風景画の第一人者として名高い浮世絵師・歌川広重(1797-1858)が、諸国の山や海などの自然を題材にして描いた作品に焦点をあてた展覧会が、東京・原宿の太田記念美術館で、8月1日(火)から8月27日(日)まで開催される。幕末に大きな人気を集めた広重は、江戸の名所絵で名高いが、諸国の自然を題材にした作品も多数描いた。若い時期から、江戸から遠く離れた東海道の名所なども題材としていたが、特に 40 代頃からは甲州や房総など、実際に様々な場所へ旅に出ていた。旅先で自然を写した経験が、その後の作品に反映されていると考えられている。「山」と「海」をキーワードとする同展では、その呼び物として、晩年の広重が日本の山と海の美を求めて描いた揃物《山海見立相撲》全20図を公開する。このシリーズは、安政 5 年9 月にコレラで亡くなった広重がその直前に手掛けた絶筆のひとつで、最晩年の《名所江戸百景》などと並ぶ渾身のシリーズだ。全20図が一挙に公開されるのは、国内では初の機会となるという。そのほか同展では、《六十余州名所図会》をはじめ、 よく知られる名品から展示機会の少ない作品まで幅広い展観が行われる。特に興味深いのは、広重が実際に訪れた名所なのか、あるいは既存の地理書の挿絵をアレンジして描いた名所なのかなど、その作品制作の様子についての紹介があること。旅行中の広重の日記や、広重が参考にしていた淵上旭江の『山水奇観』 や谷文晁の『名山図譜』といった資料と作品によって、美しい風景画を生み出すために広重が行っていた様々な工夫を読み解く試みとなる。もうひとつ同展では、大自然に根付いた様々な信仰の読み解きも楽しめる。急峻な山や、海に面した岬といった大自然の絶景は古くから信仰の対照となってきたが、広重の諸国の景色には、しばしば寺の境内や神社や鳥居などが描き込まれている。富士信仰や大山信仰をはじめ、各地の山と海に関わる信仰のかたちについても、広重の絵を通して知ることができる。浮世絵に描かれた絶景を旅する気分で楽しみながら、 広重の画業をもっと深く知ることができる同展は、その美しい風景に旅心を刺激されるという意味でも、夏休みにぴったりの展覧会だ。<開催情報>『歌川広重山と海を旅する』会期:2023年8月1日(火)~8月27日(日)会場:太田記念美術館時間:10:30~17:30(入館は17:00まで)休館日:月曜料金:一般 800円、大高600円公式サイト:
2023年07月26日2020年に月岡芳年展を開催して好評を博したさいたま市のうらわ美術館で、3年ぶりとなる浮世絵展『奇想の絵師歌川国芳』が、4月22日(土)から6月18日(日)まで開催される。さいたま市の政令指定都市移行・区制施行20周年を記念し、総数約160点で国芳の魅力に迫る展覧会だ。歌川国芳(寛政9―文久元年/1797―1861年)は、幕末の浮世絵界で人気を分け合った歌川派三人のひとり。風景画で名声を得た広重と、役者や美人画で人気を博した豊国に対し、国芳はとりわけ勇壮な武者絵で名をあげた。後年は門弟を多数抱え、先の月岡芳年も国芳の高弟だった。中国の小説『水滸伝』を題材に、エキゾチックな異国の英雄たちをダイナミックかつカラフルに描いて人気を得た国芳は、持ち前の斬新かつ豊かなアイデアを次々に打ち出して、妖怪や怨霊・幽霊などと対決する英雄たちや、歴史や物語に登場する英雄たちをこれまた迫力満点に描き出した。勇壮な武者絵の一方で、国芳はダンディな役者絵や鉄火肌の女性たちをとらえた美人画、さらに西洋の透視図法や陰影方法も取り入れた洋風の風景画なども制作した。また、洒落やユーモアにあふれた戯画や、猫やキツネ、タヌキなどの動物を擬人化した愛らしいパロディ作品も得意としている。奇想天外なアイデアを発揮した独特の画風から、のちに「奇想の絵師」と呼ばれるようになった国芳は、当時の浮世絵界を活性化させただけでなく、後世にも多大な影響を及ぼし、近年はさらに再評価が進んでいる。同展は、その国芳の多彩で変化に富んだ画業を、貴重な肉筆画なども合わせて、多様なジャンルの作品群で紹介するものだ。関連展示として、隣接する展示室では、うらわ美術館のコレクションから、木版画による作品を紹介。企画展と連動させて収蔵品を活用する試みとなっている。<開催情報>『奇想の絵師 歌川国芳』会期:2023年4月22日(土)~6月18日(日)会場:うらわ美術館時間:10:00~17:00、金土は20:00まで(入場は閉館30分前まで)休館日:月曜(5月1日は開館)料金:一般620円、大高410円、中小200円※5月1日は入場無料公式サイト:
2023年04月19日“世界初”となる歌川国芳(うたがわくによし)のミュージアム「UKIYO-E KURASHIKI/国芳館」が岡山・倉敷に開館。浮世絵師・歌川国芳とは歌川国芳は、江戸時代末期を代表する浮世絵師の一人。江戸日本橋の染物屋の家に生まれ、15歳の頃に初代歌川豊国の弟子になり修行をスタートした。長い下積み時代を経て、30歳を過ぎた頃に中国の伝奇時代小説「水滸伝」をモチーフにした「通俗水滸伝豪傑百八人之一個」シリーズを発表。同作品で一躍脚光を浴び、“武者絵の国芳”と呼ばれるほどの人気絵師となった。その後は、武者絵にとどまらず、役者絵や美人画、風景画、ユーモアあふれる戯画など幅広いジャンルを手掛け、江戸期の浮世絵だけにとどまらず近代以降の日本画にも影響を与えた。“世界初”歌川国芳のミュージアムで約100作品を公開そんな歌川国芳の“世界初”となるミュージアム「UKIYO-E KURASHIKI/国芳館」では、デビュー作から代表作まで約100作品を公開。出世作「通俗水滸伝豪傑百八人之一個」シリーズはもちろん、巨大な骸骨を描いた代表作『相馬の古内裏(そうまのふるだいり)』も紹介する。月岡芳年や歌川芳艶の作品もさらに、国芳の弟子たちの作品も展示。“血みどろ絵師”と呼ばれた月岡芳年をはじめ、歌川芳艶や歌川芳員、河鍋暁斎が手掛けたダイナミックな浮世絵も楽しめる。なお、「UKIYO-E KURASHIKI/国芳館」は、倉敷美観地区から浮世絵の魅力を世界に向けて発信するプロジェクト「UKIYO-E KURASHIKI」第1弾として、倉敷美観地区を一望できる旅館を再生してオープンした。【詳細】ミュージアム「UKIYO-E KURASHIKI/国芳館 」オープンオープン日:2021年3月31日(水)住所:岡山県倉敷市本町1-24開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)休館日:火曜日(祝日の場合は翌日に振替)観覧料:・一般 1,300円(1,000円)・大学生・高校生 1,000円(800円)・中学生・小学生 500円(300円)※()内は20人以上の団体料金TEL:090-8242-1443
2021年05月03日葛飾北斎・歌川広重・歌川国芳の浮世絵デザインのミントタブレット、ヒントミント「浮世絵クラシックコレクション Vol.1」が、2020年9月9日(水)より東京・銀座三越 地下2階和菓子・菓遊庵コーナー(特別ブース)にて販売スタート。浮世絵デザインのミントタブレット「ヒントミント」アメリカ・ロサンゼルス生まれのミントタブレット「ヒントミント」が、東京国立博物館とコラボレーションし、浮世絵デザインの限定タブレットを展開。ヒントミントは、上質な原材料とナチュラルな美味しさにこだわったタブレットを展開するミントブランドで、そのスタイリッシュなパッケージから、アカデミー賞、エミー賞などの国際的なレセプションで公式ギフトとしても採用されている。葛飾北斎・歌川広重・歌川国芳の浮世絵パッケージ今回は、東京国立博物館の収蔵作品の中から、葛飾北斎・歌川広重・歌川国芳のマスターピース6作品をセレクト。タブレットを取る仕草まで美しくみせる、こだわりのスクエアパッケージに、葛飾北斎・歌川広重・歌川国芳の作品を大胆にのせた。浮世絵を額に入れて見ているような気持ちになるよう、職人がゴールドのフレームやエンボスを1つ1つ手作業で施している。経年による和紙のシミやくすみ・退色の補正も行い、美しいデザインパッケージを完成させた。選べるデザイン&フレーバーまた、パッケージデザインだけでなく、全てタブレットのフレーバーが異なるのもポイント。葛飾北斎の“赤富士”と称される「冨嶽三十六景・凱風快晴」にはスパイシーな刺激がたまらない「シナモンミント」を、歌川広重の「名所江戸百景・亀戸梅屋舗」には、フルーティーで甘酸っぱい「ザクロ&アサイ」を、歌川国芳のネコをモチーフにした「鼠よけの猫」には、カカオのやさしい香りが楽しめる「チョコレートミント」をセレクトした。【詳細】ヒントミント限定プレミアムラベル「浮世絵クラシックコレクション Vol.1」全6種 各23g 各972円(税込)発売日:2020年9月9日(水)取り扱い店舗:銀座三越地下2階和菓子・菓遊庵コーナー住所:東京都中央区銀座4-6-16<フレーバー>【葛飾北斎】冨嶽三十六景・凱風快晴「シナモンミント」、冨嶽三十六景・神奈川沖浪裏「ペパーミント」【歌川広重】名所江戸百景・亀戸梅屋舗「ザクロ&アサイ」、名所江戸百景・両国橋大川ばた「ペパーミント」【歌川国芳】鼠よけの猫「チョコレートミント」、江戸自慢程好仕入・よしのかんとう「シトラス&ジンジャー」【問い合わせ先】銀座三越TEL:03-3562-1111(大代表)
2020年09月05日展覧会「もうひとつの歌川派?! 国芳・芳年・年英・英朋・朋世」が、2020年1月7日(火)から3月29日(日)まで、弥生美術館にて開催される。“もうひとつの歌川派”に着目「もうひとつの歌川派?! 国芳・芳年・年英・英朋・朋世」では、歌川国芳や月岡芳年から、右田年英、鰭崎英朋、神保朋世へと受け継がれていった系譜を辿る。歌川豊春から始まる浮世絵界最大の派閥「歌川派」の中に埋もれた、“もうひとつの歌川派”に着目する展覧会だ。会場には、浮世絵、原画、関連資料など合計約300点が集結。最も多くの門人を抱えていたと言われている歌川国芳の浮世絵や、激動の時代を生き抜いた月岡芳年の作品をはじめ、明治・大正・昭和の時代にそれぞれ活躍した年英・英朋・朋世の貴重な作品を多数展示する。生誕140年を迎える英朋の幻の日本画「焼あと」も初公開される。浮世絵の衰退期から挿絵興隆期の狭間を、群を抜く画家としての力量とともに駆け抜けた年英、「鏑木清方と双璧」と称され、挿絵黄金期を牽引した英朋、歌川派の系譜を引いた「最後の浮世絵師」の名にふさわしい、シャープで美しい挿絵を数多く描いた朋世と、それぞれの時代背景に思いを馳せながら観賞するのも面白い。【詳細】もうひとつの歌川派?! 国芳・芳年・年英・英朋・朋世~浮世絵から挿絵へ……歌川派を継承した誇り高き絵師たち会期:2020年1月7日(火)~3月29日(日)※作品保護のため、会期中一部展示替えあり。会場:弥生美術館住所:東京都文京区弥生2-4-3TEL:03-3812-0012休館日:月曜日(ただし、1月13日・2月24日(月祝)開館、1月14日・2月25日(火)休館)開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)入館料:一般 900円/大・高生 800円/中・小生 400円※団体20名以上の場合、1人100円引き※併設の竹久夢二美術館も併せて観覧可能。※高畠華宵の常設ルームも観覧可能。
2019年12月23日展覧会「おいしい浮世絵展〜北斎 広重 国芳たちが描いた江戸の味わい〜」が、東京・六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーにて、2020年7月15日(水)から9月13日(日)まで、事前予約制で開催される。なお、当初は2020年4月17日(金)から6月7日(日)までの会期を予定していたが変更となった。“浮世絵”と“日本の食”の関係性に焦点「おいしい浮世絵展〜北斎 広重 国芳たちが描いた江戸の味わい〜」は、日本独自の絵画としてより大きな注目を集めている“浮世絵”と、外国人旅行客の目当ての一つであり、諸国でブームとなっている“日本の食”の関係に焦点を当てた展覧会だ。日本独自の文化が花開いた江戸時代に、その文化を類まれな表現力と技術でいきいきと描きだした浮世絵。その題材は美人画、役者絵、芝居絵、名所絵、春画と多岐にわたるが、江戸の風俗史として欠かせない“食”も、多くの絵師によって描かれたモチーフの1つだ。本展では、すし・うなぎ・天ぷら・そばなど、季節に伴う江戸らしい料理として描かれた“日本の食”のシーンを追いながら、食を描いた浮世絵そのものの魅力と、現代の暮らしにも通じる江戸の食文化、そして四季折々で江戸っ子が楽しんだ食材と料理法を紹介する。北斎に広重、名だたる浮世絵師たちが描いた“江戸の食”浮世絵を語るうえで欠かせない存在である葛飾北斎、歌川広重、歌川国芳も、江戸の食の風景を描いてきた。会場では、嬉々とした表情ですしを嗜む女性を描いた国芳「縞揃女辨慶 (松の鮨)」や、うなぎを手にする「春の虹蜺」など、名だたる絵師が描いた食の場面を目にすることができる。また、ヨーロッパの画家たちにも多大な影響を与えた北斎の「北斎漫画」から、そばを食する姿を描いた作品や、満開の桜を背景に宴を楽しむ男女の姿を活写した三代歌川豊国「見立源氏はなの宴」などを展示する。さらに広重の作品では、江戸の名店を主題とした「江戸高名會亭盡 両国柳橋 河内屋」や、東海道の宿場町を描いた連作「東海道五十三次」を展示。発展した江戸の食文化や、その土地の食材や名産を垣間見ることができるだろう。展覧会概要展覧会「おいしい浮世絵展〜北斎 広重 国芳たちが描いた江戸の味わい〜」開催期間:2020年7月15日(水)〜9月13日(日)〈事前予約制〉※会期中展示替えあり※当初は2020年4月17日(金)〜6月7日(日)の会期を予定していたが変更会場:森アーツセンターギャラリー住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー 52階開館時間:10:00〜20:00(7月21日(火)・28日(火)・30日(木)、8月28日(金)は17:00まで)※入館は閉館30分前まで休館日:8月14日(金)料金:一般 1,800円、大学生・高校生 1,300円、中学生・小学生 800円※未就学児ならびに障がい者手帳の所持者とその介助者1名は半額※チケット購入の詳細は公式サイトを参照※来館に際しての注意事項は、公式サイトを確認のこと【問い合わせ先】TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)
2019年11月17日浮世絵師・歌川広重の展覧会「広重展」が、2019年10月26日(土)から12月8日(日)まで、長崎の佐世保市博物館島瀬美術センターで開催される。歌川広重は、旅人の哀歓や自然風物を詩情豊かに作品の中に描き出し、風景画の名手と呼ばれた江戸文化を代表する浮世絵師。広重の風景画は、フランスの後期印象派画家にも影響を与え、中でも強く影響を受けたとされるフィンセント・ファン・ゴッホは、広重晩年の名作「名所江戸百景」シリーズの「亀戸梅屋敷」「大はしあたけの夕立」を模した作品を残している。展覧会では、東海道の宿場を描き出した広重の名作「東海道五拾三次」全作品をはじめ、上空から見下ろすようにして描かれた鳥瞰図「五十三次名所図会」の比較展示、「名所江戸百景」などを四季の雪月花になぞらえて紹介。約160点の浮世絵作品を展示する予定だ。【詳細】広重展会期:2019年10月26日(土)~12月8日(日)場所:佐世保市博物館島瀬美術センター住所:長崎県佐世保市島瀬町6-22入館料:一般 1,200円、大学・高校生 800円、中学生 400円※前売、団体(20名以上)は、それぞれ200円引き。※未就学児、小学生は無料。市内中学校に配布の「中学生無料券」を持っている中学生は無料。※精神身体障がい者手帳持参者と付き添い1名は無料。【問い合わせ先】佐世保市博物館島瀬美術センターTEL:0956-22-7213
2019年06月03日和装離れが進む昨今、その流れに反して、ますます多くのファンを魅了している浴衣。その魅力を教えてくれる展覧会『特別展 ゆかた 浴衣 YUKATA すずしさのデザイン、いまむかし』が始まった。浴衣が広まったのは江戸時代。当初は入浴後のくつろぎ着だったものが、その快適さから次第に夏の気軽な外出着へと発展。素材も麻から木綿へと変化すると、「型染」や「絞り」など染めの技法も進化してゆく。当時は「小袖雛形本」と称されるスタイルブックが存在、そこから柄を注文するのが一般的だった。しかし明治末期から大呉服店(現・百貨店)が急成長すると呉服店が続々と新柄を手掛けるように。特に大正末から昭和初期には、鏑木清方など有名な画家が考案した新作を百貨店が発表。既存の意匠とはまた違うデザイン性も加わり浴衣は一躍トレンドになった。そんな江戸から昭和にかけての浴衣や型紙、当時の風俗を描く浮世絵などが数多く展示される。さらに、現代の作家による、無形文化財である型染めの技術「長板中形」を用いての制作模様も映像で紹介。まずはお気に入りの浴衣に袖を通すことから本展を楽しんでみて。紺木綿地団扇模様浴衣大正~昭和時代 20世紀前半 東京都江戸東京博物館おおらかで大胆な模様は、江戸時代に町の女性が着用しはじめたもの。白麻地石橋模様浴衣江戸時代 18世紀後半 東京都江戸東京博物館能の演目「石橋」にちなみ中国の獅子と牡丹が大胆に描かれた図案。白麻地槍梅若松模様浴衣江戸時代 18世紀後半 東京国立博物館後期には、現存するものが少ない貴重な染織の作品を展示。画像提供:東京国立博物館Image:TNM Image Archives三代歌川豊国(国貞)「四条河原夕涼之図」江戸時代 嘉永2年(1849) 錦絵 大判三枚続 個人蔵歌舞伎役者が浴衣で涼む風景を描いた一枚。町衆の浴衣絵なども数多く現存。『特別展 ゆかた 浴衣 YUKATA すずしさのデザイン、いまむかし』泉屋博古館分館東京都港区六本木1‐5‐1前期:開催中~6月16日(日)後期:6月18日(火)~7月7日(日)10:00~17:00(入館は16:30まで)月曜休一般1000円ほか※きものでご来館の方100円割引(他割引との併用不可)TEL:03・5777・8600(ハローダイヤル)※『anan』2019年6月5日号より。文・山田貴美子(by anan編集部)
2019年06月02日府中市美術館1階のミュージアムショップでは「歌川国芳 21世紀の絵画力」でしか手に入らないグッズを取り扱っています。庶民でも手元に置けるアート、浮世絵。その良さを現代でも堪能しましょう!自分のお気に入りを見つけられる50種類ものポストカード国芳の浮世絵がポストカードに。親しみやすい猫がモチーフのものや、「きん魚づくしぼんぼん」などキャッチーでかわいい作品はもちろん、代表作多数取り揃えています。ポストカード70円。猫がかわいい!「相馬の古内裏」がA4クリアファイルに美術の教科書でこの絵を観た方も少なくないはず。「相馬の古内裏」、表には「讃岐院眷属をして為朝をすくふ図」が描かれたA4クリアファイル200円も! 種類は全部で2種類あり、もうひとつは袴を着た猫たちがマリを蹴っているデザイン。愛猫家にはたまりません。鑑賞後も展覧会図録でじっくり楽しめる国芳の絵画を家に帰ってからも思う存分楽しめる展覧会図録は2,808円。丁寧な説明書きといっしょに色鮮やかに作品を楽しむことができる図録は、国芳の魅力の決定版です! 開いてみると、江戸時代にタイムスリップした気持ちになりますよ。ご紹介した「歌川国芳 21世紀の絵画力」の限定グッズ以外にも、国芳の作品をモチーフとしたマスキングテープや切手など、女子の心をくすぐるグッズが豊富に揃っています。お気に入りの「国芳画」を見つけましょう!取材・文/鈴木美希イベント情報イベント名:歌川国芳 21世紀の絵画力催行期間:2017年03月11日 〜 2017年04月09日住所:東京都府中市浅間町1丁目3番地(都立府中の森公園内)電話番号:03-5777-8600
2017年03月25日江戸っ子から現代っ子まで広く愛される歌川国芳京王線府中駅からちゅうバス(多摩行き)に乗り、「府中市美術館」で下車すると、子供たちで賑わう府中の森公園の隅っこにひっそりと佇む建築物があります。その横に長く伸びる特徴的な建築が府中市美術館です。江戸時代末期の庶民の人気者、歌川国芳。当時の人気はさることながら、ここ近年、国芳ブームが到来しています!「なぜ今、国芳なのか?」その答えをおよそ240点の作品と共に探る展覧会は、歴史好きの女性の心をくすぐること間違い無し!会場は少し薄暗く目に優しい黄味がかったライティング。浮世絵の状態維持のために配慮されたものだそうです。浮かび上がるように照らされている作品の数々が、当時の笑いや愛嬌、にぎわいを臨場感たっぷりと伝えてくれます。猫好きにはたまらない!「国芳画の楽しみ」「19世紀の国芳」では猫が主役の作品が多く展示されています。国芳自身、大の愛猫家だったこともあり、自画像では懐に猫を抱き、絵を描いている作品もあるのだとか。近頃の猫ブームに負けず劣らず、猫愛が感じられる展示物は一見の価値ありです!第1章「19世紀の国芳」、第2章「21世紀の国芳」の2部構成。絵画の中に込められた力強い表情、豊かな発想、斬新なデザイン…枠にとらわれない自由な発想が込められた作品の魅力を存分に感じられます。取材・文/鈴木美希イベント情報イベント名:歌川国芳 21世紀の絵画力催行期間:2017年03月11日 〜 2017年04月09日住所:東京都府中市浅間町1丁目3番地(都立府中の森公園内)電話番号:03-5777-8600
2017年03月22日浮世絵を通じて江戸の流行を知る展覧会「写楽と豊国 ~江戸の美と装い」が、6月18日から8月14日まで神戸ファッション美術館で開催される。江戸時代、贔屓の役者や評判娘を身近に眺めるブロマイドであった浮世絵。同展では、颯爽と姿を現し、忽然と姿を消した東洲斎写楽と、そのライバルで後に浮世絵界で最大の流派となる歌川派を拡大した歌川豊国を軸にした浮世絵を中心に140点を展示。浮世絵を通じて、当時の流行のしぐさや色鮮やかな着物、柄や模様などの繊細さなどを知り、江戸の賑わう空気を感じられる展覧会になっている。【イベント情報】「写楽と豊国 ~江戸の美と装い」会場:神戸ファッション美術館住所:兵庫県神戸市東灘区向洋町中2-9-1会期:6月18日~8月14日時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)料金:一般500円、小中高生・65歳以上250円休館日:月曜日(7月18日は開館)、7月19日
2016年05月26日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週木曜日は、アート・ブックショップ「ナディッフ(NADiff)」各店がオススメする1冊をご紹介。今回は東京・渋谷の支店 NADiff modern(東京都渋谷区道玄坂2-24-1 Bunkamura地下1階)です。■『歌川国貞 これぞ江戸の粋』日野原健司江戸時代後期に活躍した浮世絵師、歌川国貞。初代歌川豊国に入門し、22歳で浮世絵界にデビューするとすぐに頭角を現す。特に美人画、役者絵という浮世絵版画における最も主要なジャンルにおいて確固たる地位を築き、79歳で亡くなるまで常に第一線で活躍し続けた。江戸時代における国貞の人気は葛飾北斎や歌川広重、そして兄弟弟子である歌川国芳をも凌ぐほど絶大で、まさしく当時の浮世絵界を象徴するような存在であった。多作でも知られる国貞はその制作点数の多さから濫作と見なされ、明治時代以降、長らく不当に低い評価を受けていたが、近年では、国内のみならず海外でも研究が活発化するようになり、その功績を正しく評価しようという気運が高まっている。本書は美人画を中心とした傑作を厳選して収録しており、国貞の画業を知ることができる貴重な1冊である。江戸っ子たちが愛した浮世絵師、国貞の華やかな世界を是非ご堪能頂きたい。また現在、Bunkamura ザ・ミュージアムでは、兄弟弟子でありながら対照的な作風で共に一世を風靡した歌川国芳、歌川国貞の作品を併せて展示することにより、江戸のポップカルチャーであった浮世絵の世界を体感することができる「ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞」が開催中。【書籍情報】『歌川国貞 これぞ江戸の粋』著者:日野原健司監修:太田記念美術出版社:東京美術ソフトカバー/136ページ/B5判発刊:2016年3月価格:税込2,700円【展覧会情報】「ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞」会場:Bunkamura ザ・ミュージアム住所:東京都渋谷区道玄坂2-24-1地下1階会期:3月19日~6月5日開館時間:10:00~19:00(金・土曜日は21:00まで、入場は閉館の30分前まで)料金:一般1,500円(団体1,300円)、大学・高校生 1,000円(団体800円)、中学・小学生 700円(団体500円)※障害者手帳の提示で割引料金あり。詳細は窓口にて。
2016年04月28日Kenta Matsushigeの16-17AWコレクションでは、服作りへの情熱だけでなく技術の高さも存分に発揮されている。モダンで構築的だが、モード過ぎず純粋に“着たい”と駆り立てられる秀逸さがある。虚飾のない慎ましさは、日本文化を表しているようでもありフランスの粋なアティチュードも漂う。渡仏から4年後にはブランド立ち上げと、順調に見えるパリでの活動だが「2、3シーズン目は戸惑っていた」と語る松重さん。デザイナーとして初めて直面した、生みの苦しみ。山場を乗り越え迎える今回のコレクションテーマは“日本”。海を渡ってから日本文化の魅力を初めて認識できたという。ブランドの礎を固め、彼が目指す新境地とは。ーー今シーズンのテーマを“日本”に決めたきっかけは?2、3シーズン目、モダンを意識し過ぎるあまりに表現したいものを生み出せず、納得できないまま世に出ました。シャネルがスポンサーとなり、アトリエを借りて傘下のブランドにアクセサリーを制作してもらいましたが、ウェアラブルとクリエーションの狭間で道に迷い、戸惑っていたんです。そんな状態の中、今回の4シーズン目に取り掛かる前に日本へ一人旅に出ることにしました。一度海外へ出たからこそ、日本の中に無意識に存在しているものに目を向けることができ、刺激を受けましたね。ーー具体的に、どんなものからインスピレーションを受けましたか?江戸時代の浮世絵です。浮世絵師歌川豊国の「御あつらへ三色弁慶」や歌川国貞の「月の夜忍逢ふ夜」は特に感動しました。200年程前にこれほどの彩美な色使いとまっすぐな光が描けるとは信じ難く、初めて目にした時は描き直されたのだと思ったほど。また、市川団十郎の舞台「暫(しばらく)」で使われている着物衣装の中で、袖が正方形の斬新なデザインが着想元となり、腕を少し曲げた状態のままで形成した袖を作りました。浮世絵という平面の図を立体に構築できるのか、自分への挑戦でもありました。試行錯誤の連続でしたが、今シーズンのコレクションの完成度には納得しています。浮世絵だけでなく、滋賀県の老舗菓子屋「たねや」が掲げる“ひなびた美しさ”という世界観にも共鳴しました。生活様式の変化や時代の移り変わりを敏感に感じながらも受継ぐものを大事にし、同時に新しい時代へアプローチしていく姿勢。日本文化に触れて、ブランドの基盤となるアイデンティティを確立できたように感じています。Kenta Matsushige 16-17AWコレクションーーKenta Matsushigeが思い描く女性像とは?あえて女性像は設けず“その人なりに”というのが僕のブランドですね。清楚、質素、シックなどブランドを形容する言葉はいくつもありますが、合わせ方次第で変幻するようなアイテムをこれからも作っていきます。一目でどこのブランドか分かるような、押しの強いデザインが好きではなく、むしろ「それどこの?」と聞かれるくらいの方がいい。ーーデザイナーとして、松重さんの今後の展望を聞かせて下さい。抽象的な言い方ですが、とにかくブランドを大きくしたいです。常に課題を持って刺激を受けながら、感じるままにクリエーションしていきます。優れたデザイナーが数多くいるパリで、サカイ(Sacai)のようにビッグメメゾンにも引けを取らないブランドは素晴らしいですよね。次々と新しいデザイナーが生まれ、目新しい個性はもう出ないんじゃないかとも思ってしまいますが、僕は僕なりに、まだ存在しない唯一無二のブランドに磨いていきたいです。前編に戻る。
2016年03月22日東京都・渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムは、幕末の歌川派の人気浮世絵師、国芳と国貞の兄弟弟子による名品の数々を紹介する「ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞」を開催する。会期は2016年3月19日~6月5日。開館時間は10:00~19:00(金・土は21:00まで)。入館料は一般1,500円、大学・高校生1,000円、中学・小学生700円。同展は、世界有数の浮世絵コレクションを誇るボストン美術館より、1万4,000枚超の中から選りすぐりの国芳・国貞作品170件(約350枚)を展示するもの。国芳・国貞の二人は兄弟弟子でありながらその作風は対照的で、国芳は豪快な武者絵と大胆な構図、国貞は粋な美人画や緻密な表現で一世を風靡した。展示される作品は、ボストン美術館のその膨大な収蔵点数ゆえに近年までほとんど一般公開されることがなかったため保存状態がよく、摺りたてのような鮮やかさを保っているという。同展では、幕末の歌川派の人気浮世絵師、国芳と国貞の兄弟弟子による名品の数々を同一テーマで比較展示することによって、彼らが消費者に対し、いかにして創意工夫を凝らしてきたかを知ることができる。また、作品を通じて、江戸の粋と当時の人々の暮らしを味わうことができるということだ。さらに、身近な感覚をもって理解するために、江戸と現代をつなぐよう、歌舞伎の演目になぞらえた各章タイトルには「髑髏彫物伊達男(スカル&タトゥー・クールガイ)」や、「今様江戸女子姿(エドガールズ・コレクション)」などのように現代的でポップなルビがふられている。また同展では、浮世絵師たちの工夫・趣向のひとつ「色彩表現」においても、多様な作品を見ることができる。精巧で豪華な多色摺りの錦絵は、色別に彫られた版木をもとに一枚一枚を摺り、色を重ねていくという高い技術を要求されるものであったが、同展ではこれら錦絵のなかで1点、特異な「藍摺」と呼ばれる作品も紹介される。「藍摺」とは、当時西洋から輸入された化学顔料「ベロ藍」(プルシャンブルー)の濃淡と、ほんの少しの紅などで表された作品で、今までになかった鮮やかな青の世界に、江戸の人々は魅了されたという。また、豪華さを演出するために、無地背景に雲母粉を用いた「雲母摺」と呼ばれる作品も見どころのひとつとなっており、現在でも、そのキラキラとした輝きが残されているのを見ることができるということだ。
2016年01月04日東京都・上野の上野の森美術館は、江戸初期から明治にいたるまでの肉筆浮世絵の流れを追う、「シカゴ ウェストンコレクション 肉筆浮世絵-美の競艶~浮世絵師が描いた江戸美人100選~」を開催する。会期は11月20日~2016年1月17日(月曜・1月1日休館、ただし11月23日・2016年1月11日は開館)。開館時間は10:00~17:00(金曜は20:00まで)。観覧料は一般1,500円、高校・大学生1,200円、小・中学生500円。同展は、アメリカ・シカゴの日本美術収集家、ロジャー・ウェストン所蔵の1,000点を超える肉筆浮世絵コレクションの中から、厳選された約130点の作品を紹介するもの。肉筆浮世絵とは、絵師が絹や紙に筆で直接描いたものを指す。浮世絵といえば、写楽の役者絵、歌麿の美人画、北斎や広重の風景画など、鮮やかな色彩で摺られた「版画」を思い浮かべる人が多いため、そのような浮世絵版画と区別して、「肉筆浮世絵」と呼んでいる。量産される浮世絵版画に対して、一点物の肉筆浮世絵は大変貴重であり、大名や豪商たちからの注文を受けて描かれることもあったという。肉筆浮世絵には、女性の髪の生え際や、華麗な衣裳の文様まで、精緻に描かれている作品が多く見られる。同展では、菱川師宣、勝川春章、喜多川歌麿、歌川豊国、葛飾北斎、河鍋暁斎など、50人を超える絵師たちによる多彩な作品を通して、江戸初期から明治にいたるまでの肉筆浮世絵の流れを知ることができる。ウェストンコレクションの大きな特長は美人画を中心としていることだ。中でも立姿美人図は100図以上あり、さながら美人コンテストのように贅を凝らした衣装や、さまざまな髪型の女性が勢ぞろいしている。同展では、時代ごとに並べられた美人画の変遷をたどりながら、その時代の流行などから、女性の着物や髪型、化粧で身分、階級、未婚、既婚などもわかるということだ。また、浮世絵版画では、摺る時に絵の具を使わず紙の白さで美人の顔を表現するが、肉筆画では貝殻を砕いた胡粉を使って、白粉を叩くように何度も薄く重ねることで、白く滑らかな肌を描く。筆で細かく描かれた髪の生え際や、うなじの毛筋、まつ毛、唇の紅のぼかし、薄い着物越しに透けて見える肢体など、美人の色香を引き立てる精緻な表現には、超絶技巧とも言えるテクニックを見ることができる。こうした超絶技巧を楽しむために、同展では、高透過アクリル、LED照明、有機EL照明を用いた超薄型展示ケースで、至近距離から自然光で鑑賞しているかのような展示を実現している。
2015年09月25日サッポロホールディングスのグループ企業であるサッポロビールは6月15日頃より順次、三越限定お中元ギフト商品「<サッポロ>歌川広重画 ヱビスビール」を発売する。○昨年のお歳暮に続き、浮世絵のデザイン缶第2弾を発売同商品は、100年以上の歴史を持ち、プレミアムビールの先駆けとして知られるヱビスビールとのコラボで生まれた三越限定デザインのお中元ギフト商品。デザインは、歌川広重画「冨士三十六景 東都駿河町」の浮世絵をあしらった。その絵の中に描かれた越後屋(現三越)の店先を賑やかに歩く門付芸人たちと、その遠景に富士山を描いた粋な浮世絵を愛でながらリッチな一杯を楽しめるという。中味は、通常のヱビスビールと同様となる。セット内容は、350ml缶×12本と350ml缶×20本で、価格はそれぞれ3,240円(税込)と5,400円(税込)。配送は、6月15日頃より順次行う。
2015年05月31日東京都・原宿の太田記念美術館は、実在した悪人から物語に登場する架空の人物まで、浮世絵に描かれた悪人たちに焦点をあてた企画展「江戸の悪」を開催する。会期は6月2日~6月26日(月曜休館)。開館時間は10:30~17:30。入館料は一般700円、大高生500円、中学生以下無料。同展は、さまざまな悪人たちが描かれた浮世絵から、江戸を生きた人々を魅了した「悪」を探る展覧会。現代でも、テレビドラマや映画、小説などで、悪役は時に主人公を凌ぐほどの魅力をはなつことが少なくないように、江戸の人々もすでにこの「悪」の持つ底知れぬ魅力に気付いており、例えば、世間を騒がせた大盗賊が市中引き回しになると、その姿を一目見ようと街道は群衆で埋め尽くされたという。また、元禄赤穂事件などの大事件が起きると、すぐさま事件は芝居に移され、吉良上野介は悪の権化としてのイメージを定着させていく。幕末には、盗賊や小悪党が主人公の舞台が人気を呼んだということだ。同展では、石川五右衛門、鼠小僧次郎吉などの大盗賊、幡随院長兵衛などの侠客、吉良上野介などの歴史上の人物、悪女、小悪党、悪の妖術使いなど、実在した悪人から物語に登場する架空の人物まで、江戸の人々が好奇心を抱き、時に酔いしれた様々な「悪」の浮世絵が展示される。また、「見どころの一点」として、三代歌川豊国「東海道四谷怪談」が挙げられている。歌舞伎を見たことのない人でも一度は耳にしたことのある、「東海道四谷怪談」の一場面を描いており、悪人中の悪人として、産後の肥立ちの悪い妻お岩に容貌の醜くなる毒薬を飲ませ、戸板に縛り付け、川に流したという「東海道四谷怪談」の主役にあたる民谷伊右衛門が紹介されている。また、関連企画として、展覧会の見どころを担当学芸員が解説するスライドトークが開催される。開催日時は6月3日、13日、19日の各日14:00から40分程度。申込不要、参加無料だが、同美術館への入場券が必要となる。
2015年05月28日太田記念美術館は30日~12月20日、「幕末の見立絵ー三代豊国・広重・国芳」を開催する。○"見立絵"に隠された意味や関係性を読み解く展覧会浮世絵によく見られる「美人画」や「役者絵」、そして「風景画」。何気なく目にしているこれらのモチーフにも、実はちょっとした「謎掛け」が仕掛けられ、背後に別の意味や関係性が隠されていることが少なくないという。なかでも、三代歌川豊国や歌川国芳、歌川広重らによって幕末に多く描かれ、大流行した"見立絵"は、連想ゲームのように、画中の題材から別のイメージを連想して楽しむ、知的な趣向の絵となっている。同展は、"見立絵"に隠された意味や関係性を読み解くことによって、江戸の人たちが楽しんだ、豊かな教養をかいま見る展覧会となる。会期は、11月30日~12月20日 10時30分~17時30分(入館は17時まで)。12月2日、9日、16日は休館となる。会場は、太田記念美術館(東京都渋谷区神宮前1-10-10)。入館料は、一般700円 、大高生500円、中学生以下は無料。その他、詳細は同館Webサイトを参照のこと。
2013年11月14日三越伊勢丹は、銀座三越8階ギャラリー(東京都中央区銀座4-6-16)で、江戸時代後期から幕末にかけて活躍した浮世絵師・歌川広重の傑作復刻版画、ならびに現代美術家・山口晃氏の新・浮世絵版画を展示する「浮世絵に見る江戸東京今昔 広重 名所江戸百景 傑作復刻版画展」を開催している。同展では、歌川広重の代表作「名所江戸百景」の復刻版画と、山口晃氏の日本橋をテーマにした伝統的木版作品を展示。歌川広重が描いた、江戸時代の日本橋ならびに江戸の風景と、山口晃氏が描いた、現代の日本橋や移り行く東京の風景を紹介することで、その対比を楽しめる内容となっている。展示作品は、歌川広重「日本橋雪晴」、山口晃「新東都名所 東海道中 日本橋 改(にほんばし あらため)」など。開場時間は10時から20時(最終日のみ16時まで)、展示期間は12月31日までとなっている。詳細は、同店ホームページを参照のこと。写真:歌川広重「日本橋雪晴」(アダチ版木版画 約340mm×215mm)【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月27日