションを、現代的な視点で解釈するアプローチを続けている。2024年春夏コレクションは、この洗練されたスタイルに反骨精神を融合させることで、これまでの既成概念を覆すような、新たなアプローチを試みる。着想源となったのは、20世紀初頭の芸術家 マルセル・デュシャンの精神と彼のダダイズム運動だ。「Ready-made」シリーズの視点を反映まず、コレクションに大きな影響をもたらしたのは、(男性用小便器をはじめとする)“既製品を芸術作品として再構築”した「Ready-made」シリーズ。物品の意味や機能を変容させるという、画期的なデュシャンの視点を、ファッションシーンの既製服に置き換えて洋服作りをスタートした。見慣れたトレンチコートを、ウエストが覗くほどショート丈に大胆カットしたり、ワンピースとして再解釈したり。またエズミが得意とするテーラードジャケットは、ボレロのような軽やかな佇まいへとアップデートさせている。さらにボリューミーなバルーンスリーブを持つブラウスも、今季ならでは。中でも目を惹いたのは、端正なシルエットのジャケットと組み合わせたレイヤードスタイルだ。一つのルックの中で、対比的なフォルムを組みあわせることで、そのシニカルな構造を強調しているかのよう。色味はあえて抑えて、洗練されたパステルカラーを共存させている。“超繊細なズレ”を意味する「inframince」日常では知覚できないほど“超繊細なズレ”を意味する、デュシャンの「inframince」という概念も、コレクションの要となる。例えば、メンズスーツの内ポケットを作る“台場仕立て”は、ボトムスの表地に。また本来後ろにあるはずの立体的なポケットは、パンツの前身頃へと移動させた。さらにジャケットのボタンは、斜めに走らせることで、服そのものが歪んだように見える、アーティスティックな仕掛けも施されている。コラボレーションアイテムもさらに今季は、帽子ブランド「メゾンドリリス(La Maison de Lyllis)」とコラボレーション。涼し気なナチュラル素材をベースに、エズミがエレガントな花のコサージュを加えた、上品な表情に仕上げている。
2023年09月09日ドレスドアンドレスド(DRESSEDUNDRESSED)の2024年春夏コレクションが、2023年9月2日(土)に発表された。2022年秋冬シーズン以来に続いて、今季のビデオプレゼンテーションにおいても、音楽はダムタイプ(DUMB TYPE)の山中透による。マラルメ、白と黒の星座的附置小鳥の優しいさえずりが重なりつつ始まるビデオプレゼンテーション、そこで言葉が厳として発せられる──「Un coup de dés jamais n’abolira le hasard(さいころのひと振りは決して偶然を廃さないだろう)」。2023年春夏シーズンのテーマを引き継ぎ、「Self-Portrait #2」と銘打たれた今季のドレスドアンドレスドは、19世紀後半を代表するフランスの詩人ステファヌ・マラルメ、特に彼が最晩年に残した詩篇『骰子一擲』──冒頭に引いたテクストは、この作品の謂いである──への関心のもと、ふたたび自己の輪郭をなぞってゆく。マラルメの『骰子一擲』に、いわゆる散文的な筋書きが明確にあるわけではない。むしろこの詩篇は、こうした線状的な進行を解体するものである。すなわち、白いページの上には、大小さまざま、異なる活字で繋がれた種々の語が、一切の句読点なく配置されている。11面にわたる見開きには、「さいころのひと振りは/決して/偶然を/廃さないだろう」という文字が4分割されてまたがる。そして、詩篇中最大の大きさで印刷されたこの主題のまわりに、難船、さいころを振ることをためらう船長、あるいは星座といった副次的なモチーフが、あたかも副旋律のようにして組み入れられているのだ。いわば、白地に黒く描きだされた星座である。そもそもマラルメにとって、文字を書くという行為は、それが白い紙の上に黒いインクの跡を残すことであるように、人間の奥深くに微睡む暗黒に由来するものであった。マラルメはこう書いている──「インクの壺は、一つの意識のように透明なクリスタルガラスだが、底には、暗黒の色をした滴が溜っている。この暗黒の滴というものが、何か或るものが存在するということに関係があるのだ」(マラルメ「限定された行動」松室三郎訳より)。だから白いページの上では、人間のある姿が、黒々と開示されることになる。何よりも黒い文字は、白い紙の支えなくしてありえない。ドレスドアンドレスドが、とりわけブラックとホワイトの無彩色を基調にしていることは、衣服の研ぎ澄まされた造形へと真摯に向き合うという志向にほかならないだろうが、今季、それをマラルメの詩篇に引きつけてよいのかもしれない。ブランドを象徴するシングルブレストやダブルブレストのジャケット、ロングコートはブラックでまとめる一方、シアー素材のドレスはホワイトないしブラックをベースに、『骰子一擲』の詩句を、ボディとは逆のトーンでのせている。ここには、白と黒の厳しい緊張関係がある。先に、『骰子一擲』とはいわば、白と黒とが織りなす星座だと言った。いま「星座」に着目するのならば、それは星々が元から何らかの意味を有しているのではなく、幾つかの星おのおのが持つ輝き、それらのあいだの関係に応じて、何かしらのイメージが浮かび上がるものである。「語群は、あたかも宝石を連ねた玉飾りの上における灯影の一条の連鎖のように、相互間の反射反映によって点火される」(マラルメ「詩の危機」松室三郎訳より)──白い紙の上の黒い染みにすぎない文字、これら語群の絶えざる反射と反映が、虚像を生みだすのだ。語群が互いに反射し合う詩の空間において、「星座」が現実とは異なる位相に立ち現れるなか、なおも現実に身を置いてこれを語る詩人は限りなく無に近づく。存在と虚無のあいだに宙吊りにされた主体は、それでもなお自らの存在を確かめる。鏡。確かなフォルムを支えるウールギャバジン、着るにしたがって身体に馴染んでゆくコットンモールスキンという2023年春夏シーズンの素材を引き継いで、研ぎ澄まされた佇まいに、しかしボクシーなシルエットでささやかな抜け感を漂わせるよう仕立てたテーラリングは、こうして執拗に自身の輪郭をなぞるのだ。もう一度シアードレスに戻るのならば、これは半透明な素材でもって身体を透かして見せ、その像を二重化する。あるいは、きらめきを帯びたトラウザーズは、艶やかなサテンを用いつつも独特の凹凸感を示し、確かな肌理の実在と波打つ光沢の表情のあいだに漂う。『骰子一擲』見開き9ページ目の語句を拾うと、こう読める──「なにひとつ/起こらないだろう/場所しか(RIEN / N’AURA EU LIEU / QUE LE LIEU)」。白いページという場の上に「無(RIEN)」の文字が黒々と立ち現れるように、今季のドレスドアンドレスドは、存在と虚無のあいだに宙吊りにされた自画像を、震えるようにしてなぞっているのではなかろうか──この黒さこそ、「何か或るものが存在するということ」に関係していると、マラルメは語っているのだから。
2023年09月07日ミントデザインズ(mintdesigns)の2024年春夏コレクションが発表された。架空の物語に登場する「スペースシップクラブ」をテーマに第二次世界大戦後の英国において、UFOの目撃情報と記録を60年以上集めてきた“UFOファイル”をより深く究明する「ミントデザインズ・スペースシップクラブ」ーーそんな、とある架空の物語に登場する、架空の組織をテーマとした今シーズン。かつて人々が夢見た宇宙への憧れや恐れを、エレガントにそしてユーモラスに表現したコレクションを展開していく。まず目を引くのは、宇宙の要素を落とし込んだ遊び心溢れるパターン。SFコミックの表紙から着想を得たというポップな柄や、星座や未確認飛行物体を線画で表現した柄が、ワンピースやスカートなどコレクションを構成するあらゆるアイテムに落とし込まれている。アンティークの天体図柄や立ち入り禁止の金網をモチーフにした、個性豊かなパターンもコレクションに漂うプレイフルなムードを盛り上げていく。パンツとシャツのリラクシングなスタイリングには、レントゲン眼鏡の広告ビジュアルをモチーフにした怪しげなデザインのTシャツを合わせ、エッジィなアクセントを加えた。クロップド丈の長袖シャツに半袖シャツを羽織ったスタイリングなど、レイヤードスタイルが繰り返し提案されたのも印象的。シースルートップスに半袖のワンピースを重ねたルックでは、間に黒シャツを忍ばせることで更なる奥行きをプラスしていた。カラーは、ブラックやホワイトのモノトーンカラーがベース。そこにライムイエローやライトブルー、パステルオレンジといった優しいカラーを加えることで、春夏らしい軽やかなムードを纏わせた。
2023年09月05日ヴィヴィアーノ(VIVIANO)は、2024年春夏コレクションを、渋谷ヒカリエにて2023年9月2日(土)に発表した。「美しい夏」を描いて今季のテーマは、「美しい夏」を意味する“Le Bel Été”。映画『ロシュフォールの恋人たち』からインスピレーションを得ており、服を着て幸せになる気持ちを、作品のロマンティックなストーリーに重ね合わせて表現したという。海沿いの風景を思わせるマリンルック象徴的なのは、『ロシュフォールの恋人たち』の海沿いのシーンを彷彿させる、セーラーカラーやセーラーハットなどのマリンテイストを取り入れたルック。太陽の光を受けて輝くメタリックシルバーのマリンパンツにセーラーカラーの白ブラウスを合わせたスタイリングに始まり、セーラーカラーを配したデニムセットアップやテーラードベストなどが登場している。楽しげな色彩をまとったチュールヴィヴィアーノのアイコニックなチュールアイテムも、踊り出したくなるような、楽しげなムードをまとった色彩に。軽やかなピンクのチュールを用いてギャザーを幾重にも寄せ、白のボウタイブラウスに組み合わせたルックをはじめ、太陽の光を思わせるまぶしいイエローのコート、ピンクとイエローのチュールをたっぷりと重ねてプレイフルに仕上げたドレスなどが披露された。デニムのセットアップには、ブルーを基調としたグラデーションのチュールを贅沢にプラス。繊細に折り重なる色彩の濃淡とフリルギャザーの躍動が相まって、絶え間なく揺れ動く海のような佇まいを見せる。夏の花“アンスリューム”プリントで表現された“アンスリュームの花”も、目を引く今季ならではのモチーフだ。夏の花であるアンスリュームの情熱的なエネルギーを、華やかなピンクを背景に総柄で表現した。自由な曲線を描くようにフリルを配したオフショルダートップスとスカートのセットアップや、たっぷりと生地を用いてバルーンのようなフォルムに仕上げたドレスなど、花々の生き生きとしたムードを投影したウェアが披露された。中でも特に存在感を放っていたのはラストルックのドレスだ。アンスリュームの花を散りばめた、軽やかな布地を贅沢に使用し、フロントにはギャザーを寄せ、バックは大らかなカーブを描くようなフォルムに仕上げた。歩を進める度に、ふんわりとたくさんの空気を含んで揺れ動くドレスは、これから訪れるであろう“幸せの予感”に心を躍らせる様子を象徴しているかのようであった。
2023年09月05日ウノ ピゥ ウノ ウグァーレ トレ ゴルフ(1PIU1UGUALE3 GOLF)は、2024年春夏コレクションを2023年9月2日(金)に、渋谷ヒカリエにて発表した。大人のためのリュクスなゴルフウェア世界各国の最高級素材を使用し、独自の審美眼やメソッドにより素材本来の持ち味を生かしたリュクスなウェアを展開してきたウノ ピゥ ウノ ウグァーレ トレから、ゴルフウェアのラインであるウノ ピゥ ウノ ウグァーレ トレ ゴルフが登場。洗練されたデザインとスポーツの機能美を併せ持つラグジュアリーなゴルフウェアを提案する。念頭に置いたのは、大人のためのセクシーで知的なゴルフウェアだ。 機能性素材と113種類の独特なシルエットパターンを組み合わせ、ゴルフのプレー中も快適に。なおかつ、上品さをまとったウェアの数々が披露されている。上品さを演出する質感日差しに映えるホワイトのポロシャツや、シックなブラックのノースリーブトップス、フード付きのジャージなど、シンプルなウェアや数々は穏やかな光沢感と軽快な素材の質感で上品さを演出。艶やかなパテントで仕立てたゴルフバッグが、コーディネートにアクセントを効かせていた。プレイフルな幾何学モチーフ散見されたのは、幾何学的なモチーフだ。ジャカードニットのベストやシャツは、鮮やかなグリーンベースやベージュトーン、白黒の配色により、生き生きとしたプレイフルな装いに。また、ヴィヴィッドなグリーンやオレンジ、イエロー、ピンクに彩られたシャツやパンツには、モノグラムロゴを全面に配し、グラフィカルなアクセントを効かせることで存在感をより一層強めていた。この他、ペイズリープリントのミニワンピースやTシャツ、ラバープリントのロゴを全面に配したオールブラックのトップスなども登場している。ドレス&セットアップなどペアルックも加えて、ペアルックも展開。エレガントな表情の素材で仕立てたモノトーンのロングドレスやセットアップは、ゴルフを楽しんだ後、街に繰り出していく時の特別感あふれる装いを想起させる。また、千鳥格子プリントを配して連動させたシャツとワンピースのペアルックは、イエローやレッド、グリーンといった目を引くカラーバリエーションで披露。オールブラックで統一したペアルックは、虹色に輝くゴルフバッグやロゴ入りぬいぐるみをプラスすることで、遊び心をプラスした。
2023年09月05日ヨウヘイ オオノ(YOHEI OHNO)の2024年春夏コレクションが2023年9月2日(土)に発表された。タイトルは、“NEW TOWN NEW CAR”。過去と向き合い、新しい夢のある創作をこれまで外からインスピレーションを得てコレクションを展開してきたヨウヘイ オオノ。しかし今季のクリエイションに際して向き合ったのは、自身の過去だという。“傷ついてでも過去と向き合えば、新しい夢のある創作が出来るのではないか?”。そう話すヨウヘイ オオノのデザイナー・大野陽平が贈る2024年春夏コレクションは、幼い頃の日々や家族との思い出を着想源にした非常にパーソナルなものでありながら、見るものを惹きつける魅惑的なムードで満ち溢れていた。ラグビーボールをモチーフにファーストルックは、ラグビーボールをモチーフにした彫刻的なワンピースからスタート。これまでウェアラブルな洋服の中でユニークなフォルムを提案してきたヨウヘイ オオノだが、今季はコンセプトをより分かりやすく伝えるべく、大胆に表現したという。スポーティなアイテムスポーティなアイテムが繰り返し提案されたのも今季の特徴。メッシュ素材で仕上げたマルチカラーのノースリーブトップスはその好例。また、2本のラインが配されたワンピースやオールインワンもコレクションに漂う軽快なムードを高めていく。真っ白なドレスその一方で、ウエディングドレスを思わせる真っ白なドレスもランウェイに。艶めく素材にトーンオントーンの花柄が配された、繊細さとエレガントなムードを纏う一着だ。2種類の車を投影したピースそしてラストは「未来に向かっていく憧れのテスラ」と「父親が乗っていた過去の車」を投影したユニークなフォルムのピースが席巻。時間軸においては対照的でありながら、大野にとっては同じものだという2種類の車に思いを馳せたピースには、大野自身の家族写真がプリントされたベールがかけられていた。
2023年09月05日アブランクページ(ablankpage)の2024年春夏コレクションが2023年9月2日(土)に渋谷ヒカリエで発表された。日常の疑問から探る新たな可能性今季のテーマは“expired(=賞味期限切れ)“。ヒントを得たのは、世の中の便利の象徴であり、日本をはじめ、アジア圏などで広く親しまれているコンビニエンスストアだ。コレクションには、コンビニエンスストアで見られる日常の光景から、賞味期限などを理由に日々行われる食品廃棄など、デザイナーのラロパイブン・プワデトが疑問に感じたことを落とし込んだ。カラフルなテキスタイルまず目を引くのは、コンビニに陳列されているカラフルなテキスタイル。ドロップショルダーのリラクシングなトップスは、鮮やかなイエローをベースに、手書きのようなラフなブルーのグラフィグをプリント。真っ白なシャツコートには、「半額」のシールをランダムにプリントし、プレイフルなムードを演出した。フォーマルウェアの探究フォーマルウェアの探求もしたという今季。ビッグシルエットで仕上げたジャケットやパンツなどが登場した。中でも一際目を引いたのは、ジャケットの下に白シャツを合わせているように見えるアイテム。通常のサイズよりも数倍大きく設定することで、ロングコートのような丈感に仕上げている。エドウインと再タッグ先シーズンに続き、今季もエドウイン(EDWIN)のB品素材を使用したコラボレーションアイテムがお目見えボトムスのディテールを生かしたベアトップワンピースや、ポイントにデニムを配したノースリーブジャケットなどが登場した。西川毛織ともコラボさらに今季はウールの産地・尾州最大のテキスタイルメーカー「西川毛織」とのコラボレーションアイテムも披露。検査時に微細な欠点が判明した規格外品などを用いて、新たなアイテムへと昇華させた。
2023年09月05日チノ(CINOH)の2024年春夏コレクションが発表された。機能とデザインが孕む“曖昧さ”チノの2024年春夏コレクションは、機能とデザインの境界に潜む“曖昧さ”にフォーカス。機能性を意図的に取り入れたことがデザインとなり、ディテールやシェイプをデザインすることで機能性が追加される――そんな、本来の目的と結果が異なる衣服を提案する。たとえば本来“機能させるもの”であるボタンは、数を多く配列することで、“装飾”としての役割を強調している。ダブルブレストのベストは、フロントに16個ものボタンをオン。下の6つはあえて外し、裾が風になびくようなシルエットを演出している。煌めく星のような輝きまた今季目を引いたのが、キラキラと光沢感のある素材使い。煌めく星のようなラメを配したカーディガンやブラ、上品な光沢感のスカート、メタリックな輝きのメッシュトップスなどが、アクセントとして随所に差し込まれ、コレクションにゴージャスなムードを付与していた。攻めと守りのバランス感覚全体を通してコレクションは、シャツやジャケット、スラックスといった、チノらしいエレガントかつベーシックなアイテムを中心に展開。そこに、肌を見せるセンシュアルなカッティングやシルエットの遊びを加えることで、攻めと守りの絶妙なバランス感覚を保っているのが印象的だ。たとえば、カフスを配したグレーのトップスは、極短の丈と、極長の袖のコントラストがユニーク。ボトムスには同じくグレーのハイウエストパンツを合わせ、クリーンなセットアップスタイルに仕上げながら、足元はオニツカタイガーとのコラボレーションスニーカーでカジュアルダウンさせている。エネルギッシュな夕焼けカラーを差し込んでカラーは、ホワイト、ブラック、グレーを中心としたシックなモノトーンパレットが中心。そこへ時折、夕焼けを思わせる鮮やかなオレンジやブルーを織り交ぜて、エネルギッシュなムードを差し込んでいたのが印象的だ。
2023年09月04日セブン バイ セブン(SEVEN BY SEVEN)は、2024年春夏コレクションを2023年9月1日(金)に、国立競技場 大型車駐車場にて発表した。ブランドのルーツ、サンフランシスコのスタイルに着目着想源となっているのは、セブン バイ セブンのルーツであるサンフランシスコ。セブン バイ セブンをスタートさせてからもうすぐ10年を迎えようとするタイミングにふれ、初心を見つめ直したというデザイナーの川上淳也は、サンフランシスコならではの、ユーモアがあり個の際立つスタイルに改めてフォーカスした。"アメカジ"や"ヴィンテージ"など、既存のファッションの中で洗練を目指すのではなく、むしろ既存の枠組みの外から、まだ誰も気が付いていない新たな価値を拾い上げること。そういった形で新しさの追求を続け、一貫して自由に個性を楽しめる装いを提案してきた、セブン バイ セブンのアイデンティティが今季のコレクションには色濃く反映されている。“自由さ”を表現する独特の素材デザイナーの川上が表現する“自由さ”は、自ら産地をまわり、技術や加工を見てセレクトするという素材選びに顕著に表れていた。例えばアイキャッチなのは、様々な形を象る“折り紙”を貼り付けたスカジャンだ。折り紙の装飾は、アメリカのエアメールや梱包に使われる、水に強くタフな紙素材を採用。紙という素材感を生かしたい、と考えたことから折り紙を装飾に使うことを思いついたという。また、インドで見つけたマクラメ編みに着想を得た、レザーのメッシュアイテムも目を引く。メッシュ状に仕上げたレザーはオーバーシルエットの5分袖トップスやコートなどに用いられており、人の手で紐を編み上げていく様子が思い浮かぶような、繊細な透け感と手仕事の温かみを感じる質感が印象的だ。また、様々な色・形のレザーをつなぎ合わせたパッチワークレザーのミニスカートや、ステッチ、フリンジによりデコラティブに仕上げたレザーバッグなど、クラフト感あふれるレザーアイテムが散見された。リラックスしながらエレガントに肩の力を抜いたリラクシングなムードをまといつつ、優雅さを感じる佇まいも魅力。しなやかなマドラスチェックのシャツやパンツは、穏やかな光沢と優しい色味によって気負わない上品さを描き出している。シースルーのブラックシャツは生地をたっぷりと用いてふんわりとしたドレープを描き、細かなシワ感のあるチェック柄のセットアップは落ち着いた色味と、程よく体になじむシルエットによって、自然体ながらも凛とした装いを見せた。スタイリングにおいても、カラフルなレトロプリントのTシャツにブラックのパンツを合わせたルックや、膝上丈のショートパンツにさらりと白シャツを合わせたコーディネート、パジャマのように緩やかなシャツとパンツのセットアップなど、気取らないシンプルさを感じる装いが目立った。軽快で飾らない佇まいであっても、プリントのタッチや生地の表情、手の込んだディテールなど、さりげない“ひねり”が仕掛けられており、つい目を留めてしまうような遊び心が随所に散りばめられている。
2023年09月04日サポートサーフェス(support surface)の2024年春夏コレクションが2023年9月1日(金)、東京・大手町三井ホールで発表された。"ものづくりの原点"に立ち返ってデザイナー・研壁宣男が、ものづくりの原点である"無いものを作る"ことに改めて奮起した、今季のサポートサーフェス。衣服を作る経験が増えていくごとに、"無いもの""無かったもの"は減っていく。そんな中で日々湧き上がるアイディアを、「大胆さと洗練」というテーマに昇華させたコレクションを展開する。大胆な生地使い象徴的なのは、大胆な生地使いから生まれる、エレガントなシルエットだ。裾幅を広く取ったパンツをはじめ、胸元が深くカットされたノースリーブジャケット、ゆったりとしたヘムラインのスカートなど、“風通しの良さ”とエレガントさのバランスにこだわったルックが登場。余裕のある袖口のブラウスから風が入るような、過去にはない挑戦的なデザインを創出した。いきいきとしたテクスチャー立体的なテクスチャーも今季ならでは。コットンとナイロンを組み合わせたブラウスや、凹凸のある半袖ニットが散見された。さらに、毎シーズン登場する毛羽立ったシャギーには、水洗い後も“ふわふわ”感が残るイタリア産素材を新たに採用している。カラーパレットも大胆にカラーパレットは、ベーシックなホワイトをはじめ、グレーやブラウン、春夏シーズンとしては新鮮なブラックを多く取り入れているのが印象的。ポイントとして“まるでデニム”のようなブルーのコートや、ライトブルーのストライブ柄シャツ、鮮やかなグリーンのドレスなど寒色系を使用。鮮烈なレッドのパンツがランウェイにアクセントを加えていた。
2023年09月04日タクター(tactor)の2024年春夏コレクションが、楽天ファッションウィーク期間中の2023年9月1日(金)に発表された。テーマは「Days」。日々、共に歩む強くて溌剌とした服「Days」と題した今季のタクターは、眩しい日常の中で、淀みない一歩を踏み出せるよう、改めて思い出す強さと溌剌さを衣服で表現。ブランドコンセプト“日常の一歩先”を再解釈したコレクションを提案する。光と影のコントラスト今季、タクターはテキスタイルだけでなく、透け感や艶など多くの質感を駆使し、陰影のあるシルエットをより立体的に見せるよう試みた。たとえば、有松絞りの技法により無数の陰影を生じさせたトップスやパンツに注目。有松絞りの中でも、雁木竜巻絞りの技法を用いており、あえて無地の生地に形状記憶のみを施すという職人技が光るウェアとなっている。オリジナルで編み上げたラッセル素材もうひとつ、テキスタイルにこだわるタクターらしさを表す素材を紹介したい。それは、オリジナルで編み上げたラッセル素材だ。シャツとスカートのセットアップとして登場し、適度な透け感と奥行きにより涼し気な印象を受ける。同時に、今季最も注力した立体的なシルエットの構築にも貢献。マットな綿の質感とリリヤーンの薄い光沢が、陰影のあるシルエットを生み出している。幾何学模様×オーガニックなラインのプリントまた、雄弁なカラー使いによるストライプ柄のようなプリントを施したピースは、単色のウェアが多い今季の中でも目を惹く1着だ。ライトグリーンやブルーのストライプ柄は、トップスやワイドパンツに採用。単なるストライプではなく、一つ一つの線の中に幾何学模様やオーガニックなラインを混在させ、今季のテーマ「Days」を表現する印象的なプリントを完成させた。陽ざしが差し込むかのようなカラーカラーパレットは、ブラックやグレーの中に、鮮やかなライトグリーンやブルーを差し込んで。緑豊かな自然の中、温かな日差しが葉っぱや木々を照らすかのようだ。
2023年09月04日