企画展「いきもののかたち ビュフェの“自然誌博物館”」が、静岡・クレマチスの丘のベルナール・ビュフェ美術館にて、2023年7月15日(土)から10月1日(日)まで開催される。ビュフェの目を通して生まれた“いきもののかたち”20世紀フランス具象画壇を代表する画家、ベルナール・ビュフェは、幼少期には虫が大好きな少年であった。画家を志したのも、自然科学の先生がビュフェの描いたトンボを褒めてくれたのがきっかけだという。そんな彼は、少年時代から好きだったトンボやチョウから、鳥、魚、カエルや哺乳類、骨格標本まで、様々な生きものを描いた。ビュフェが生きものを描く上で夢中になったのは、生きものたちの「かたち」。生きものを写実的に描くのではなく、それぞれのかたちの美しさ、おもしろさをビュフェならではの黒い線やデフォルメで誇張し、時には空想も交えて描き出した。企画展「いきもののかたち」では、そんな生きものたちのかたちに着目し描かれたユニークな作品の数々を紹介。さながら“自然誌博物館”と化した会場で、多彩な生きものの魅力と出会うことができる。ふじのくに地球環境史ミュージアムとのコラボもまた本展では、静岡県立の自然系博物館「ふじのくに地球環境史ミュージアム」とコラボレートし、様々な生きものたちの実物標本をビュフェの作品と共に展示。実物標本をじっくり観察し、ビュフェが生きものたちのどこに魅力を感じて描いたのか、新たな発見や驚きがありそうだ。展覧会概要企画展「いきもののかたち ビュフェの“自然誌博物館”」会期:2023年7月15日(土)~10月1日(日)会場:ベルナール・ビュフェ美術館 別館・企画展示室住所:静岡県駿東郡長泉町東野クレマチスの丘515-57開館時間:10:00~17:00(入館は閉館の30分前まで)休館日:水・木曜日入館料:大人 1,200円(1,100円)、高校・大学生 600円(500円)、中学生以下 無料※( )内は20名以上の団体割引料金。この料金で同時開催中の「“ビュフェ・スタイル”とは何か?」を観覧可【問い合わせ先】ベルナール・ビュフェ美術館TEL:055-986-1300
2023年06月15日ジェラート ピケ(gelato pique)から、アルフォンス・ミュシャとのコラボレーションライン「サラ ベルナール ミュシャ バイ ジェラート ピケ(Sarah Bernhardt Mucha by gelato piqu)」の新作ルームウェアが登場。2023年5月12日(金)より全国のジェラート ピケ店舗ほかにて販売する。ジェラート ピケから“ミュシャ”のルームウェア新作ドラマティックなデザインで人気を博す、ジェラート ピケとアルフォンス・ミュシャとのコラボレーションライン。第4弾となる今回は、ミュシャにとりわけインスピレーションを与え続けた「ファム・ファタル」宿命の美神、大女優サラ・ベルナールをデザインの根源にし、身にまとった瞬間に優雅な気分になれるようなルームウェアを展開する。百合の花をモチーフにしたワンピース中でもひときわ目を引くのが、サラのトレードマークともいえる百合の花をそのままプリントしたワンピース。サラ・ベルナールの女性像に合わせて、袖は華やかなパフスリーブで仕立てている。フリルが揺れるカーディガンアールヌーボー時代を彷彿とさせるフリルがアイキャッチなカーディガンは、さらりと羽織るだけでワンランク上のおうち時間に。百合の花が咲くキャミソール&ショートパンツ百合が胸元に咲き誇るオリジナルレースのキャミソールと、程よいボリューム感のあるショートパンツには、宝石や植物を用いるミュシャの作風を彷彿とさせるラメ糸がきらめく。サラ・ベルナールがモチーフの小物類小物類のラインナップにも注目。サラ・ベルナールを大胆にあしらったハンドタオルに加えて、ラインストーンが煌めく百合を象ったヘアクリップ、星のチャームが揺れるポーチなどが登場する。【詳細】サラ ベルナール ミュシャ バイ ジェラート ピケ発売日:2023年5月12日(金)取り扱い店舗:全国のジェラート ピケ店舗およびジェラート ピケオンラインストア、ウサギオンライン、スタイルヴォーチェ※オンラインは0:00より販売開始。価格例:・リリー柄カップインワンピース 9,790円・リリー柄カップインキャミソール 8,580円・リリー柄ショートパンツ 7,920円・フリルロングカーディガン 9,790円・リリー柄シフォンポーチ 4,290円・ハンドタオル 1,430円・リリーヘアクリップ 4,400円
2023年05月12日戦後のフランスで一世を風靡した画家、ベルナール・ビュフェの回顧展「ベルナール・ビュフェ回顧展 私が生きた時代」がBunkamura ザ・ミュージアムで2021年1月24日(日)まで開催されている。ビュフェ展 展示風景より1928年にフランスで生まれたビュフェは、硬質で太く鋭い輪郭線を特徴とする、ともすれば不穏な印象を与える画風で知られる。第二次世界大戦が終わりドイツからの占領から開放されたものの、これからの未来に不安と虚無感を抱えたフランス人の心を捉え、わずか19歳で最初の個展を開くに至る。展示風景より同時期、パリではサルトルの実存主義やカミュの不条理の思想が台頭していた。硬質なビュフェの画風は、それらの思想と呼応し、共感を覚える人々が続出、彼は若くして時代の寵児となったのだ。本展は、このビュフェの歩みを「時代」という言葉をキーワードに紐解いていく。ビュフェを取り巻く人物相関図パネルビュフェを語る上で欠かせない人物が、実業家にして文化人で、政治家とも密接なコネクションを持っていたピエール・ベルジェだった。社交的なベルジェは人付き合いが苦手なビュフェを様々な人々に紹介し、公私ともに手厚くサポートをしていた。19歳で個展を開けたのも彼の尽力にほかならない。しかし、妻となる女性、アナベルと出会ってしまったことでビュフェとベルジェとの関係は終焉を迎える。アナベルはモデルとしても活躍していた女性で、以降、彼はアナベルを対象として多くの作品を残すようになった。その後、ベルジェはイヴ・サン=ローラン青年と出会い、彼とともに世界的なファッションブランドを立ち上げている。挿絵本《人間の声》1957年 ドライポイントビュフェは人付き合いは苦手だったものの、ごく一部のクリエイターたちとは交流を持っていた。フランスの詩人、ジャン・コクトーのその一人。ビュフェは戯曲「人間の声」のための挿絵本を制作している。二人はかなり年が離れていたが、お互いを尊敬しあっていた。小説家のフランソワーズ・サガンもまた、ビュフェとアナベルの共通の友人であった。日本では、サガンの文庫本にビュフェの絵が表紙として起用されていたことでも知られている。ビュフェの作品を使ったサガンの文庫本展示風景よりビュフェの作品は、当時非常に注目を集めていたものの、抽象絵画が主流となりつつあったフランスの美術界では、具象絵画をひたむきに描き続けるビュフェの姿勢に批判が浴びせられることもあった。しかし、ビュフェは若干の画風の変遷はあったものの、生涯そのスタイルを貫いていく。1958年、大きな転機が訪れる。プライベートではビュフェはベルジェと別離し、アナベルと結婚。仕事においてはパリで開かれた大規模個展に10万人を動員。この大成功の年を境に、ビュフェはより力強い輪郭線を描くようになり、色彩は鮮やか、絵の具は厚塗り、カンヴァスのなかに激しさが増していく。描くモチーフも、植物や昆虫、動物などと拡大していった。展示風景より展示風景より表現を追求するビュフェは、彼の特徴であった輪郭線を廃し、写実的な絵画に取り組む時期もあった。個性的なビュフェの画風とは一線を画すこれらの作品からは、彼の卓越したデッサン力、構成力があることが見て取れる。ビュフェは1999年に自ら死を選ぶまで、自分の表現を貪欲に模索し続け、変遷を重ねていったのだ。展示風景より本店で展示されている作品は、すべてベルナール・ビュフェ美術館(静岡県三島市)が所蔵する80作品。ビュフェ美術館は、初期から晩年まで2000点を超えるビュフェ・コレクションを誇っている。このコレクションから厳選された作品でビュフェの人生を辿ることができる、非常に貴重な機会だ。力強い作品をぜひ見に行ってみよう。取材・文:浦島茂世【開催情報】11月21日(土)~2021年1月24日(日)、Bunkamura ザ・ミュージアムにて開催※2021年1月9日(土)以降の土日祝日に限り、オンラインによる入場日時予約が必要となる。詳細は公式HPにて確認を
2020年12月01日おとな向け映画ガイド今週の公開作品から、観れば納得の3本をご紹介します。ぴあ編集部 坂口英明20/11/8(日)イラストレーション:高松啓二今週のロードショー公開は29本(ライブビューイング、映画祭企画を除く)。かなりの多さです。全国100スクリーン規模以上で拡大公開される作品は『ドクター・デスの遺産-BLACK FILE-』『ホテルローヤル』『水上のフライト』『魔女見習いをさがして』の4本。中規模公開とミニシアター系の作品が25本です。その中から、3本を厳選し、ご紹介します。『シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!』『シラノ・ド・ベルジュラック』といえば、フランス演劇史上の名作。鼻が巨大で醜い剣客シラノの悲恋物語です。毎年、世界のどこかで演じられていて、例えば日本では、今年の12月に宝塚星組が公演しますし、英国ナショナル・シアターの最新公演も「ライブ・ビューイング」で上映されます。この映画は、作者であるエドモン・ロスタンが、この傑作劇を生み出だすまでの、色恋あり、ドタバタありのロマンチック・コメディです。1897年、瀟洒なベルエポック時代のパリ。売れない劇作家で詩人のエドモンに、名優コンスタン・コクランのための戯曲を書く仕事が舞い込みます。紹介してくれたのは、彼を唯一気にかけてくれていた大女優サラ・ベルナール。が、これから2時間後に脚本を持って行け、という無理難題!200年も前に実在したシラノ・ド・ベルジュラックを主人公にするという付け焼刃なアイデアを、アドリブを加えてプレゼンすると、これが意外にウケて、大成功。なんと、3週間後に舞台にかけることになります。恋愛中の友人へのアドバイスを脚本に入れてしまったり、エドモン自身におきる事件や、次から次へと出てくるバックステージのトラブル、それらがどう解決され、無事初日を迎えられるかが、この映画の楽しいところです。監督・原案・脚本のアレクシス・ミシャリクは、映画『恋におちたシェイクスピア』から想を得たといいます。エドモン・ロスタンが登場する「『シラノ・ド・ベルジュラック』ができるまで」、それをまずは舞台化。2016年の初舞台で大成功させ、この映画につなげました。エンドクレジットには実際のエドモンやコクラン、シラノ役を演じた歴代の役者の写真も紹介されます。『ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒』この映画、ストップモーション・アニメーションで作られているんです。パペット(人形)を少しずつ動かして撮影し、それを繋ぎ合わせる手法のアニメ。『ウォレスとグルミット』を観たときは、その手作り感の映像にホッコリし、すっかりファンになりましたが、良くも悪くも、これは別物。目をみはる背景の美しさ、ビクトリア朝時代の家具や小道具、衣装など細部へのこだわり。パペットの動きがスムーズで実に表情豊かなこと。最高なのは、そのなんともユーモラスな造形の楽しさと、最新技術も取り入れて表現されたスケールのデカい躍動感、そしてストーリー。ストップモーション・アニメーションのトップランナーと言われている、アメリカのスタジオライカの作品です。19世紀後半のイギリス。有閑貴族で、ちょい自分本位な英国紳士、ライオネル卿の冒険物語です。シャーロック・ホームズにも似たいでたち、好奇心の赴くままに、世界中の謎に挑む探検家。夢は伝説の生物を発見し、探検界の憧れ「貴族クラブ」の会員になることです。ネス湖の怪獣とおぼしき未確認生物を取り逃したあと、アメリカで身長2メートルの「ビッグフット」に出会い、彼を相棒にヒマラヤにある伝説の谷、シャングリラを目指すのですが……。いま注目のライカ作品というだけあって、声優陣も実に豪華。主人公ライオネル卿の声を担当しているのはヒュー・ジャックマン。他に、ザック・ガリフィアナキスやゾーイ・サルダナ。なるほど、ライオネル卿のパペットはヒューをイメージして作られていますし、みな雰囲気が似ています。『インディ・ジョーンズ』シリーズにも似た、おとなも観てワクワクするアニメの傑作です。『音響ハウス Melody-Go-Round』東京は銀座の早朝。和光、三越、そして歌舞伎座の前を、雨の日も風の日も、同じ時刻に通る男性の姿が映し出されます。その人が通う先は、神の宿るレコーディングスタジオ『音響ハウス』。彼は、このスタジオのメンテナンス・エンジニアなのです。40年にわたり様々な機材を調整、修理してきた「マイスター」。直せないものはない、が信条です。きちょうめんな彼のチェックで、音響ハウスの朝がはじまります。スタジオができて昨年で45年。場所がら、CMなどの音楽制作に使われることが多く、その録音に参加したCITY-POPのミュージシャンの間で、評判がひろがっていったそうです。実際に、この映画のために作られた主題歌「Melody-Go-Round」を、さまざまなミュージシャンがパーツを少しずつ演奏しながら収録。それと平行して、松任谷由実、矢野顕子、坂本龍一、佐野元春……。ビートルズが使用したアビーロードスタジオにも匹敵する、いやそれ以上だと、このスタジオを愛するミュージシャンたちの証言がインサートされます。いくつもあるスタジオのうち、坂本龍一が「2スタ」をいかに愛したか、とか……、さまざまな伝説が紹介され、この偉大なレコーディングスタジオの秘密が浮き上がります。企画・監督を務めたのは、レコーディング・エンジニア出身の相原裕美です。首都圏は、11/14(土)から渋谷・ユーロスペースで公開。中部は、12/18(金)からセンチュリーシネマで公開。関西は、11/20(金)からシネ・リーブル梅田で公開。
2020年11月08日「三越フランス展」が日本橋三越本店にて開催される。期間は、2020年9月30日(水)から10月5日(月)まで。「三越フランス展」初登場のフードメニュー「三越フランス展」は、食から雑貨まで、フランスの魅力を存分に詰め込んだ期間限定イベント。目玉となるフードエリアには、オリジナルのソーセージを挟んだ〈リベルテ・パティスリー・ブーランジェリー〉の芳ばしいクロワッサンや、フレンチシェフが腕をふるうニース風のカレーメニューが初登場。フランスの人気スイーツが勢ぞろいまたスイーツには、旬の洋ナシや栗のスフレ、バターと醤油でソテーされたセップ茸入りアイスを合わせたパフェをイートインで味わえるほか、ロマンティックなデザイン缶入りのパレットやガレットの詰め合わせ、ラズベリーやレモン風味など、全6種類を味わえる<パスキエ>のマカロンセット、フランス国内で収穫した<エデーヌ>こだわりのハチミツなど、手土産にもぴったりなラインナップを揃えている。上品な小物雑貨もさらにフランスらしい、上品なデザインが目を惹く雑貨アイテムも充実。職人の手によって丁寧に作られたべっ甲タイプのはさみや、アンティークなムードの木製ボタン、ハンドメイドで仕上げたエッフェル塔のペンダントなどが展開される。詳細「三越フランス展」期間:2020年9月30日(水)~10月5日(月)場所:日本橋三越本店 本館7階 催物会場住所:東京都中央区日本橋室町1-4-1※最終日は18:00時閉場イートイン営業時間:10:30~(イートインラストオーダーは各日終了30分前)■フード/スイーツ例<イートイン>カレースタンド〈ルディック〉・骨付き手羽元のフレンチカレー 1,540円<各日50点限り>・ニース風ブイヤベースカレー 1,540円<各日50点限り>・マダームビール(ペールエール/ブランシュ) 各1,320円・ルディックプリン 495円<各日30点限り><テイクアウト>リベルテ・パティスリー・ブーランジェリー・クロワッサンソシソン 432円・クロワッサンリンツァー 443円パスキエ・マカロン(全6種セット) 1,296円■雑貨類・〈サジュー〉クラシックスタイルハサミ 各12,100円<各20点限り>※職人による生産のため、 個体差が生じる。※タッセルの色は一点ずつ異なる。・〈アトリエ・ボヌール・ドゥ・ジュール〉木製ボタン 各440円・〈カ・ベルナール〉ゴールドペンダントヘッド エッフェル塔 165,000円<2点限り>【問い合わせ先】日本橋三越本店TEL:03-3241-3311(大代表)
2020年09月26日フランスの“今”が感じられる話題の味やアイテムや、時代を超えて愛され続けている名品の数々を、会場でもご自宅でもお楽しみください。2020年9月30日(水)~10月5日(月) 日本橋三越本店 本館7階 催物会場※最終日は午後6時閉場 イートイン営業時間:午前10時30分~(イートインラストオーダーは各日終了30分前)初登場! フレンチシェフの技が光るカレースタンドイートイン ※9月30日(水)~10月2日(金)カレースタンド〈ルディック〉a 骨付き手羽元のフレンチカレー 1,540円[各日50点限り]b ニース風ブイヤベースカレー 1,540円[各日50点限り]c マダームビール(ペールエール/ブランシュ)各1,320円d ルディックプリン 495円[各日30点限り]ニース風ブイヤベースカレーはあえて具材がなく、だからこそ魚介の旨みをシンプルに味わえます。もち麦にターメリック、バジルを混ぜたライスや、ニース風サラダとともにお楽しみください。イートイン ※10月3日(土)~5日(月)カレースタンド〈TOYO〉a 伊勢エビブイヤベースカレー 5,500円[各日5点限り]b 黒毛和牛煮こみカレー 1,980円1994年に渡仏しキャリアを積んだのち、デザイナー高田賢三氏の専属料理人となった中山豊光氏が生み出す、和食とフレンチが融合した料理が魅力の〈TOYO〉が手がけるのは、伊勢海老が一尾のった贅沢なブイヤベースカレーと、お肉とルー、ライスが別盛りになっていてお好みの食べ方でお楽しみいただける黒毛和牛煮込みカレーです。パンやお菓子、デザートなどでフランスの味覚を楽しむ〈リベルテ・パティスリー・ブーランジェリー〉a クロワッサンソシソン 432円b クロワッサンリンツァー 443円オリジナルソーセージをはさんで焼き上げたクロワッサンは、フランス展が初披露。スペシャリテのフランボワーズを巻き上げたクロワッサンとともに、こだわりの味をお楽しみください。〈ラ・トリニテーヌ〉a ベビーシャワー・ローズb キャット(ロイヤル)c キャット(トリコロール) 各1,836円[各50点限り]缶好きにはたまらないキュートなデザインの缶に、バターの風味が効いたパレット、ガレットを詰め合わせました。〈パスキエ〉 マカロン 1,296円バニラ、ラズベリー、レモン、ピスタチオ、カフェ、チョコレートの6種のアソート。外皮はサクッと、中はふんわりとしたパリスタイルのマカロンです。イートイン〈エンメ〉 秋の森のパフェ 2,420円[各日50点限り]旬の洋ナシや栗のスフレ、バターと醤油でソテーされたセップ茸で作られたアイスなど、秋の味覚を存分に楽しめるデザートで、素敵な秋のひとときを。〈クリスティーヌ フェルベール〉a オーポワトゥ産 メロンのジャムb セドラ、レモン果汁のミックスジャム 各2,376円日持ちが良く糖度が高いメロンを使用し、果肉感と香りや色合いを生かした食感のあるコンフィチュールに仕上げました。ミックスジャムは、レモンの原種ともいわれるセドラと、レモン果汁を使用したさわやかなジャムです。〈エデーヌ〉a ローズ 2,376円 b ラベンダー 2,052円 c ローズマリー 2,052円d リンデン 1,944円 e アカシア 1,944円フランス国内のモノフローラル(1種類の花のはちみつ)にこだわり、花由来の香りやなめらかさ、色合い、風味など、それぞれのはちみつの個性が際立つ味わいです。※こちらの商品はオンラインでもご購入いただけます。フレンチスタイルの雑貨を楽しむ〈サジュー〉 クラシックスタイルハサミ 各1万2,100円 [各20点限り]べっ甲タイプのものや、白鳥をデザインしたタイプなど、上品で繊細な佇まいが美しい一品。※職人による生産のため、個体差が生じます。※タッセルの色は一点ずつ異なります。※こちらの商品はオンラインでもご購入いただけます。〈アトリエ・ボヌール・ドゥ・ジュール〉 木製ボタン 各種 各440円ボタンとして使うのはもちろん、ハンドクラフトのバッグや雑貨のアクセントにもおすすめです。フランスを装う〈カ・ベルナール〉 ゴールドペンダントヘッド エッフェル塔 165,000円[2点限り]パリのシンボルであるエッフェル塔は、手作業による繊細なつくりが特徴。お好きなチェーンを合わせてお楽しみください。〈マロン・ブイー〉 2wayバッグ 各18,480円[10点限り]フランスの街並みがプリントされたお洒落なバッグ。A4が入るフラットなトートバッグとして、また、底を折り込み留めることでマチ付きのバッグにもなる便利な2way仕様。便利なロングストラップ付きです。※こちらの商品はオンラインでもご購入いただけます。オンラインストアでフランス展を楽しむ!会場に来られなくても、オンラインストアなら、お好きな時間にゆっくりフランス展をお楽しみいただけます。ぜひオンラインストアでのお買い物もお楽しみください。※価格はすべて税込です。標準税率(10%)と軽減税率(8%)が混在しております。企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2020年09月23日リラックスしながら料理を楽しめる優しい空間スペシャリテを持たず、常に新鮮で独創的な料理を提供優雅にくつろぐ大人の女子会利用にもぴったりリラックスしながら料理を楽しめる優しい空間金沢の主要観光地の近くでありながら、お店の周辺はとても静かで落ち着いた環境金沢の食の宝庫として知られる「近江町市場」から徒歩5分ほど。大通りから少し入った静かな環境にある【ベルナール】は、本格的なフルコースを楽しむためのフレンチレストランです。ミシュランガイド北陸版でも一つ星に輝いた名店で、吟味した季節食材と独創的なアレンジで魅せるコースを味わえます。優しい色味のインテリアがゲストの緊張をほぐしてくれる。グループ使いもOKミシュランの星付き店という敷居の高さについ身構えてしまいそうですが、店内は肩肘はらずに憩える雰囲気がたっぷりの優しい空間になっています。ゆったりしたテーブル配置、淡い色合いのインテリアが、自然体で楽しめる味覚の旅に誘ってくれます。マダムの気配りとサービスも評判が高いです。あえてスペシャリテを持たず、常に新鮮で独創的な料理を提供『白ソイバチメのポワレカボチャとセップ茸』お店の顔となるスペシャリテをあえて持たずに、季節ごとに新しい料理を考案しているのがお店の特徴。常に1か月半ほどで変わる『おまかせコース』を提供しています。ランチは1種・ディナーは2種のコースがあり、アミューズからメイン、デセールに至るまで、驚きと笑顔、幸せな余韻がきれいに響き合う充実したコース内容になっています。アミューズ一例『小鰯のベニエ ベルベンヌ風味~・赤イカのチュイル・ゴールドラッシュのポタージュ』旬食材で彩るアミューズ。写真は一例で、北陸産小鰯に自家製ハーブの爽やかな衣をまとわせて揚げたベニエ、赤イカのチュイル、自家製白エビパウダーなどで隠し味をきかせた甘いトウモロコシの温製ポタージュです。食材の組み合わせと調理のセンスに加え、盛り付けの美しさにも思わず目を奪われます。夏の皿の例旬魚の多彩な魅力を表現『鮎のバリエーションきゅうりとスイカ』鮎の多彩な魅力を伝えるために、香ばしく焼き上げた身、丸く成形してしっとりと仕上げた優しい食感の一片、内臓の旨みがつまる鮎のリエットを一皿に。加賀の太きゅうりと半乾燥スイカで、季節の香りをプラスしています。主食材に多彩な素材を組み合わせることで、繊細かつ複雑な一皿を構成しています。デセールの一例驚きと感動はデザートまで続く『梨とコーヒー柑橘の香り』デセールの趣向とパーツの多い複雑味のある仕上げも【ベルナール】の愉しみ。梨とコーヒー豆の風味を仲良く重ねた一皿は、夏0初秋のデセール。コーヒー豆シロップに梨を漬けてからつくる梨のゼリー、梨のマリネが圧巻です。季節食材と独創的なアレンジで魅せるコースは、特別な日を祝うシーンにおすすめ。優雅にくつろぐ大人の女子会利用にもぴったり大人の贅沢なランチ利用にも最適。女性客を虜にするデセールも大人気です。ランチの予約は、12時または12時半からの受付で対応お昼時は女性客の多さが目立つ【ベルナール】。そのわけは、季節のフレンチを満喫しながらゆっくり語らう大人の女子会の場としても人気が高いからなのです。金沢への女子旅の思い出に訪れるのも素敵ですね。金沢という土地を活かしながら最高の料理を提供しつつ、自然体で楽しめる雰囲気も魅力のフレンチレストラン【ベルナール】。季節感あふれるフレンチを味わうために、四季折々足繁く通いたくなります。わざわざフレンチを食べる目的だけの旅、というのもオツかもしれませんね。料理人プロフィール:牛山 隆之さん1977年、金沢市出身。金沢のフランス料理店で経験を積んだ後、28歳で渡仏。フランス南西部の街ジュランソンにあるミシュラン二つ星店で研鑽を重ね、帰国後の2009年に今の店を創業。2016年にミシュランの星付き店になるなど、渾身の皿で魅了する。※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。ベルナール【エリア】近江町市場【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】8000円【ディナー平均予算】20000円
2020年09月17日【すし処 めくみ】鮨【tawara】フランス料理【L’Atelier de NOTO】フランス料理【ベルナール】フランス料理【フランス料理 MAKINO】フランス料理【すし処 めくみ】究極の能登前寿司を披露し、全国のファンが押し寄せる名店極上の食感を奏でるアワビなど、食材の長所を限界まで引き出す金沢市のベッドタウンとして人気の隣町・野々市市。のどかで暮らしやすいと評判のこの街に、全国の鮨通がこぞって足を運ぶ鮨屋、【すし処めくみ】はある。毎朝約100kmを車で往復し、店へ戻るやいなや仕込み、休む暇なく夜の営業へと突入する鮨職人・山口尚享氏。すべてにおいて本物で構成される、これぞ日本美の設えねっとりと濃厚な甘みを宿す『白エビ』江戸前ならぬ「能登前」で勝負する鮨は、能登で獲れた魚介をすぐさま処理できる地の利を生かし、驚くほどクリアな味、雑味のまったくない極上の鮨へと生まれ変わらせる。たとえば、山口氏の代名詞アワビは、秒単位で時間を調整し、とろける食感の中に旨みを凝縮させた逸品。「この仕事に行き着くまでに、家が買えるほど投資しました」と山口氏。食材の長所を余すところなく引き出している。すし処めくみ【エリア】野々市市/白山市【ジャンル】鮨・寿司【ランチ平均予算】10000円【ディナー平均予算】23000円【アクセス】額住宅前駅 徒歩24分オススメしたシェフの声【tawara】季節の恵みと和のテイスト。少量多皿のモダンフレンチ和×フレンチが生む美味。独自のセンスが冴える前菜『もなか』長町武家屋敷界隈にあり、静謐な時間が流れる隠れ家的な一軒。金沢・フランス・京都で研鑽を重ねたという俵シェフ。もなかの皮に根セロリとラ・フランスのペーストなど、旬の食材を組み合わせる前菜の『もなか』をはじめ、和のアレンジを随所に取り入れる。コースは少量多皿で、地元の魅力に多く出合えるとあって、旅行客にもうれしい構成。フランス産中心のナチュラルワインがそろうが、和テイストの料理には、地元の美味なる日本酒も捨てがたい。tawara【エリア】香林坊/片町【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】5000円【ディナー平均予算】11000円オススメしたシェフの声【L’Atelier de NOTO】能登の厳選食材と伝統を愛するシェフによるフレンチ厳選椎茸の肉厚な食感が、さらにジューシーに『のと115のコンフィ炭の香りを添えて』繊細に火入れした『輪島ふぐのミ・キュイ春菊のソース』や北陸の恵み満載の『香箱ガニのリゾット』など、能登の厳選食材を生かしたさまざまな料理を、コースで味わう。シェフ・池端さんが大切にするのは、地元農園をはじめ、個人の農家さん、海女さん、漁師さんとの絆。「食を通して、能登の素晴らしさを体感してほしい」と、元は輪島塗の塗師屋だった家屋を改装し、器にも地元の伝統工芸品を取り入れるなど、地域の魅力をトータルに発信する。L’AtelierdeNOTOラトリエ・ドゥ・ノト【エリア】奥能登【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】4000円【ディナー平均予算】5000円オススメしたシェフの声【ベルナール】季節の色彩と香り、初めての味覚。“今”を味わう旬食材で彩るアミューズから始まる至福のひと時あえてスペシャリテを持たず、四季折々に新しい料理を考案。ランチは1種・ディナーは2種のコースを用意し、約1カ月半ごとに刷新する。一つ一つの料理は、主食材に多彩な素材を組み合わせて、緻密に、そして複雑に構成。口に含むとそれらが混然一体となり、季節の味を物語る。アミューズからメイン、デザートにいたるまで、驚きと笑顔、幸せな余韻がきれいに響き合い、その独創的な世界観が、県内外の人々を惹きつけている。ベルナール【エリア】近江町市場【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】8000円【ディナー平均予算】20000円オススメしたシェフの声【フランス料理 MAKINO】新鮮な地元食材をあでやかに昇華させた料理を味わう北陸の食材を使ったフレンチシェフ・牧野さんが東京・銀座やブルゴーニュでの修業時代に培った確かな技術から生み出される料理は、見目麗しく、食べれば繊細。地元の作家がつくる食器にのるさまは、まるで独創性のある芸術作品のようにも見える。くつろぎがありながらもシンプルで落ち着ける内装も、料理の芸術性を際立たせる装置なのだろうか。シェフの修業先であるブルゴーニュのものを中心にそろえられたワインとともにいただけば、至福の時間が約束される。フランス料理MAKINO【エリア】金沢駅【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】15,001円~20,000円【アクセス】野町駅オススメしたシェフの声
2020年07月25日洗練された造形から、日本でも多くのファンを持ちジュエリー作家、アール・デコを代表するガラス工芸家として名高いフランスのルネ・ラリック(1860-1945)の展覧会。ラリックは、初めパリの装飾美術学校で宝飾工芸を学びバンドーム広場にアトリエを構えカルティエなどのブランドに卸し、女優サラ・ベルナールも有力な顧客でアール・ヌーヴォーの宝飾デザイナーとして大変な人気を集めました。そして1900年パリ万国博覧会で大きく注目を集め、20世紀に入るとコティ社の香水瓶などの製造を足掛かりにガラス工芸家としての道を歩み始めます。現在も続くラリック社の設立もこの頃です。1925年パリの現代装飾美術産業美術博覧会(通称ア-ル・デコ博覧会)にパヴィリオンを出展し、その前に設置されたガラスの噴水は人々驚かせ、工芸から建築にまでカラスの可能性をひろげ、まさににアール・デコを牽引する存在として名を轟かせました。本展では、ラリック生誕160周年を記念してラリックのアール・ヌーヴォー期の貴重なジュエリー作品をはじめアール・デコの魅惑のガラス作品など代表作を含めて約200点を一堂に展覧いたします。フランス伝統の「エレガンス」の精神を日常品にまで具現したラリックの世界観をご紹介いたします。蓋物《二人のシレーヌ》1921年ペンダントヘッド/ブローチ《女性像とチュべローズ》 1899-1900年頃ペンダントヘッド 《カーネーションとロータス》 1897-1898年花瓶《蝶》1936年ランプ《蝶》1919年ラリック・エレガンス 宝飾とガラスのモダニティ~ユニマットコレクション場所:そごう美術館 〒220-8510 神奈川県横浜市西区高島2-18-1会期:2020年6月10日(水)~7月8日(水) 29日間※会期中無休 開館時間:午前10時~午後8時※入館は閉館の30分前まで※そごう横浜店の営業時間に準じます。料金:一般1200(1000)円、大学・高校生800(600)円、中学生以下無料 *消費税込※ミレニアム/クラブ・オンカード、セブンカード・プラス、セブンカードのいずれかをお持ちの方は( )内の料金にてご入館いただけます。※障がい者手帳各種をお持ちの方、およびご同伴者1名さまは無料にてご入館いただけます。【新型コロナウイルス感染予防に関する対応について】※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、展覧会・イベントの中止や延期、一部内容が変更になる場合がございます。※美術館入口掲示「ご入館の際のお願い」にご理解・ご協力を賜りますようお願い申しあげます。※入館に際し、マスクの着用、入口での手指アルコール消毒・検温をお願いいたします。※ご来館の皆様には保健所等の行政機関への情報提供のため住所、お名前など来館者カードへの記入にご協力いただく場合がございます。※入館者数が一定数を超えた場合には、入場制限を行います。(入場制限時、会場付近にはお待ちいただく場所はございません)更に以下の「博物館における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」に沿った対応を実施させていただきます。【来館者の安全確保のために実施すること】(来館前に検温を行い、以下に該当する方の入館制限を実施します。*37.5度以上の発熱があった場合*咳・咽頭通などの症状があった場合*新型コロナウイルス感染症陽性とされた方との濃厚接触がある場合*過去2週間以内に政府から入国制限、入国後の観察期間を必要とされている国・地域への訪問歴及び当該在住者との濃厚接触がある場合 等(公益財団法人日本博物館協会令和2年5月25日発令 博物館における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン より)企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2020年06月13日展覧会「ラリック・エレガンス宝飾とガラスのモダニティ──ユニマットコレクション」が、横浜のそごう美術館にて、2020年6月10日(水)から7月8日(水)まで開催される。ルネ・ラリックの優雅な世界を紹介洗練されたジュエリーやガラス工芸で知られるルネ・ラリック。19世紀末フランスのアール・ヌーヴォーの宝飾デザイナーとして、カルティエ(Cartier)などのブランドにジュエリーを卸し、 女優サラ・ベルナールをも顧客に持つほどの成功を収めたラリックは、1900年のパリ万国博覧会で大きな注目を集めることとなる。20世紀に入るとラリックは、パリ・コティ社の香水瓶などを手がけたことをきっかけに、ガラス工芸家としての道を歩み出す。以後、1925年パリで開催された通称「アール・デコ博覧会」に出展。1932年には、現在は東京都庭園美術館として使用される朝香宮邸のガラス製レリーフを手がけるなど、 工芸から建築にまでガラスの表現の可能性を広げてきた。ジュエリー&ガラス作品約200点を展示「ラリック・エレガンス宝飾とガラスのモダニティ──ユニマットコレクション」では、ルネ・ラリックのジュエリーやガラス作品など約200点の作品を展示。ジュエリーでは、《カーネーションとロータス》や《女性像とチュべローズ》など、華麗で装飾的なアール・ヌーヴォーの雰囲気香りたつ作品を紹介する。またガラス作品では、立像《ジュサンヌ》、蓋物《二人のシレーヌ》、そして蝶をモチーフにした花瓶やランプなど、晩年にまでいたる清澄かつ優美な品々を楽しむことができる。展覧会概要展覧会「ラリック・エレガンス宝飾とガラスのモダニティ──ユニマットコレクション」会期:2020年6月10日(水)~7月8日(水)※当初の会期2020年4月11日(土)〜5月17日(日)から変更しての開催会場:そごう美術館住所:神奈川県横浜市西区高島2丁目18-1開館時間:10:00~20:00(そごう横浜店の営業時間に準ずる)※入館は閉館30分前まで※会期中無休料金:一般 1,200円(1,000円)、大学・高校生 800円(600円)、中学生以下 無料※消費税込※( )内は、ミレニアム/クラブ・オンカード、セブンカード・プラス、セブンカードのいずれかの提示者の料金※障がい者手帳各種の所持者、および同伴者1名は無料※展覧会・イベントの中止や延期、内容が変更となる場合あり※来館に際しての注意事項は、公式サイトを確認のこと
2020年06月13日6月7日(日)まで三菱一号館美術館にて開催されている『画家が見たこども展 ゴッホ、ボナール、ヴュイヤール、ドニ、ヴァロットン』を紹介します。画家の愛が伝わる子供絵の数々。三菱一号館美術館の開館10周年を記念した本展は「子供」にフォーカスしたもの。19世紀末パリの前衛芸術家グループ「ナビ派」の画家たちの作品を中心に、当時の都市生活や近代芸術を、子供を通して紹介する。ナビ派とは19世紀末にパリで起こった芸術運動のひとつ。ポスト印象派の巨匠ゴーガンやゴッホなどの影響もあり、写実を重んじる伝統的な美術に対して、何気ない日常生活のワンシーンを力強い色彩や単純化された構図で描き出しているのが特徴だ。ナビ派は19世紀と20世紀の美術をつなぐ存在として近年、注目され評価も高まっている。そんな中から今回はピエール・ボナール、フェリックス・ヴァロットン、モーリス・ドニ、エドゥアール・ヴュイヤールら派の中心人物たちが残した油彩・版画・素描・挿絵本・写真など約100点を紹介。家の中で、公園で、と当時のパリ生活と共に描かれた作品からは、画家として、親として、向けられた子供への温かい眼差しが読み取れるはずだ。フェリックス・ヴァロットン≪可愛い天使たち≫1894年 木版/紙 三菱一号館美術館蔵モーリス・ブーテ・ド・モンヴェル≪ブレのベルナールとロジェ≫1883年 油彩/カンヴァス オルセー美術館蔵Photo ©Musee d’Orsay, Dist. RMN-Grand Palais / Patrice Schmidt / distributed by AMFエドゥアール・ヴュイヤール≪赤いスカーフの子ども≫1891年頃 油彩/厚紙 ワシントン・ナショナル・ギャラリー蔵National Gallery of Art, Washington, Ailsa Mellon Bruce Collection, 1970.17.90フィンセント・ファン・ゴッホ≪マルセル・ルーランの肖像≫1888年 油彩/カンヴァス ファン・ゴッホ美術館蔵Van Gogh Museum, Amsterdam(Vincent van Gogh Foundation)『画家が見たこども展 ゴッホ、ボナール、ヴュイヤール、ドニ、ヴァロットン』三菱一号館美術館東京都千代田区丸の内2-6-2開催中~6月7日(日)10時~18時(入館は閉館の30分前まで。祝日を除く金曜、第2水曜、4/6、会期最終週平日は~21時)月曜休館(4/6、5/4、6/1と、トークフリーデーの3/30・4/27・5/25は開館)1700円ほかTEL:03・5777・8600(ハローダイヤル)※『anan』2020年3月4日号より。文・山田貴美子(by anan編集部)
2020年02月28日展覧会「ミュシャと日本、日本とオルリクめぐるジャポニスム」が、2020年4月11日(土)から5月24日(日)まで、静岡市美術館にて開催される。チェコ出身の画家・ミュシャとオルリクにフォーカス「ミュシャと日本、日本とオルリクめぐるジャポニスム」では、チェコ出身の2人の画家、アルフォンス・ミュシャとエミール・オルリクにフォーカス。ジャポニスムの時代に出発した2人の作品と、その影響を受けた日本の作家、オルリクに木版画を学んだドイツ語圏の画家たちなどの作品400点以上を通して、グラフィックを舞台に東西が相互に与えた影響を辿っていく。ミュシャが日本に与えた影響ジャポニスムに沸くパリで、女優サラ・ベルナールを描いた《ジスモンダ》をはじめとするポスター作品で人気を博したミュシャは、藤島武二や中澤弘光など日本の画家に大いに影響を与え、「日本のミュシャ派」ともいうべき作品群が生み出された。「ミュシャと日本、日本とオルリクめぐるジャポニスム」では、浅井忠がパリのアパルトマンに貼っていたのと同図のミュシャのポスターや、雑誌『明星』などを展示し、連鎖し展開していくイメージを追う。日本の技法を駆使したオルリクの石版画プラハ生まれのオルリクは、ドイツのミュンヘンで版画制作を学び、オーストリアのウィーン分離派のメンバーとしても活躍。19世紀末ヨーロッパのジャポニスムの思潮の中で日本に憧れ、来日して日本画の筆法や浮世絵の木版技法を学んだ。さらに、印刷所で当時日本では誰も試みなかった石版画を制作。日本の風景や人々を描いた作品は日本の若い画家たちを魅了し、芸術作品として版画を制作するという新たな考え方を後押しした。会場には、オルリクが滞日中および帰国後に制作した版画や、オルリクに触発されて石版画を始めた織田一磨の〈東京風景〉〈大阪風景〉連作などが展示される。ジャポニスムの影響を受けた画家たちさらに、これまで日本で紹介される機会の少なかった画家のポスターや装幀、版画作品なども集結。20世紀前半のチェコを代表するグラフィックデザイナーのヴォイチェフ・プライシクや、ジャポニスムの影響のもと制作を始め、日本にも立ち寄ったことのあるチェコの代表的版画家タヴィーク・フランチシェク・シモン、オルリクの影響によって多色木版画を制作するようになったヴァルター・クレム、カール・ティーマンといった作家を紹介する。【詳細】ミュシャと日本、日本とオルリクめぐるジャポニスム会期:2020年4月11日(土)~5月24日(日)※会期中展示替えあり。休館日:毎週月曜日 ※ただし5月4日は開館、5月7日(木)は休館場所:静岡市美術館住所:静岡県静岡市葵区紺屋町17-1 葵タワー3階開館時間:10:00~19:00(入場は閉館30分前まで)観覧料:一般 1,300(1,100)円、大高生・70歳以上 900(700)円、中学生以下無料※リピーター割引:2回目以降、本展の有料観覧券半券提示で当日券200円引き※( )は、前売および20名以上の団体料金(団体券は来館当日に限り購入可能)※障がい者手帳等持参者および介助者原則1名は無料※前売券は2019年2月29日(土)から4月10日(金)まで販売予定
2019年12月09日フランスの女優、サラ・ベルナールの世界を多面的に紹介する展覧会『パリ世紀末ベル・エポックに咲いた華サラ・ベルナールの世界展』が、12月7日(土)〜2020年1月31日(金)まで渋谷区立松濤美術館にて開催される。サラ・ベルーナル(1844〜1923)は、19世紀半ばから20世紀初頭にかけて活動したフランス出身の女優。1862年に国立劇場コメディ=フランセーズでデビューし、ヴィクトール・ユゴーの戯曲などで演技を高く評価され、国際的にも人気を博した女優として知られている。サラ・ベルナールが他の女優と一線を画すのは、その活躍が女優業に留まらなかったところだ。自らの一座を立ち上げて劇場経営に携わったほか、著作の出版や、彫刻作品の制作を行うなど、生涯にわたって多彩な才能を開花させた。また、サラは同時代のアーティストたちにインスピレーションを与えるミューズでもあった。当時無名だった画家のアルフォンス・ミュシャや、新進気鋭の宝飾デザイナーのルネ・ラリックらのパトロンとなり、自身の公演ポスターや装飾品の制作を依頼。のちにアール・ヌーヴォーの旗手となるアーティストたちが大成する素地を作っただけでなく、そのデザイン成立にも深く関わったという。同展では、そんなサラの人生を、当時の貴重な写真や肖像画、舞台衣装や装飾品のほか、ミュシャやラリックの作品を通して紹介。「ベル・エポック(良き時代/美しき時代)」と呼ばれる華やかな時代の中、新しい芸術と社会を切り拓いたサラ・ベルナールの知られざる世界を存分に堪能できる。【開催情報】『パリ世紀末ベル・エポックに咲いた華サラ・ベルナールの世界展』12月7日(土)〜2020年1月31日(金)まで渋谷区立松濤美術館にて開催【関連リンク】 渋谷区立松濤美術館( /target=) C.W.ダウニー《街着姿のサラ・ベルナール》1902年個人蔵ルイーズ・アベマ《サラ・ベルナール》1909年エタンプ市美術館蔵デザイン:アルフォンス・ミュシャ/制作:ルネ・ラリック《舞台用冠ユリ》1895年箱根ラリック美術館蔵アルフレッド・クラレー《白粉「ディアファーヌ」》1890年頃ダニエル・ラドゥイユ・コレクションアルフォンス・ミュシャ《ジスモンダアメリカツアー版》 1895年リボリアンティークス蔵ジャック・ドゥーセ《イブニングドレス》19世紀末個人蔵
2019年12月07日「ミュシャ展 運命の女たち Alfons Mucha’s Women」が、そごう横浜店6階 そごう美術館にて開催される。期間は2019年11月23日(土・祝)から12月25日(水)まで。アルフォンス・ミュシャとはアルフォンス・ミュシャは、19世紀末から20世紀初頭にヨーロッパで起こった芸術運動「アール・ヌーヴォー」を代表する芸術家。その作品は現在でも多くの人々の心を掴んで離さない。ミュシャ作品に影響を与えた女性たち繊細な女性像を代名詞とするミュシャ。その作品は、女性との交流に少なからず影響を受けている。たとえば初恋の人、ユリエ・フィアロヴァー(愛称ユリンカ)の面影が、ミュシャが生み出す女性像の多くに投影されているのだ。また、パリで大女優サラ・ベルナールと知り合い、ポスターを描いたことがきっかけで、その名を馳せたことも有名なエピソードとして知られている。「ミュシャ展 運命の女たち Alfons Mucha’s Women」では、そんな“運命の女たち”をテーマに、彼が生み出した芸術作品を紹介。ミュシャの人生を彩った女性たちの存在を通じて、作品の新たな魅力に迫る。ポスターや水彩画など約150点会場に展示される作品は、ミュシャ生家の近くに住むチマル博士の3代にわたるコレクションから厳選したポスター、装飾パネル、油彩画、素描、水彩画など。10代の頃からパリ時代を経て、祖国に捧げた晩年の作品に至るまで約150点を眺めることができる。なおチマル・コレクションのみで構成されるミュシャ展は日本初となる。展覧会オリジナルグッズ6階=ミュージアムショップでは、グッズ購入も可能。ジュエリーミラーやチョコレートなど「ミュシャ展 運命の女たち Alfons Mucha’s Women」オリジナルグッズをはじめ、書籍、複製画などを手に入れることができる。コースター付き限定メニューもそごう横浜店のレストラン・喫茶スペースでは、「ミュシャ展 運命の女たち Alfons Mucha’s Women」限定メニューを提供。「椿姫」をイメージしたスイーツやドリンクを販売すると共に、対象メニューを注文した人に先着でオリジナルコースターをプレゼントする。10階=イー・エー・グラン(e.a.gran)は、甘酸っぱいいちごのショートケーキと、マシュマロをトッピングしたベリー香るロイヤルミルクティーを用意。3階=シーガルコートカフェ(Seagull Court Cafe)では、さっぱりとした後味と淡いピンク色が特徴のルビーカカオクリームを使ったロールケーキや、白いエディブルフラワーを浮かべたローズヒップティーを楽しむことができる。【詳細】ミュシャ展 運命の女たち Alfons Mucha’s Women会期:2019年11月23日(土・祝)~12月25日(水) ※会期中無休場所:そごう横浜店6階 そごう美術館(神奈川県横浜市西区高島2-18-1)TEL:045-465-5515開館時間:10:00~20:00 ※入館は閉館の30分前まで※そごう横浜店の営業時間に準ずる。料金:一般1,300(1,100)円、大学・高校生800(600)円、中学生以下無料※消費税含む。※( )内は前売および20名以上の団体料金。※ミレニアム/クラブ・オンカード、セブンカード・プラス、セブン・カードのいずれか持参者はカード提示で( )内の料金にて入館可能。※障がい者手帳各種持参者、および同伴者1名は無料で入館可能。※前売券は11月22日(金)までそごう美術館またはセブンチケット、ローソンチケット、イープラス、チケットぴあにて取り扱い。<オリジナルグッズ>販売期間:12月3日(火)~25日(水)販売場所:6階=ミュージアムショップグッズ例:ジュエリーミラー 1,223円、ゴンチャロフチョコレート 900円<限定メニュー>提供期間:12月3日(火)~25日(水)■10階=イー・エー・グラン・椿姫のショートケーキ&ロイヤルミルクティ 1,540円・椿姫のショートケーキ 880円・椿姫のロイヤルミルクティ 748円※数量限定 オリジナルコースタープレゼント:上記メニューを注文した各日先着30名に「オリジナルコースター」をプレゼント。■3階=シーガルコートカフェ・ルビーカカオのロールケーキ&ローズヒップブレンドソーダ 1,100円・ルビーカカオのロールケーキ 660円・ローズヒップ ブレンドソーダ 550円※数量限定 オリジナルコースタープレゼント:上記メニューを注文した各日先着20名に「オリジナルコースター」をプレゼント。
2019年11月24日「サラ・ベルナールの世界展」が、2019年11月4日(月・休)まで横須賀美術館にて、2019年12月7日(土)から2020年1月31日(金)まで渋谷区立松濤美術館にて開催される。アール・ヌーヴォーの大女優サラ・ベルナール「サラ・ベルナールの世界展」では、19世紀末から20世紀初頭、新芸術様式「アール・ヌーヴォー」が広まっていく中で、演劇・ 芸術・ファッションで人々を魅了していた大女優サラ・ベルナールに着目。サラ・ベルナールに関する大々的な展覧会が開かれるのは、日本初となる。会場には、女優だけでなくプロデューサーとしても活躍した、大女優サラ・ベルナールの「舞台」を軸に、アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックやアルフォンス・ミュシャ、ルネ・ラリックなど、サラと同時代に活躍した芸術家の作品が集結。舞台を華やかに彩った衣裳のドレスややティアラなどの装飾品も展示される。ミュシャやラリックの才能を発掘1894年、当時無名の画家だったミュシャに、サラ主演の劇曲『ジスモンダ』のポスター制作を依頼すると、ミュシャは装飾的で華やかなポスターを制作。そのポスターが人気を呼び、すぐにミュシャは「アール・ヌーヴォー」を代表するアーティストとなった。また、ミュシャと同年に生まれたラリックも、サラ・ベルナールに才能を見出された1人。1894年、サラの舞台装飾をきっかけに、プライベートのアクセサリーも手掛け、ジュエリー作家としての活路を見出す。ラリックは、1900年のパリ万博ではグランプリを受賞し、「アール・ヌーヴォー」を牽引した。【詳細】パリ世紀末 ベル・エポックに咲いた華サラ・ベルナールの世界展■横須賀美術館会期:2019年9月14日(土)~11月4日(月・休)住所:神奈川県横須賀市鴨居4-1観覧料:一般900(720)円、高大・65歳以上 700(560)円、中学生以下無料。※11月3日は無料観覧日※()内は20名以上の団体料金(前売りは9月13日まで)※市内在住または在学の高校生は無料※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳持参者と付添1名は無料※前売り券は美術館受付、横須賀芸術劇場チケットセンター(横須賀芸術劇場1階、横須賀中央駅モアーズシティ1階)で販売。■渋谷区立松濤美術館会期:2019年12月7日(土)~2020年1月31日(金)※会期中展示替えあり。住所:東京都渋谷区松濤2-14-14入館料:一般 500(400)円、大学生 400(320)円、高校生・60歳以上 250(200)円、小中学生 100(80)円※( )内は団体10名以上及び渋谷区民の入館料※土・日曜日、祝休日は小中学生無料※毎週金曜日は渋谷区民無料※障がい者及び付添の方1名は無料休館日:月曜日(ただし、1月13日は開館)、12月29日(日)~1月3日(金)、1月14日(火)
2019年10月20日この夏も話題のアニメ映画が次々と公開を迎えていますが、美しいものが好きな大人女子たちにオススメしたいのは、フランスから届いた注目のアニメ作品。まるで宝石箱をひっくり返したようなきらめきを味わえる最新作とは……。夢の世界へと誘う『ディリリとパリの時間旅行』!【映画、ときどき私】 vol. 254ベル・エポック真っ只中のパリ。ニューカレドニアからやってきた少女のディリリは、配達人の青年オレルと出会い、パリで初めてのバカンスを一緒に楽しむ約束をする。そんななか、パリでは男性支配団と名乗る集団による少女誘拐が多発していた。ディリリはオレルが紹介してくれるパリの有名人たちに手がかりを質問しながら、誘拐事件の謎に迫っていくことに。ところが、ついにディリリも誘拐の標的とされてしまうのだった。彼らを待ち受ける運命とは……。ベル・エポックとは、フランス語で「良き時代」という意味を持ち、19世紀末から1914年までのパリが栄えていた時代のことを指していますが、その華やかさが見事に再現されているのが本作。そこで、こちらの方に創作の裏側について語っていただきました。フランスアニメ界の名匠ミッシェル・オスロ監督!これまで、『キリクと魔女』や『アズールとアスマール』などで高く評価されているオスロ監督。今回は、本作のテーマに惹かれた理由や日本のアニメに対する思いなどについてお話いただきました。―今回の作品には、ベル・エポックに対する尊敬や憧れが詰まっていると感じましたが、もともとこの時代へ特別な思いがあったのでしょうか?監督実は、特に思い入れがあったわけではありませんでした。どちらかというと、フランスなら18世紀の歴史や、才能のある人たちを輩出した第一次世界大戦と第二次世界大戦の間が文化的に発展したモダンな時期として好きだったので、そんななかで今回ベル・エポックを選んだのは偶然だったのです。―というのはどういう意味でしょうか?監督最初は「女性がロングドレスを着ていた最後の時代だった」という表面的な理由で選んだからです。そういう時代の特徴に惹かれて描くことにしましたが、私が映画を撮るときに大切にしているのは、観ている人に夢を見させたいという思い。だからこそ、そういった美しいドレスを着ている女性たちを登場させたいという目的もありました。もし、女優のサラ・ベルナールがショートパンツをはいていたら、あまり魅力的ではないですよね(笑)。―では、この時代を描くにあたって意識したことはありましたか?監督私は、作品に取りかかるときはいつもその時代や国についてかなりリサーチをしますが、今回もどういう時代だったんだろうかと、いろいろと調べました。その過程でどんどんとこの時代に魅了されていったところはあったと思います。というのも、世界中からやってきた素晴らしい人々とどこに行ってもぶつかるほど、たくさんの天才たちがパリに集まっていた時代だということに気がついたからです。当時のパリには自由の精神が漂っていて、それが人々を引き付けたんだと思いますが、そういった風潮があったからこそ、ひとりひとりが自己表現をすることを認めていた時代でもありました。そんなふうに文化的にも科学的にも非常に優れた活動が行われてきた時代であると同時に、いっぽうでは女性が台頭し始めた時代でもあり、女性のステイタスが変わり始めた境目であったとも言えるでしょう。女性たちが自ら壁を壊していった情熱があった―まさにそういう女性たちの姿はこの作品のなかでも、印象的に描かれていたと思います。監督ただ、実際は女性が表に立つことをよしとしない男性もいましたし、それまでは女性を優遇するような法律もありませんでした。それでも、女性たちが自ら少しずつ“壁”を壊し始めていったのです。そのおかげで、初めての女性教授や女子大学生が誕生しましたが、ほかにも女医や女性の弁護士、女性の編集者など、多くの女性たちが戦った末にそれぞれのポジションを勝ち取ることになりました。そういう意味でも、すごくワクワクするような情熱のある時代だったんだと思います。女性を軽蔑し、侮蔑し、虐待するという現実があったからこそ、男性支配という“悪”を描くにあたって、それと対極にある素晴らしい女性たちの進出を描きたかったのです。―劇中では数々の著名人たちが重要な役割をはたすために登場しており、その数は100人を超えていますが、監督が影響を受けたアーティストはいらっしゃいますか?監督昔から好きなのは、画家のロートレック。なぜなら、彼はとても自由な気質の画家で、彼が描く人物像は生き生きとしているからです。おいしい料理を愛し、友達もたくさんいて、自分自身の人生を謳歌しているところが彼の魅力だと思います。―監督はアニメーションに関しては独学ということですが、日本の作家や作品から影響を受けている部分もありますか?監督もちろん、宮崎駿さんと高畑勲さんは避けては通れない巨匠だと思います。あとは、細田守さんの作品も非常に興味深いですね。とはいえ、日本のアニメはあまりにも素晴らしいので、誰の作品がいいのか迷子になってしまいそうなくらいです。(笑)日本のアニメは他が到達できないところまで来ている―監督の目には、いまの日本のアニメはどのように映っていますか?監督日本のアニメは、ほかの国のアニメ業界が到達できないほどの評価を得ていると思っています。というのも、日本のアニメ作家たちというのは、どの階級の人たちにも興味を抱かせるアニメを作り出し、子どもだけではなく大人の観客にも響くような世代を超えた作品を生み出しているからです。同じことをほかの国のアニメ作家たちもやろうとはしていますが、なかなかできず、日本ほど成功していません。私がデビューした80年代頃から『マジンガーZ』などが大ヒットし始めて、日本のテレビアニメが世界を席巻しましたが、そういった影響もあって、僕が一緒に仕事をしている若い子たちや生徒たちの頭のなかは、日本のアニメでいっぱいなんですよ。たとえば、フランスでは1週間くらい研修をさせますが、男の子も女の子もみんな日本のアニメのような絵を描いているほど。だから、いまはジャポニズムの第二の波が来ている感じです。―とはいえ、日本の作品にはない監督の作風も非常に魅力的で、今回はパリの街並みがとにかくリアルで美しかったです。描くうえで苦労した点はどのあたりでしょうか?監督実はこの作品の背景は写真を加工して作っているので、4年間かけて写真を撮り続けました。ただ、私はパリに住んでいますし、カメラを持って散歩していただけなので、苦労や困難はまったくありませんでしたよ。(笑)それよりも大変だったのは、最初の頃にプロデューサーも資金を出してくれるテレビ局も誰も見つからなかったことです。ただ、そういう状況に反して、パリの美術館や役所の方々がもろ手を挙げてこの企画に賛成してくれたことによって助けられました。そのおかげで、美術館の休館日にひとりで中に入らせてもらって、好きなだけ写真を撮ることを許可してもらえたり、オペラ座の地下から屋根裏だけでなく、普段立ち入りが禁止されているところやパリの下水道にも入ることができました。だから、私自身は背景となる写真をとても楽しく撮り収めていましたし、ここの景色が足りないと思ったらカメラを持って外に出る、ということを繰り返していただけなんです。私はいまの時代も悲観的にはとらえていない―監督から見て、ベル・エポックの時代にあって、いまの時代に失われてしまったものは何だと思いますか?もし、私たちが取り戻すべきものがあれば教えてください。監督フランス人をはじめ、悲観的な人がいまの世界には多いですが、私は悲観主義者ではありません。というのも、すべては相対的だと私は思っているからです。たとえば、フランスも日本もいまは平和だし、ヨーロッパの歴史のなかで70年もの間戦争が起こっていないというだけでも、すごいことですよね?それに、私はパリに住み、豊かに生きている実感がある自分の運命にとても満足しているのです。もし、ほしいものがあったとしても、アパートを出ればすぐに手に入れることができますからね。あと、私は自分のことを「世界市民である」という自覚を持つようにしています。だから、東京にいてもちゃんと地下鉄に乗ったり、公共の交通に乗って空港に行ったり、そういう世界市民的なところは大事にしていることです。ただ、いまの時代に欠けているものがあるとすれば、公共や民間の建物に対するリスペクト。フランスやそのほかの国でも、不法な落書きが街にあふれていますが、これは本当にひどいことだと思いますし、美しくないと感じています。でも、そういったものが生まれてしまうということは世の中で何かがうまくいっていない、どこか調子が狂っているということの表れでもあるのです。そういったことに対しては、悲観的な気分にはなってしまいますね。―時代背景としては100年以上前ですが、作品にはいまにも通じるメッセージが数多く込められていると思うので、最後にananweb読者へ向けて伝えたい思いをお願いします。監督いま言ってもらったようにメッセージは映画のなかで伝えているので、ぜひ作品を観ていただきたいですが、女性たちに伝えたいとすれば、「ルイーズ・ミシェルやサラ・ベルナール、そしてキュリー夫人のような素晴らしい女性たちを目指してがんばって欲しい」ということですね。目も心も奪われる美しさ!一瞬でベル・エポックのパリにタイムスリップしたような感覚を味わえる本作。華やかさと美しさを満喫できるだけでなく、女性たちが声を上げ、自らの足で一歩を踏み出した瞬間にも心を動かされるはず。ディリリと一緒に、見たこともないパリへと冒険の旅に出てみては?輝きの詰まった予告編はこちら!作品情報『ディリリとパリの時間旅行』8月24日(土)より、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開配給:チャイルド・フィルム© 2018 NORD-OUEST FILMS – STUDIO O – ARTE FRANCE CINEMA – MARS FILMS – WILD BUNCH – MAC GUFFLIGNE – ARTEMIS PRODUCTIONS – SENATOR FILM PRODUKTION
2019年08月23日独特のアニメーション作品で世界にその名が知られるミシェル・オスロ監督。最新作『ディリリとパリの時間旅行』もオスロ監督ならではの一風変わったアニメ手法と世界へのメッセージが込められた物語からなるオリジナルな1作となった。フランスの鬼才にその制作について訊く。まず、新作に入る前に前作にしてオスロ監督にとって初の長編作品となった『キリクと魔女』の大成功について聞くと、苦笑いしながらこう秘話を明かしてくれた。「僕自身は作家として、すごく誠実にとても正直にモノづくりをすることを信条にしている。その想いが想像以上に多くの観客に届いたことはとてもうれしく思っているよ。ただ、そこへたどり着く道は決して楽ではなかった。作品はストーリーについても描く手法にしても、作品の根底に流れるテーマにしても、すべて自分の意思で“これでいきたい”と思ったものばかりで構成されている。ただ、それらがことごとく反対にあっていたんだ。タイトルの『キリクと魔女』も単純すぎるといわれたし、物語もシンプルすぎると。ハリウッド的な観点で言うと、もう少し波乱万丈の展開があれば世界に売れるじゃないかといわれたよ。もっとオーソドックスな今どきのアニメーション映画を作れともいわれた。絶対に世界でうけないからアフリカを舞台になんかするなとも言われた。とにかくプロデューサーには不評だったんだ。僕自身が原画を書くんだけど、それを見て、これは動画にできないし、映画になんかならないともいわれた。毎日、プロデューサーのクレームと戦っていたよ(苦笑)」こんな指摘も受けたという。「赤ん坊の男の子は性器を出しちゃダメ、ちゃんと隠さないとと(笑)。大人の女性はちゃんと胸を隠せといわれたんですよ。僕は小さいころ、アフリカで暮らしたことがある。そこでは、子どもたちは裸ん坊で暮らしていた。僕にとってはきわめてノーマルなことで、『キリクと魔女』はその経験が基になっている。幼少時代にみたアフリカの営みは、ほんとうに人間たちが人間らしく気持ちよく生活を営んでいて、誰もがみな善良で好意的に暮らしていた。僕は子どもながらに、そういう生活と人々にある種の美しさを見て感動していた。だから、そのとき、僕がアフリカでみた人であったり、風景をそのままアニメに映し出したかった。それを恥ずかしく思うなんてどうかしているよ。あと、出産シーンに関しても問題視された。これはアフリカの民話にもとづいているんだけど、その民話の大胆な発想と生命の誕生の瞬間に感銘を受けて、ぜひ取り入れたいと思ったんだ。でも、このシーンが入ると英語圏では年齢制限が入ってまたセールスにかかわるから、外したほうがいいというんだ。このときももう批難の嵐で、プロデューサーに“破産させるのか”ともいわれた。でも、僕は一切譲らなかった。もしかしたらプロデューサーのリクエストに応えられない自分はプロとはいえないのかもしれない。でも、そんな映画ビジネスのプロフェッショナルじゃない、素人考えの作者が作った作品が世界中に気に入ってもらえたんです。映画はわからないですよ(笑)」実績もつくって今回の制作はさぞ順調と思いきや、そうでもなかったようだ。「今回の作品のオープニングショットを見てくれればわかるんだけど、女性が胸を出しているシーンがある。プロデューサーに言われたよ。“また胸を出したな”と(笑)。今回はディレクターズ・カット版を作るの許すから、レーティングにひっかからない胸を隠したアメリカ版バージョンを作ってくれといわれてね。それには応じた。さっき確認したら、日本ではオリジナルのバージョンとのこと。僕としてはそのほうがもちろんうれしいよ」今回の物語は19世紀末から20世紀初頭、世界中からさまざまな才能がパリに集ったベル・エポック時代が背景。そうなった理由をこう明かす。「最初に描きたいと思ったのは、いまだに世界で蔓延している女性の蔑視です。女性や少女を不当に扱う、虐げる男たちの愚かさを今描かねばならないと思いました。ベル・エポックという時代を選んだのも、そこにあります。この時代のパリはまったく閉鎖的な社会ではなかった。世界にオープンで、いろいろな国からさまざまなタイプのアーティストを受け入れていた。同時にベル・エポックという時代は、女性たちが社会進出してきた時代でもあったのです。当時、女性を優遇するような法律はひとつもありませんでしたけど、初めて大学生に進学する女性が出て、それに多くの女性たちが続きました。教師は男の仕事でしたけど、女性も進出するようになった。医者や弁護士、タクシーの運転手など、男の仕事とされてきたものにどんどん女性のパイオニアが生まれた。そして最初の国際的女性スターといわれるのが、作品中にも登場する。サラ・ベルナール。ベル・エポックのパリは、僕が言いたいことをみたしてくれる世界だったんです」主人公はニューカレドニアからパリへやってきた少女ディリリ。あることで彼女は男性支配団と名乗る謎の集団から追われる身に。最初の友人オレルと行動をともにする中、ディリリはさまざまな人々と出会う。「小説家のマルセル・プルーストや彫刻家のオーギュスト・ロダンなど、さまざまな文化人、その道のエキスパートたちが登場します。これほどの人物たちがひとつの街にいたことはほかにないのではないでしょうか。彼らはいずれも自ら努力をして何かを生み出して自分たちの才能を開花させている。そして、彼らの存在や作品はのちの社会でシェアされ、なんらかいい影響を及ぼしている。そのことを伝えたかったのです」それは、アートの力及びアートの存在意義がこういうところにこそあるんだと示しているようにも映る。「もちろんわたしはアートの力を信じています。そのメッセージが込められていることも確かです。ただ、わたしはそれだけではなく、たとえば医学の分野の進歩、自動車の発明なども作品内に盛り込んでいます。それはそうした優秀なエンジニアの力も大きな力になることを伝えたかったんだ。文明の発展は、使い方を間違わなければ悪に抵抗する大きな力になる。だから、それを生み出す名もなき技術者や専門家にもエールを送りたいと思ったんだ」そうした骨太の物語が用意されている一方で、アニメーション映像もいい意味で遊び心とチャレンジがいっぱい。場面によってはCGを使えば、自分が撮影したパリの風景写真をバックにしたりと、変幻自在、様々な組み合わせがなされている。「僕がものすごいテクノロジーを駆使して作ったように思われるかもしれないんだけど、全然違う。僕自身が写真をとって、その上に僕が絵を描いただけ。シンプルなんだよ(笑)」そう笑顔でおどけるオスロ監督。70代半ばを迎えたとは思えないほど、老練になることもなく豊かなイマジネーションを発揮するアニメ界の巨匠の新たなアニメーション世界に注目を。『ディリリとパリの時間旅行』8月24日(土) YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次ロードショー取材・文:水上賢治(C)2018 NORD-OUEST FILMS - STUDIO O - ARTE FRANCE CINEMA - MARS FILMS - WILD BUNCH - MAC GUFFLIGNE - ARTEMIS PRODUCTIONS - SENATOR FILM PRODUKTION
2019年08月19日中島美嘉と古屋敬多(Lead)がW主演を務める『イノサンmusicale』の製作発表が行われ、演出の宮本亜門、脚本の横内謙介、音楽監督・作曲の深沢桂子、楽曲提供のMIYAVIのほか、キャスト5人が登壇した。坂本眞一のマンガ『イノサン』『イノサンRougeルージュ』を原作とするこの舞台。18世紀のフランス革命下で国王ルイ16世らを極刑に処した実在の死刑執行人シャルル=アンリ・サンソンと、その妹マリー=ジョセフ・サンソンの壮絶な生き様が描かれる。宮本は、原作を「マンガを超えたアート」と評する一方で「残虐で生々しく、目を覆いたくなるものまで見せる大変チャレンジ精神の強い作品」と紹介する。オファーを受けるにあたって原作者の坂本と対話を重ね、彼の抱える“現代日本における女性差別への怒り”が中島演じるマリーへ投影されていることに触発されたというエピソードを披露。「舞台でもフランス革命のリアルな裏側を立ち上げ、現代人に通じるメッセージを送れたら」と意気込み、これを受けた横内も「原作を再現する2.5次元作品を超えた何かが込められる」と賛同した。MIYAVIは「当時の“生きる”ことに渇望する人々のパッションを自分のギターで表現したい」とコメント。劇中における音楽の役割を問われた深沢は「差別されながらもバンバン男性を斬ったマリーのたくましさが音楽の中で描ければ」と述べ、楽曲はロックが中心になるという構想を覗かせた。ここでシャルル役の古屋、アラン・ベルナール役をWキャストで演じる梶裕貴と武田航平、ルイ16世役の太田基裕、アンヌ=マルト役の浅野ゆう子が壇上に呼び込まれ、それぞれが作品に対する思いを語る。古屋は緊張の面持ちながら、主人公を演じる上で「リアルさを追求すると同時に原作の持つ“美しさ”を意識したい」と真摯にアピールした。会見を欠席した中島からは手紙が届き、表紙に惹かれた原作を“全巻買い”し、対談番組で坂本と共演するなど作品との縁を強調。「初めてのミュージカル挑戦で不安も大きく緊張していますが、全力でがんばります」と気合を見せた。映画『NANA』をはじめとする出演作から受ける中島の印象を、宮本は「音楽を通じてドラマを伝えられる方」と評価。「マリーは本当にぴったりのキャスティング」と話し、笑顔を見せた。公演は11月29日(金)から12月10日(火)まで、東京・ヒューリックホール東京にて。6月27日(木)から7月2日(火)まで、オフィシャル先行二次抽選受付中。取材・文:岡山朋代
2019年06月27日声優の梶裕貴が24日、都内で行われた『イノサンmusicale』の製作発表会見に登場し、会見後にギタリスト・MIYAVIとともに取材に応じた。同作は坂本眞一による人気漫画を実写化。フランス処刑人一族サンソン家に生まれ落ちた兄・シャルル(古屋敬多)と、妹・マリー(中島美嘉)2人の運命的で壮絶な人生を描く。梶はWキャストでアラン・ベルナール役を演じ,MIYAVIは楽曲を提供する。22日に声優の竹達彩奈との結婚を発表し、手書きの報告文を乗せたツイートは36万RTされ、67万もの「いいね」を集めた梶。一夜明けて初の公の場に登場となり、報道陣の祝福の声に「すいません、ありがとうございます」とはにかみ、梶の結婚発表を知らなかったMIYAVIは「おお、まじで!?」と驚いた。一夜明けてすぐの登場に、梶は「昨日(の発表)からもう今日の午前中だったので、僕自身も改めて気を引き締め直して、『いってきます』『いってらっしゃい』という」と、妻・竹達との様子を明かす。「初仕事になるのでとても緊張しましたけど、MIYAVIさんも始めとてもあたたかく迎えてくださり、ちょっとほっとしているところです」と心境を表した。MIYAVIは「昨日!? 初夜?」と改めて驚き、「第二夜ということで。おめでとうございます」と祝福。また初ミュージカルで、妻には相談したかという質問に、梶が「自分の身近な信頼している方には色々と相談させていただきました」と答えると、MIYAVIが「……普通の答え」とツッコみ、梶は「緊張しますもん! 初ミュージカルでパリ公演で」とたじたじになっていた。新婚の様子を聞かれると、MIYAVIは「バタバタだよね」としみじみし、梶は「すごく暖かいお言葉をいただいて、幸せ者だなと思います」と笑顔に。MIYAVIは「報告、連絡、相談を」とアドバイスし、「この作品も当時の人たちのリアルな生活を描いている作品で、日頃の生活がすごく影響してくるし、支えてくれる人あってのことだと思うので、色々逐一報・連・相で」と作品に絡めて言葉を贈った。
2019年06月24日ミュージカル「イノサンmusicale」が、2019年11月29日(金)から12月10日(火)まで、東京・有楽町のヒューリックホール東京にて上演される。歌手の中島美嘉とLeadの古屋敬多がダブル主演、宮本亜門が演出を務める。坂本眞一による人気漫画『イノサン』がミュージカル化原作は、「グランドジャンプ」で連載中の坂本眞一による漫画作品『イノサン』『イノサンRouge』。フランス語で「無垢」を意味する言葉「Innocent(イノサン)」をタイトルに冠した本作は、18世紀フランス革命で国王ルイ16世を処刑した実在の死刑執行人一族“サンソン”の長兄・シャルル-アンリと、妹マリー-ジョセフを圧倒的な筆致で描く歴史ドラマだ。「処刑」というセンセーショナルな内容を芸術的に描く作品として国内外で高く評価されており、コミックの累計発行部数は紙と電子書籍を合わせて150万部にのぼる。ダブル主演に中島美嘉×古屋敬多主演を務めるのは、本作がミュージカル初出演となる歌手の中島美嘉。もともと原作の大ファンであった事もあって実現した今回の出演で、彼女は死刑執行人マリー-ジョセフ・サンソンの美しい生き様を熱演する。そして、国王ルイ16世の斬首刑の指揮を執った実在の死刑執行人シャルル-アンリ・サンソン役で、ミュージカル「プリシラ」にて「アダム」役を熱演したLeadの古屋敬多がダブル主演。また、アラン・ベルナール役を梶裕貴と武田航平のダブルキャスト、ジャック役を荒牧慶彦、デュ・バリー役を貴城けい、ルイ16世役を太田基裕、アンヌ・マルト役を浅野ゆう子が演じる。そのほかに決定している配役は、下記の通り。マリー-アントワネット役:小南満佑子アンドレ役:前山剛久フェルゼン役:鍵本輝(Lead)オリビエ役:多和田任益グリファン役:佐々木崇ド・リュクセ役:林明寛チケットは、2019年6月12日(水)より主催者先行・ファンクラブ先行での発売が予定されている。上演概要ミュージカル「イノサンmusicale」上演期間:2019年11月29日(金)〜12月10日(火)チケット販売:2019年6月12日〜(本公式サイトにて抽選受付開始)劇場:ヒューリックホール東京(東京都千代田区有楽町2-5-1有楽町マリオン11F)原作:坂本眞一(『イノサン』『イノサンRougeルージュ』集英社刊)脚本:横内謙介演出:宮本亜門
2019年06月10日「アルフォンス・ミュシャ展」が、2018年12月26日(水)から2019年1月7日(月)までの期間、小田急百貨店新宿店にて開催される。アルフォンス・ミュシャは、植物模様や流れるような曲線が特徴のアール・ヌーヴォーにおける代表的な画家として、今なお多くの人を魅了し続けている。本展では、アルフォンス・ミュシャの作品から、貴重な作品約400点を展示。会場では、アルフォンス・ミュシャの代表作である、フランスの舞台女優「サラ・ベルナール」が主演を務めた公演「ジスモンダ」のポスターをはじめ、装飾パネルや当時販売されていた商品パッケージなどが並ぶ。また、展覧会オリジナルグッズの販売も実施。本展オリジナルの図録やポストカードのほか、アルフォンス・ミュシャの作品をパッケージに施した缶入りの紅茶やチョコレートなど、来場の記念にぴったりなグッズがラインナップする。【詳細】アルフォンス・ミュシャ展期間:2018年12月26日(水)~2019年1月7日(月) ※1月1日(火・祝)は休み時間:・2018年12月26日(水)~12月31日(月)10:00~20:30 ※12月30日(日)は20:00、12月31日(月)は18:00まで・2019年1月2日(水)~1月7日(月)10:00~20:00 ※最終日は17:00閉場 ※各日入場は閉場の30分前まで場所:小田急百貨店新宿店 本館11階催物場住所:東京都新宿区西新宿1丁目1-3TEL:03-3342-1111(大代表)入場料:大人 1,000円、大学・高校生 800円、中学生以下 無料グッズ価格例:・図録 2,800円・ポストカード各種 各180円/1枚・丸子紅茶(紅富貴) 950円/1缶(10g)・チョコレート 1,200円/1缶(15個入り)
2018年12月08日「平成って、慣れないうちに終わっちゃうって感じね」。そう語る黒柳徹子(84)が、平成元年に始めた舞台「海外コメディ・シリーズ」が、今秋上演の32作目『ライオンのあとで』(東京・EXシアター六本木にて、9月29日~)でファイナル。“女優”としてのお話を伺った――。30年前の「海外コメディ・シリーズ」の初回は、“お姉ちゃん”って呼んでいた山岡久乃さんとご一緒でした。とてもうれしかったのと同時に、怖かった。山岡さんってね、厳しいの。芝居のなかで、山岡さんが私に手紙を渡してくれてそれを私が声を出して読むシーンがあったの。私が山岡さんに“書いてあるの渡してね”と言ったら山岡さんは、“手紙くらい覚えなさい。昔は手紙でも覚えたんです”って。意地悪された人が昔いたらしい、と思いました。でもね、優しい人でした。山岡さんと私が主役で、ほかにセリフのない俳優の方たちも出てくるじゃない。彼らに毎日、おでんを煮たり、シューマイをつくったり。“みんな収入がなくて一食だって食べるのが大変なんだから”って。私なんかNHK出身でそのままきてしまったから、一食食べるのが大変ってそんなに思わなかったの。だからますます、お姉ちゃんはえらいなぁって、尊敬しました。山岡さんと池内淳子さんと3人で同じ老人ホームに入るって約束もしていたんですけどね。それなのに亡くなってしまって。あのときは本当に悲しかった。■30年の舞台作品から、お気に入りを選ぶなら30年でたくさんの作品に出られて、本当によかった。これだけの芝居、なかなかできないですから。どれも好きですけど、今度の最後の公演に決まった『ライオンのあとで』は好きなんです。サラ・ベルナールというフランスの女優さんの生涯を描いているんですが、この人がすごく変わっていて面白い。片方の脚を切断しても、舞台に立って『ハムレット』を演じたりするんです。そういう変わっている人をやるのはいいなぁと思います。私は喜劇をやるのが好きです。日常的に悲劇的なことが多いのに、これ以上悲劇をやってどうする、という感じがして。悲劇をやってみても案外うまいんじゃないかと思うんですけどね。ふふふ。でもやっぱり、喜劇のほうが、合っているんじゃないかと思います。パルコ・プロデュースでの舞台は一区切りになりますが、私自身は芝居を終わらせるつもりはありません。100歳までやる気でいますよ。
2018年08月17日陰翳礼讃をフレンチで表現した独特で不思議な空間大阪観光の新名所として登場したあべのハルカス。このビルの14階にお店を構えるのが、「エ・オ ベルナール・ロワゾー・スィニャテュール」です。お店のコンセプトは、陰翳礼讃(いんえいらいさん)。生活と自然が一体化し、日本人の芸術的な感性を尊重するという意味合いを持つ言葉です。陰影をテーマに、内装には天然の素材を多く使用しています。自然の象徴でもある石や木、葉や雨粒をモチーフに光と影を演出。奥行きのある落ち着いた座席からはライトに浮かび上がる厨房が見え、不思議な世界が表現されています。フレンチ界の巨匠から学んだ最新フレンチオーナーシェフを務める山口浩氏は、パリにある数々の有名レストランで修行をした経歴を持ちます。中でも特に影響を受けた人物は、ベルナール・ロワゾー氏。ベルナール氏の料理は「水のフレンチ」と呼ばれ、21世紀のフレンチの扉を開けたとされる重鎮的存在です。そんなフレンチの巨匠に師事した後、日本に帰国した山口氏は神戸北野ホテルの総支配人と総料理長に就任。そして、2013年6月に「エ・オ」を設立しました。名作絵画のように美しく芸術的なフルコース真骨頂とも言えるコース料理が「VOYAGE」です。最先端のテクニックを駆使した、デギュスタションコースとなっています。旬の食材を使い、豊富なアイデアと最新の技術で作り出される料理の数々は、ここでしか食べられない逸品ばかり。料理の味もさることながら、芸術的な盛り付けにも心奪われます。斬新でユーモア溢れる料理は、最初から最後まで私たちの目と舌を飽きさせません。ランチにおすすめ! 気軽に楽しめる本格フレンチフルコースは敷居が高いと感じる方には、ランチコースがおすすめです。「エ・オ」の独創的な空間を楽しみながら、気軽にフレンチの味を楽しむことができます。「Menu A」は、魚料理か肉料理の選べるメインディッシュに、付きだしと前菜、スープ、デザートとコーヒーがいただける内容。お肉とお魚の両方をいただきたいという方は「Menu B」がおすすめです。また低温調理の神戸牛をメインにしたコース料理は、昼夜通して提供されています。記念日を過ごす時間を、より濃密で印象深いものに30~50代の女性客がメインですが、夜になると記念日として利用するカップルが目立ちます。週末には、個室を利用してファミリー層が来店。特別な時間を、より豊かに印象深くしてくれることでしょう。今後の展開としては、地元食材をもっと使い、最先端テクニックで新しい料理を生み出す予定です。またレストランという枠にとらわれず、イベントなどにも積極的に取り組んでいくそうです。お店は近鉄南大阪線「大阪阿部野橋駅」直結、あべのハルカス近鉄本店の14階にあります。交通アクセスも抜群なので、遠方からの来店でも安心です。大阪観光の記念に、大切な人との夕食に、最高の料理と空間を提供する異世界フレンチをお楽しみください。スポット情報スポット名:エ・オ ベルナール・ロワゾー・スィニャテュール住所:大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス 近鉄本店 14F電話番号:050-3188-6646
2018年08月14日ケーキやお菓子を買ってすぐ味わえるスペースも東京・八幡山、マンションの1Fフロアーで営まれている「アトリエ・ヨロイヅカ」は、木目調のおしゃれな外観です。中に入ると正面には色とりどりのケーキやタルトが並ぶショーケースがあり、向かって左側に焼き菓子がずらりと並ぶ棚があります。店内にイートインスペースは無いものの、店の外にはイスとテーブルが用意されているため、購入したケーキや焼き菓子をすぐに食べることが可能です。季節ごとに何度も足を運びたくなる、鎧塚俊彦氏の店お店ではケーキやタルトと言った生菓子はもちろん、焼き菓子やビーントゥーバーのチョコレートなどさまざまな商品を取り揃えています。季節ごとに変わる、旬の食材を用いて作られるケーキはどれも絶品で、一度その味を知ったら季節を変えて何度もお店に足を運びたくなることでしょう。オーナーシェフ、鎧塚俊彦(よろいづかとしひこ)氏がつくるスイーツを購入できるお店はほかにもありますが、ここでしか購入できない限定商品もあるので押さえておきたいところ。ピスタチオのケーキ「ベルナール」は、美しく美味しいピスタチオのケーキ「ベルナール」は、お店が太鼓判を押す人気商品。何層にも折り重なった美しい断面は、美味しいだけでなく見た目にも美しいのが自慢です。チョコレートムースとピスタチオのビスキュイを、細かく砕いたピスタチオが入ったピスタチオムースでサンドしました。フレーク状でザクザクした食感が楽しいフィヤンティーヌショコラが土台となり全てを支えます。豆からこだわって作られたチョコレートが味のアクセントになっている、風味豊かなケーキです。大人のためのシュークリーム「ル・ポ」もはずせない「ル・ポ」は大人のためのシュークリーム。商品名の「ル・ポ」とは、フランス語で壺を意味します。その名の通り、シュー生地の中には美味しさがたっぷりと詰まっており絶品です。気になるシュー生地の中身は、ラム酒のシロップに漬けたブリオッシュと、カスタードと生クリームとを合わせて作るクレーム ディ プロマット。その上に、キャラメルクリームが美しく絞られ、シュー生地で蓋をしています。蓋のシュー生地はキャラメリゼされており、カリカリとした食感や甘さが魅力です。ラム酒が香る、リッチなシュークリームはお店を訪れたら外すことができません。シェフの想いが込められたケーキや焼き菓子が並ぶ店鎧塚シェフのスペシャリテである「ジャンピエール」や、シェフが修業時代からつくり続ける「マンデルクローネ」など、想いが込められたケーキや焼き菓子が並ぶ「アトリエ・ヨロイヅカ」。小田原やエクアドルに農園を設けており、これらの農園で採れたフルーツやカカオ豆を用いてお菓子やチョコレートもつくられています。人気のお店ですが、平日のお昼頃は比較的空いているため狙い目です。また、トシ・ヨロイヅカ全店共通のポイントカードもあります。京王線「八幡山駅」から徒歩1分と、そのアクセスの良さも人気の理由のひとつです。メイン商店街から一本入った路地に、お店はあります。大切な人への手土産や自分へのご褒美に、「アトリエ・ヨロイヅカ」のスイーツを購入してみませんか?スポット情報スポット名:アトリエ・ヨロイヅカ住所:東京都杉並区上高井戸1-8-3電話番号:03-3309-2992
2018年06月07日「ミュシャ展 ~運命の女たち~」が、静岡市美術館にて2018年6月2日(土)から7月15日(日)まで開催される。ミュシャの作品を彩った女性たちに焦点をあて、彼の芸術人生を辿るヨーロッパで起こった芸術運動アール・ヌーヴォーの旗手として知られるアルフォンス・ミュシャ。数多くの女性像を優美に繊細な表現で描き出す彼の作品は、ミュシャ様式とも呼ばれ、アール・ヌーヴォーの代名詞ともいえる。本展では、ミュシャと同郷の医師ズデニェク・チマル博士の親子3代にわたる膨大なコレクションから、リトグラフのポスターや装飾パネル、素描、挿絵原画、油彩画など約150点を厳選。「運命の女たち」というタイトルの通り、初恋に始まり、栄華を極めたパリ時代、そして晩年に至るまでミュシャの作品を彩った女性たちに焦点をあてミュシャの芸術活動を追う。第1章 幼少期、芸術のはじまり第1章では、ミュシャの初期の素描、城館の装飾デザインなどを展示。併せて、彼と交流のあった女性にまつわる作品を紹介する。中でも、早世した初恋の人・ユリエ・フィアロヴァー(愛称:ユリンカ)の面影は、後々までミュシャに影響を与え、作品の中へ投影されている。その他、義姉、妹、そして幼馴染の少女テレザ・トラプルらとの交流が、美しい女性を描く彼の芸術人生に大きな影響を与えたという。第2章 パリ、転機が訪れ人生の絶頂期に1887年、パリに出たミュシャは、挿絵の仕事で生計を立てるようになる。第2章で紹介されるのはパリ時代の作品だ。『おばあさんのお話』で描いた45枚の挿絵によって彼の人気に火がつき、そして『ドイツ史の諸場面とエピソード』で歴史画シリーズを手がけたことが、代表作である《スラヴ叙事詩》へとつながっていく。このほか様々な雑誌に挿絵を寄せていたミュシャだが、そうした中で大女優サラ・ベルナールとの出会いが転機となった。彼女の舞台《ジスモンダ》のポスターが大反響を得たのだ。その後6年間にわたりサラと契約を結び、ポスターに加えて舞台装飾などのデザインも手がけるようになった。こうして完成した女性の優美な佇まいと独創的な模様を組み合わせた「ミュシャ様式」は、アール・ヌーヴォーの中で重要な位置を占めるようになった。第3章 アメリカ、表紙絵や商品パッケージなど新たな道の発見パリ時代から晩年への過渡期にあたる、アメリカ時代の作品が集う第3章。アメリカの大手雑誌社『ハースツ』の表紙絵や商品のパッケージなどのデザインも手掛けた。こうした渡米先の仕事には、すでにパリ時代から構想を抱きはじめていたという《スラヴ叙事詩》制作の実現化に向けて、十分な費用を準備するという目的があった。第4章 故郷への帰国と祖国に捧げた作品群第4章では後半生、ミュシャの故郷への思いにあふれた作品群を並べる。晩年は、帰郷後もポスターや貨幣のデザインをしていたが、作品に描かれる女性は、アール・ヌーヴォー期を彷彿とさせるものの、より民族主義的な雰囲気をたたえるものが多く存在する。そしてこの晩年の大作として知られる全20点からなる《スラヴ叙事詩》を仕上げるために奔走したという。ミュシャの後半生は、スラヴ民族とその文化へ身を捧げるものであった。世界屈指のミュシャコレクター厳選の約100点も静岡展特別出品世界一のミュシャコレクターであった今は亡き土居君雄のもと、長年ヨーロッパに在住し、ミュシャ作品を収集、コレクションの形成に携わった尾形寿行。尾形は、土居亡き後にその遺志を継ぎ、ミュシャ作品の世界的な収集家として知られている。本展では、尾形の厳選したミュシャ作品から、アール・ヌーヴォーのパターンの教科書とされる『装飾資料集』全72点を含む約100点を静岡展のみ特別に展示する。【詳細】ミュシャ展 ~運命の女たち~期間:2018年6月2日(土)~7月15日(日)場所:静岡市美術館住所:静岡県静岡市葵区紺屋町17-1 葵タワー 3F休館日:毎週月曜日開館時間:10:00~19:00(展示室入場は閉館の30分前まで)観覧料:一般1,000(800)円、大高生・70歳以上700(500)円、中学生以下無料※()内は前売および当日に限り20名以上の団体料金※障がい者手帳等を持参の場合介助者原則1名は無料。
2018年04月29日静岡県にあるベルナール・ビュフェ美術館では、開館45周年企画展「絵画と想像力 ベルナール・ビュフェと丸木位里・俊」を3月17日から6月12日まで開催する。同美術館の創設者・岡野喜一郎がビュフェの作品と出会ったのは第二次世界大戦の荒廃が残る1953年。戦争によって深く傷ついた人々を虚飾なく描き出し、戦後フランス美術史の出発点となったビュフェの表現は、復員兵であった岡野の心に深く刻まれた。本展は1950年代にフランスと日本で戦争の記憶を描き、社会現象ともいえる反響を生み出したビュフェと、丸木位里・俊の交錯に注目。絵画のもつ想像力を感じ取り、共有する場となるだろう。丸木位里・俊 《原爆の図 第三部 水》 1950 紙本淡彩(原爆の図丸木美術館蔵)(左隻)丸木位里・俊は、原爆投下後の広島を見た経験をもとに1950年から《原爆の図》の共同制作を開始。洋画の俊が堅牢なデッサンで人物を描き、これを押し流すように位里が水墨を重ねていくという、二人の激しいぶつかり合いの中で生みだされた作品は日本画と洋画、前衛と伝統といった美術史の枠組みではとらえきれない力で、現在もなお私たちに強く訴えかける。戦争がもたらした痛み、絶望、人間性の喪失などを、想像力によって絵画に表した三者の作品。彼らの作品が発表当時に共感と反感を呼び、また後の世代にとっても戦争の惨禍を追体験させるものであり続けるのは、三者の絵画が見る人の想像力をかきたて、心を揺さぶる力を持つからではないだろうか。ベルナール・ビュフェ 《キリストの受難:笞刑》 1951 油彩、カンヴァスまた、3月18日には原爆の図丸木美術館学芸員で、国内外での丸木作品の紹介にも尽力している岡村幸宣氏と、神奈川県立近代美術館の館長であり、戦中・戦後の日本近代美術に関する展示を多数手がけてきた水沢勉氏による特別対談を開催。丸木夫妻の作品を中心とした、戦後の国内外の美術について語る。【展覧会情報】絵画と想像力 ベルナール・ビュフェと丸木位里・俊会期:3月17日〜6月12日会場:ベルナール・ビュフェ美術館住所:静岡県長泉町東野クレマチスの丘515-57時間:3月 10:00〜17:00、4月〜6月 10:00〜18:00(入館は閉館の30分前まで)料金:大人1,000円 高・大学生500円 中学生以下無料休館日:水曜日(5月2日は開館、祝日の場合は翌日休み)【イベント情報】オープニングイベント 特別対談「絵画-現実と想像 丸木位里・俊とその時代」岡村幸宣(原爆の図丸木美術館 学芸員)×水沢勉(神奈川県立近代美術館 館長)日時:3月18日会場:クレマチスの丘ホール時間:14:15〜15:45(13:30開場)定員:200名(要予約)参加費無料
2018年01月27日「アール・ヌーヴォーの華アルフォンス・ミュシャ展」が茨城県筑西市のしもだて美術館にて開催される。会期は2017年9月30日(土)から11月26日(日)まで。アルフォンス・ミュシャといえば、六本木の国立新美術館で2017年6月まで開催されていた展覧会にて、絵画の大作《スラヴ叙事詩》全20作品が一堂に会したのが記憶に新しい。六本木での展示によって画家としてのミュシャの業績に大きく注目が集まったが、今回しもだて美術館は、ミュシャが脚光を浴びるきっかけとなったデザイナーとしての活躍にフォーカス。ポスター作品や装飾パネル約50点、装飾図案約70点、ポストカード約200点、挿絵約80点などのデザインを中心とした400余点を展示し、デザイナーとしてのミュシャの原点に迫る。チェコ共和国で生まれたミュシャは、パリの人気女優サラ・ベルナールから依頼された舞台《ジスモンダ》のポスターで一躍注目を浴びる。今回の展覧会においても見ることのできる《ジスモンダ》は、舞台の物語のクライマックスシーンを描いている。王妃ジスモンダが信仰にめざめ、「シュロの日曜日」を賛美して行列に加わるという場面を装飾的かつエキゾチックに描いたポスターとなっている。《ジスモンダ》はミュシャの原点ともいえる作品であり、必見の一枚だ。19世紀末に開花したアール・ヌーヴォーを象徴する画家であるミュシャ独自のスタイルは、「ミュシャ様式」と呼ばれ人気を博した。女性の髪や衣服が描く流れるような曲線や、しなやかな草花をテーマにした優美なデザインが特徴的だ。今回の展示作品の一つでもある、連作《四つの花》における《バラ》、《百合》では、優雅に咲く草花が描く曲線と女性の描く柔らかな曲線が調和しながらも互いの存在を引き立てることにより、奥ゆかしい美しさが表現されている。ミュシャは、芝居のポスターの他にも豪華本の挿絵や香水のパッケージ、切手や紙幣、有価証券、蔵書票、メニュー、さらにはアクセサリーのデザインも手掛けるなど、商業デザイナーとして幅広く活動していた。展示作品の、《黄道十二宮ラ・プリュム誌のカレンダー》は、雑誌『ラ・プリュム』の宣伝用として作られたもので、《モナコ・モンテカルロ》は観光PRのポスターだ。デザインの目的は違えど両者ともミュシャの特色であるデコラティブで異国情緒漂うしなやかな表現が感じられる。今回は、《ジスモンダ》を始め、パリ時代のポスターや花シリーズ、四季シリーズなどの装飾パネル、挿絵作品、商品パッケージ、ポストカード、また食器や室内装飾など多岐にわたるデザインを集めた図案集など、ミュシャのデザインした作品を幅広く展示する予定だ。その中には祖国チェコを中心としたスラブ民族の歴史や伝統を表現した作品も含まれ、ミュシャのルーツである故郷への表現を見ることができる。【詳細】しもだて美術館秋の企画展「アール・ヌーヴォーの華アルフォンス・ミュシャ展」会期:2017年9月30日(土)~11月26日(日)休館日:月曜日、但し10月9日(月・祝)は開館し翌日休館 開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)会場:しもだて美術館住所:茨城県筑西市丙372アルテリオ3階入館料:一般 800円/団体(10人以上) 700円/高校生以下無料※本展入館券にて秋冬季所蔵品展・板谷波山記念館も観覧できる。※障がい者とその付き添い1名は無料。(入場の際に障がい者手帳などを提示)※第3日曜日「家庭の日」(10月15日、11月19日)は高校生以下の子供を含む家族は無料。【問い合わせ先】しもだて美術館 TEL:0296-23-1601 / FAX:0296-23-1604 ■関連イベント:・ギャラリーコンサート 「パリで燃えたスラブの心!~ミュシャに捧げる下館一高管弦楽の響き~」 日時:2017年10月22日(日) 13:30~会場:美術館ロビー費用:無料(入館券が必要)・「レジンでつくる アール・ヌーヴォーなアクセサリー」日時:2017年11月12日(日) 10:30~/11:30~/13:30~/14:30~ 会場:アルテリオ2階クラフト室 対象:小学4年生以上 人数:各10人。要予約。※1人1回のみ。参加費:1人800円(材料費として)申込方法:電話申し込み(TEL:0296-23-1601)応募受付期間:2017年9月30日(土)~10月29日(日)10:00~18:00※休館日を除く・「あなたもミュシャポスターの主役に!」場所:美術館ロビー なりきりフォトコーナー
2017年10月12日今週末は秋分の日を迎えることもあり、いよいよ秋まっさかりですが、ワンランク上の女子を目指すなら、食欲の秋よりも芸術の秋に浸るのがオススメ。そこで、今回ご紹介する美しくて独創的な注目の映画とは……。ナタリー・ ポートマン×リリー=ローズ・デップ共演の話題作『プラネタリウム』!【映画、ときどき私】 vol. 1151930年代、憧れのパリへと向かっていたアメリカ人スピリチュアリストのバーロウ姉妹。ショーを仕切る野心家である姉のローラと、自分の世界にこもりがちな少女の妹ケイトは美人姉妹としても注目を集めていた。そんなある日、2人が行っていた死者を呼び寄せる降霊術ショーに魅了された映画プロデューサーのコルベンは、世界初の心霊映画を撮影するため、姉妹と契約を交わすことに。はたして、彼女たちの力は本物なのか、それとも詐欺師なのか。少しずつそれぞれの運命が狂い始めていくのだった……。そこで今回は、この世界観に魅せられたある方に、本作の見どころやキャスティングの裏側などについて語ってもらいました。それは……。才色兼備のフランス人女性監督レベッカ・ズロトヴスキ!若くして世界の主要な映画祭から高く評価され、次世代の監督のひとりといわれているズロトヴスキ監督に、本作が生まれた経緯から聞いてみました。これまでに実在の人物たちからインスピレーションを受けて作られた映画が数多くあるように、この作品にもそれぞれモデルとなった人物が存在しているとのこと。それはアメリカでスピリチュアリズムの先駆者と言われていたフォックス三姉妹と、革新的な映画ビジネスをフランスで行ったベルナール・ナタン。とはいえ、この作品が他と違うのは、実際の彼らには接点はなく、活躍した年代も場所も異なっているにも関わらず、監督の想像のなかで、ひとつの物語として生まれたところ。あえて2つのストーリーをかけ合わせて描いた理由は?監督脚本を書いていて自然とそういう流れになったんだけれど、スタート地点はフォックス姉妹の話から始まったのよ。それから、女優たちを集めてトランス状態に陥らせるという設定のストーリーを思い描いていくうちに、映画のプロデューサーをそこに加えたいと思うようになったの。それからベルナール・ナタンのことを知り、物語をひとつにくっつけていったので、流れのなかでアイディアがどんどん追加されていったという感じだったわ。それによって生まれた化学反応やよかった点は何ですか?監督その流れに乗って少し変わったストーリーができ上がったし、そこから真実が生まれてきたと思うわ。さらに、反ユダヤやホモフォビア(同性愛嫌悪)といったいろんな要素が込められているので、それらをかけ合わせたことによって、新たなストーリーテリングがどんどん生まれてきたとも感じているのよ。そして、何といっても注目されているのは、初共演となるナタリー・ ポートマンとリリー=ローズ・デップの豪華なキャスティング。2人の放つ美しさはもちろん、まるで本物の姉妹のような風貌も話題のひとつ。まずは、オスカー女優であるナタリーの出演はどのようにして実現しましたか?監督実はナタリーとは共通の知人を通じてもともと知り合いで、前から一緒に仕事をしたいとお互いにずっと思っていたの。だから、このプロジェクトにも最初から参加してくれていたんだけど、彼女がフランスに引っ越してくるというのもあって、今回こうして組むことになったのよ。しかも、そのころはパリでもテロが起こったり、反ユダヤ的な考え方がふたたび浮上していたときだったこともあり、アメリカからやってきたナタリーの目から見たフランスと、ローラからの目から見たヨーロッパというのが重なったこともあって、彼女を起用することに決めたのよ。では、妹役にリリー=ローズを選んだ決め手は?監督この役のキャスティングは難しくて、当初は13~14歳くらいの少女を探していたんだけど、無名の女優で相手がナタリーだと、すべてのスポットライトがナタリーに当たってしまうことがわかっていたわ。だから、やっぱり同レベルの人を探さないといけないと思っていたとき、ナタリーがリリー=ローズの写真をたまたま送ってきたのよ。実は、そのとき私は彼女のことをまったく知らなかったんだけど、彼女を見た瞬間、まずは見た目がナタリーと似ていると思ったわ。そして、ナタリーと同じように小さい頃からセレブの家庭に育ってスポットライトを浴びてきた人生を送ってきたという意味でもバランスが取れるし、もちろん美しいということもあって、彼女に即決したのよ。『プラネタリウム』というタイトルに込めた思いは?監督特にメッセージというのはないんだけど、つねに観客に問いかけていくことを意識していたわ。タイトルというのは、曲のタイトルと同じように作品のイメージを与えなければいけないものなんだけれど、私はプラネタリウムが人々に与える印象というのがすごく好きなのよ。たとえば、映画『理由なき反抗』のなかにプラネタリウムのシーンが出てくるんだけど、10代の少年たちが自分たちの人間関係の構図みたいなものをそこに思い浮かべながら見ているの。そんなふうに暗闇のなかで人工的な星を見ているというのは、映画館で映画を観るのと似ているからプラネタリウムともつながっていると思うわ。それから、星は知っていれば星座として読めるけれど、わからなければそれがミステリアスに見えてしまうところもあるわよね。そうやって星を見ることで将来のことが読めたりもするという意味合いも込めてこのタイトルにしたのよ。監督自身はスピリチュアルなことを信じていますか?監督ご期待に沿えなくて申し訳ないんだけど、そういう経験もないし、私はすごく現実的な人間なの(笑)。ただ、「見えないものを映画にする」というのが、私のコンセプトのひとつでもあるので、そういう意味では映画というのが自分のなかで一番非現実的なところかもしれないわね。最後に、自らの力でキャリアを掴んでいる監督からananweb読者に向けて何かアドバイスお願いします!監督まずはやっぱり本を読むことが一番じゃないかしら。そうすれば、セクシーにも知的にもなれると私は思っているから、ぜひ読書をオススメしたいわね!美しさと幻想的な世界観に酔いしれる!誰もが抱く未知のものへの憧れだけでなく、それによって引き起こされる嫉妬や野心が観る者の好奇心を掻き立てる本作。ミステリアスで見えない世界があなたにはどのように映るか、自分の目で確かめてみて。心を惑わせる予告編はこちら!作品情報『プラネタリウム』9月23日(土)より新宿バルト9、ヒューマントラストシネマ有楽町他にて全国公開配給:ファントム・フィルム© Les Films Velvet - Les Films du Fleuve - France 3 Cinema - Kinology - Proximus – RTBF
2017年09月20日ファッションや映画など多様な文化を滋養にして、美しくしなやかに生き方を主張するパリジェンヌたち。世田谷美術館で開催する『ボストン美術館 パリジェンヌ展 時代を映す女性たち』のキャッチコピーも「『パリジェンヌ』は流行じゃなくて、生き方です!」とある。アメリカ・ボストン美術館所蔵のマネやドガ、ルノワールなど印象派の絵画のほか、写真やイラスト、服飾資料なども展示し、多角的に“パリジェンヌ”の源泉をたどる本展。その記者発表会が9月5日、三軒茶屋の世田谷文化生活情報センターで行われた。【チケット情報はこちら】会見では世田谷美術館・学芸部主査の塚田美紀氏が登壇し、5つのチャプターに分けられた本展について解説。チャプター1では、ルイ14世の死去により、文化の中心がヴェルサイユから、裕福な市民のサロンがあるパリへと移行する様子を紹介。技巧を凝らしたドレスや、日本の有田焼まで取り入れたティーセットも展示される。チャプター2では、フランス革命後、19世紀に見られた女性への視線が示される。小説家として活躍するような進歩的な女性も当時は登場していたが、フラゴナールの『良き母親』に見られるように「パリジェンヌの実態というよりは、社会的に期待されたイメージ」(塚田氏)が数多く描かれた。チャプター3では、19世紀半ばにパリの街の大改造が行われたことで、市民の消費も拡大。パリジェンヌのモードが発展を遂げ、ついには世界中で注目を浴びるに至った様子が示される。サージェントの『チャールズ・E.インチズ夫人』は、パリジェンヌ風のドレスに身を包んだアメリカの女主人を描いた名作だ。続くチャプター4では、いよいよ19世紀後半にルノワールやドガら印象派の巨匠たちの作品が登場する。中でも注目は、マネの大作『街の歌い手』。今回は約70年ぶりの修復後、初の公開となる。その後も画家たちのミューズとなった多くの女性たちや、カサットやモリゾなどの女性画家、またサラ・ベルナールら女優の台頭によって、パリジェンヌの名声は高まってゆく。チャプター5では、20世紀に入ってのカルダンやバレンシアガのドレスや、踊り子のイラスト、モデルや女優の写真までを紹介。5つのチャプターをたどることで、パリジェンヌが後世の文化にいかに影響を与えたかを改めて感じられる内容になっている。本展は2018年1月13日(土)から4月1日(日)まで東京・世田谷美術館で開催。その後は4月11日(水)から6月10日(日)まで広島・広島県立美術館にも巡回予定。取材・文佐藤さくらPhotographs(C)Museum of Fine Arts, Boston
2017年09月19日東京・六本木の国立新美術館で、3月8日(水)から6月5日(月)まで国立新美術館開館10周年・チェコ文化事業「ミュシャ展」が開催されます。超大作《スラヴ叙事詩》全20作をチェコ国外では初めて公開する、大注目の展覧会です。気になる見どころをasoview!編集部が取材を元にお伝えします!アルフォンス・ミュシャって?19世紀から20世紀にかけて活躍した、アール・ヌーヴォーを代表する芸術家のひとり、アルフォンス・ミュシャ。ミュシャはフランス語読みで、チェコ語での発音は「ムハ」といいます。オーストラリア領モラヴィア(現チェコ)に1860年に生まれ、ウィーンやミュンヘンを経て、27歳でパリに渡って画を学びます。不遇の時代が続きましたが、34歳の時に大女優サラ・ベルナール主演の舞台「ジスモンダ」のポスターを手がけ、評判に。一躍時代の寵児となりました。左から「ジスモンダ、「ハムレット」、「ロレンザッチオ」堺市美しく華やかで洗練されたポスターやグラフィックを手がける一方、ミュシャは故郷のチェコや、自身のルーツであるスラヴ民族の文化、歴史をテーマとした作品を多数制作しました。1910年から晩年の約16年をかけて手がけた20作の連作「スラヴ叙事詩」は、そのすべてが巨大な作品。古代から近代のスラヴ民族の苦難と栄光を映し出す、一大スペクタクルです。大迫力!チェコ国外で世界初の全作展示「スラヴ叙事詩」今回の「ミュシャ展」の見どころは、いままでチェコ国外では世界で初めて全20点を展示するもの。1928年に発表され、プラハ市に寄贈された「スラヴ叙事詩」ですが、長らく日の目を見ることがありませんでした。1960年からモラヴィアのモラフスキー・クルムロフ城でひっそりと夏期のみ展示されていたものの、ほぼ見る人はおらずという状態。2012年になってプラハ国立美術館ヴェレトゥルジュニー宮殿(見本市宮殿)にて全作品がついに公開されました。左から「原故郷のスラヴ民族 トゥーラニア族の轍とゴート族の剣の間に(部分)」「グルンヴァルトの戦いの跡 北スラヴ民族の連帯」「ヤン・アーモス・コメンスキーのナールデンでの最後の日々 希望の消滅」プラハ市立美術館まず部屋に入って驚くのは、その作品の大きさ。縦6メートル、横8メートルという圧倒的なスケールで、見るものをスラヴ民族の歴史の世界に誘います。原故郷のスラヴ民族トゥーラニア族の轍とゴート族の剣の間にプラハ市立美術館最初に目に入るのは「原故郷のスラヴ民族トゥーラニア族の轍とゴート族の剣の間に」。こちらを見ている2人の男女と、絵の右上に描かれた3人の司祭が不思議な対比をかもし出しています。スラヴ式典礼の導入汝の母国語で主をたたえよプラハ市立美術館このように、「スラヴ叙事詩」には下半分に現実や歴史的事実が描かれ、上半分には空想やミュシャの思うことが描かれる、という構図のものが多いです。左から「クロムニェジーシュのヤン・ミリーチ「言葉の魔力」-娼館を修道院に改装する」「ベツレヘム礼拝堂で説教をするヤン・フス師「言葉の魔力」-真理は打ち勝つ」「クジーシュキでの集会「言葉の魔力」-ウトラキスト派」プラハ市立美術3つの部屋に渡って展示されている「スラヴ叙事詩」は、見ていくのに年代順などの制約はありません。ふと目についた絵をじっくり見て、また次の絵にうつって…大きな絵なので、絵の中に自分も入り込んでしまうような気分になることも。幻の傑作をじっくりと鑑賞しましょう。音声ガイドを借りて解説を聞きながら鑑賞すると、絵に込められた思いや情景などをより深く理解することができます。おすすめです。「スラヴ叙事詩」が展示されている3つ目の部屋のみ、撮影が許可されています。写真を撮ろうと思っても絵が大きくてなかなか全部が画面に収まりませんが、気に入ったシーンを切り取ってみては。左から「ロシアの農奴制廃止自由な労働は国家の礎」「聖アトス山正教会のヴァティカン」「スラヴ菩提樹の下でおこなわれるオムラジナ会の誓いスラヴ民族復興」プラハ市立美術館Ⅰ ミュシャとアール・ヌーヴォー「スラヴ叙事詩」の展示に続いて、ミュシャがどのような経緯で「スラヴ叙事詩」を書くに至ったかをたどります。パリで雑誌や本の挿絵を描くことで生計をたてていたミュシャ。1894年、34歳の時に大女優サラ・ベルナールのポスターを手掛けたことで人生が一変します。左から「ジスモンダ、「ハムレット」、「ロレンザッチオ」堺市それがこの左「ジスモンダ(1895年)」のポスター。モザイクタイルのような装飾に、丁寧に書き込まれた衣装、そして妖艶な魅力をたたえるサラ・ベルナール。このポスターはたちまち評判となります。サラ・ベルナールの信頼を得たミュシャは、その後6年間にわたりベルナールとの契約を交わし、舞台の宣伝ポスターを手がけました。4つの花「カーネーション」「ユリ」「バラ」「アイリス」堺市こちらは1897年に発表された4つの花「カーネーション」「ユリ」「バラ」「アイリス」。今のマンガの表現にも確実に影響を与えているのでは、と思える美麗なデザインです。ミュシャの作品はリトグラフで発表され、安価で求められたため、民衆の支持がより広がりました。ラ・ナチュール堺市こちらはミュシャの彫刻の中では最も有名な「ラ・ナチュール」。ミュシャの絵に描かれている美しい女性は、立体になっても健在です。Ⅱ世紀末の祝祭1900年パリ万国博覧会「ボスニア・ヘルツェゴビナ館」壁画の下絵堺市19世紀末から20世紀にかけてのヨーロッパは、画期的な発明や技術の進歩により社会が大きく変化した時期でした。1900年にパリ万国博覧会が開催され、ミュシャはボスニア・ヘルツェゴビナ館の壁画を担当するなど多くの作品を出品します。スラヴの連帯プラハ市立美術館また、1910年にはミュシャの故郷・チェコにプラハ市民会館が建設されます。ミュシャはここの天井画と壁画を担当。「スラヴの連帯(1910-1911)など」当時の下絵が展示されています。左から「英知-プシェミスル朝のエリシュカ」、「戦う魂-ヤン・ジシュカ」、「誠実-ヤン・アーモス・コメンスキー」、「自力Ⅲ(犠牲)」プラハ市立美術館美しい壁画が今でも飾られているプラハ市民会館。実際に現地に行ってみたくなりますね。Ⅲ独立のための闘い19世紀から20世紀にかけては、小国が独立を求める闘いの時代でもありました。1910年にチェコに戻ったミュシャの作風には変化が見られます。ヒヤシンス姫堺市スラヴ人である妻・マルシュカの丸顔でふっくらした体型をベースにした女性像が際立つようになります。バレエ「ヒヤシンス姫」のポスターもその一つ。エネルギーに満ちた女性の姿が描かれています。上から10コルナ紙幣、50コルナ紙幣、100コルナ紙幣、500コルナ紙幣OGATAコレクション1918年にチェコスロヴァキア共和国が独立すると、ミュシャは紙幣や切手のデザインを無償で引き受けます。美しい女性像はここでも健在です。Ⅳ習作と出版物『主の祈り』(仏語版)左)装飾ページ、右)挿絵ページプラハ市立美術館ここではミュシャが行った本の挿絵や、ポストカードなどが展示されています。さらに「スラヴ叙事詩」の構想を練っていたミュシャは、スラヴの人々をモデルにした習作や素描も多く残しています。ここまで見てきて「またスラヴ叙事詩が見たい…」と思った方は、「独立のための闘い」の展示の場所からスラヴ叙事詩の展示室に戻れます。スラヴ式典礼の導入汝の母国語で主をたたえよプラハ市立美術館©Prague City Galleryミュシャのことを知ってから「スラヴ叙事詩」を見ると、また違った視点から楽しめるかもしれません。オリジナルグッズもチェック!この展覧会限定のオリジナルグッズが販売されています。今回展示されている全作品を収めた図録は、ミュシャファンならゲットしたいところ。「スラヴ叙事詩」やサラ・ベルナールのポスターをモチーフにしたクリアファイルは、裏面にも絵が描かれている豪華なもの。チェコで大人気のアニメーション「クルテク」とコラボレーションしたグッズも。愛嬌あるモグラの顔が気になります。チェコのデザインを取り入れた小物もたくさん。東欧ならではのデザインはなかなか日本では入手できません。壮大な世界観に引き込まれてしまうこと間違いなしの「ミュシャ展」。ぜひこの機会に足を運んでみてはいかがでしょうか。イベント概要名称:国立新美術館開館10周年チェコ文化事業「ミュシャ展」開催期間:2017年3月8日(水)~6月5日(月)時間:10:00~18:00※毎週金曜日、4月29日(土)~5月7日(日)は20:00まで。入場は閉館の30分前まで。休館日:毎週火曜日 ※5月2日(火)は開館。会場:国立新美術館 企画展示室2F所在地:東京都港区六本木7-22-2料金:大人1,600円、大学生1,200円、高校生800円※中学生以下は無料公式サイト:グッズ企画販売:NHKプロモーション
2017年03月08日