10年前のインフルエンザの流行期、夫が突然40度の発熱! しかしそれはインフルエンザではなく、今まで聞いたことのない国指定の難病だったのです。病名が判明するまでの過酷な日々と、心身ともに疲れ果てた看病の体験をお話しします。いきなり41度の発熱!今から10年前、夫と私が35歳のときの話です。当時インフルエンザが大流行中だったので、夫婦で「そろそろワクチンを打ったほうがいいかな?」 と話していました。そんな夫婦の会話をあざ笑うかのように、その日の夜に夫が「寒けがする……」 と言いだしたのです。熱を測ってみると、なんと41度! 「これはインフルエンザだな」 とは思っていたものの、あまりにも夫がしんどそうだったので、夜間の救急医療機関を受診することにしました。病院でインフルエンザの検査をすると、結果は陰性。翌日の診療時間中に再度詳しい検査をすることになり、夜間の診察は終わりました。しかも「熱の原因がわからないから解熱剤は出せない」と言われ、その日は薬を処方されることもなく病院を後にしたのです。帰宅後、頭痛と腰痛を訴え、嘔吐する夫。しかし解熱剤もないので、保冷剤でおでこや脇の下を冷やしながら、夜が明けるのをひたすら待ちました。ふと夫の首元を見ると、リンパの部分が腫れていたのを覚えています。日替わりでさまざまな検査をした結果…翌日、意識ももうろうとする夫を連れて総合病院へ行きました。最初に医師が下した診断は伝染性単核球症の疑い 。その後即入院となり、抗生剤の点滴が開始されました。点滴をしながら血液検査、CT検査、胸部X線検査、尿検査を実施。しかし、血液検査では炎症反応と肝機能数値が高いものの、他の検査はまったく異常なしでした。この間も夫の熱は38~40度をいったりきたりでかなりつらそうでした。入院2日目、ウイルス検査はすべて抗体ありの結果が出たため、「ウイルス性の感染症の可能性は消えた」 と主治医に言われました。その後、結核菌の感染を調べるツベルクリン反応、悪性腫瘍検査、HIV検査と日替わりでさまざまな検査がおこなわれたのですが、すべて結果は陰性。とにかく早く原因が判明してほしい、と祈るような気持ちでした。そして入院から3日目、膠原病(こうげんびょう)に詳しい先生の診察を受け、ついに病名がはっきりしました。夫の疾患は「9割の確率で成人スチル病だろう」 とのこと。先生いわく「成人スチル病は、発熱や関節痛、発疹などの症状が見られる。発熱の原因として考えられる疾患をすべて除外して初めて診断できる病気」 とのことでした。治療がスタートし、夫は回復したものの…病名もはっきりしたので、1日40mgのステロイド内服薬「プレドニン」 を服用することになった夫。治療を開始するにあたり主治医から、ステロイド治療の副作用についての説明がありました。主な副作用は、免疫力の低下、食欲増進、うつ症状など。病室は大部屋から個室へ移動となり、家族以外は面会謝絶。私も病室に入るときは、マスクを着用することになりました。ステロイド治療を始めてから5日後。血液検査の結果、炎症反応も順調に下がっていたので2週間に5mgのペースで減薬していくことになりました。薬をゆっくり減らしていく理由は、量を減らすペースが早いと、症状が再発する恐れがあるからだそうです。ステロイド治療を始めてからおよそ1カ月で症状は改善。自宅療養できるまでになりました。「ようやく良くなった……」 とホッとしたのもつかの間。自宅療養開始から数週間たつと、夫が精神的に不安定になってきました。ささいなことで激怒したり、「俺なんかもう必要のない人間だ」 と泣きだしたり。かと思えば、深夜にネット通販で「探偵グッズ」 「昭和のテレビゲームカセット」 など、明らかに不要なものを次々と注文したり。思い余って主治医に相談すると、「ステロイド誘起性うつ病だろう」 とのこと。「あまりに症状がひどいのなら安定剤を出しますよ」 と言われましたが、夫がかたくなに拒否したので薬の処方はされませんでした。その後、薬の減量と共に次第に元の夫に戻り、安心したのを覚えています。自宅療養から2カ月後、夫は仕事に復帰し、半年程度でステロイド治療も終了しました。しかし、成人スチル病は国指定の難病。夫の成人スチル病発症から2年後に妊娠・出産したのですが、子どもの学資保険に夫名義で加入しようとしたら、「成人スチル病の既往歴があるから」 と加入を断られてしまいました。また、成人スチル病を発症した人のうち、約半数の人が再発を繰り返すとのこと。あれから10年、幸いにも夫は再発していませんが、今でも風邪をひいて発熱すると、「もしかして……」 とドキッとしてしまいます。まとめある日、夫が突然発症した「成人スチル病」という難病。検査結果が出るまでの不安な日々と、ステロイド治療が始まってからの過酷な毎日は本当につらいものでした。しかし、一番しんどかったのは、病気を発症した夫。どうか今後再発することなく元気に過ごしてほしいと願っています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。イラスト/サトウユカ著者/もりはなこ(46歳)高齢出産した娘の育児に毎日奮闘しつつ、迫りくる更年期の陰に怯えるアラフィフです。
2024年04月17日2024年3月現在、麻しんウイルスによる感染症である『麻しん(はしか)』が世界的に流行。日本でも、海外からの帰国者などから感染報告が相次いでおり、症状が疑われる場合は、医療機関に相談するよう呼びかけられています。子供の頃に感染し、自然に免疫を獲得するか、ワクチンを2回以上接種していることが予防に有効とあり、接種の有無を確認する人もいるでしょう。@menminosabuakaさんも、はしかが流行し始めてから、母親にワクチン接種の有無を確認した1人。その時のエピソードをX(Twitter)に投稿したところ、反響が上がりました。はしかのワクチン接種を母親に確認したら?はしかが流行し、心配になった投稿者さんは、ある日「私、麻しんと風しんのワクチンを打った?」と母親に聞きました。すると、母親からは「麻しんは1回打ってるよ!風しんは1歳の時に罹ったから打ってないよ」という回答とともに、母子手帳のページの写真が送られてきたとか。そこには『風しん』に罹った記録とともに、投稿者さんの満1歳の頃の成長が記されていたのですが…その内容にツッコミを入れずにはいられませんでした。なぜなら…。ずいぶんとゆっくりな発達…!母親は月齢を記入するつもりが、間違えて年齢の欄に記入してしまったようです。その結果、『テレビやレコードなどの音楽に合わせて身体を動かすのが、9歳』、『「おいで」や「ちょうだい」といった言葉を理解するのが、11歳』になっていました!きっと、投稿者さんの母親は家事と育児で疲労がたまっていたのでしょう。記入欄こそ間違えているものの、我が子の成長がしっかりと記録されている母子手帳からは、愛情も感じますね。ツッコミどころ満載な母子手帳には、「笑いが止まらん…涙が出てきた」「想像したら面白すぎる」など、爆笑する人が続出。さまざまなコメントが寄せられています。・ツッコミどころがありすぎて…。おおらかな子育てってことですね。・爆笑して過呼吸になりそうでした。朝からありがとう、お母さん。・声を出して笑っちゃった。つたい歩きだけめっちゃ早かったんだな…。・お母さんお疲れだったんですね。ほほ笑ましいです。子供の成長記録が記されている母子手帳は、もしかすると『子育て中の親の様子』も垣間見れるものなのかもしれません…![文・構成/grape編集部]
2024年03月21日歌舞伎俳優の坂東彌十郎が6日に自身のアメブロを更新。7回目の新型コロナウイルスのワクチン接種を受けたことを報告した。この日、坂東は「今日は帰宅後7回目のコロナワクチン接種へ」とワクチン接種を受けたことを報告。「無事終了」したといい「1時間経過 副反応ゼロです」と接種後の自身の様子を説明した。その後に更新したブログでは「今日はコロナワクチン接種したので」と述べ「残念ながらプハーッはお休みです」とコメント。「今のところ副反応はありません」と明かし「おやすみなさい」とつづり、ブログを締めくくった。この投稿に読者からは「お疲れ様でした」「気を付けて」「無理されないでくださいね」「大丈夫ですか?」などのコメントが寄せられている。
2024年02月08日女優の広田レオナが5日に自身のアメブロを更新。股関節が壊死して手術の覚悟を決めるもインフルエンザに感染したことを明かした。この日、広田は「今年は後厄なんだよねぇ」というタイトルでブログを更新し「今日の朝8時から手術のはずだった」と述べつつ「延期…仕切り直しになりました」と報告。「去年の暮れに股関節痛くて寝れないのでレントゲン撮ったんですけど結構壊死していて…骨が」と説明し「こりゃ手術しないとあかんだろなぁと覚悟を決めました」とつづった。一方で「先月20日頃にヒロム氏が鼻水垂らしていて 私も移って鼻水垂れ子になって…だけど私だけ熱がどんどん上がっていって40°超え」と発熱したことを明かし「病院に行ったらインフルA型」とインフルエンザに感染したことを告白。「インフルの予防接種受けたのに何でこんな重症になるの~」と述べ「ヒロムは何で鼻水だけなの~」とつづった。また「喘息の発作も治らず」だったそうで、医師から「これでは全身麻酔かけられないから仕切り直ししましょう」と言われたことを明かし「てなわけで、来月になるのかなぁ」とコメント。最後に「人工股関節入ってリハビリ頑張って治ったらダンス動画あげるねぇ~」とつづり、ブログを締めくくった。
2024年02月05日お笑いコンビ・NON STYLEの石田明の妻・あゆみさんが29日に自身のアメブロを更新。長女がインフルエンザに感染したことを報告した。この日、あゆみさんは長女について「発熱から12時間以上たったので」と述べ「小児科で検査してきました」と病院を受診して検査を受けたことを報告。「結果は、、インフルエンザA型でした」と長女がインフルエンザに感染したことを告白し「朝から高熱だったし症状や苦しみ方の表情が10月次女がインフルになった時とかなり似ていたので、、そうかなとは思ってたけど」と明かした。続けて「起き上がるのすら辛いのに病院行ってくれて、ちゃんと検査頑張ってくれて、長女ちゃん偉かったよ」と述べ「辛かったね」とコメント。「水分もたくさん摂ってくれて薬も飲んでくれてる」といい「後は熱が下がるまで頑張ってもらいたい!!」とつづった。また「6歳になったので粉薬を卒業して錠剤に」と明かし「あとはイナビル吸入剤」と処方された薬の写真を公開。「粉薬から錠剤になった」「これだけでも母としてはとても楽になったし成長を感じる」と述べ「頑張ってくれててありがとう。早く良くなりますように」とつづり、ブログを締めくくった。この投稿に読者からは「ゆっくり休んでね」「早く良くなりますように」「お大事にしてください」などのコメントが寄せられている。
2024年01月30日これは、3歳と5歳の子どもが初めてのインフルエンザで熱せん妄(発熱に伴う異常な行動)を発症し、対応に追われたいもみさんの体験談です。事の始まりは1月末、子どもたちがそろってインフルエンザに罹患したことでした。3歳の息子がインフルエンザと診断された夜、「椅子が飛んでる! 大きいボールが飛んできた!」と叫び、突然現れた幻覚症状に、とにかく氷枕と保冷剤で首や脇などを冷やすことで対応したいもみさん。翌日、続けて熱を出した5歳の娘もインフルエンザと診断されます。その夜、今度は娘が遠くを見つめながら口を開閉して「ポッポッポッ……」と音を出す異常な状態に。数分後、娘は気が付いたかと思うと、昨夜の息子と同じように幻覚を見て大声で叫び始めたのでした。「椅子が近づいてくる!」と急に起き上がった娘。いもみさんは幻覚が見えている娘の症状を見守り……。 娘と息子の症状の違いに理由はある? 近づいてくる椅子だけでなく、壁を小さい人が登っている幻覚まで見始めた娘。おでこを触ると、昨夜の息子と同じように熱が上がっています。いもみさんは氷枕や保冷剤を用意し、体を冷やすことに。後日、先日とは違う小児科を受診。子どもたちの様子について聞いたところ、先生から「熱せん妄は高熱からなるものもあるし、インフルエンザ自体がそういう症状を引き起こしやすいとも言われている」と説明を受けました。 いもみさんは、姉弟にあらわれた症状に納得したのでした。 なにはともあれ、いもみさんの子どもたちが元気になってよかったです。高熱時やインフルエンザのときは熱せん妄が起こるかもしれないと知っておけば、いざというときも慌てずに対処できますよね。おかしいと思ったら病院を受診したり、夜間の場合は緊急外来に相談したりと落ち着いて行動したいですね。監修者:医師 神奈川県立こども医療センター 産婦人科 松井 潔 先生 著者:マンガ家・イラストレーター ねこじまいもみ
2024年01月28日これは、3歳と5歳の子どもが初めてのインフルエンザで熱せん妄(発熱に伴う異常な行動)を発症し、対応に追われたいもみさんの体験談です。事の始まりは1月末、子どもたちがそろってインフルエンザに罹患したことでした。なんとか子ども2人を寝かしつけたいもみさん。3歳の息子のうなされるような声で目を覚ますと、顔を真っ赤にして「椅子が飛んでる!大きいボールが飛んできた!」など幻覚を見て怖がっています。慌てて氷枕と保冷剤で首や脇などを冷やし、熱が下がった息子は再び眠り、いもみさんはホッとしたのでした。眠ってくれたとはいえ、息子の氷枕はすぐにぬるくなります。いもみさんは何度も取り替えながら夜を過ごし……。 嘘でしょ!?今度は娘の様子が…※発熱の際、熱を下げる効果はそれほどありませんが、頭を冷やすことで気持ちよく休めるようになり、結果的に症状の改善に繋がりやすくなることになります。 ※腿の付け根→ももの付け根 子どもたちが眠りにつく中、いもみさんはスマホで息子の幻覚について検索。“冷やす”という判断は間違っていなかったことにホッとしました。翌日、息子に続いて熱を出した5歳の娘を連れて病院へ。息子と同じくインフルエンザと診断されましたが、寝る前に薬をきちんと飲んで氷枕も使い就寝。今夜は娘がつらいだろうと予想しながら添い寝していたいもみさんでしたが、聞きなれない音に目が覚めます。音の発信源は隣で寝ている娘。遠くを見つめながら口を開閉し「ポッポッポッ…」と音を出していたのでした。いもみさんは必死に娘に呼びかけますが、何かにとりつかれたように音を出し続ける娘……。数分後、急に気が付いたかと思うと、昨夜の息子と同じように娘も幻覚を見て叫び始めたのでした。 高熱がでるのは体がウイルスと戦っているからですが、発熱に伴う異常な行動=熱せん妄を目にすると慌ててしまいますよね。監修の松井先生によると、熱せん妄では2階から飛び降りるといった異常行動が見られることもあるそうです。発熱時は子どもの様子に注意し、異常があれば気付けるようにしておきたいですね。>>次の話監修者:医師 神奈川県立こども医療センター 産婦人科 松井 潔 先生 著者:マンガ家・イラストレーター ねこじまいもみ
2024年01月27日俳優の原田龍二の妻・愛さんが24日に自身のアメブロを更新。インフルエンザに感染したアメリカに留学中の息子を心配する様子をつづった。この日、愛さんは「今日は久しぶりに巣鴨仲間のサッカーママ達とランチへ行ってきました!」と述べ「美味しいもの食べながら色々と話しながら」「サッカーママの時間て長いよね~なんて話していました」とランチでの様子を報告。一方で「息子から熱がどんどん上がったという連絡もきたりして」と息子から発熱したという連絡が届いたことを明かした。続けて「ヒヤヒヤと、、心ここに在らずみたいにスマホを気にしてしまったりもした」といい「みんなが本当に励ましてくれて本当にありがたいなぁって幸せな気持ちで過ごしていました」とコメント。息子については「コーチが病院へ連れて行って下さり検査待ち中!と連絡が入り」と明かし「4時間経ってやっとインフルエンザだったと連絡がありました」と報告した。また「ひとまず原因がわかって一安心できました」と安堵した様子で述べつつ「物凄い時間がかかって待たされていたようです」と説明。「高熱の時はつらいですよね、、がんばりました」と息子を労い「その後どうなったのか、また連絡がないのでわからないのですが」「ひとまず、もうしばらくは安静にですね」と心配そうにつづった。最後に「ただの心労かと思っていましたが、、原因がわかるだけでホッとしました」と述べ「早く良くなりますようにと祈るばかりです」とコメント。原田について「神社へ祈願してから帰ってきたと言っていたので心配だったようです」と明かし「外国での病院。ほけんなどは入っていますが少しどうなるのかそちらもドキドキ、ひやひやしますね」とつづり、ブログを締めくくった。
2024年01月25日教育評論家の尾木ママこと尾木直樹氏が28日に自身のアメブロを更新。いつも副反応が酷くて嫌なワクチン接種を受けたことを報告した。この日、尾木ママは「お掃除にお正月飾り」というタイトルでブログを更新し「みんなでテキパキやって下さいましたー」とコメント。自身について「ワクチン接種して、やたら眠くなって少し休みました」とワクチン接種を受けたことを報告した。続けて「いつも副反応が酷くて嫌」とワクチン接種後の副反応について述べつつ「今回はどうかしら?」とコメント。「仕事納めしたのですが個人的な仕事に専念します」と報告し「みなさんよいお年をお迎えくださいね」とつづり、ブログを締めくくった。
2023年12月30日インフルエンザとはインフルエンザとは、インフルエンザウイルスを病原とする感染症のことです。症状として38度以上の高熱、全身倦怠感、頭痛、筋肉痛、関節痛などが比較的急速に表れるのが特徴です。また、それらの症状に続いて、咳やのどの痛み、鼻汁などのいわゆる風邪と同様の症状も表れてきます。インフルエンザウイルスに感染してから1~3日程度の潜伏期間ののちに症状が表れ、通常は1週間程度で軽快していくという経過をたどります。インフルエンザにはA型、B型、C型という種類があり、流行するのはほとんどの場合がA型とB型です。一般的にA型は高熱や呼吸器症状がより激しく出ることが多く、B型はおう吐や下痢などの消化器症状が出やすいといわれていますが、A型インフルエンザでも消化器症状が出ることがあります。インフルエンザは毎年のように流行をしていて、日本では例年12月から翌3月頃にかけて流行することが多くなっていますが、近年は季節を問わず流行が見られるようになり、注意が必要です。インフルエンザにかかると、高齢の方や免疫力の低下している方の場合には、二次的に肺炎を伴うこともあるほか、子どもの場合には急性脳炎を伴い重症化する可能性もあるため、早期に適切な治療を行うことが大切です。インフルエンザの治療薬にはタミフルやリレンザなどの「抗インフルエンザ薬」があり、症状の表れた時期や程度などによって医師の判断で処方されます。基本的には発症から48時間以内に服用を始めた場合は、発熱期間の短縮や重症化を予防する効果も認められています。また、インフルエンザは予防が大切ともいわれています。主な予防方法として、・ワクチン接種(※)・外出後に手洗い&うがいをする(いずれも30秒程度するのが望ましい)・普段からこまめにお茶などで喉を潤すことが重要・適切な湿度を保つ(ウイルスは乾燥に強いため)・バランスの取れた栄養摂取(特にビタミンの補充を心がける)・人混みへの外出を控える(どうしても人混みへ行くときにはマスクの着用を心がける)などがあります。※特にワクチン接種にはインフルエンザが発症する可能性を減らすと共に、発症したとしても重症化を防ぐという効果があります。ワクチン接種は流行が始まる前に行なうことが重要で、13歳未満の子どもの場合は2回の接種が望ましいといわれています。参考:インフルエンザQ&A|厚生労働省参考:インフルエンザとは|国立感染症研究所インフルエンザで処方されるのはどのような薬?インフルエンザにかかってしまった場合、治療に用いられる薬にはいくつか種類があります。ここでは、それぞれの薬の用法や副作用などをご紹介します。タミフルはドライシロップ(水に溶かす粉薬)やカプセルで処方される抗インフルエンザ薬で、一般名はオセルタミビルリン酸塩です。子どもに使われることが多く、ドライシロップの場合、幼児と小児では体重1kgに対して2mg(最大で1回に75mg)を水に溶かして1日に2回、合計5日間服用します。新生児と乳児の場合は体重1kgに対して3mgを水に溶かして1日に2回、合計5日間服用します。カプセル剤は通常、成人と体重37.5kg以上の小児に処方され、1歳未満の乳幼児へは安全性などの面から処方されません。1回75mgを1日2回、5日間服用します。副作用として吐き気や嘔吐、出血などが起きる可能性があります。ゾフルーザとは錠剤と顆粒タイプがある抗インフルエンザ薬で、一般名はバロキサビル マルボキシルです。2018年から製造販売承認を受けている比較的新しい抗インフルエンザ薬です。12歳以上の場合は20mgの錠剤を2錠、または顆粒4包を一度だけ服用します。体重80kg以上の方は、20mg錠を4錠または顆粒8包を服用します。12歳未満の場合は体重40kg以上であれば20mgの錠剤を2錠または顆粒4包、体重が20kg以上40kg未満の場合は20mgの錠剤を1錠、または顆粒2包を一度だけ服用します。イナビルは吸入するタイプの粉末剤で、一般名はラニナミビルオクタン酸エステル水和物です。新生児や乳児以外で吸入が可能な方に対して用いられる抗インフルエンザ薬です。用法は10歳以上の場合は40mgを単回(一度だけ)吸引し、10歳未満の場合は20mgを単回吸引する形で使用します。副作用として気管支への影響が指摘されており、呼吸器への基礎疾患がある方への使用は慎重にすべきとされています。また、乳蛋白を含む乳糖水和物を含有しているため、乳製品への過敏性がある方への使用にも注意が必要です。リレンザは吸入するタイプの粉末剤で、一般名はザナミビル水和物です。5歳以上の吸入が可能な方に対して使用される抗インフルエンザ薬です。用法は10mgを1日に2回吸入し、計5日間用いられます。年齢によって量に変化はありません。イナビルと同様に、副作用として気管支への影響が指摘されており、呼吸器への基礎疾患がある方への使用は慎重にすべきとされています。また、乳蛋白を含む乳糖水和物を含有しているため、乳製品への過敏性がある方への使用にも注意が必要です。ラピアクタは点滴タイプの抗インフルエンザ薬で、一般名はペラミビル水和物です。低出生体重児、新生児に対しては安全性が確立しておらず基本的に使用されません。小児へは1日1回体重1kgに対して10mgを15分以上かけて点滴静注します。通常は単回ですが、症状によっては連日反復投与(量を変えず投与する)も可能です。成人に対しては一般的に1回300mg用いられ、重症の場合は連日反復投与をする場合もあります。そのほかにも熱を下げる解熱剤や漢方薬などが処方されることがあります。解熱剤にはNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)と呼ばれるものと、それ以外のものがあり、一部のNSAIDsにはインフルエンザ脳炎・脳症に影響を与えることが指摘されています。インフルエンザの処方薬の副作用は?発症から48時間過ぎても効果はある?飲まないでも治るの?医師QAインフルエンザに罹患した患者が、異常行動を起こす場合があることが知られています。過去に、抗インフルエンザ薬の服用と異常行動に関連があるのではないか?とニュースで取り上げられたこともあり、心配な方もいらっしゃると思います。ここでは、抗インフルエンザ薬の副作用や効果に関する疑問について、小児科医の鈴木直光先生に伺いました。(質問)インフルエンザの処方薬には副作用がありますか?(回答)インフルエンザに罹患し処方薬を服用後、療養中に走り出す、部屋から飛び出そうとするなどの異常行動が以前報告されました。また、異常行動の結果、マンションなどから転落して死亡するという事例も極めてまれですが報告されています。一部の薬と関連づけて報道されたこともありましたが、これまでの調査の結果、抗インフルエンザ薬と異常行動の因果関係は分かっていません。また、インフルエンザにかかった時は、服薬していなくても異常行動が見られることがあります。そのため、お子さんがインフルエンザに罹患した場合には、抗インフルエンザ薬を服薬するか否かにかかわらず発熱から少なくとも2日間は異常行動へ注意するようにしましょう。例としては、窓など転落の危険がある場所の近くでは寝かせないことや、鍵をかけることなどが挙げられます。Upload By 発達障害のキホン(質問)インフルエンザの発症から48時間過ぎても、抗インフルエンザ薬の効果はありますか?(回答)抗インフルエンザ薬は効果の点から48時間以内に使用することが原則といわれています。しかし、重症化のリスクが高い場合には48時間を経過していても処方されることがあります。Upload By 発達障害のキホン(質問)インフルエンザは抗インフルエンザ薬を飲まなくても治りますか?(回答)インフルエンザは自然に治ることも多い病気で、抗インフルエンザ薬の使用自体は必須ではありません。ただし、小さな子どもや基礎疾患があって重症化のリスクが高い方の場合は使用することが推奨されています。また、抗インフルエンザ薬に限らず、熱があれば解熱剤を、咳があれば咳止めを、喉が痛ければ喉の薬を飲むといった対症療法だけでも症状は緩和されます。Upload By 発達障害のキホン(質問)抗インフルエンザの薬のなかには10代の子どもには処方しない薬もあるのでしょうか?(回答)抗インフルエンザ薬のタミフル(オセルタミビルリン酸塩)は、以前は10代の患者への使用が原則として差し控えられていましたが、平成30年(2018年)から解禁されました。平成19年(2007年)、インフルエンザに罹患しタミフルを服用した中学生が、異常行動により転落死する事故が複数発生し、タミフルの服用と異常行動などの因果関係が不明だったためです。約10年に及ぶ研究や調査が行なわれた結果、タミフルの服用と異常行動との明確な因果関係があるとはいえないことが確認され、処方されるようになっています。Upload By 発達障害のキホンインフルエンザの薬について知り、万が一の感染時にも慌てずに対処をインフルエンザは日本では毎年12月~翌3月頃にかけて流行する感染症です。発症すると38度以上の高熱や全身の倦怠感などの症状が表れるほか、子どもや高齢者、基礎疾患がある方の場合は重症化のリスクが高い病気でもあります。インフルエンザで処方される薬は発症から48時間以内に服薬することが効果的といわれています。もしお子さんにインフルエンザのような症状が見られた場合は、外出を控え学校なども休んで早めの受診を心がけるようにしましょう。服薬も大切ですが、十分な休養と睡眠、そして栄養と水分補給も重要です。参照:市販の解熱鎮痛薬の選び方|厚生労働省抗インフルエンザウイルス薬の添付文書| 厚生労働省
2023年12月29日冬の感染症の大御所!息子がインフルエンザにかかってしまいましたUpload By 丸山さとこ今年は秋に入ってから、全国的にインフルエンザがかなり流行っているとは知っていましたが……ついに息子のコウがかかってしまいました。家庭内での感染拡大を防止するため、1週間の間、コウにはリビングへの進入禁止とマスクの着用を徹底してもらいました。Upload By 丸山さとこ「リビングに入るのはダメ。用があれば私に言って。部屋から出たら、廊下に置いたアルコールですぐに手を消毒して。マスクは必ず部屋のゴミ箱に捨てること」……と繰り返し注意を促すうちに、コウは少しずつ感染拡大防止に対する意識を持つようになっていきました。彼は花粉アレルギーがあるので、「今、全身に花粉がついていると思ってね」という指示はイメージしやすかったのかもしれません。コウとリビングの仲介役をすることで、だんだんと私が疲れてヨレヨレに……ASDとADHDがあるコウには、日常から私は何度も同じことを繰り返し声かけしている傾向があります。インフルエンザにかかってから、コウが感染対策を意識して動けるようになるまでは、私はいつも以上にコウの行動に気を払い続けていました。そのため、コウがインフルエンザにかかってからの1週間は予想以上に疲れました。Upload By 丸山さとこまた、コウとリビングの仲介役をすることで小まめな作業が増えたことも、地味に大きな負担になりました。食事の提供・食器洗い・洗濯・浴室清掃などを、不規則に寝起きするコウのペースに合わせて行った結果、家事の量が倍増してしまいました。感染防止に加えて「私の疲労防止」も意識するようにしました「このままでは私が感染しそう」と思うくらいヨレヨレになった私は、「感染拡大だけでなく、私の疲労防止も大切にする必要があるな……!」と強く思いました。まず、コウが普段通りの食事をとれるようになってからは、私の部屋に朝食用の総菜パンやおにぎりを用意しておくようにしました。コウと私の部屋は隣同士なので、これだけでも移動の負担がかなり軽くなりました。Upload By 丸山さとこまた、昼食や夕食を渡す際に「お腹が空いたら食べてね」とパンやお菓子を添えることで、コウからの「小腹が空いた~。何かない?」に対応する手間も省けるようにしました。食事はできるだけワンプレートにまとめて、洗い物の量も減らしました。それらの小さな工夫の積み重ねで私の負担はかなり軽くなり、精神的にも肉体的にもかなり楽になりました。日常の小さな負担を見直すきっかけになりましたそうこうしているうちにコウの出席停止期間も終わり、私と夫への感染も何とか防ぎきってわが家のインフル騒動は終結しました。インフルエンザに振り回された数日間を振り返ると、「感染そのものよりも、病み上がりの状態で行っていた『コウとリビングの仲介役』が一番大変だったな」と思います。その分、負担を見直すことの大切さを実感する機会にもなりました。短期間だからできる対応や、長期間になると省けない要素があることは意識した上で、「日常生活の中で減らせる負担はないかな?」と考えていきたいと思いました。執筆/丸山さとこ(監修:新美先生より)インフルエンザのサポートお疲れ様でした。感染対策をしながら看病をするのはただでさえ大変なうえに、お子さんの特性にも留意するとさらに大変ですよね。衝動性が高いお子さんですと、感染防止のためにお願いしたルールをうっかり忘れて行動してしまったり、狭い部屋の活動に飽きてきてしまったりすることがあるかもしれません。感染防止対策をする理由を丁寧に説明して分かってもらえるようにすることは大事ですね。見えるところにお願い事項を貼っておくのもいいかもしれません。またやり取りにはICT機器(古いスマホをWi-Fiで使うなど)を活用するなどもありかもしれません。看病する保護者さんの手間がかかりすぎると大変なので、記事にもあるように、できるだけまとめて対応、ワンプレートなど手間を最小限にできる工夫はいいですね。ディスポーザブル製品を積極的に使うのもオススメです。こうした非日常の対応がきっかけで、時には日常に活用できるヒントが見つかることがあるかもしれません。なんにせよ、家族感染が予防できて、日常が戻ってきたようでよかったです。コウくんもご家族もみなさま、おつかれさまでした。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如・多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2023年12月19日帯状疱疹ワクチンの補助金が出るということが各自治体で発表され、50代以上の女性たちの間で、接種するかどうかが話題になっている。80才までの3人に1人が発症するといわれる「帯状疱疹」。体の片側に、痛みが出ると、そのあと神経に沿って帯状に発疹・水ぶくれの症状があらわれる。激しい痛みを伴い、発熱や頭痛の症状も出ることもある。早期に治療を開始すれば通常は2~4週間でよくなっていくことが多いが、10~25%の人は「帯状疱疹後神経痛」へと移行し、治療に数か月から数年を要することもあるのだ。重症化すると、神経痛だけではなく、しびれ、顔面神経麻痺、失明、難聴になることもあり、“普通の暮らし”ができずに、QOLの低下にもつながってしまう。発症する人は、過去に水ぼうそうに罹った人。「水疱瘡(ぼうそう)・帯状疱疹ウィルス」は、治癒後も神経に潜伏し、免疫力低下や加齢により、このウイルスが再び活性化することで発症してしまう。そして、発症率が増加するのが50代!NHKの『クローズアップ現代』の特集では、患者の7割が50代だったという。発症リスクとしては、過剰なストレスや過労、糖尿病や感染症による免疫力低下、免疫抑制による治療、自己免疫不全などがあげられる。60代、70代の発症率も高いうえに、帯状疱疹後の神経痛への移行リスクも高くなる。だからこそ、帯状疱疹は早期治療が重要だが、50歳以上は、予防のためにワクチン接種の対象となっている。また2023年から、このワクチン接種費用を助成する自治体も増えている。7月からは、テレビCMでも、風吹ジュンさんの演じる母と、井上真央さん演じる娘とが、帯状疱疹について語り合う帯状疱疹啓発が行われている。■50代、帯状疱疹ワクチン、打つ?打たない?今回、「女性自身」では、500人の女性に緊急アンケートを実施。調査の結果は、以下の通り。「すでに摂取している」28人「打ちたい」103人「打ちたくない」194人「迷っている」173人最も多かった「打ちたくない」という人は、副作用や効果に対する疑念があるという人や、コロナワクチンをイメージしてしまい躊躇しているというのが主な理由であるようだ。「打ちたい」という人は、帯状疱疹の辛さを経験した人や、周囲で罹患した人の話を聞いて接種を希望している。すでに打った人は、医者からのすすめや、ワクチン接種の案内などを受けたことがきっかけの人も。東京都保険医療局サイトによると、ワクチンには乾燥弱毒生水痘ワクチンと乾燥組換え帯状疱疹ワクチンの2種類があり、前者は生ワクチンで1回1万円程度、持続性は5年ほど。一方、後者は不活化ワクチンで2回で4万円程度、持続性は9年ほどだという。発症予防効果は、生ワクチンが69.8%、不活化ワクチンが96.6%というから、費用と効果を考慮して決めたいところだ。アラ還になった本誌記者は……主治医の西本クリニックの西本隆院長からこんな話を聞いた。「生ワクチンは、1回打てばいいけれど効果は5年ほど。新しい不活化ワクチンは、2回打ちますが、予防確率でいうと、50歳以上は97%、70歳でも91%、少なくとも10年以上は大丈夫。あなたの年齢や仕事を考えると、ワクチンを打たれたほうがいいと思いますよ」仕事や家庭でさまざまなストレスに直面することも多く、それでも頑張らなければいけない年代の人達に、西本先生がお勧めしたいというのが帯状疱疹予防のためのワクチン接種。「昔は、水疱瘡に罹る子供さんも多かったので、自然に大人たちも免疫が強まる、いわゆるブースター効果を得る機会がありました。しかし、子供さんに対する水痘ワクチンの定期接種が始まって、このようなブースター効果を獲得しにくくなったことも、今の50代以降の方々に帯状疱疹が増えている一因の一つとも言われています。実は私も60歳になった年に、『自分は罹らないだろう』と思っていた帯状疱疹に罹患した経験があります。このころは、まだ今のような不活化ワクチンはなかったのですが……」従来からの弱毒生ワクチンと、新しい不活化ワクチンのどちらを選択するかは、一人一人がよく情報を咀嚼して決めたい。「副作用も気になるところですが、一時的な注射部位の痛みや発熱は、ワクチンに含まれるアジュバント(免疫力を上げるために使われている物質)によるもので、ワクチンの有効成分自体とはまず関係がないと考えられます。」記者が、自分でも調べてみると、自治体により、新しい不活化のワクチンは助成金があることを発見!記者の住む自治体では、50歳以上の人で、1回につき1万円×2回の助成があることが判明した……そこで、助成の申し込みをした。そして……不活化のワクチン接種、1回目!筋肉注射なので、腕に痛みが出たのと、翌日、体がだるいな~と思ったら、37.5度の発熱があった。その翌日の朝も37度代になったが、昼過ぎには平熱に下がった。副作用だって人それぞれのはず。打つか?打たないか?補助金が出ても、まだ高いと感じる人もいるし、効果が分からないと迷っている人も多い。かかりつけの医師に相談するなど、後悔のないように、公的機関のお知らせなどを読んでしっかり考えよう。【教えてくれたのは……】西本隆(にしもとたかし)医師・西本クリニック院長。日本東洋医学会 漢方専門医・指導医/日本内科学会認定内科医。兵庫県西宮市にある、内科、漢方内科、アレルギー科、心療内科のクリニックで、漢方と西洋医学を生かして、一人ひとりの患者に合わせたオーダーメイド的な総合治療を提供し全国から患者たちが診察に訪れる。
2023年12月04日昨今、有名人の訃報が報じられると、SNS上でワクチン接種と関連付ける投稿が大量になされている。ワクチンに関する非科学的な言説がいまだに根強く支持されるのはなぜなのだろうか?10月7日にX JAPANのベーシストHEATHさん(享年55歳)が死去していたことが報じられると、X(旧Twitter)上では「ターボ癌」がユーザーの間で話題になっているワードとして、トレンド入りした。ターボ癌とは、新型コロナワクチン接種後の後遺症でがんの進行が加速する症状を指す“造語”。一部で、HEATHさんの死因がこのターボ癌によるものではないかとの指摘が相次いだのだ。しかし、米国国立がん研究所によると「COVID-19ワクチンががんを引き起こしたり、再発を引き起こしたり、病気の進行につながるという証拠はない」とあり、ターボ癌は科学的根拠のない風説だ。さらに、指揮者の山脇幸人さん(享年31歳)が11月2日に急逝したことが報じられた際にも、山脇さんが新型コロナのワクチンを接種していたことを強調し、ワクチンと死を関連付けようとする投稿が多数見受けられた。■強固な、“正しい”とされることを信じないスタンスワクチン接種の話題も下火になってきた今日この頃。それでもなお、有名人が亡くなる度に「ワクチンを打っていた」と、訃報とワクチン接種を結びつける人が後を絶たないのはなぜなのだろうか?臨床心理学の専門家で筑波大学の原田隆之教授に話を聞いた(以下、カッコ内は全て原田教授)。まず、原田教授によると、ワクチンと死を結びつける大きな要因は”確証バイアス”という心理が影響しているという。「“確証バイアス”というものがあって、それによって思い込んだものにすぐ因果関係を見つけて飛びついてしまうのです。本当なら人が亡くなる原因は色々ありますが、“ワクチンは危ない。ワクチンで人が死ぬんだ”という“確証バイアス”をもっていると、もう他の原因は一切考えないで、“人が死ぬ=ワクチン”といった風に、直接ワクチンと結びつけてしまうのです。ある種、“思考の手抜き”をしているともいえます」そもそもなぜ、このような投稿をする人たちは新型コロナのワクチンにここまで懐疑的なのだろうか。「どこの国でもどんな時代でも、そうした考えの方は一定数います。たとえば、現代医療に不信感を持っている人は、ワクチンに極度の批判をすることがあるし、自然派志向で添加物などを極端に嫌ったりする人は、化学調味料を使った料理研究家を批判したりします。このような反科学的な思想を根底に持つ人たちが、コロナのワクチンに対して“危険だ、危ない”っていう考え方を強めていっているんだと思います」原田教授によると、このような反科学的・反権力的な思想は陰謀論に結びつきやすいのだという。今回の新型コロナのワクチンについても、実は増えすぎた人口の削減が目的であり体に悪いというものや、製薬会社はワクチンによって病気を引き起こし新たな薬を売ることを目的としている、などの陰謀論が相次いで生じた。また、コロナワクチンに対し懐疑的なスタンスの人たちは、権威や一般的に“正しい”とされる常識を疑ってかかるケースが多く見られる。何事にもすぐに飛びつかず、真に受けないでその真偽を検討するという態度自体は、重要な態度であると言えるが、その一方で科学的な根拠を欠いたり、出所の疑わしい情報を頼りにすることは危険性が潜んでいる。「反ワクチンの思想を持つ人たちには、国が発信する情報、あるいは代表的なメディアなど“権威ある機関”からの情報は“自分たちを惑わす嘘”なんだという確信みたいなものがあって、“みんな騙されているんだ”と思っている。そして、騙されていない自分たちは、みんなが知らないことに気づいているから“より優れているんだ”という優越感を持つことができるんです」そして、公的なリリースやマスメディアからの情報を信じない代わりに、SNSを主要な情報源としているという。「私がワクチンに関して論文を書くためにデータを取った際に、こうした人々は反科学的な、あるいは反権威的な傾向が非常に強くて、情報の取得についても大手のメディアよりも、YouTubeやSNSに頼る傾向が強いという結果が出ました。また、政府や政治家に対する信頼感も低いことがわかりました」さらにSNSを利用することで、自分と同じような意見の人達だけで共鳴しあい、ますます自分たちこそが正しいという確信を強めていくのだという。■“反ワクチン”活動は、彼らなりの正義感コロナ禍初期ほどワクチンの話題が活発ではない今でも、積極的にワクチンの“危険性”を発信し続けるのはなぜなのか。「彼らなりの正義感みたいなものがあるのです。ワクチンを打っても打たなくても残念ながら亡くなる人はいます。しかし、彼らにとっては人が亡くなると“これはワクチンのせいだ”と思い込んでいるので、“もっと情報を配信してワクチン接種をやめさせなければならない”と思う。日本ではもう1億人を超す人が打っているなかで、彼らは少数派。それもあって危機感を強めており、“これではいけないんだ”っていう、彼らなりの非常に偏った、歪んだ正義感に突き動かされているんだと思います」とはいえ、前述のように科学や権威が嘘をついているという“逆張り”の思想が根底にあるため、論理立てての説得は難しいという。「権威のある医師や国もそうですしWHOもそうですが、専門家が否定するとますます反発をするので、いくら説得を試みても逆効果にしかならないんですよね。自分たちが信じたいことしか信じないのが“確証バイアス”なので、いくら何を言っても、もう彼らの考えを変えることは極めて難しいと思います」■SNSの“デマ”荒唐無稽に見えても、起こる弊害ワクチンと有名人の訃報を結びつけるような投稿は、たとえ一部の人たちだけが信じている”荒唐無稽”に見える内容だとしても、社会的に悪影響を及ぼすこともあるという。「少数派の偏った意見であってもこれを軽視してはいけないと思います。“ワクチンは危険だ”という投稿が、人気投稿として表示されたら目にしてしまいますよね。すでに接種したという人でも、新しいワクチンに不安を感じていたりしますし、副反応も出て不安になることはあります。また、ワクチンが原因かどうかはわからないけど、接種後に亡くなっている人もいるわけです。そうしたときに、ワクチンの恐怖を煽るような投稿を目にすると、不安を強めてしまう人はいるのではないでしょうか。以前、子宮頸がんのワクチンをメディアが“あれは危ないんだ”と報道して、ものすごく影響があったように、今のコロナワクチンをめぐる陰謀論的な主張にしても、それが荒唐無稽で非科学的な内容だといって軽視してはいけないと思います」社会に影響のあるようなデマや陰謀論については、一つずつ正しい情報を専門家や専門機関が発信していくことが重要だという。「正しい情報の発信は怠ってはいけないと思います。最近、X(旧Twitter)でも“コミュニティノート”という機能ができて“これのツイートには科学的根拠がありません”みたいなコメントが付けられるようになったのはいいことです。投稿を読んで一旦は不安になっていた人も、科学的で冷静に考えると“やっぱりそうなんだよね”ってことをそこで確認できるし、きちんとしたソースがあれば安心もできます。厚労省や専門家は、ワクチンをめぐるデマを“バカバカしい”と放置するのではなくて、SNSやホームページなどの様々なチャンネルで正しい情報を発信していく行為を、今後も怠ってはいけないんじゃないかなと思います」
2023年11月22日落ち着いてきたと思っていたコロナウイルスですが、再び猛威を奮っている様子。さらにインフルエンザの流行もあり、感染症対策はこの冬の課題になってきそう。そこで、anan Beauty+ clubに所属する女性たちに「感染症にかからないためにしていること」について調査を実施。回答者の中で、今年インフルエンザにかかった人数はなんと…!?今年インフルエンザにかかった割合は?※anan Beauty+ club…美容・健康・エコ好きな女性たち約100名が集まるanan Beauty+の読者組織。ここ最近、インフルエンザなどの感染症が大流行中。そこでanan Beauty+ clubのメンバーに「今年インフルエンザにかかりましたか?」と聞いてみたところ、なんと回答者全員が「NO」と回答。これだけ流行っているにもかかわらず、とてもすばらしい結果となりました!感染症対策、何してる?そんな健康意識の高い女性たちに、普段している感染症対策について聞いてみたところ、グラフのような回答が得られました。最も多かったのは「手洗い」という回答。次いで多かったのが「換気」「密集回避」と、基本の対策をしっかりと押さえているようでした。コロナウイルスの流行により、感染症対策が生活に根付いているのかもしれませんね。上記に加え、「感染症にかからないコツ」として以下のようなコメントもいただきました。「ウイルスは咽頭で繁殖したりするので、こまめに水分補給をして菌を流してしまうようにしています!」(31歳・専門職)「体力をつけること。なるべくたくさん歩いて、家でも軽い運動をする」(31歳・会社員)「免疫力を上げるために温活や、食事、睡眠、運動に気をつけています」(47歳・自営業)「うがいで本当にかからなくなった。予防接種もしなくなった!」(40歳・専門職)「たくさん睡眠をとる」(34歳・主婦)みなさんさまざまな角度から感染症対策への意識を高めているよう。自分の中で「これをしておけばかからない!」と思える、鉄板の感染症対策があると気持ち的にも楽かもしれません。筆者は手洗いうがいがとても大切だと感じているので、どんなに短時間の外出でも帰ったらまずは手洗いうがいを徹底。香りのいいハンドソープやハンドクリームを常備しておいて、モチベーションをなんとか保っています。逆に、やらなくなってしまったことも…一方で、「コロナ禍の数年前はしていたのにやらなくなってしまった感染症対策」についても聞いてみました。最も回答数が多かったのは「マスク」。着用が個人の判断に委ねられるようになり、徐々にマスク人口が減ってきたような気がします。とはいえ夏の暑い時期が重なったので、寒くなるとまた少しマスク着用人数が増えるかもしれませんね。逆に「換気」は冬になると億劫になりそう。空気清浄機などを使って、なるべく空気の循環は意識したいところです。「その他」と回答してくれた方のコメントも見てみましょう。「アルコール消毒は、スーパーとかだとしない日もある」(40歳・専門職)「人との距離をあまり気にしなくなった」(47歳・自営業)アルコール消毒に関しては、お店などではまだほとんどのところが設置しているものの、使っている人が少なくなった印象。筆者は見かけたら使おうと思っているのですが、以前よりもひっそりと置かれていて気づかないことも多くなりました。また、以前は「密」という言葉がトレンドになるほどでしたが、最近はめっきり聞く機会が減りました。通勤や帰宅の電車もすっかり人が戻り、密にならざるを得ない状況も多いようです。対策しておいて損はなし!女性たちの感染症対策についてご紹介しました。今回のアンケートに回答してくれたメンバーは全員、今年はまだインフルエンザにかかっていないとのこと。そんな元気な女性たちが行っている感染症対策はとても説得力があるように感じました。筆者はうがい手洗いだけなんとか続いているものの、その他への意識が薄れ気味。これを機にしっかりと感染症対策をして、元気に冬を越したいと思います!筆者情報比嘉桃子1992年生まれのフリーライター。化粧品検定1級を保有しており、美容ジャンルを中心に執筆中。いち消費者としてもコスメやスキンケアを愛する美容オタク。(C)Jasmina/Adobe Stock文・比嘉桃子
2023年11月17日例年12月後半頃から流行するインフルエンザですが、今年はすでに流行が始まっています。毎年感染症にかかってしまう人や免疫機能の低下が気になる人は、今すぐ対策を始めることをおすすめします。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、インフルエンザに感染する原因となるNG習慣と、すぐにできる対策を教えてくれます!免疫機能の低下が気になっていませんか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 239コロナ渦の3年間は、インフルエンザに感染する人はかなり減っていましたが、今年は非常に増えてしまっていますよね。それに加え、また新型コロナウイルスに感染する人が増えてきてしまったら、免疫機能が低下している人は何度も様々な感染症にかかってしまうかもしれません。そうなれば、つらい日々を過ごすことになり、心も体も疲弊してしまうでしょう。そうならないようにするためには、体の基礎作りがとても重要です。もうインフルエンザにかかってしまった人も、毎年感染症にかかってしまう人も、食事・睡眠・運動のレベルをワンランクアップしていく必要があるのではないでしょうか。ということで今回は、インフルエンザにかかりやすいタイプ、そして、その対策について、食事の観点から解説し、効果的な食薬習慣を紹介していきます。今週は、インフルエンザ対策のための食薬習慣例年であれば、年明け頃からインフルエンザが流行するとされていますが、今年は一足早く流行が始まっています。また、インフルエンザは経験されているかたも多いと思いますが、ワンシーズンに何度もかかってしまうかたもいらっしゃいます。その一方で、一度もかかったことのないかたも一定数いますよね。あなたはどちらでしょうか。この違いは免疫機能の違いですが、漢方医学では『気虚』や『腎虚』の人が感染しやすいとされています。たとえば、朝、昼の食事を適当に済ませ、夜だけがっつり食べたり、ストレスが多く、日中クッキーやスナック菓子や菓子パンなどを食べたりしている人、また、毎日晩酌で気分転換したり、会社やスーパーの往復など最低限の運動量で毎日過ごしていたり、深夜までSNSや動画などを見ている人などがこれに当たります。自身の食事・運動・睡眠・ストレスなどの状態に配慮しておらず、自己管理ができていない人が『気虚』や『腎虚』になりやすく、インフルエンザにかかりやすいタイプと考えられます。ということで、今回は『補気』と『補腎』のために役立つ食薬をおすすめします。今週食べるとよい食薬は、【牡蠣と玉子のチゲスープ】です。逆にNGな習慣は、腸内環境を乱す【気分転換のクッキーやスナック菓子】です。食薬ごはん【牡蠣と玉子のチゲスープ】『腎』や『気』のサポートとなる亜鉛やマグネシウムなどミネラルを豊富に含む牡蠣の料理を取り入れましょう。そして、体を温めるカプサイシンを含み、免疫の要となる腸内環境を整える発酵食品であるキムチを合わせ、アミノ酸スコア100のフワフワ玉子を加えることで『補気』できるスープがおすすめです。<材料>トマト1個(さいの目)キムチ60g豆腐半丁(スプーンですくって一口大)水400ml牡蠣6個味噌大さじ1~2すりゴマ大さじ1溶き玉子2個<作り方>味噌と溶き玉子以外の材料をお鍋に入れ、ひと煮たちさせる。味噌をとき、溶き玉子を加え、玉子が固まったら完成。NG行動【気分転換のクッキーやスナック菓子】市販のクッキーやスナック菓子は、砂糖や異性化糖、人工甘味料×小麦粉×酸化した油などでできているものが多いです。習慣が体を作ることは、皆さんご存じだと思いますが、毎日の気分転換やストレス発散として、そういったものを食べる習慣を身に着けていたら、健康から遠ざかってしまうことはイメージしやすいのではないでしょうか。これらは、免疫機能を整える上で大切な腸へのダメージを与える食材です。そのため、口内炎やヘルペス、ものもらい、カンジダ膣炎などになりやすく、最近免疫が低下しているのではないか…と考える人は、控えることがベターです。人の往来が増え、忙しい年末年始へと向かっていきます。ウイルスと出くわす機会も多く、生活習慣が乱れる機会も多くなる時です。自分の体は自分で守ることができるように、家庭でのご飯は、体をいたわるご飯になるようにしたいですね。そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©akaricream/Adobe Stock文・大久保愛
2023年11月10日2年前まできちんと予定日通りに生理が来ていた私ですが、新型コロナウイルスのワクチン接種をした日から生理不順になりました。ちなみに、ワクチン1回目の3日後と2回目ワクチンの当日に不正出血があり、数日続きました。ただ、これはその後の生理不順のきっかけだったようです。突然始まった生理不順不正出血から始まった私の生理不順は、精神的な疲労が蓄積される原因になりました。毎月順調だった生理が突然崩れたことで、精神的なストレスが大きかったからです。40代という年齢的に、たまたまワクチン接種の時期に生理不順が重なったことが大きいですが、当初は新型コロナワクチン接種後の不正出血から始まり、まともな生理が2~3カ月に1度という状態になりました。「まともな生理」と言っているのは、明らかに生理時の症状があるのに経血量が異常に少なくなったからです。サラサラとして透明なおりもののようなものが出ただけのときもありました。プレ更年期症状それまで生理不順を経験したことが一度もなかった私は、それがとてもショックでした。母に相談すると「更年期だろう」と言われました。たしかに年齢的にはそういった症状があってもおかしくないのですが、信じたくない気持ちも大きく、ワクチン接種が原因だと思い込もうとしていました。実際、ワクチン接種をすることに対しての不安があり、それがストレスにつながっていたのはたしかなので、原因の一部ではあると思います。しかも、生理不順が始まってから急激に体重が増えてしまいました。これも、ショックが大きかったです。生活習慣の見直しとサプリの摂取病院に行くのは正直嫌でした。「どういう治療になるのだろう」「更年期と言われたらどうしよう」など、不安しかなかったからです。意を決して病院で診ていただいた結果、私の場合は更年期の前段階、「プレ更年期だろう」とのことでした。更年期はいずれ迎えるものと思いつつも、放置のままではつらいだろうと様子を見ながら治療も始まりました。治療といっても薬ではなく、まずは生活習慣の見直しと更年期向けのサプリメントを摂取することでした。先生にも言われましたが、私は明らかに運動不足、ストレスフル、血流が悪いなど健康面でも良い状態とは言えないということ。そこで、毎日短時間でも散歩をすること、決まった時間にサプリメントを摂取することを徹底するようにと言われました。まだ体調面での変化はありませんし、体重もなかなか落ちません。ただ、散歩をするようになってから精神的な面では気持ちの切り替えがしやすくなったように感じています。ここ数年は落ち込みやすく、小さな失敗でもいつまでも心に残って悩んでいました。それが少し軽くなったように思います。私の状態を見ながら今後治療法を変えていくとのことで、前向きに頑張るつもりです。まとめ2年ほど前に生理不順が始まってから、いつ生理になるかわからない不安やストレスがありました。ただ、病院で診てもらってはっきりと症状の原因がわかってからは、少しでも症状を改善しようと思えました。すぐに症状が改善されるものではありませんし、実際に変わっていません。それでも、体調を改善するという自分の目標ができたことで前向きな気持ちになれたのです。これからも治療を続けながら本格的にやって来るだろう更年期とうまく付き合っていこうと思っています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/天神尚子先生(三鷹レディースクリニック院長)日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。【天神先生からのアドバイス】新型コロナワクチンが直接的に不正出血を起こすことはないといわれていますが、発熱など副反応によるストレスで不正出血が起こる可能性があります。気になることがあれば、ためらわずに婦人科を受診しましょう。また、更年期症状を和らげるサプリメントについては、女性ホルモンに似た働きをするエクオールが含まれた「エクエル」をお勧めすることが多いです。文/佐藤みほ著者/ウーマンカレンダー編集室40歳を過ぎて心と体の変化に戸惑い、悩むオトナ女子を応援するメディア「ウーマンカレンダー」の編集室です。オトナ女子がおこなっているコスパ良し!時短!ズボラでもできる!リアルなアンチエイジング情報をお届け。医師解説の記事も満載!
2023年11月09日9月21日に、東京都が過去最速でインフルエンザの「流行注意報」を出した。小池都知事は、「4週間以内に大きな流行が発生する可能性が高い」と発表。また、全国でインフルエンザでの学級閉鎖も相次いでいる状態だ。インフルエンザはこの数年間、激減していた。新型コロナウイルスの影響でマスクや消毒などの対策が行われ、’21~’22年シーズンには報告数0.3万人と低い水準を保っていたが、いったいなぜ、今年になって大流行の兆しを見せているのだろうか。この傾向について、内科医の久住英二先生(ナビタスクリニック立川)はこう話す。「今年は流行が例年よりも早く、実は初夏ごろから当クリニックでもぽつぽつインフルエンザの患者さんは出ていました。それが、9月に入ってから急激に増えたのです。特に、高校生以下にインフルエンザが急増。大学生以上はコロナウイルス罹患者が多くなっています。若者の間で流行し、中高年や、重症化リスクの高い高齢者に感染する危険もあるので、すべての世代で要注意です。昨年まで減っていたインフルエンザが急増した理由としては、インフルエンザワクチンを受ける人が減っていたことが影響しているでしょう。さらにコロナが5類移行したこともあり、この夏に今まで自粛傾向だった移動範囲が拡大したことなどが挙げられます」また、ここ数年で、私たちのインフルエンザへの免疫がかなり低下していた、と指摘する。「コロナの影響で、数年間インフルエンザが流行せず、ウイルスにさらされなかったことで、インフルエンザに対する免疫が低下しています。同様のことは、手足口病やプール熱など、さまざまな感染症で起きています。そして今や免疫の低下した人類を狙って、多くのウイルスが次々に襲いかかってくる、いわば感染症戦国時代です」(久住先生)従来は11月くらいから増加するインフルエンザが、すでに猛威を振るう今年。そんななか、予防として有効なのが「ビタミンD」だという。日本生活習慣病予防協会の発表によると、「ビタミンDが呼吸器感染症を予防する」そうだ。たとえば、東京慈恵会医科大学が行った臨床試験では学童を対象としたビタミンDのサプリメントの投与でインフルエンザA型の発症リスクが42%減少したという報告も。また、海外での試験では、ビタミンDの投与で、インフルエンザ症状の早期回復、ウイルス量減少などの働きが示された。このようにインフルエンザ対策として注目されているビタミンDだが、その不足が今、世界的な課題ともなっている。欧米では、食品への強制添加も行っているほどだ。「ビタミンDには免疫機能を調整する働きがあります。体内にウイルスが侵入したときに、不要な免疫反応に抵抗して必要な免疫機能を促す役割があり、インフルエンザはもちろん、ほかには風邪、コロナウイルスなど感染症への効果が期待されているのです。ビタミンDは太陽の光を浴びれば体内生成することができるという特徴があり、本来ならそれで足りるのですが、夏から晩夏には日焼け止めを塗ったり、日傘などで日光を遮ることが多く生成量が不足しがち。秋から冬にかけては日照時間も短くなります。ですから、ビタミンD欠乏が起こりうるのです」(久住先生)■マイタケには豊富なビタミンDがインフルエンザ対策のために、食事から積極的にビタミンDを補おう。食のアドバイザーで栄養士の成田和子さんはこう話した。「ビタミンDといえば、含有量が多いのが、きのこ類や魚類です。なかでもマイタケは、ダントツでビタミンDの含有量が多いのです。ぜひ積極的に食べてほしい食品です」(成田さん)マイタケを手軽においしく食べられるレシピを、今回3つご紹介。毎日、マイタケ料理を作るのも大変なので、作り置きできるおかずを成田さんに提案してもらった。いずれも5日~1週間は冷蔵庫で保存できる。アツアツご飯の上にかけて食べるもよし、電子レンジであたためたり、そのまま食べるのもよし、の3品だ。■「マイタケ漬け」【材料】マイタケ…200gしめじ…100gゆで汁+水…1/4カップA:酢…大さじ4、砂糖…大さじ1、塩…小さじ1/2、醤油…大さじ1赤とうがらし…1本【作り方】〈1〉マイタケを半分に切り、さらに8等分ぐらいに切る。しめじは石づきを切り、小房に分ける。〈2〉〈1〉をビニール袋に入れ600Wの電子レンジで3分30秒加熱する。〈3〉具材をざるにあげて汁には水を足す。〈4〉〈3〉の汁にAと半分に切った赤とうがらしを入れて煮立たせる。〈5〉〈3〉の具材に〈4〉をかけて冷ます。■「マイタケとえのきたけのしょうが煮」【材料】マイタケ…300gえのきたけ…100gしょうが…20g赤とうがらし…1本A:醤油…大さじ2、砂糖・酒…各大さじ1、塩…少々酢…大さじ1ごま油…適量【作り方】〈1〉マイタケは食べやすい大きさに切る。えのきたけは石づきを落とし、半分に切り、石づきに近いほうをほぐす。しょうがは千切りにする。〈2〉赤とうがらしは半分に切り、種を出す。〈3〉〈1〉〈2〉を鍋に入れ、Aを入れて混ぜ、中火で汁がなくなるまで10分ぐらい煮る。最後に酢とごま油を加えてひと混ぜする。■「マイタケとエリンギの焼きマリネ」【材料】マイタケ…300gエリンギ…100g玉ねぎ…(小)1個にんにく…2片オリーブ油…大さじ2~3A:酢…大さじ2、白ワイン…大さじ2、塩…小さじ2/3、こしょう…少々ようじ…3~4本【作り方】〈1〉マイタケは食べやすい大きさに切る。えりんぎは半分から四半分に切る。玉ねぎは輪切りにして中心部に向けてようじを刺す。にんにくは薄切りにする。〈2〉〈1〉をボウルに入れてオリーブ油をかけて軽く混ぜる。〈3〉フライパンに〈2〉を並べて火をかけ、焼き色がつくように両面を焼く。〈4〉焼き上がったら別のボウルに入れてAをかけて軽く混ぜる。「マイタケは秋になると最もうま味が増し、価格も安くなります。多めに買っておいて、冷凍して使うのもよいでしょう。そして、調理時には凍ったまま使うのがコツです。炒めても、スープにしても煮物にしてもおいしくいただけます。栄養素的には、1日に半パック(50~70g)くらいの量を食べるのがおすすめです。なお、サケなどもビタミンDが豊富なので、紹介したレシピ以外にこの季節はマイタケとサケのホイル焼きもおすすめですね」日々の食事で、大流行しそうなインフルエンザから身を守ろう。
2023年10月16日「病院=注射=痛い!」と思っているはずが……(※画像は川田裕美さんオフィシャルブログより)川田裕美さんは2020年に第一子となる男の子、2022年に第二子の女の子を出産。10月になり、かかりつけの病院でインフルエンザの予防接種を受けてきたそうです。日本全国で異例の流行を見せているインフルエンザ。しかし流行の本番は冬で、今のうちからワクチンを接種しておくことが勧められています。川田さんは3歳の長男を連れてインフルエンザの予防接種を受けに行ったそうですが、長男はおよそ1ヶ月前に日本脳炎のワクチン接種をしたため「病院=注射=痛い!」という印象がついている可能性があり、「すんなり行ってくれないだろうなぁ」と覚悟していたといいます。ところが、母の予想はいい意味で裏切られ、朝から「病院いく。注射こわ(く)ないよ!」と言われた川田さんはビックリ。とはいえまだ油断禁物、川田さんは「そうは言っても、着いて中に入ったら大泣きでジタバタするんだろうなぁもう大きくなってきてるから押さえつけるのとか嫌だなぁ」と思いながら病院に連れて行ったものの、長男はいざ先生の前でも「注射こわ(く)ないよ!!」と堂々としていたそう。「ただ、顔はめちゃくちゃこわばっていて今にも泣きそう強くならなきゃ!と子供なりに思っているんだなぁと感じて心がギュッとなりました。」(川田裕美さんオフィシャルブログより)注射を頑張ったご褒美として用意していた新しいおもちゃも必要なかったかと思うくらい、立派に予防接種を打ち終えた長男に、「お兄ちゃんになったなぁと感じた瞬間でした」と感慨を覚えたことを綴っていました。「今まであんまり進まなかったご飯もこんなに大きな口で食べるよ!」と、母である川田さんも成長をひしひしと感じているようです。(※画像は川田裕美さんオフィシャルブログより)子どもの注射、どんなふうに伝える?注射を怖がるお子さんは少なくありません。その恐怖心を少しでも軽減するため、どんなことができるでしょうか。メンタル面でのポイントをいくつかご紹介します。・注射の必要性をわかりやすく伝えるワクチン接種の場合は、病気を予防するためのものであるという説明をしっかりしてあげましょう。注射をテーマにした絵本を一緒に読むのもおすすめです。・痛む時間は限られていることを伝える注射の痛みはずっと続くわけではなく、「ちょっとチクッとするけど、3つ数える間に終わるよ」など、どのぐらい我慢したら終わるのかを伝えてあげると、不要な不安から解放されやすくなります。・安心できる「お守り」を持参する不安や緊張が強い子には、安心できるぬいぐるみやおもちゃがあれば、それを持っていってもいいでしょう。・ご褒美の約束をする苦手なことを乗り切るには、やはり「ご褒美」があるとがんばりやすくなります。ささやかでいいので、楽しみにできるものを予告してあげられるといいですね。・脅しや否定的な言葉は使わない注射への恐怖を取り除こうとするあまり、別の不安を煽るような声掛けになってしまうのは避けたいところです。「注射しないと、怖い病気になっちゃうよ」「これくらい、みんな我慢してるよ!」「もう〇歳でしょ!」これらの言葉は、子どもに素直な気持ちを言いづらくさせ、より不安を強めかねません。(マイナビ子育て編集部)参照:大人にも多い「注射が怖い」に効果ありの対処法!子供の予防接種はいつ・どう伝える?【心理カウンセラー解説】
2023年10月04日インフルエンザ脳症とは?原因も解説インフルエンザ脳症とは、インフルエンザウイルスに関することによって引き起こされる脳症で、「意識障害」「けいれん」「異常言動・行動」などの症状が表れる病気のことです。主に子どもが発症する場合が多いといわれています。そもそもインフルエンザとは、通常の風邪とは異なりインフルエンザウイルスに感染することで発症し、38℃以上の発熱や全身の倦怠感、頭痛、筋肉痛などの症状が見られる病気です。インフルエンザは1週間程度で症状が落ち着いてくるといわれていますが、子どもの中にはインフルエンザに伴った急性脳症を発症することがあり、これをインフルエンザ脳症と呼んでいます。インフルエンザ脳症がなぜ起こるのかは現在までのところはっきりと分かっていませんが、いずれにせよインフルエンザウィルスの感染がきっかけとなっているため、まずはインフルエンザウィルス感染を予防することが大事と考えられます。インフルエンザ脳症の割合ですが、2019年から2020年にかけてのインフルエンザの患者数は約729万人で、そのうちインフルエンザ脳症は254例報告されています。(2020年第 14 週までの暫定値)このデータをもとに計算すると、インフルエンザにかかった方のうち、約3万人に1人がインフルエンザ脳症も発症していることになります。ただ、こちらは全年齢の調査なので、子どもに限った場合はインフルエンザ脳症にかかる確率は先程挙げた割合より高くなると考えられます。インフルエンザ脳症にかかった場合は意識障害などの症状が表れ、治療後も後遺症が残る場合もあるため、早期に医療機関を受診することが大事です。インフルエンザ脳症の初期症状とは?後遺症の割合や症状も解説インフルエンザ脳症の初期症状として、「意識障害」「けいれん」「異常言動・行動」が挙げられます。その中でも意識障害はインフルエンザ脳症を判断する際に最も重要な症状といわれています。意識障害とは、刺激を与えたり呼びかけをしたりしても反応がない、または鈍い状態のことで、インフルエンザ発症時に意識障害が見られた場合はインフルエンザ脳症の可能性があり、救急にて受診する必要があります。意識障害以外のけいれんと異常言動・行動は通常のインフルエンザに伴って表れることもある症状のため、それだけではインフルエンザ脳症とは判断できません。異常言動・行動も短時間のものは経過観察となる場合があり、1時間以上を目安に長時間続く場合などはインフルエンザ脳症の可能性が高いと考えられています。異常言動・行動には、・保護者のことが分からなくなる・突然大きな声で歌いだす・幻覚が見えるようになる・意味不明なことを話すなどがあります。ただ、けいれんと異常言動・行動が両方表れている場合は、インフルエンザ脳症の可能性が高くなるため病院に受診することになります。インフルエンザ脳症を発症したあとは、無治療の場合は死亡率が約30%でしたが、その後の研究などにより、10%以下にまで下がってきます。ただ、治療後も後遺症が残る場合があり、その割合は25%程度ともいわれています。後遺症としては身体障害や精神障害が残る可能性があります。身体障害が残ることは少ないですが、四肢麻痺が残る場合もあるといわれており、精神障害が残る場合は知的障害、てんかん、高次脳機能障害が多いです。後遺症が残った際は、症状に合わせて運動機能やコミュニケーション訓練などのリハビリテーションが行われます。それとともに、突然障害が生じたことへの子ども、家族双方の精神的なケアも並行して行っていくことが多いです。また、インフルエンザ脳症の後遺症の影響により、学校生活や勉強で困ることも考えられるため、スクールカウンセラーや先生などと連携してフォローアップしていくことも大事とされています。子どもは高熱が出たときに、意味不明な発言をしたり、突然大声を出すといったことがあり、この状態は熱せん妄と呼ばれています。熱せん妄とインフルエンザ脳症の異常言動・行動は共通している部分も多く、正しく診断するためには鑑別が必要です。厚生労働省の発表しているインフルエンザ脳症のガイドラインによると、①おおむね1時間以上続く②明らかに意識状態が悪いという条件を満たす場合に、インフルエンザ脳症の可能性が高いとしています。ただし、1時間以上などの条件はあくまで目安のため、状況によっては専門的な医療機関で検査することが必要とも記載されています。また、同時にけいれんが見られる場合にもさらなる検査が必要とされています。後悔しないために。子どものインフルエンザ脳症の予防法、治療法インフルエンザ脳症を防ぐには、まずインフルエンザにかからないような対策が有効といえます。インフルエンザの予防法としては、・流行前のワクチン接種・外出後の手洗いやアルコール消毒・50~60%程度の湿度の維持・室内でのこまめな換気・バランスの取れた栄養摂取と休養・人混みなどへの外出の自粛などがあります。ただ、充分に予防していてもインフルエンザにかかることはあると思います。その際は、先ほど挙げた意識障害やけいれん、異常言動・行動が見られた場合はすぐに医療機関を受診するようにしましょう。インフルエンザ脳症は症状の進行が早い疾患です。そのため、早期に診断を受けて治療を開始することが重要といわれています。インフルエンザ脳症の治療法としては、主に対処療法や特異的療法があります。対処療法とは患者の状態をより良く保つことを目的とした治療法で、インフルエンザ脳症では心肺機能を安定させる措置や、けいれんに対しての投薬などがあります。特異的療法では、高サイトカイン状態と呼ばれる、炎症を引き起こす特定のたんぱく質が過剰に産生されている状態を鎮静化させることを目的に行われます。具体的には抗ウイルス剤を用いた薬物療法や、メチルプレドニンゾロンパルス療法、ガンマグロブリン大量療法と呼ばれる点滴治療などがあります。インフルエンザ脳症では高熱を伴うことが多く、体温が40℃を超える状態が続くことで治療やその後の状態への悪影響も考えられるため、解熱剤が用いられる場合があります。インフルエンザ脳症の解熱剤としては、アセトアミノフェン(総称名:カロナール)が推奨されており、体重1kgあたり10mgの割合で投与されます。通常は空腹時の服用を避けて4~6時間以上の間隔で経口摂取し、年齢などにもよりますが一日体重1kgにつき60mgまでを限度としています。アセトアミノフェンは副作用が少ない薬として知られていますが、服薬することで何か症状が表れた場合は医師に相談することが大事です。また、解熱剤の中でアスピリン、ジクロフェナク、メフェナム酸はインフルエンザ脳症では禁忌といわれており、基本的には用いられません。子どものインフルエンザ脳症を防ぐためにインフルエンザ脳症はインフルエンザを原因とする脳症のことで、「意識障害」「けいれん」「異常言動・行動」などの症状が見られる病気です。インフルエンザ脳症は主に子どもが発症することで知られており、治療後も約25%の方に何らかの後遺症が残るといわれています。インフルエンザ脳症を防ぐためには、まずは予防接種や手洗い、アルコール消毒、換気などインフルエンザ自体の予防法を徹底することが大事です。インフルエンザ脳症は早期の診断と治療が重要といわれており、もしインフルエンザにかかった場合に、意識障害などが見られたらすぐに医療機関を受診するようにしましょう。参考:インフルエンザ脳症ガイドライン|厚生労働省参考:令和4年度インフルエンザQ&A|厚生労働省参考:インフルエンザ2019/20シーズン|国立感染症研究所参考:インフルエンザ脳症の新しい治療法について|国立感染症研究所
2023年08月28日子宮頸がんだけでなくさまざまな癌を予防するHPVワクチン。「女性以外にも無償接種できるようにすることに賛成」が84.8%。すべての人が公費接種で「自分もパートナーも守りたい」の声。SNSとテクノロジーで社会課題の発見・解決をサポートするICTスタートアップのPolimill株式会社(ポリミル、本社:東京都港区、代表取締役:横田えり、以下Polimill社)は当社が運営・開発する社会デザインプラットフォームSurfvoteで、2023年5月8日から7月31日までの期間、女性以外のすべての人をHPVワクチンの公費接種対象にするべきかユーザーの意見投票を行いましたので、その結果をこちらにお知らせいたします。 投票詳細イシュー(課題):国は女性だけでなく全ての人をHPVワクチン定期予防接種の対象にするべきか?実際のイシュー問題提起の背景:子宮頸がんを発症する原因にもなるHPVウイルスは性別や年齢を問わず性感染症やさまざまな癌を発症させるリスクを持つ。現在は、「子宮頸がんワクチン」という名前で適正年齢の女性のみ公費で接種ができるが、女性以外は摂取できる種類が限定されており且つ自費であるため主流ではない。適正年齢のすべての人が定期予防接種(無償)を行えるようにするべきかを問うた。調査主体:社会デザインプラットフォーム Surfvote(Webサービス) 調査方法:Surfvote上でアカウントを持つユーザーが投票調査対象:Surfvote上でアカウントを持つユーザー投票期間:2023年5月8日〜2023年7月31日有効票数:66票選択肢:◆HPVワクチンを女性以外にも無償接種できるようにすることに賛成◆HPVワクチンを女性以外にも無償接種できるようにすることに反対◆その他◆わからない投票結果実際の投票結果画面各選択肢のコメント紹介(一部抜粋、コメントなしの選択肢は未掲載)HPVワクチンを女性以外にも無償接種できるようにすることに賛成男女ともに関係のある話だから。息子がいるので、将来の大切な人のためにも、本人のためにも受けさせたい。(賛同数28)HPVワクチンを女性以外にも無償接種できるようにすることに反対女性の場合は妊娠出産へ大きなリスクが生じるため、公費で無償接種することに賛成しますが、男性の場合は癌化する可能性が低くなるだけで、他に対策が必要な理由もないと思います。(賛同数27)Surfvoteとは?当社が提供するSNS「Surfvote」は社会にあるさまざまな課題を問題提起し、それについて誰もが簡単に意見を投票できるサービスです。Surfvoteでは「イシュー」と呼ばれる各テーマ(課題)に対して複数の選択肢から自分の意見を投票できます。また他のユーザーのコメントを見たり、評価(いいね)したりすることもできます。イシューは当社編集部だけでなく大学の先生やさまざまな分野の専門家にも執筆のご協力をいただき発行しています。投票結果はイシューの内容に応じて、適宜関係省庁や政治家へ提出し報告を行なっています。 Polimill株式会社Polimill株式会社は社会デザインプラットフォームSurfvoteを運営・開発するICTスタートアップ企業です。Surfvoteは社会課題や困りごとに特化し、ユーザーがあらゆるテーマについて自分の意見を投票できるだけでなく、他のユーザーの意見を傾聴できるサービスです。地方公共団体版のSurfvoteも拡充中で自治体と連携し住民による住みやすい街づくりを促進します。あらゆる人がルール作りに参加し、価値観の変化やテクノロジーの進化に合わせた柔軟でスピーディーな制度改革ができるような社会を、SNSとテクノロジーで実現させます。 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年08月01日性感染症予防として、コンドーム以外の対策があることをご存知ですか?実は、あるワクチンが性感染症の予防に有効なんです。みなさんの中にも、接種したことがあるかも……?監修医クイズを通して確認しましょう!早速クイズ!解説!“子宮頸がんワクチン”として知られているHPVワクチン。HPVとは、性交渉により感染するウイルスのこと。女性の50~80%が一生に一度は感染すると言われています。このようにHPVはごく身の回りにありふれたウイルスですが、まれに病気に進行することも。HPVが原因で感染する病気は、子宮頸がんや肛門がん、尖圭コンジローマなどがあります。尖圭コンジローマって?尖圭コンジローマという名称は、初めて聞く方もいるかもしれません。陰茎や腟や肛門にイボができる病気で、性感染症のひとつです。治療しても根本的に治すことはできないため、予防することが大切でしょう。このように厄介な性感染症ですが、HPVワクチンの接種により予防することが可能です!ただし注意点がHPVワクチンは接種時にすでに感染しているHPVは排除できず、すでに生じているHPV感染症の進行予防効果もありません。そのため、HPVに感染するリスクである性交渉を経験する前にHPVワクチンを接種することが望ましいとされています。また、HPVワクチンはすべてのタイプのHPV感染を予防できるわけではないため、HPV接種後も定期的に子宮頸がん検診を受けることが大切です。さまざま病気をカバーするHPVワクチンHPVワクチンというと子宮頸がん予防の印象が強いですが、それだけではないんですね。今回は、HPVワクチンは性感染症にも有効です、という話でした。あなたの身体を守るために、しっかりと頭に入れておいてくださいね。もちろん、性感染症予防の基本であるコンドームの着用もお忘れなく。ライター草案助産師:MellowingCokeめい(MOREDOOR編集部/イラスト:性教育いらすと)
2023年07月05日登場人物■ほにゅ:2018年2月生まれ。泣くのが得意な男の子。薄毛。飽き性。笑顔で母をノックアウトできる。■ねむ:2020年7月生まれ。よく寝る女の子。■つぶみ:ほにゅ&ねむの母。すぐムリって言う。一応一生懸命取り組む。■ぺー:ほにゅ&ねむの父。効率的に動きまくる。優しい。声がでかい。つれ去りダンス。編集後記インフルエンザにかかってしまい寝込むほにゅくん(5歳)の看病をしていたつぶみさん。そこへ元気いっぱいでご機嫌なねむちゃん(2歳)がひょっこり登場!焦るつぶみにさんに対して、言葉を発することなく「さそう踊り」でねむちゃんをいざなう神パパなのでした(笑)。「おいで!」「こっちよ」と呼んで連れ戻しそうになるところですが、寝ているほにゅくんを起こすことなく、踊りで興味をひきつけてつれ去るとはお見事です!いざというときのために覚えておきたいですね。ねむちゃんがパパの動きをきちんとマネしながら、ついていくところにもご注目ください(笑)。ままのて編集部つぶみさんの二人目妊娠のマンガはこちらままのて公式SNSアカウントままのてのTwitter・Instagramをフォローすると、最新マンガの更新情報をご確認いただけます。ぜひフォローしてください!つぶみさんが描く漫画が動画になりました!ままのてで大人気の育児漫画が動画でも楽しめるようになりました。今後もつぶみさんの漫画動画を随時更新していく予定です。その他の育児漫画や育児に関するお役立ち情報、生活の知恵がたくさん配信されていますよ。どの動画にも字幕が付いているので、赤ちゃんや子どもが寝ているときでも音声なしで楽しんでいただけます。ぜひチャンネル登録してみてくださいね。過去のエピソード著者情報
2023年02月22日全国の小中学校でインフルエンザによる学級閉鎖が相次ぎ、3年ぶりに大流行が懸念されている。インフルエンザは子供や高齢者、基礎疾患を持つ人は悪化しやすい。そんななか、インフルエンザ撃退に効果があるとされるのが、紅茶だ。三井農林お茶科学研究所は、紅茶にはインフルエンザを無力化(細胞への感染を阻止)する働きがあると発表した。風邪にいいとされる乳酸菌飲料、ビタミンC飲料はウイルスを無力化する能力は低めというデータがある一方、濃いめの紅茶は飲んで15秒で効果があるとの報告も。これについて栄養士で食のアドバイザーである成田和子さんは語る。「緑茶に含まれるカテキンは、紅茶として酸化発酵すると、それ同士が結合して新たなポリフェノール成分・テアフラビンとなります。これがインフルエンザに有効なのです」ちなみに、三井農林お茶科学研究所で実施した試験(試験管)では、紅茶にはインフルエンザウイルスを30秒間で99・96%無力化する効果があることがわかった。そして、飲み物の飲用習慣とインフルエンザ発病に関するアンケート(369人に実施)では、紅茶の飲用頻度が高いほど、インフルエンザ発病率が低いという結果も出ているのだ。■紅茶のテアフラビンにウイルスが細胞に吸着する力を奪う作用が「インフルエンザウイルスの表面は突起状のタンパク質で覆われています。ヒトに感染するとき、突起が呼吸器粘膜の表面に吸着、侵入するのです。紅茶のテアフラビンはこの突起に付着し、ウイルスが細胞に吸着する能力を奪う作用が強いため、ウイルス感染を阻害し、無力化すると考えられます」(成田さん、以下同)驚きの紅茶パワーだが、これにしょうがをプラスすればダブルでパワーを発揮する。「しょうがに含まれるジンゲロールも抗ウイルス効果の高い成分。ジンゲロールはウイルス感染時に粘膜上皮細胞を刺激してインターフェロンを生産し、自然免疫系を活性化させる働きがあります。さらに、胃腸の粘膜を刺激して血流を促し、体の熱を作り出す作用も。しょうが紅茶にすれば、インフルエンザと冷えに大きな効果があるでしょう」紅茶にしょうがパウダーや乾燥しょうが(砂糖漬けでもよい)を少量入れて飲むだけでOKだ。この冬はこれで家族を守ろう!
2023年01月27日インフルエンザなどの感染症に負けないために、日ごろから栄養のある食生活を心がけ、免疫力をつけておきたいところ。美容アンチエイジング専門医で予防医学や栄養学に長ける黒田愛美先生によると「免疫力を高めるための食事のポイントは、(1)ビタミン、ミネラル、たんぱく質などの栄養をバランスよく取る。(2)腸内環境を整える食材を選ぶ。(3)抗酸化力の高い食材を選ぶ」の3つになるそう。そこで、身近な食材で黒田先生がおすすめするベスト3を挙げてもらった。【1位】サケ免疫力アップに必要な栄養素の宝庫「ビタミンDが豊富なうえに、そのほかのビタミンバランスにもすぐれた食材。これひとつでタンパク質や抗酸化作用のあるアスタキサンチンまで摂取できます。また、皮にはビタミン、ミネラルだけでなく、コラーゲンや免疫に役立つEPAなどの栄養があるので残さず食べて」【2位】納豆毎日手軽に摂取できる腸活食材「腸内環境を整える作用のほか、タンパク質やビタミンなどの栄養素も含みます。納豆特有の善玉菌である納豆菌は熱に強く、加熱調理しても生きたまま腸に届いて乳酸菌の働きをサポート。大豆の皮を取り除いて作られるひきわり納豆は、粒納豆よりも消化がよく、おすすめです」【3位】ブロッコリー&ブロッコリースプラウト豊富なビタミンCで免疫力を強化「ビタミンCがたっぷりなだけでなく、ビタミンDの吸収を高めてくれる効果も。ビタミンCは水溶性のため、ゆでずに蒸すか、電子レンジで加熱する、もしくは汁ごと食べられるスープなどに。ただし、ブロッコリースプラウトは生食で。消化吸収がされにくいので細かく切って食べましょう」どの食材も1年を通して手に入るものばかりなので心強い。さらに、玉ねぎ、きのこ、パプリカ、キウイなどもいいとのこと。そこで、最後に1位のサケと玉ねぎ、キウイを使った手軽なレンチンレシピをご紹介。おいしく食べて元気に冬を乗り切ろう!■玉ねぎ入りサケ団子のキウイだれ【材料】2人分生サケ…1切れ<A>玉ねぎ(みじん切り)…1/8個片栗粉…大さじ2塩、こしょう…各適量<B>グリーンキウイ(すりおろす)…1個レモン汁…大さじ1白だし…小さじ1にんにく(すりおろす)…1/2片塩、こしょう…各適量【作り方】(1)サケは皮と骨を取り、包丁で叩く。ボウルに入れて<A>を加え粘りが出るまで混ぜる。(2)(1)をスプーンで丸めて耐熱皿に並べ、電子レンジ600Wで2分加熱する。(3)皿に盛り、混ぜ合わせた<B>をかける。
2022年12月12日助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが、秋冬に流行するインフルエンザについて教えてくれました。子どもがかかった時の受診のタイミングや、市販のお薬を飲ませてもよいの?など、対処法にお悩みのママやパパはぜひ参考にしてくださいね。インフルエンザが流行する時期になりました。インフルエンザにかかった乳幼児は、重症化することもあり受診のタイミングやおうちでの看病は悩むことが多いかと思います。そこで今回は、受診のタイミングや家で看るポイントなどについてお話ししていきます。 インフルエンザ感染時の受診のタイミングは?一般的に、風邪は様々なウイルスによって起こりますが、普通の風邪の多くは、のどの痛み、鼻汁、くしゃみや咳等の症状が中心で、全身症状はあまり見られません。発熱もインフルエンザほど高くなく、重症化することはあまりありません。一方、インフルエンザの主な症状には発熱があります。特徴としては、40度近い高熱が出ることがあります。その他にも頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感等の症状が比較的急速に現れるのが特徴です。 インフルエンザは発熱してから、12時間以上経過した後の検査が望ましいとされています。あまり早すぎると、ウイルス数が少ないために、陰性にでてしまうことがあります。ただし、発症後48時間以上経過すると、抗インフルエンザ薬の効能が下がるといわれています。できるだけ12時間以上48時間以内に検査を受けるようにしてください。 また、家族内にすでにインフルエンザ感染者がいる場合には、感染している可能性が高いため早めの受診でも良いかもしれません。受診前に一度かかりつけ医に相談してみましょう。インフルエンザにかかった時の子どもの治療法は?インフルエンザはワクチンがあり、日本小児科学会では生後6ヶ月から接種可能とし、13歳未満については2〜4週間をあけての2回接種を推奨しています。ワクチン接種をしても必ずしもかからないわけではないのですが、重症化を予防できるとされています。子どものインフルエンザは、小児科医によっては自然治癒を待つこともあります。 インフルエンザの薬には、タミフル(粉薬、カプセル)、リレンザ、イナビル等がありますが、リレンザやイナビルは吸引タイプのため、小さい子どもには服用が難しいケースが多いので、タミフルの粉薬が処方されるケースが多いようです。薬の効能は、インフルエンザ発症後からの時間や症状によって異なるため、使用するかしないかは医療機関の判断で決まります。 解熱剤に関しては、市販薬などで自己判断せずに処方された薬を指示通りのタイミングで使用するようにしてください。 再度受診するべき?家で看る時のポイントは?時間外でもすぐに受診を!①痙攣②呼びかけても反応しない、ぐったりしている(意識障害)③呼吸が苦しそう④顔色が青白い、土色、唇が紫色⑤水分を摂れずに脱水症状がみられる(半日以上排尿がない)⑥(幼児であれば)暴れる、意味不明な言動がみられる ※これ以外でも様子がおかしいと思ったら受診を! 一度、受診した方がいい症状①元気はあるが熱が3日間下がらない②唇や肌が乾燥している③排尿量が少ない 家で様子をみて良い場合①元気がある②熱が下がってきた③食欲がある④水分をしっかり摂れている まとめ乳幼児は発熱があっても、元気に動き回っていることが多いです。自分で不調を訴えられない為に、気づかないうちに急に悪化することもあります。いつもと違うなという様子があれば、注意深くみていくことが大切です。 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援。訪問時の相談は多岐にわたり、おむつなし育児アドバイザーとしてトイレトレーニングなどの相談も。一児の母。
2022年11月10日10年前のインフルエンザの流行期、夫が突然40度の発熱! しかしそれはインフルエンザではなく、今まで聞いたことのない病気だったのです。原因不明と言われるこの病気の名前は「成人スチル病」 。今回は、病名が判明するまでの過酷な日々と、心身ともに疲れ果てた看病の体験をお話しします。★関連記事:夫の軟骨に腫瘍が。神経まひも残り病気も進行する中、私が願うこととは【体験談】いきなり41度の発熱!今から10年前、夫と私が35歳のときの話です。当時インフルエンザが大流行中だったので、夫婦で「そろそろワクチンを打ったほうがいいかな?」 と話していました。そんな夫婦の会話をあざ笑うかのように、その日の夜に夫が「寒気がする……」 と言いだしたのです。熱を測ってみると、なんと41度! 「こりゃインフルエンザだな」 とは思っていたものの、あまりにも夫がしんどそうだったので、夜間の救急医療機関を受診することにしました。病院でインフルエンザの検査をすると、結果は陰性。翌日の診療時間中に再度詳しい検査をすることになり、夜間の診察は終わりました。しかも「熱の原因がわからないから解熱剤は出せない」と言われ、その日は薬を処方されることもなく病院を後にしたのです。帰宅後、頭痛と腰痛を訴え、嘔吐する夫。しかし解熱剤もないので、保冷剤でおでこや脇の下を冷やしながら、夜が明けるのをひたすら待ちました。ふと夫の首元を見ると、リンパの部分が腫れていたのを覚えています。日替わりでさまざまな検査をした結果…翌日、意識ももうろうとする夫を連れて総合病院へ行きました。最初に医師が下した診断は伝染性単核球症の疑い 。その後即入院となり、抗生剤の点滴が開始されました。点滴をしながら血液検査、CT検査、胸部X線検査、尿検査を実施。しかし、血液検査では炎症反応と肝機能数値が高いものの、他の検査はまったく異常なしでした。この間も夫の熱は38~40度をいったりきたりでかなりつらそうでした。入院2日目、ウイルス検査はすべて抗体ありの結果が出たため、「ウイルス性の感染症の可能性は消えた」 と主治医に言われました。その後、結核菌の感染を調べるツベルクリン反応、悪性腫瘍検査、HIV検査、と日替わりでさまざまな検査がおこなわれたのですが、すべて結果は陰性。とにかく早く原因が判明してほしい、と祈るような気持ちでした。そして入院から3日目、こう原病に詳しい先生の診察を受け、ついに病名がはっきりしました。夫の疾患は「9割の確率で成人スチル病だろう」 とのこと。先生いわく「成人スチル病は、発熱や関節痛、発疹などの症状が見られる。発熱の原因として考えられる疾患をすべて除外して初めて診断できる病気」 とのことでした。治療がスタートし、夫は回復したものの…病名もはっきりしたので、1日40mgのステロイド内服薬「プレドニン」 を服用することになった夫。治療を開始するにあたり主治医から、ステロイド治療の副作用についての説明がありました。主な副作用は、免疫力の低下、食欲増進、うつ症状など。病室は大部屋から個室へ移動となり、家族以外は面会謝絶。私も病室に入るときは、マスクを着用することになりました。ステロイド治療を始めてから5日後。血液検査の結果、炎症反応も順調に下がっていたので2週間に5mgのペースで減薬していくことになりました。薬をゆっくり減らしていく理由は、量を減らすペースが早いと、症状が再発する恐れがあるからだそうです。ステロイド治療を始めてからおよそ1カ月で症状は改善。自宅療養できるまでになりました。「ようやく良くなった……」 とホッとしたのもつかの間。自宅療養開始から数週間たつと、夫が精神的に不安定になってきました。ささいなことで激怒したり、「俺なんかもう必要のない人間だ」 と泣き出したり。かと思えば、深夜にネット通販で「探偵グッズ」 「昭和のテレビゲームカセット」 など、明らかに不要なものを次々と注文したり。思い余って主治医に相談すると、「ステロイド誘起性うつ病だろう」 とのこと。「あまりに症状がひどいのなら安定剤を出しますよ」 と言われましたが、夫がかたくなに拒否したので薬の処方はされませんでした。その後、薬の減量と共に次第に元の夫に戻り、安心したのを覚えています。自宅療養から2カ月後、夫は仕事に復帰し、半年程度でステロイド治療も終了しました。しかし、成人スチル病は国指定の難病。夫の成人スチル病発症から2年後に妊娠・出産したのですが、子どもの学資保険に夫名義で加入しようとしたら、「成人スチル病の既往歴があるから」 と加入を断られてしまいました。また、成人スチル病を発症した人のうち、約半数の人が再発を繰り返すとのこと。あれから10年、幸いにも夫は再発していませんが、今でも風邪をひいて発熱すると、「もしかして……」 とドキッとしてしまいます。まとめある日、夫が突然発症した「成人スチル病」という難病。検査結果が出るまでの不安な日々と、ステロイド治療が始まってからの過酷な毎日は本当につらいものでした。しかし、一番しんどかったのは、病気を発症した夫。どうか今後再発することなく元気に過ごしてほしいと願っています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)東京女子医科大学医学部卒業。米沢市立病院入職後、再び東京女子医科大学に戻り、専門医を取得。同大学産婦人科に入局し産婦人科医として働きつつ、性科学を学び、また東京女子医科大学東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。2019年1月に地元山形県米沢市にて、こまがた医院を開業。著者/もりはなこ(46歳)高齢出産した娘の育児に毎日奮闘しつつ、迫りくる更年期の陰に怯えるアラフィフです。
2022年10月15日新型コロナウイルス対策を助言する厚生労働省の専門家組織「アドバイザリーボード」は9月21日、全国の新規感染者数に関して「(第6波のピークだった)2月を下回った」との見解を発表。さらに政府は9月7日から、入国者数の上限を1日2万人から5万人に引き上げ、添乗員がいないツアー客の受け入れも再開した。着々と自粛ムードが解禁されつつあるが、きくち総合診療クリニック院長の菊池大和先生は、新型コロナウイルスの感染拡大について、こう警鐘を鳴らす。「現在、新規感染者数は減少しつつありますが、この冬は新型コロナウイルスの第8波が襲ってくるでしょう。コロナの流行時期は昨年とほぼ同様に、気温が下がることで換気の機会が減少し、空気が乾燥する12月の終わりから1月にかけて感染者数が急増することが予想されます」さらに、朝倉医師会病院感染症専門医の佐藤留美先生はインフルエンザの流行にも危機感を募らせている。「毎年、インフルエンザの流行予測の目安となる南半球のオーストラリアでは今夏、例年よりも早くインフルエンザの流行が始まりました。そしてコロナ禍以降、インフルエンザの流行は世界的に見てもほとんどありませんでしたが、今年のオーストラリアではコロナ前の過去5年間の平均を大きく上回る感染爆発が起こったのです。日本でもコロナ禍以降、インフルエンザの流行はほとんどなく、集団免疫がかなり落ちています。オーストラリアの結果も踏まえると、今年はインフルエンザと新型コロナウイルスの同時流行は避けられないでしょう」政府も今冬の新型コロナウイルスとインフルエンザの同時流行を懸念している。そんななか、インフルエンザの予防接種が10月1日から全国で開始される。同時に、これまで60歳以上、基礎疾患のある人、感染リスクの高い医療従事者だけに限られていたコロナワクチン4回目接種の対象者が、9月20日から「3回目を終えて5カ月以上経過した12歳以上」に拡大された。さらに当初、コロナワクチンは「ほかのワクチンとの同時接種は行わず、接種間隔を13日以上おく」という方針だったが、政府はインフルエンザワクチンに限り、接種間隔の規定を廃止し、“同時接種”を解禁したのだ。同時接種とは2種類のワクチンを同時に打つこと。片方の腕に2本打つか、両腕に1本ずつ打つか決まりはないが、後者が一般的だという。2種類のワクチンを同時に体内に入れることに不安もあるが……。政府は、米国の新型コロナウイルスとインフルエンザのワクチン同時接種に関する研究結果をもとに「インフルエンザワクチンに限っては安全性や有効性に問題はない」として容認した。しかし、政府の決定に菊池先生は次のように苦言を呈する。「副反応が出る人と出ない人の個人差を考慮すると、海外のデータだけを論拠に同時接種が安全と判断するのは早急です」■痛みが増し、全身の倦怠感が強く出ることも佐藤先生もワクチンは感染予防に効果的であるが、同時接種はリスクが高いと危険性を指摘。「コロナワクチンとインフルエンザワクチンの同時接種によって、接種後の副反応がひどくなる可能性があります。接種部分の痛みが増し、これまで以上に全身の倦怠感が強く出ることも考えられるのです」菊池先生のクリニックでも同時接種は行わないとしている。「やはり同時接種後の副反応がどう出るかわからない怖さがあります。個別接種では副反応の熱が38度だったのが、同時接種で40度になるという可能性も十分考えられるでしょう。また同時に打つと、副反応が出た場合、どちらのワクチンによるものなのかわからず対処が難しくなる恐れも。私自身、コロナワクチンだけを打った場合でも副反応で高熱が出るため、同時接種は避けます」では実際、インフルエンザワクチンとコロナワクチンを打つ場合、どのくらいの間隔を空けるべきなのか。「ワクチン接種による副反応のほとんどは1週間程度で治まるため、1つのワクチンを打ったあと、次にワクチンを打つのは、1週間は空けるのがよいでしょう」(菊池先生)同時接種でなければコロナワクチンとインフルエンザワクチンで接種する腕を変える必要はないと佐藤先生は提言。「コロナワクチンは筋肉注射、インフルエンザワクチンは皮下注射であり、接種部位も多少異なるため、1週間の間隔を空けるのならば同じ腕で全く問題ありません。成分が血液中に入れば同じですから、同じ腕に打ったからといって副反応が強くなったり、ワクチンの効果が変わったりすることもありません。接種後の副反応で、腕を上げるのが痛いなど日常生活への支障を考えれば、利き腕でないほうに打つのがいいでしょう」今後の流行に備えてインフルエンザワクチンの接種は11月までに終わらせるのがベストだという。「どちらのワクチンも免疫がつくまで2週間かかります。毎冬、日本のインフルエンザの流行は12月から3月にかけてですが、オーストラリアの状況を見ても、例年よりも早い感染拡大が考えられます。10月の接種開始から遅くても11月末までには、コロナとインフルの2つのワクチン接種が完了していることを推奨します」(佐藤先生)同時流行が懸念されるなか、コロナとインフルのワクチン接種には余裕をもったスケジュールで備えよう。
2022年09月29日全国的に新型コロナウイルスの感染者数がピークアウトに向かいつつあるなか、衝撃的なニュースが届いた。都内にあるクリニックの院長が新型コロナのワクチン接種を“偽造”していたのだ。9月12日、警視庁は東京都北区にある「王子北口内科クリニック」の院長で医師の船木威徳容疑者(51)を詐欺と公電磁的記録不正作出・同供用容疑で逮捕したと発表。各メディアによると、船木容疑者は昨年8月から9月に、ワクチン未接種の札幌市の知人家族3人の虚偽の接種記録を作成し、国の記録システムに“ワクチン接種済み”として虚偽登録。ワクチンの打ち手に自治体から支払われる接種委託料をだまし取った疑いで、取り調べに対して容疑を認めている。「船木容疑者はかねて新型コロナのワクチン接種に反対していました。同じくワクチンの効果に懐疑的だった知人家族3人は、日常生活を送る上では“接種したことにする方がメリットがある”ということで、投資セミナーを通じて知り合った船木容疑者のもとで接種を偽装したといいます。また王子北口内科クリニックで、昨年7月から13都道府県の約230人がワクチンを接種した記録があり、このうち約7割は東京都北区外に在住しているそうです」(医療ジャーナリスト)新型コロナのワクチン接種の信頼性を大きく揺るがす今回の事件。実は本誌に同クリニック関係者から内部告発が寄せられ、昨年末からこの問題を追っていた。内部告発者は“偽装接種”の実態について明かす。「昨年夏頃から、北口内科クリニックでワクチン接種をしたいという人が全国の都道府県から来るようになったそうです。流れとしては、船木容疑者が指定した日時に偽装接種を希望する人が来院。家族の分も偽装接種をする場合は、代表者一人だけがきて、手続きをしていたといいます。そして、船木容疑者しかいない診察室に行き、接種1回目、2回目の証明シールを受け取り帰っていったそうです」今年1月下旬、偽装接種について本誌は船木容疑者宛てにクリニックへ質問状を送付。すると、船木容疑者からFAXで「記載された内容は、一切事実でないことを申し上げます」と返答があった。ワクチン接種だけでなく、質問にまで“ウソ”をついていた船木容疑者。医療を冒涜するような行為はあまりにも重い。
2022年09月15日眉間のシワが気になり始めたアラフィフ主婦のへそさんのマンガを紹介します。近所の皮膚科で帯状疱疹のワクチン接種の予約の電話をしたへそさん。しかし、その病院では接種まで時間が空いてしまうとのことで接種を見送ることに。新しい病院を探しているへそさんは……。※2021年のお話です。★関連記事:「ちょっと待った!」帯状疱疹のワクチン接種をストップした理由は #アラフィフ主婦ちゃんねる 13こんにちは。アラフィフ主婦のへそと申します。帯状疱疹のワクチンを接種しようと思い、近所の皮膚科へ問い合わせをしました。翌週に予約できるとのことでお願いしようと思ったのですが、新型コロナウイルスのワクチンを打っていたのでそのことを言うと1カ月は間を空けるようにとのことでした。調べたら2週間空ければ帯状疱疹のワクチンは打てるとのことでなんだかモヤモヤ。値段も1万円して、相場より高かったこともあり、別の病院を探すことにしました。次に見つけた病院は住んでいる所の隣の駅にある病院でした。そこでは帯状疱疹のワクチンでも、シングリックスというワクチンを使用していました。シングリックスというのは不活性化のワクチンで、筋肉注射で接種するワクチン。接種回数は2回で発生予防率は97%以上になるそう。でも、私はビケンというもう1つのワクチンを接種したいと考えていました。そちらは生ワクチンを皮下注射するもので接種回数も1回で済むものでした。発生予防率は50〜60%くらいですが、ワクチンの効果が切れることにまた打てばいいかな思っていました。ビケンの値段はなんと7500円! 最寄りの皮膚科はどちらのワクチンかわかりませんが、1万円になると言われていました。取り寄せになるが接種できるとのことだったので、そこの病院でお願いすることにしました。病院によって値段が違いすぎだろ〜と思っていたら、まさかの家から徒歩5分の内科で7000円で接種できることが判明。リサーチ不足でした……。ー--------------病院選びにおいて医療費も大事なポイントですよね。皆さんは何を1番に考えて病院を選んでいますか?※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。★関連記事:「いいお父さんになりそう」そう思ったものの酔った夫を見ていると… #デブス女の修羅場 33★関連記事:「さ、さぶっ…!」こんなの初めて…全身麻酔の副作用で激しい震えが #子宮頸がんゆる闘病記 22★関連記事:「もしかして新型コロナ?」体調不良とおなかの違和感がずっと続いて… #大腸がんらしい 1著者/へそ(52歳)バツイチ再婚同士の夫と2人暮らし。最近の悩みは眉間のしわ。ブログ「おそがいチャンネル」にて日々の気付きを絵日記にしてつづっている。
2022年09月11日今月19日からオミクロン株対応ワクチン約3000万回分が全国の自治体に配送される。「オミクロン株の派生型であるBA.1をもとに開発されたワクチンですが、現在猛威を振るっているBA.5に対しても、一定程度の効果があると期待されています」(医療ジャーナリスト)いま接種が行われているワクチンは従来株をもとに開発したもの。開発当初は「有効率94%」などといわれていたが、ワクチンが変異を繰り返すうちに効果が薄れてしまった。イギリス健康安全保障庁の資料によると、ファイザー製とモデルナ製の“現行ワクチン”のオミクロン株に対する発症予防効果は、3回目接種から2〜4週間後には60〜75%程度に。20週以降はその効果がほぼ見られなくなるまで低下したというデータもあるという。一方、新たに開発されたオミクロン株対応ワクチンは、モデルナ製で従来ワクチンの1.7倍、ファイザー製で1.56〜1.97倍のオミクロン株に対する中和抗体が作られるという。■60歳未満も4回目の接種が始まる可能性が高い医療ガバナンス研究所理事長で内科医の上昌広さんはワクチンに期待している。「まだ大規模な臨床データに乏しいですが、現行ワクチンより感染予防効果や発症予防効果は高いようです。重症化予防に関しては現行ワクチンでも満足いく結果ですが、新ワクチンは同等以上になるとみられます」当初、新ワクチンは高齢者らを対象とした4回目接種で優先的に使用されるという。しかし、諸外国では冬の流行時期にさらなる追加接種を検討しており、日本でも4回目(60歳未満の成人)、5回目(60歳以上の高齢者など)接種が開始されるようになると、上さんは予想する。「はしかや天然痘は1回のワクチンで強い免疫ができますが、変異を重ねる新型コロナはインフルエンザ同様、何度もワクチン接種を繰り返していく必要があります。少なくとも今年、来年くらいまでは、年1〜2回のワクチン接種が必要になるでしょう」■接種時期は11月以降がベスト60歳未満の人や、すでに4回目を接種した60歳以上の人は、オミクロン株対応ワクチンを直ちに接種することはできないが、少し遅れても問題はないと上さんはいう。「東京などでは7月末から8月初旬にかけて感染がピークアウトしており、9月中に収束が見込まれています。たとえばインフルエンザは12〜1月が流行期のため、10月くらいからワクチン接種が始まります。これまでの傾向から、新型コロナは春に小さな流行があり、夏と冬に大流行を迎えています。夏よりも大きな流行となる冬は、12月末から2月くらいに感染者が増えるとみられます。逆算すると、接種時期は11月以降がベストです」(上さん)8月31日、日本医師会の釜萢常任理事は、コロナとインフルエンザのワクチンを同時に接種できるようにするべきだと提案している。もちろん、ワクチンを未接種な人はただちに接種すべき。「オミクロン株が軽症で済む可能性が高いといっても、まったく抗体がない人は症状が重くなる可能性があります。ワクチンを1回も接種していない人は早急に接種しましょう」(上さん)前出の五藤さんが補足する。「現行ワクチンでも重症化予防には効果が十分あります。とくに60歳以上の高齢者、60歳未満でも基礎疾患をお持ちの方、またそのご家族は“空白期間”がないよう、接種券が届いたら速やかに接種しておくと安心です」
2022年09月09日