糖質オフ、脂質オフ、食事制限しているのに体重が減らない……とお悩みのあなた!ガッツリ食べたほうがいい時期かもしれません!「チートデイ」を取り入れて、いわゆる「停滞期」を乗り切りましょう!「食事制限によるダイエットは、その種類を問わず、長く続けていると体重が思うように減らなくなる時期がやってきます。いわゆる『停滞期』ですが、これを“爆食い”によって解消することができるのです」そう教えてくれたのは、スポーツドクターとしてダイエットやボディメイクに詳しい栗原隆先生。ダイエット中に爆食い?にわかには信じがたい話だが、そのメカニズムをうかがった。「停滞期は、人間の体に備わっている『ホメオスタシス』という機能によって起こります。たとえば、熱を持った体温を下げるために汗をかく、走って酸欠になった体内に酸素を取り入れようと呼吸が荒くなるなど、生命を維持するために自動的に働くシステムです。長期間、食事制限を続けている場合もこの機能が働き、脳が『飢餓状態に入った!』と判断するため、少ないカロリーでも生命が維持できるよう節約モードに入るのです。つまり、制限しているにもかかわらず、それでやりくりできる体になる=少ない摂取カロリーがいつしか適正量になってしまう。だから、体重がそれ以上減らなくなるのです。これを解消するには、『飢餓状態じゃないよ、どんどん代謝しても大丈夫だよ』と脳に認識させる必要があります。そこで、一時的に爆食いするわけです。これを『チートデイ』と呼びますが、“チート”とは“だます”の意。脳をだまし、節約モードを解いて、再び体重が減るように仕向けるのです」(栗原先生)とはいえ、どんなものでも食べていいのだろうか。「チートデイは1日3食、好きなものを食べてかまいません。食物繊維→タンパク質→脂質→糖質など、ふだん“食べ順”を意識している人も多いと思いますが、それすらしなくてOKです。ただし、1日だけ。何日も続けては逆効果ですし、当然のことながら、停滞期に入っていなければただの暴飲暴食で、太る一方です。間隔は、少なくとも1週間はあける必要があります。私自身にも経験がありますが、定番メニューはステーキ、パスタ、ラーメン、ハンバーガー、すしで、ステーキなら800gほど食べます。ただし、1日だけ。何日も続けては逆効果ですし、当然のことながら、停滞期に入っていなければただの暴飲暴食で、太る一方です。間隔は、少なくとも1週間はあける必要があります。気をつけたいのは、お酒。アルコールは代謝をつかさどる筋肉を分解してしまうので、ビールなら500ミリリットル、日本酒なら1合程度にとどめましょう。醸造酒、蒸留酒など、その種類は問いません」(栗原先生)メカニズムを知ったところで、チートデイによってダイエットを成功させた2人の女性の体験談を紹介。【ケース1】リリーさん「私がやせたのは“プチチート”のおかげ。糖質に対する恐怖心もなくなりました!」ダイエットインストラクターであり、人気インスタグラマーでもあるリリーさんがボディメイクを始めたのは2017年。当時は159センチ、58キログラム、体脂肪32%で、特におなかまわりがすごかったとか。「パーソナルトレーナーについて筋トレと、比較的厳しい糖質オフを始めました。体重も体脂肪も順調に減っていきましたが、1カ月半たったころ、プチ停滞期に陥って。トレーナーに相談すると『炭水化物を入れてみたら?』と指導され、ごはんやパンを食べるようにしたら、再び数字が減り始めたんです。まさか!でした」(リリーさん)それでも、簡単なダイエットに挑戦してはつらくてやめる、を繰り返し、体脂肪にいたっては28%が限界だった。それが、たった2年で体重も体脂肪もマイナス10を記録したという。「糖質が怖くなくなったので、ふだんから自然とバランスよく食べられるようになったのが大きいですね。ここ1年は筋トレも行っていませんが、リバウンドもなく、ボディラインをキープできています。チートデイのおかげで糖質についての正しい知識がつき、今の私があると思っています。だから、糖質制限するだけのダイエットはおすすめしません」(リリーさん)【ケース2】玉城なつみさん(DIETA)「代謝が戻って体重が落ち始めると、気持ちにも余裕が出て前向きになれます!」パーソナルトレーナーとして活躍する玉城なつみさんも、みずからチートデイを取り入れている。「コンテストに向けてボディメイクをするとき、停滞期がこないよう、あらかじめ2カ月に1度の頻度で行っています。代謝が戻って体重が減り、トレーニングのパフォーマンスも上がりますし、気持ちに余裕が出てくるんです」(玉城さん)その経験から、指導者としてもチートデイをすすめている。「体重の減りが悪くなってきたり、疲れを感じてきているとき、脂質制限中の人には脂質を、糖質制限中の人には糖質を、ふだん制限しているものをすすめると、変化が表れます。ただし、チートデイがドカ食いのきっかけになってしまわないよう、計画性は重要です」(玉城さん)
2019年09月20日ダイエットをしているのに体重が減らなくなってきた——そんなときは、いっそのことガッツリ食べたほうがやせるんです!「そんなおいしい話、ある?」と半信半疑のあなたも、最近話題の「チートデイ」を取り入れて、いわゆる「停滞期」を乗り切りましょう!「食事制限によるダイエットは、その種類を問わず、長く続けていると体重が思うように減らなくなる時期がやってきます。いわゆる『停滞期』ですが、これを“爆食い”によって解消することができるのです」そう教えてくれたのは、スポーツドクターとしてダイエットやボディメイクに詳しい栗原隆先生。ダイエット中に爆食い?にわかには信じがたい話だが、そのメカニズムをうかがった。「停滞期は、人間の体に備わっている『ホメオスタシス』という機能によって起こります。たとえば、熱を持った体温を下げるために汗をかく、走って酸欠になった体内に酸素を取り入れようと呼吸が荒くなるなど、生命を維持するために自動的に働くシステムです。長期間、食事制限を続けている場合もこの機能が働き、脳が『飢餓状態に入った!』と判断するため、少ないカロリーでも生命が維持できるよう節約モードに入るのです。つまり、制限しているにもかかわらず、それでやりくりできる体になる=少ない摂取カロリーがいつしか適正量になってしまう。だから、体重がそれ以上減らなくなるのです。これを解消するには、『飢餓状態じゃないよ、どんどん代謝しても大丈夫だよ』と脳に認識させる必要があります。そこで、一時的に爆食いするわけです。これを『チートデイ』と呼びますが、“チート”とは“だます”の意。脳をだまし、節約モードを解いて、再び体重が減るように仕向けるのです」(栗原先生・以下同)「チートデイ」を設けることには、もうひとつ利点があるという。「食べたいものを我慢してストレスがたまると、『コルチゾール』という副腎皮質ホルモンが増え、脂肪をため込みやすい体になり、かえって太ってしまいます。だから、定期的にストレスを解放する意味でも有効なのです」とはいえ、どんなものでも食べていいのだろうか。「チートデイは1日3食、好きなものを食べてかまいません。食物繊維→タンパク質→脂質→糖質など、ふだん“食べ順”を意識している人も多いと思いますが、それすらしなくてOKです。ただし、1日だけ。何日も続けては逆効果ですし、当然のことながら、停滞期に入っていなければただの暴飲暴食で、太る一方です。間隔は、少なくとも1週間はあける必要があります。私自身にも経験がありますが、定番メニューはステーキ、パスタ、ラーメン、ハンバーガー、すしで、ステーキなら800gほど食べます」「チートデイ」の爆食いには、ダイエットで不足した栄養を補給する意味もあるそう。また、何を食べてもOKとはいえ、せっかくなら減量効果が上がるものを選びたいところ。栗原先生おすすめの栄養素は次のとおり。【タンパク質】食後、食べたものを消化・吸収・運搬するために使うエネルギーを「食事誘発性熱産生」といい、タンパク質はこの数値がダントツに高い。すしや赤身のステーキがおすすめ。【糖質】ダイエット時にいちばん制限されやすいのが糖質。チートデイでは、ふだん抜いているものほど食べると効果が上がるので、主食となる炭水化物やスイーツはその意味で効果大。【脂質】糖質と同様、ダイエット中は避けることの多い脂質。魚や肉の揚げ物などがおすすめで、酸化していない良質の油をとろう。ただし、油が多いスナック菓子は避けたほうがベター。【ビタミン・ミネラル】美しくやせるために、必要不可欠な栄養素。食事制限中に不足しがちで、摂取バランスも悪くなるので、いつもより意識的に食べたい。野菜や果物、海藻類、動物性の食品に多く含まれる。「ただし、1日だけ。何日も続けては逆効果ですし、当然のことながら、停滞期に入っていなければただの暴飲暴食で、太る一方です。間隔は、少なくとも1週間はあける必要があります。気をつけたいのは、お酒。アルコールは代謝をつかさどる筋肉を分解してしまうので、ビールなら500ミリリットル、日本酒なら1合程度にとどめましょう。醸造酒、蒸留酒など、その種類は問いません」
2019年09月20日