お笑いコンビ・カゲヤマの益田康平が3月31日、ABEMA『チャンスの時間』(毎週日曜23:00〜)に出演。“ぼったくり”被害にあったエピソードを披露した。○生ビール1杯1万円今回の配信は、番組開始7年目突入を記念し、「春のブチギレSP」と題した90分拡大版。現代社会において“キレたくてもキレられない人”のため、最強の“ブチギレ軍団”がベストなキレ方をアドバイスする企画「第4回 行列のできるブチギレ相談所」を実施した。千鳥・大悟が相談所所長を務め、ひな壇には千鳥・ノブとスタジオゲストの菊地亜美、A マッソ・むらきゃみ、そいつどいつ・市川刺身が、相談員の最強“ブチギレ軍団”には、お馴染みのメンバーである永野、COWCOW・多田健二、Aマッソ・加納のほか、アンジャッシュ・渡部建が新たに参加。カゲヤマ、ダイヤモンド、リンダカラー∞・Den、IMALUらの“キレたくてもキレられなかった”エピソードについて、“ブチギレ軍団”がそれぞれの見解を示した。カゲヤマ・益田は、マッチングアプリで出会った女性に誘われて行ったバーが、「チャージ料1人2万円、生ビール1杯1万円」のぼったくりバーだったというエピソードを披露。「めっちゃ怖くなって、誰か守ってくれっていう思いで気づいたら、吉本本社にいました」と回想した益田の経験に、相談員は全員“キレない”とジャッジして……。そのほか、菊地が観覧客や他出演者がいる前で女性タレントから言われたまさかの暴言、ダイヤモンド・小野竜輔が『M-1 グランプリ』最下位だったことで受けた、SNSでの心無い仕打ちを告白。“ブチギレ軍団”が、芸能人たちのキレたくてもキレられなかったエピソードについて激論を交わす。なお、この模様は現在、「ABEMA」にて無料配信中。【編集部MEMO】お笑いコンビの千鳥がMCを務める、ABEMAのバラエティ番組『チャンスの時間』(毎週日曜23:00〜)。身近にある、言われてみれば気になるクセが強めの疑問を取り上げたり、気になる若手芸人が対決したり、今後活躍するであろうニュースターを発掘していく。
2024年04月03日北仙道の明日をつくる会(島根県益田市)は、益田市の魅力ある農産物を多くの方々に直接手に取って楽しんでいただくためのイベントとして、11月12日に【きんさい市】を北仙道公民館にて開催いたします。益田市の旬の地元産農産物をはじめ、それらを活かした調理品や加工品など、地域の豊かな自然や食文化を感じることができる商品が並びます。当日は地区外からの出店もあり、地区内外の生産者の方に対面販売を実施していただき、新しい出会いや地域の方々とのふれあいの場として企画の充実を図っています。「きんさい市」を通じて、益田市の農産物の魅力を発見し、地域の食文化を深く体感していただけるイベントとなっておりますので、ぜひ多くの皆様のご来場をお待ちしております。島根県 益田市 きんさい市チラシ今年度6月開催時の会場写真■きんさい市とは2020年より年3回のペースで開催している島根県益田市の北仙道地区の魅力を届ける市場です。中国地方の方言で「いらっしゃい」という意味を持つ「きんさい」を名前の由来としており、従来のイベントの枠を超え、地域の皆様が集まり、人々のにぎわいとうるおいを提供する場として、多くの新たな出会いや人々の温かいふれあいを経験していただくことを目的に開催しています。■概要イベント名:きんさい市開催日 :令和5年11月12日(日)時間 :9:00~12:00場所 :北仙道公民館(〒699-3674 島根県益田市大草町665-1)販売予定商品:・よめな会 :茄子のからし漬け、梅干し、ちらし寿司・赤雁の里 :おもち・赤雁老人クラブ:焼き芋・ドロシー :菓子パン、おかずパン・スカイファーム:梨、柿・じょういち :焼き菓子・横尾衛門 :加工品・石橋茶園 :お茶、加工品・のぞみの里の苗物・スーパーボールすくい・フリーマーケット・他お楽しみ企画 等■益田市とは益田市は島根県西端に位置し、四季折々に表情を変える中国山地の山、日本海に沈む美しい夕日、そして夜空を見上げると今にも降ってきそうな満天の星空を見ることができる、そんな神秘的でロマンティックな光景に出会えるのが益田市です。HP: ■島根県益田市北仙道地区益田市の北部に位置し、赤雁町・山折町・大草町・乙子町から成る北仙道地区。地区内にはのどかな農村地帯が広がっています。乙子町にある比礼振山は、市内でも有数の展望地で、山頂からは益田市内を一望することができます。また益田市は石見地方に伝わる「狭姫(サヒメ)伝説」の里として知られています。(神代に大宜都姫命(オオゲツヒメ)の末娘である挟姫(サヒメ)が天降り、この地方から開拓を始めて東へ進んでいったという神話)■北仙道の明日をつくる会とは北仙道の明日をつくる会は、2018年に益田市の少子高齢化や人口減少が進む状況を少しでも良い方向へ進展できるようにと、「住み続けたい地域」を目標に掲げ、地域自治組織として設立されました。地域の魅力を発見し、それを最大限に活かすことで、住民の皆様が心から住み続けたいと感じる地域をつくることを目指しています。Facebook: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年10月31日《餃子屋に対して俺は一ミリも悪いことしてない。だから謝る根拠はないし、補償金?なんだそれ笑。ひろゆきに唆されてクラファンで焼け太ってるだろ奴は》9月6日、X(旧Twitter)でこう綴ったのは堀江貴文氏(50)。ことの発端は、5日に堀江氏がXに投稿したれいわ新選組の山本太郎氏(48)を揶揄するポストに《ところで、あの餃子屋さんには謝罪して補償金払ったんですかね》というリプライがついたことに始まる。堀江氏といえば、’20年9月に広島県内の餃子店を訪れた際に、同行者がマスクを着用していなかったことから、店側と口論に。その結果、入店拒否になるという騒動があった。さらにその後、店に嫌がらせが相次ぎ、従業員として働いていた店主の妻が不安障害を患ったと店主がブログで明かしている。冒頭の投稿に続いて、餃子店が騒動を機にメリットがあったことを指摘するリプライが来ると、堀江氏は、《マスク云々で揉めてるように見えてた客を追い返しに行ったらまさかのホリエモンで、突如ミーハー心が炸裂し態度を変えたことに、私が「それ関係なくない?」的なこと言ったらいきなりキレたって話だからな》《え?いいことなのこれ?あのおかしな言動を繰り返し、私を評判を下げたあの餃子屋が焼け太りって、おかしくない?まともな人間が批判されて、おかしなこと言う方が儲かるって良い事なのか?》と続け、約2年経過した現在も怒りが収まらない様子。さらにこの騒動時に、餃子店側を支持し、仲違いした“ひろゆき”こと西村博之氏との仲直りを希望するリプライに対しても《それさ、ひろゆきにまた掌で転がされて騙されてるよ笑。一見もっともらしそうに見えるけど、彼は単に私を使って、困ってる私を世間に晒して、面白がって遊んでるだけ。あの奥さんを精神的に追い込んでるのはそもそも餃子屋の旦那だからな。。》としていた。堀江氏と西村氏のやりとりを待望するファンも多いが、雪解けはほど遠いようだ。
2023年09月08日ディオールは、6月22日午後3時 (現地時間)、パリのエコール・ミリテールにて2024年サマー メンズ コレクションを発表しました。Courtesy of DIOR「ディオールはオートクチュールメゾンであり、洋服に尽きるのです。その中核にあるのは、最高峰のシルエット、シェイプ、そして技術と素材です。メゾンで5年間を過ごし、今年は5年目のアニバーサリーイヤーになるのですが、このコレクションのことを決して忘れることはないでしょう。過去のウィメンズウエアから受け継ぎ、現代のメンズウエアへと落とし込むこと、これはひとつのカルチャーです。今回初めての試みとして、オマージュを捧げたいと考えていた、歴代のクリエイティブ ディレクターたちと様々な時代からのインスピレーションに、私たちのエッセンスをコラージュしました。「カナージュ」をはじめとするディオールのポップアイコンとともに、テクスチャーや技術を通じてすべてを繋げました」とキム・ジョーンズは述べています。Courtesy of DIORイヴ・サン=ローランのシルエットからジャンフランコ・フェレの刺繍、ムッシュ ディオールの「オーバル」、そしてマルク・ボアンのテクスチャーまで、インスピレーションやポップアイコンのコラージュが、 “HOMMES FLEURS(フラワーマン)” のメカニカルな庭園として形となり、フェミニンからマスキュリンへ、サロンからストリートへ、そして「ニュールック」から「ニューウェーブ」へと、伝統と破壊を包み込み、まとめ上げられました。Courtesy of DIORキム・ジョーンズは、5年目のアニバーサリーイヤーとなる本コレクションで、これまでの歴代のクリエイティブ ディレクターによるクリエイションに、自身のスタイルを融合。イヴ・サン=ローランのシルエットは、今回のコレクションで再び採用されながらも、キム・ジョーンズによるサマーシルエットに変容を遂げました。メンズウエアの歴史が、マスキュリンとフェミニンの融合と出会い、英国のテイラリングの伝統と素材が、オートクチュールのテイラリングアトリエと出会います。メンズウエアの世界に登場する、ウィメンズウエアの素材のルーツがここに明らかになります。Courtesy of DIORすべてに息づいているのは、軽やかで遊び心のあるモダニティ、機能性と気楽さを感じさせるセンスなのです。そこにあるのは、個々の衣服におけるフォーマルとカジュアルの融合、ラグジュアリーと機能性がひとつになった、あふれんばかりのポップな魅力。今回、ハリントンジャケットやポロシャツ、クルーネック、カーディガンといった、シンプルで典型的なメンズウエアアイテムは、ツイードや刺繍、「カナージュ」といった、時代やスタイルをも超越するディオールの象徴的な職人技を通じて、平凡から非凡なものへと変貌を遂げます。Courtesy of DIORイヴ・サン=ローランのテイラリングを再びメンズウエアの世界に取り入れ、1959年のコレクションに登場したボリュームやスリット、プリーツ、ネックラインにフォーカスした本コレクション。このようなディテールがリラックスしたマスキュリンなスーツやサマーアンサンブル、スウィーピングコートに落とし込まれています。一方で、1995年の「レディ ディオール」バッグにインスパイアされた、「オーバル」があしらわれた厚底のローファーや、「ニューウェーブ」のクレープを想起させるサンダルが登場。バッグは、ポップな蛍光色の「サドル」や、コニャックカラーの「カナージュ」サッチェルなど、華やかなものから控えめなもの、機能的なツイードのバックパックやレザーのロールドサンドイッチバッグまで、様々なフォルムやカラー、テクスチャーで展開されます。ハットデザイナーのスティーブン・ジョーンズは、「ニューウェーブ」のビーニーを再解釈。今回、コケードと呼ばれる花形帽章の代わりに、中国の唐時代(618年-907年)に誕生した極めて美しいベルベットの花飾り、「絨花」が採用されています。コレクションのカラーパレットを取り入れた「絨花」は、熟練した職人たちとディオールのアトリエとの協業によって、その伝統に新たな息吹を吹き込み、現代におけるエレガンスをこれまで以上に讃えます。Courtesy of DIORThe Dior Men’s Summer 2024 Show @mrkimjones #DiorSummer24お問い合わせ:クリスチャン ディオールTEL:0120-02-1947(※更新-画像追加 6/29)
2023年06月24日株式会社ピー・エス・コープ(横浜市 代表取締役社長佐々木達明)が運営する「イー・エー・グラン」西武池袋店は2022年12月1日(木)〜2023年1月31日(火)の期間限定で、益田ミリさん新刊『東京あたふた族』刊行を記念して、益田ミリ『東京あたふた族』(ミシマ社)× 三省堂書店池袋本店 × e.a.gran西武池袋店のコラボカフェを開催いたします。イー・エー・グラン 西武池袋店 公式HP : 『東京あたふた族』に登場するスイーツなどをイメージしたコラボメニュー!『ポテトサラダが食べたい!サンド』単品 800円(税込)ほくほくのじゃがいもをつぶし、火を入れたソーセージを入れました。マヨネーズと粒マスタード、ヨーグルトで味付けをしたポテトサラダサンドです。『ちょっぴり贅沢になった、思い出のホットケーキ』単品 900円(税込)子供の頃作った思い出のホットケーキにバターやメープルシロップ、マーマレードを添えました。『あたふたカフェラテ』単品 700円(税込)ココア香るカフェラテに、ミリさん書き下ろしのイラストをデザインしました。アイリッシュクリームのシロップでほんのり甘く仕上げました。益田ミリさん『東京あたふた族』の世界から飛び出してきたようなコラボメニューたち。あたふたな日々にぜひ、作品とあわせてご堪能ください。コラボメニューをご注文の方には「あたふた東京タワー」のしおりをプレゼント!コラボメニューご注文で「あたふた東京タワー」しおりをプレゼント!裏面には『東京あたふた族』からセレクトした一文付き(全5種)。どれが当たるかはお楽しみです。さらに三省堂書店ではミシマ社より刊行の益田ミリさん著作をご購入の方には、特製あたふたコースターをプレゼント!別館地下1階Aゾーンにて「あたふたな日々に読みたい!益田ミリのことば」フェアを開催。エッセイ、コミックエッセイ、絵本などなど、多岐にわたる益田ミリさん作品の「ことば」に注目したフェアもコラボカフェとあわせてお楽しみください。※特典はいずれも数量限定・なくなり次第終了となります。ミシマ社特設ページはこちら : 【開催期間】2022年12月1日(木)〜2023年1月31日(火)【開催店舗】イー・エー・グラン 西武池袋店※仕入れ状況によりメニューデザインが異なる場合がございます。※新型コロナウイルス拡大防止のため、営業時間が変更となる場合がございます。 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年11月25日毎日新聞出版株式会社は、イラストレーターの益田ミリさんのエッセイ『タイムトラベル世界あちこち旅日記』を2022年7月29日に発売します。本書は著者が1987~2019年に海外を旅したときの思い出を回想して綴ったエッセイ。海の向こうで味わった懐かしい体験を、当時の写真や描き下ろしのイラストとともに紹介しています。コロナ禍で思い出す「あの頃の旅」は、大切な宝物。さまざまな国の人との出会いやあたたかくて切ないたくさんのエピソードが、まるでタイムスリップをしているかのようによみがえり、互いを思い合い日常を生きることの大切さをあらためて思い起こさせてくれます。初版限定!益田ミリさんのイラストが入った「オリジナルしおり」の特典付き。『タイムトラベル世界あちこち旅日記』書影【「はじめに」より】タイムトラベルするみたいに1987年~2019年までの世界の旅を振り返ってみることにしました。ポーランドで飲んだおいしいおいしい発酵スープ。台湾で食べた花の香りの温かいお団子。ベルギーではベルギーワッフルとバケツいっぱいのムール貝。口の中を世界の味にしながらあちこち思い出旅行に出かけていきました。『タイムトラベル世界あちこち旅日記』P124-125『タイムトラベル世界あちこち旅日記』P10-11【全国の書店員さんから共感の声が続々!!】■かわいい!ミリさんは、やはりかわいい。旅っていいな。(有隣堂藤沢店・佐伯敦子さん)■過去と未来に想いをはせながら、友達と旅行の思い出をおしゃべりしているような楽しさがありました。(紀伊國屋書店横浜店・島村佳奈実さん)■あぁ、私の人生にもそうゆうことあるよ!あるよ!と共感してしまうのだ。(くまざわ書店グランデュオ蒲田店・根本智子さん)■読んでいる内容一つ一つが、なんだか、懐かしくて、思わず、旅気分とともに、ノスタルジックな気分にひたっておりました。(芳林堂書店高田馬場店・江連聡美さん)■観光地、グルメ、現地のひとたちとのやりとり、あー旅したい!!(水嶋書房くずはモール店・井上恵さん)■益田先生独特のこのゆるさ、大好きです。「ホンマに斜めやな」 ピサの斜塔のこのゆるーーいコメント、思わず笑ってしまいました。(ジュンク堂書店 名古屋店・二村有香さん)■ミリさんの旅日記は、やっぱり最高!!楽しい!!この1冊で、かけがえのない体験が、思う存分できる!(東京旭屋書店新越谷店・工藤雅子さん)※感想は一部を抜粋しております。【著者プロフィール】益田ミリ(ますだ・みり)1969年大阪府生まれ。イラストレーター。主な著書に、エッセイ『永遠のおでかけ』(小社)、『考えごとしたい旅 フィンランドとシナモンロール』(幻冬舎)、『小さいわたし』(ポプラ社)、『しあわせしりとり』(ミシマ社)、『かわいい見聞録』(集英社)、『小さいコトが気になります』(筑摩書房)他、漫画『ミウラさんの友達』(マガジンハウス)、『沢村さん家のこんな毎日』(文藝春秋)、『こはる日記』(KADOKAWA)、『マリコ、うまくいくよ』(新潮社)、『お茶の時間』(講談社)など。絵本に『はやくはやくっていわないで』(ミシマ社、絵・平澤一平)などがある。【書籍概要】『タイムトラベル世界あちこち旅日記』(毎日文庫)著者 :益田ミリ発売日:2022年7月29日ISBN :978-4-620-21046-9定価 :770円(本体価格700円)判型 :文庫判・並製頁数 :240頁・オールカラー 目次1目次2【発売記念 原画&パネル展開催と限定ポストカードプレゼント】本書の発売を記念し、東京堂書店(東京都千代田区神田神保町1丁目17番地)にて、益田ミリさんの原画とイラストパネルの展示を行います。また、店頭にて本書をお買い上げの方に、先着で東京堂書店限定ポストカードを差し上げます。開催期間:2022年7月26日(火)~8月26日(金)営業時間:11:00~19:00 【エキナカ書店限定オリジナルカバー】JR東日本リテールネットが運営するエキナカ書店にて、本書のオリジナルカバー版を販売いたします。下記店舗のみの限定バージョンです。対象店舗:BOOK COMPASS(ブックコンパス)、BOOK EXPRESS(ブックエキスプレス)、bookshelf(ブックシェルフ) ※オリジナルカバーは数量限定のため、品切れとなる場合がございます。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年07月27日姉と弟のふたり暮らしを描くコミック「僕の姉ちゃん」が好評連載中の益田ミリさん。新刊『ミウラさんの友達』では主人公とロボットのふたり(?)暮らしが題材に。果たして益田さんが描くそんな“最先端の暮らし”とは!?益田ミリさんが描く、人とロボットのやさしい“最先端の暮らし”。昨年、7年ぶりに描きおろし作品『スナックキズツキ』を発表し大きな話題を呼んだ益田ミリさん。最新作の『ミウラさんの友達』は、ふとしたことからAIロボットと暮らすことになった女性、ミウラさんの日々を描く。そもそもロボットを題材にするようになったきっかけは?「“ロボット”はいつか描いてみたいテーマのひとつでした。ドラえもんはもちろん、子供のころから物語の中のロボットたちに親しんできて、未来にはロボットの友達ができるかもしれないと夢見てました」一人暮らしでプログラマーの仕事をしているミウラさん。ランチの注文がうまく発声ができないほど無言が続く仕事環境の中で、大切な友達とはふとした行き違いから関係がうまくいかなくなり、思い悩む日々。そんな中、ある日、不動産屋さんで、入居者の部屋を飾るアートのひとつとして「トモダチ」という名の女性型ロボットを紹介される。「トモダチ」は身長160cmで人間にしか見えないリアルなつくりで、歩いたり、しゃべったりもするという。しゃべる言葉は全部で5つ。4つの言葉はあらかじめインストールされており、購入者はたったひとつ言葉をあとからインストールすることができる――。リアルな人間関係に臆病になっていたミウラさんは、「トモダチ」のことがとても気になるように。「『トモダチ』は家電ではなくアート作品として販売されていました。5つの言葉だけを話す作品にはどんな意図が込められているのか。ミウラさんは作者に興味を持ちます。人間関係に疲れていてもやっぱり人に惹き付けられてしまうんですね」「トモダチ」の価格はなんと100万円!そんな高額にもかかわらず、ミウラさんは購入に踏み切った!「人間を人間らしくしていることのひとつに『思ってもないことをする』があると思うんです。ミウラさんが謎のロボットを買ったのもそう。わたしも30歳になった時、自分への誕生日プレゼントだ!と貯金を崩し永久脱毛に大枚をはたいたことがありました。予測できないことをするのはロボットじゃなく人間なんですね。恋に落ちる時も理屈じゃないし。この物語は『思ってもなかったな~』というミウラさんの人間らしいセリフから始まります」かくしてミウラさんと「トモダチ」の不思議なシェア暮らしが始まる。「トモダチ」にインストールされている4つの言葉のうち、3つまでは早いうちに明かされる。「そうなの」「うん」「大丈夫」。なんという言葉ではないけれど、考えてみれば使い道は多種多様で絶妙なセレクトだ。「これら3つの言葉は語尾を上げ下げすれば意味合いを変えられる便利な言葉だなと選びました。実は今、オンラインで外国人講師の英会話レッスンを受けているんですけど、わたしの受け答えなんて『Really?』『I know.』『Amazing!』の乱用。『そうなの』『うん』『大丈夫』レベルです。それでも意外に30分の英会話が成り立ってるんです(笑)。レッスン中のわたしは『トモダチ』みたいかも」相手の表情を読みながら発する言葉をセレクトする「トモダチ」との暮らしの中で、買い手がインストールできるたったひとつの言葉としてミウラさんが選んだ言葉が素敵。そして、やがて明らかになるもうひとつプリインストールされている言葉には、「トモダチ」の作り手の思いが込められていて思わずほろり。読み進めるごとに「自分だったらどんな言葉を選ぶかな?」「あの人ならどんな言葉を選ぶんだろう?」などと読み手は思いを巡らせることに。そんなふうに「トモダチ」との暮らしを続けていく中で、人間関係に臆病になっていたミウラさんの心に変化が生まれてくる。「大切な関係だって『小さなヒビからパリンと割れてしまう』。ミウラさんのセリフです。わたしたちは友達と仲良くしなさいと言われつづけて大人になるけど、大人になったって友達とうまくいかなくなることはある。何度経験しても苦くて悲しいものです。それでも、楽しかった思い出まで否定する必要はないとミウラさんは『トモダチ』に語ります。言葉にすることで心が整理されていったんですね」物語の後半、ミウラさんが「トモダチ」に向かって語りかける彼女なりの結論が沁みる。約7年ぶりの描きおろしだった前作『スナックキズツキ』からの次回作となる今作は1年と少しでの発表。ファンとしては嬉しい限りだが、益田さんの中で制作ペースに変化がありましたか?「『スナックキズツキ』は傷ついた人だけがたどり着ける不思議なスナックの物語で、コロナ禍に描いた漫画でした。描き終えて少しゆっくりしていた時、カズオ・イシグロさんの『クララとお日さま』を読んだんです。煌々と光が降り注ぐような読後感でした。AIロボットと人間の女の子の友情物語なんですが、『わたしも、わたしのロボットを描きたい!』と居ても立ってもいられなくなって。ロボットを描くことは、“人間とはなんだろう?”という問いに向きあうことなのだなと思いました。『ミウラさんの友達』には、胸がキュンとくる恋のエピソードも用意しています。読み終わると新しい恋をはじめたくなるかもしれません」恋の顛末はここでは触れないので、ぜひ実際に読んで楽しんで。仲のよい友達との関係をあらためて見直したり、自分が発する言葉により意識的になったり、普段使っているものに作り手が込めたかもしれない気持ちに思いを巡らせたりetc、etc…。読んだあとに、ちょっと世の中との関わり方が変わるかもしれない、やさしい作品。ぜひ。『ミウラさんの友達』友達との関係に悩む主人公・ミウラさんの元に人間そっくりのロボットがやってくる。5つの言葉を口にするロボットとの不思議な共同生活が始まって…。3月17日発売マガジンハウス1430円「トモダチ」のことが気になりはじめたミウラさん。何度か不動産屋さんに訪れるうちに、ついに購入!効率とかコスパとかじゃない決断のしかたに共感!「トモダチ」が話せる言葉のうちの3つがこちらのシーンに。自分の意思を表す言葉ではなく、相手を肯定し、その心をそっとうかがうよう。ますだ・みりイラストレーター。『僕の姉ちゃん』シリーズ、『スナック キズツキ』(共に小社刊)など著書多数。Amazonプライムで配信中のドラマ『僕の姉ちゃん』も好評。※『anan』2022年3月23日号より。(by anan編集部)
2022年03月22日1ミリの違いで変わるの?刈り上げは、はさみで刈り上げるナチュラルなものからスキン(0ミリ)まであります。耳周りや襟足が短くスッキリしていると清潔感があり、爽やかな印象になります。一般的に自然でナチュラルな印象で一番短い長さが5ミリとなり、3ミリ以下になると頭皮の色の影響で白っぽく見え、より男らしい印象に変わります。スポーツをされていたり、髪型に規定のない方は3ミリ以下でもよいと思います。では、15ミリ、10ミリ、6ミリ、3ミリ、1ミリ、0ミリの順番でヘアスタイルを御紹介していきます!クリス・パイン風 スリックバック『スター・トレック』で主演を務めたクリス・パインをイメージして作りました!カジュアルからフォーマルまで幅広く好印象を持たれる髪型なのでお勧めです!お客様に外国人の方が多いのでクセ毛を活かしたスタイルを得意としてます。クセ毛でパーマを悩まれている方、クセ毛に似合うカラーを探している方、お客様に外国人の方が多いのでクセ毛を活かしたスタイルを得意としてます。クセ毛でお困りの方是非一度お越し下さい。クリス・パイン風 スリックバックを見るルイ・パートリッジ風ヘアスタイルNetflix映画のエノーラホームズの事件簿にも出演している英国俳優ルイ・パートリッジをイメージしました!アップバングでラフでクールてカッコよくしましょう!!!ルイ・パートリッジ風ヘアスタイルを見るマリアーノ・ディ・ヴァイオ風ヘアーイタリア俳優、ファッションモデルとしても大人気マリアーノ・ディ・ヴァイオ。外国人の髪質っぽくパーマをかけたり、クセを活かしたりするスタイル、かっこよくします!!マリアーノ・ディ・ヴァイオ風ヘアーを見る外国人風スキンフェードカットスキンフェードカットを外国人風にアレンジしました!刈り上げがエッジの効いたスタイルなので男らしくかっこよく決まります!お客様に外国人の方が多いのでクセ毛を活かしたスタイルをとても得意としてます。クセ毛でお困りの方是非一度お越し下さい。外国人風スキンフェードカットを見る
2022年02月03日ミリセント・シモンズがヘレン・ケラーの伝記映画に主演することになった。『Helen & Teacher』というタイトルで、レイチェル・ブロズナハンがサリヴァン先生役を演じる。この映画が描くのは、大学時代のケラー。世界が広がり、性にも目覚めていくうち、ケラーと保守的なサリヴァン先生の関係にはヒビが入っていく。監督は『アリスのままで』のウォッシュ・ウエストモアランド。撮影は来年夏に開始の予定。耳の聞こえない女優シモンズは、トッド・ヘインズ監督の『ワンダーストラック』で長編映画デビュー。『クワイエット・プレイス」とその続編『クワイエット・プレイス破られた沈黙』で大注目を浴びた。ブロズナハンの最近作は、『クーリエ:最高機密の運び屋』。文=猿渡由紀
2021年10月15日anan本誌超人気連載「僕の姉ちゃん」、シリーズ最新刊『進め! 僕の姉ちゃん』が10月7日(木)全国書店・インターネット書店で発売に!原作者の益田ミリさんにお話を伺いました。『僕の姉ちゃん』シリーズもおかげさまで5冊目、最新刊に込めた思いを伺いました。――恋に一生懸命で、おやつに目がなく、ダイエットに励む(意思を持っている?)、ちはるは今回も健在ですが、今作でまず感じたのは哲学者のようなちはるの深い発言の数々です。「誕生日は奇跡だ」「人生に余生なし」「才能がない人なんているの?」というような、とくに、生きているということを強く肯定するような言葉が多かったように思います。最新刊に収録されているのはコロナ禍に描いた原稿も多く、未来が見通せない中でちはるに力強いセリフを言わせたかったのかもしれません。同時に、ちはるには「緩める」役も背負ってもらっていたのかも。ちはるは「くよくよしても仕方がない」という言葉には意味がないと言っています。人はくよくよしたいときもあるし、くよくよしかできないときもあります。わたしもしょっちゅうくよくよします。――また「自己評価を加算方式にする」とか、「ビールを飲むこと、職場の椅子が新しくなったこと、など一見当たり前なことを夢が叶ったと感じる」など、少し見方を変えることで日常を楽しくする、というアイデア・ヒントも多かったと思います。とかく腐りがちなこういう日々には、とても参考になりました。こういうときには小さな達成感も大事だなぁと。大きい達成って平時でもなかなか難しいですし。加算式で自己評価を「100点」と言ってのけたちはるに、描いていて思わず笑ってしまいました。仕事30、恋愛30、旅行10、チョコレート10……加算式っていいですよね。つい100から引き算して今の自分の点数を付けがちですけれど、わたしも見習って自己評価を加算式で100にしてみようかな(笑)。チョコレートは20くらいになると思います。――ちはるが、これまでよりも、より思索的になっていることは連載の中で意識されていましたか?また、それ以外にも今作の傾向のようなものは何か感じられましたか?「僕の姉ちゃん」はananでの連載ということをいつもとても大事に考えて描いているんです。わたし自身、会社員として働いていた20代の頃、ananを買って帰る夜って「自分を変えたい」とか「新しいヒントが欲しい」とか「イヤなこと忘れて楽しい気持ちになりたい」など、さまざまな気持ちがありました。疲れて帰ってきた読者のみなさんに読んでよかったと思ってもらえる漫画になっているといいなと描いています。あらかじめ特集号のテーマを編集さんに教えていただいているので、反映させた漫画を描くことが多いです。なので、温活、腸活、モテコスメ、愛とSEXなど「僕の姉ちゃん」の作品の流れはananに影響されている部分が大きいと思います。――思索的な発言が増えた一方で、ちはるの恋に対するスタンスは戦略的かつ恋に恋するロマンティストな面もあり、基本積極的である姿勢は変わっていません。近年、恋愛の低体温化も言われることが多い中ではありますが、ちはるの恋愛体質は今後も変わらなそうですね?「ちはる」は作者であるわたしの憧れでもあるんです。恋をしても「守って負けるより攻めて負けるほうがいい」なんて堂々としている。以前、ちはるは「なんのためでもないのが恋だ」と弟に語っています。歳を重ねて、本当にそうだなぁと振り返ることがあるんです。ただ好き、ただ会いたい、みたいな恋って素敵だったなぁって。後輩の男の子が車道側を歩いてくれただけで恋が芽生えるなど、ちはるの「恋のハードル低め」なのも健在です。ドラマでは黒木華さんが大人の恋も演じられていてキュンキュンしますよ。――恋にココロを震わせる女子であり、道を諭す導師であり、人生を思う哲学者であり…「一人ダイバーシティ」のようなちはる。一見バラバラのように見えて、ちゃんと「ちはる」という人格が確立している感じが気持ちいいです。いろんなシチュエーションのちはるを描く際に軸として大切にされていることはなんですか?ちはるは行き当たりばったりに見えることもあります。恋もダイエットも英会話も似たような失敗を繰り返して。ただ、自分がやらないことや、言わないことを持っている女性なんです。「どうせわたしなんか」や「男のくせに」「女のくせに」という思考や発言はありません。自分の中の正しさの基準がしっかりしている。そういう強さをわたしはいつも愛おしいと感じながら描いています。弟に対して「順平のくせに」というのはご愛嬌です(笑)。歳をとってからの時間もすべて自分の大切な時間。余った時間ではない。若くなくなったことを悲観しないで生きたいもの。仕事?恋人?友達?それとも趣味?etc, etc……。思わず自分の中の配点を考えて楽しくなる回。100点超えちゃうかも!?『進め! 僕の姉ちゃん』1320円(マガジンハウス)10/7(木)発売あるときは恋に揺れる乙女、あるときは道を説く導師、あるときは人生を思う哲学者……。でも、人としての軸はぶれません!笑って、共感して元気になれる113エピソード!ますだ・みりイラストレーター。漫画、エッセイ、小説ほか幅広く活躍。Amazon Prime Videoで絶賛配信中のドラマ『僕の姉ちゃん』に加え10月8日(金)からドラマ『スナックキズツキ』(テレビ東京系)も放送スタート。※『anan』2021年10月6日号より。(by anan編集部)
2021年10月04日anan本誌で好評連載中、益田ミリさんの『僕の姉ちゃん』がドラマ化され、Amazon Prime Videoで配信スタート。社会人1年目の素朴な弟に、鋭い視点でツッコミを入れる姉。ユーモアを交えつつも物事の本質を突くビビッドな会話劇を姉ちゃん役の黒木華さんと、弟役の杉野遥亮さんが演じます。顔を合わせた途端、和やかで気安い空気感が流れる。“姉ちゃん”ことちはるを演じた黒木華さんは、柔らかな中にキリッとした雰囲気が。弟・順平を演じた杉野遥亮さんには、どこかリラックスした仔犬感が。それがまるで本当の姉弟みたいで撮影中の関係性を映し出しているようにも。――おふたりがこの作品の実写化にどのように臨まれたのか伺えますか。杉野遥亮:僕、黒木さんとご一緒できるっていうのが、とにかく楽しみだったんです。企画書を読んだ段階から、絶対にいい作品になるだろうなっていう確信に近いものがあって、あとはもう自分が順平としてどういうスタンスでいるかを考えればいいだけというか…。黒木華:ここまで会話中心のお芝居ってドラマでも珍しいと思うんです。しかも、そのほとんどが姉弟で二人暮らしをしている実家の中での会話。役者としてやり甲斐があるなと思いました。撮影が進むにつれ、杉野さんとも打ち解けられたと思っています。杉野:僕も思ってますよ。黒木:撮影が始まった当初から、いい距離感でお芝居ができていると思っていましたが、後半にかけて、より姉弟の絶妙な雰囲気が作れた気がします。杉野:そう思います。でも僕は、クランクインした当初は作品の空気感を掴むのが難しかったです。家のセットとか衣装とかがあって、そこに助けてもらいながらなんとかやれてた感じで。黒木:撮影当初、たしかに悩まれていたよね。監督と話しているところを見ました。杉野:姉ちゃんとのシーンに関しては、回を追うごとにだんだん黒木さんとの距離が近づいていけたんで、弟としてそこが楽しかったかな。黒木:私も楽しかった~。杉野:後半、撮影スケジュールがタイトになってくるにしたがって、だんだん変なテンションになってきて。とくにアレ…かるた式に、“あ”は何々で、“い”は何々でって、日々つれづれのことを言い合うっていう場面、めちゃくちゃ楽しくなかったですか?お芝居しながら純粋に楽しんじゃいました。黒木:たしかに。そういう何気ないやり取りが楽しかったです。姉ちゃんのちょっとした言動を、杉野さんがお芝居の中で丁寧に拾ってくれるんですよね。「モヤモヤしている気持ちを捨てられたらいいね」と言いながら投げるフリをしたら、さりげなくゴミ袋でゴールを作ってくれたり。ちょっとふざけて返してくれたりもして。どう返してくれるかが楽しみで、私から無茶ブリしてみたり(笑)。私自身にも弟がいて、優しさから姉の相手をしてくれるときがあるんですが、杉野さんとも、そういう姉弟っぽい関係性が築けた気がします。杉野:本来、僕は無茶ブリとか苦手なタイプなんですけど、今回は自然にできてた、というかやれたんです。それはたぶん黒木さんとだったからで…。黒木:それならよかったよ~。かわいいから、姉ちゃんとしては、ついかまいたくなっちゃうんですよね。――お話を伺っているだけでも、おふたりの強い信頼関係が窺えます。実際に共演して感じたお互いの魅力は?杉野:黒木さんっていうと、着物というか“和”な感じの、しっとりとしたイメージがあったんですけれど…。黒木:フフフ(笑)。杉野:ユーモアがあってチャーミングなところがいっぱいありました。現場ですごくいいなって思ったのが、黒木さんがスタッフさんとフランクにしゃべってるところ。すごく人間っぽい方なんだなって。あとお笑い好きとかも。だけど表に出るときには、ちゃんとスイッチが入るのがすごいです。黒木:杉野さんは爽やかな好青年というイメージがあったのですが、ご一緒したらイメージ通りの方で、さらに人間味を感じて興味が湧いたし、魅力的な俳優さんだなと。杉野:ありがとうございます。撮影中とくに印象的だったのが、ソファに横になりながら姉ちゃんがグダーッてしてるシーンなんですよ。黒木さん、カメラ回ってない間もその姿勢のままで、そういう女優さんの姿を見ることってあんまりないので貴重だなって思って。黒木:アハハ(笑)。杉野:そういうリラックスした姿が、すごく姉ちゃんぽかったです。黒木:実家にいるときの私は、大体あんな感じです(笑)。杉野さんも、弟の空気感がすごく出てるなと思いました。ゆったりしてて、クスッと笑える感じや、ふとした瞬間にすごくいい表情をするんですよ。姉ちゃんの言葉に対してちょっとニヤついてみせたりするんですけど、それが本当に良くて笑っちゃった。くろき・はる1990年3月14日生まれ、大阪府出身。近作に舞台『ウェンディ&ピーターパン』、ドラマ『イチケイのカラス』、映画『先生、私の隣に座っていただけませんか?』など。来年4月に上演される舞台『もはやしずか』に出演予定。すぎの・ようすけ1995年9月18日生まれ、千葉県出身。近作に、ドラマ『直ちゃんは小学三年生』、映画『東京リベンジャーズ』などがある。出演ドラマ『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~』(NTV系)は、10月6日放送スタート。【番組名】『僕の姉ちゃん』【配信】Amazon Prime Videoにて全10話一挙配信中【放送】テレビ東京にて2022年放送予定【主演】黒木華【出演】杉野遥亮、久保田紗友、若林拓也、平岩紙、渡辺大知、遊屋慎太郎、片桐仁【原作】益田ミリ「僕の姉ちゃん」シリーズ(マガジンハウス刊)【監督・脚本】吉田善子【脚本】清水匡、高田亮©テレビ東京※『anan』2021年10月6日号より。写真・小笠原真紀取材、文・望月リサ(by anan編集部)
2021年10月02日漫画『僕の姉ちゃん』で知られる、益田ミリさんの人気作『スナック キズツキ』が、俳優の原田知世さん主演で連続ドラマ化されます。テレ東新ドラマ『スナック キズツキ』主演に原田知世日々に傷ついた人だけがたどり着ける不思議な架空のスナック『スナック キズツキ』が舞台の本作。店主のトウコを、原田知世さんが演じます。原田知世コメント『スナック キズツキ』こんなお店があったら私も行ってみたい。原作を読んでまずそう思いました。店主のトウコさんはお店に来た人たちの心にそっと寄り添い、思いもよらぬ方法で、胸にしまっていたモヤモヤを吹き飛ばしてくれる。不思議な魅力を持った人です。そんなトウコさんを、楽しみながら伸びやかに演じられたらと思っています。原作は、益田ミリ7年ぶりの描き下ろし作益田ミリさんの、7年ぶりの描き下ろし作ということでも話題となった『スナック キズツキ』。『スナックキズツキ』で繰り広げられる、ユニークな癒しの物語は、きっと誰もが共感してしまうことでしょう。また、心温まるオムニバスストーリーということで、毎回豪華なゲストにも注目。まだ出演ゲストは明かされていないものの、同局のヒット作『バイプレイヤーズ』なども手掛け、同ドラマでもプロデューサーを務める、濱谷晃一さんは「僕の好みすぎる」と太鼓判を押しています。一風変わったテイストのドラマを世に送り出し、コアな視聴者の人気を獲得してきた、テレビ東京のドラマ。今回の『スナック キズツキ』にも期待が高まります。テレビ東京の新ドラマ『スナック キズツキ』は、2021年10月8日、深夜0時12分から放送されます。[文・構成/grape編集部]
2021年08月31日「僕の姉ちゃん」の益田ミリによる漫画「スナック キズツキ」が、原田知世主演でドラマ化されることが決定した。本作は、家庭のこと、職場のこと、恋人とのこと…傷ついた人がたどり着くちょっと変わったお店「スナック キズツキ」が舞台。客を出迎えるのは、これまたちょっと変わった店主のトウコ。アルコールを置いていないこのスナックで、温かい飲み物と美味しい料理、そして歌を楽しみながら、日々ため込んでしまいがちなちょっとしたキズを、トウコと一緒に発散する物語。テレビ東京作品初出演にして初主演となる原田さんが演じるのは、スナックのママ・トウコ。歌ったり、楽器を演奏したり、どこか不思議な雰囲気を持ったスナックのママを演じる。「こんなお店があったら私も行ってみたい」と原作を読んだ感想を明かした原田さんは、「店主のトウコさんはお店に来た人たちの心にそっと寄り添い、思いもよらぬ方法で、胸にしまっていたモヤモヤを吹き飛ばしてくれる。不思議な魅力を持った人です。そんなトウコさんを、楽しみながら伸びやかに演じられたらと思っています」と意気込みを語っている。そして、原作者の益田さんは「主演のスナックのママ役が原田知世さんと伺ったときは、『あんなことや、こんなことを演じてくださるなんて!』と驚いたと同時に、素敵なドラマになることを確信しました」と期待を寄せている。ドラマ24「スナック キズツキ」は10月8日(金)深夜0時12分~テレビ東京ほかにて放送。(cinemacafe.net)
2021年08月26日傷つき傷つけ合ってしまう人々をオムニバス形式で優しく描いた漫画『スナック キズツキ』が話題に。登場人物に共感し、読むと心が癒されるこの物語に込めたメッセージを、作者の益田ミリさんに聞きました。小さな傷を癒す絆創膏のような場所。今年発売された益田ミリさんの描き下ろし漫画『スナック キズツキ』。日々ホコリのように、心の中に降り積もってしまう苛立ちやモヤモヤを抱えた人々を丁寧に描き、ささくれだった心を包み込んでくれると話題。その癒しの秘密について、益田さんに聞いた。「スナックキズツキとは、傷ついた人しかたどり着けないスナックです。心が傷ついたといっても、失恋のような大きな傷もあれば、何気ない会話の中で思いがけず傷ついてしまうこともあります。相手に悪気はないとわかっていても、小さな傷がじくじくと痛む。そんなとき、誰もがふいに怖くなるんじゃないでしょうか。自分も知らぬ間に誰かを傷つけているかもしれないと。傷ついたり傷つけたり。そんな不安定な日常の中で、ふらりと立ち寄れるスナックを描いてみたいと思いました。問題が解決するわけではなくても、絆創膏のような役目になればいいなぁと」益田さんの作品は、見ないふりをしている感情に寄り添って風通しをよくしてくれるが、スナックキズツキもそんな“場所”となっている。そして、年齢も立場もさまざまな人がやってくる。「日常の中でどんなことに傷ついているだろう?と考えて、『軽く扱われた』と感じるときが多いんじゃないかなと思ったんです。登場人物のひとりにコールセンターで働くナカタさんという女性がいます。彼女は彼氏と居酒屋で食事をしているとき、いつも自分ばかり質問していると気づきます。『今日は忙しかったの?』くらい聞いてくれてもいいじゃないかと思う。そしてアダチさんという販売員の女性もまた、お客さんに偉そうにされたり、同僚にいいとこ取りをされたり、いつも自分が損をしていると感じてしまう。気にしなければいいと思っても、そうもいかないのが人間。軽く扱われて傷つくエピソードから、さまざまな登場人物が思い浮かびました」また、ここはスナックなのにお酒を置いていないのもユニーク。「作中の会社員の男性サトちゃんは、お酒が飲めない体質です。なので話を聞いてほしいと思うような夜でも、同僚と飲みに行くこともできません。私自身もスナックに行った経験って数えるほどなんです。お酒が強くないというのもありますが、なかなかひとりで行きにくい場所です。前を通ったとき『この中はどうなっているのかな?』とよく想像し、カラオケなんかが聞こえてくると『ああ、今この中で嫌なことを忘れて歌っている人がいるのかもなぁ、よかったなぁ』と安堵する気持ちがありました。スナックにかねてから憧れがあったのかもしれません」私たちの周りにも存在するスナックキズツキ。スナックキズツキのママは淡々としていて、一見するとぶっきらぼう。だけどその距離感が、傷ついた人に心地よかったりもする。「友達に愚痴を聞いてもらいたいときってありますよね。だけどときには聞いてもらったことで、かえって傷口が広がることもあります。ママは、傷ついてやってきたお客に何も聞きません。けれども人って案外『ちゃんと聞いているよ』という姿勢だけでうれしいものじゃないかなと思ったんです」あれこれ質問しない代わりに、歌わせたり踊らせたり。お客さんはママの誘導に最初こそ戸惑うものの、さまざまなアクションに乗せられて気持ちを吐露し、思いのほかすっきりして店を後にする。「湯船の中ででたらめな歌を歌うことってないですか?私はあります(笑)。適当に節をつけて『あ~ほんと~疲れちゃったな~』みたいな。スナックキズツキに来店する人たちも、つかの間そういう素の自分になってほしかったんです。スナックキズツキは傷ついた者しかたどり着けない。ということは、ママもまた傷を負ってたどり着いたひとり。だからこそ傷ついた人に寄り添えるんだと思います。店で出すホットココアも、牛乳で練り、とても丁寧に作ります。丁寧に作ったものを受け取った人は、自分が丁寧に扱われていると感じ、安心するんじゃないかなと描きながら思いました」スナックキズツキを訪れたからといって問題が解決するわけではない。でも傷つけ合う連鎖にいた登場人物たちが、お礼の電話をかけたり、家族のためにココアを淹れてみたり。来店後に、足取りが軽くなって、誰かを気にかけられるようになる様子が描かれているのも、読者の心を明るくする。「ひとつの傷が癒えても、また新しい傷はできるもの。登場人物たちも元の場所に戻っていくので、傷つけ合うことからは逃れられないかもしれません。ただ、スナックキズツキという“手すり”が彼らにはできた。何かあればまたここに来よう、と思える場所があるのはよいものです。現実の私たちにとっての手すりは、スナックキズツキのような“場所”に限らず、本を読んだり、映画や芝居を観たり。そういうものすべてなんだと思います」自分ならどうしてほしい?その視点が優しさを生む。コロナ禍で外出や出会いが制限される中、心にじわじわダメージを受けている人も多い今、益田さん自身はどう心を整えているのか。「初めての経験で戸惑う日々ですが、私は最近、海外旅行記をよく読んでいます。読書をしている間、心の中だけはのびのびと自由でいられて。先日、小林聡美さんの『キウィおこぼれ留学記』を読んで寝たら、ニュージーランドに行く夢を見ました。飛行機代もいらない海外旅行ができました(笑)」危うい日常の中で人とのコミュニケーションで大切なことは、自分ならどうしてほしいかを考えること、と益田さんは言う。「悩み事を相談されるとアドバイスをしたくなりますが、自分に置き換えてみれば、ただ聞いてほしいだけということもあります。とにかくまずは聞く。そうできたらいいなぁと思います。『気持ちを聞いてくれた』。それだけでも元気が出るものだと思うので」癒しのポイント1アルコールなしで「お疲れさん」と言ってくれる。スナックはお酒を飲む場所というイメージが強いが、ここはアルコール類は一切なし。「そうすることで、お酒が飲めない人でもふらりと寄れる場所になればいいなと考えました。傷ついた若い女性も、高校生のお母さんも、あるいは高校生だって来店できます。傷つくことに性別や年齢は関係ないので、いろんな登場人物を描こうと思いました」癒しのポイント2自然と吐露できる心地よさ。「なぜ今こんなことを!?」と思うようなアクションを通して、来店者は素の状態に。「そのためにはママも素でいることが重要で、お客と一緒に歌ったり、踊ったりするときにも躊躇してはいけないと思いました。『あなたのことを私は絶対に笑ったりしない』という強いメッセージが必要ではないかと」癒しのポイント3前の物語で傷つけた側の人が次の物語で傷ついた主人公に。惣菜屋でクレームを言ったカホは、販売員のアダチさんを傷つけた人として登場するが、その後、息子に言われたひと言で傷ついた主人公としても再び登場する。「傷つかず、傷つけずになんて仙人のようには、なかなか生きられないもの。ただ自分が傷ついたときに、自分も誰かを傷つけているかも、と思うことはできるかもしれません」『スナック キズツキ』都会の路地裏にあるらしい、傷ついた者しかたどり着くことのできないスナックが舞台のオムニバス。共感が心の救いになる、7年ぶりの描き下ろし漫画。小社刊1430円ますだ・みりイラストレーター。本誌連載中の『僕の姉ちゃん』(小社刊)はシリーズ第4巻まで発売中。近著に『沢村さん家のたのしいおしゃべり』(文藝春秋)など著書多数。※『anan』2021年6月23日号より。写真・中島慶子イラスト・益田ミリ取材、文・兵藤育子(by anan編集部)
2021年06月19日ギタリスト益田正洋が、デビュー30周年を記念して、バッハの『無伴奏チェロ組曲』全曲を披露する。ヨハン・セバスチャン・バッハ(J.S.バッハ)の『無伴奏チェロ組曲』といえば、伝説のチェリスト、パブロ・カザルスが、忘れ去られていた同曲を発掘して世に広めた名曲中の名曲だ。J.S.バッハがケーテンの宮廷楽長時代(1717~23)に完成させた全6曲(BWV1007~12)からなるこの作品は、独創性や品位の高さ、合理的構築性と豊かな情緒を併せ持ち、今では「チェリストにとってのバイブル」とでも言えそうな作品だ。その音楽に真摯に寄り添いつつ、ギターという楽器の特性を最大限に生かすために調性の変更など大胆なアプローチも行った益田のバッハ演奏は、録音に於いて「ギターによるバッハの最高峰」との呼び声も高い名盤だ。邦人ギタリストでは山下和仁以来となる全6曲を網羅した名演を、生演奏で体験できるチャンス到来!■公演概要5月4日(火・祝)五反田文化センター音楽ホール「ギタリスト益田正洋J.S.バッハ無伴奏チェロ組曲全曲コンサート」曲目・演目【午前公演】11時30分開演プログラム:無伴奏チェロ組曲第1番 BWV1007無伴奏チェロ組曲第5番 BWV1011無伴奏チェロ組曲第4番 BWV1010【午後公演】14時30分開演プログラム:無伴奏チェロ組曲第3番 BWV1009無伴奏チェロ組曲第2番 BWV1008無伴奏チェロ組曲第6番 BWV1012
2021年04月20日自分の好きなものを上手に飾って快適な棚ライフを楽しむ、6人の業界人の食器棚と本棚をご紹介! ついマネしたくなる、おしゃれに整えるヒントが盛りだくさんです。vol.5はしぜんの国保育園で理事長と園長を務める齋藤紘良さん、美和さん夫妻に本棚の整え方や、親子で楽しめる本を教えてもらいました!BOOKSHELVES #01齋藤紘良/齋藤美和さんしぜんの国保育園 理事長・園長 アートと自然を基盤に子どもの想像力を育む『しぜんの国保育園』の理事長・園長。また、子どもと大人を文化でつなぐレーベル『saitocno』も主催。紘良さんは音楽家、美和さんは編集者としても活動中。自然と本が読みたくなる、暮らしの中心に本がある風景玄関扉を開けるとすぐ右手にどんと構える、齋藤家の大きな本棚。向かって右側が美和さんの棚、左側が紘良さんの棚、真ん中は家族みんなでシェアしているそう。「本は読む頻度の高いものを上段に並べていて、ジャンルも音楽・旅・雑学などざっくりと分けています。また、色の統一感もなんとなく気にしながら配置。いつも生き生きとした空気が流れるように、一年に一度はすべての本を精査するようにしています」(紘良さん)。「たまに主人の本棚を見て、最近はこういうのに興味があるんだと覗いてみるのもおもしろいし、子どもが昔読んでいた本を見て当時の思い出を振り返るのも楽しいですね」(美和さん)。スチール素材の本棚は、真ん中の2段だけを木の板に差し替えることで、やわらかな印象に。また、本だけで埋め尽くすのではなく、小さな引き出しやオブジェを置くことで圧迫感が出ないように演出されている。家族で過ごす時間の長いリビングという空間にあるからこそ、眺めよく整えることも大切だ。そんな本棚とともに暮らす、11歳の息子さんは、本好きに育った。「私たちが読書をしている姿を見て、自然と息子も本を読む気になったのかもしれません。いつも鋭い感覚を持っているので、子どもの方からおもしろい本を見つけてきてくれます」ダイニングテーブルの向かいにある、齋藤家のメインの本棚。夫婦の趣味の本、子どもの本をはじめ、自宅はアトリエも兼ねていることから、仕事の本もぎっしり並ぶ。玄関にある大きなブラインドを上げると、目一杯日差しが入るリビング。そこは家族みんなが好きな場所。そんな家の中心に本棚を置くことで、本のある暮らしが当たり前に。親子で楽しめる本(幼少期編)。右上から時計回りに、『ちいさなちいさなえほんばこ』(モーリス・センダック著)、『おはようぼくだよ』(益田ミリ著)、『らくがき絵本』(五味太郎著)。親子で楽しめる本(小学校編)。右から時計回りに、『きみも音楽家になれる』(トム・ウォルサー著)、『ゲゲゲの鬼太郎青春時代』(水木しげる著)、『こども六法』(山崎聡一郎著)。HugMug最新号はこちらでチェック▼ HugMug最新号はこちらから購入できます。photography/Eri Kawamuratext/Runa Kitai
2021年02月16日友人や同僚の何気ない言葉や態度、SNS上の無神経なメッセージに傷ついたり、もやもやするのはよくあること。7年ぶりの描き下ろし漫画となる益田ミリさんの最新作『スナックキズツキ』は、そんな「傷つくこと」をさまざまな視点からすくい取っている。傷ついた人だけが訪れる小さなスナックでのできごとは。「傷つき、くたくたになって帰宅する夜は誰にだってあるもの。家に帰ったからといって傷が癒えるわけでもなく、帰宅後も悶々とし続けるであろう自分を想像すると気が滅入ります。そんなときに、ふらっとひとりで立ち寄れるような場所を漫画の中に作りたかったんです。傷ついた人たちだけがたどり着ける店。それが『スナック キズツキ』でした」ここで描かれるのは、激しい怒りや悲しみを伴うような深い傷というより、ともすれば平気なふりをしてやり過ごし、だけど確実にストレスとして蓄積していくような、ざらりとした違和感だったりする。「はたから見れば『そんなことで?』と思うようなことでも、おのおの傷つきポイントは違うものです。抜け目のない同僚、顔も見ないで受け答えする後輩など、相手にいくら悪気がなくても傷つきます。そして、自分もまた悪気のない言葉で知らぬ間に誰かを傷つけている。“知らぬ間に”という部分をうまく描ければいいなと思っていました」自分を傷つける人や物事に対しては、誰でも敏感になれるもの。しかしそんな自分も他意なく、あるいは確信犯的に誰かを傷つけているかもしれない……。バトンを渡すようにして登場人物の視点が変わることで、ささやかな「キズツキ」の連鎖が生まれる構図にドキリとさせられ、我が身を振り返ってしまう。「最初に登場するコールセンターで働く女性がいるのですが、構想段階のときは、彼女を主人公にする物語を考えていました。彼女には自分本位の彼氏がいて『こんな彼となら別れたら?』と思いつつ描いていたのですが、ふと、彼もまた傷ついて生きているのではないかと思ったんです。いい人、悪い人ではっきり分けられない。いろんな角度から描かなければならない物語なのではないかと気づきました。そのためにもさまざまな登場人物と、その登場人物に付随する関係性も多様になるよう設定しました。恋人同士、父と息子、母と息子、母と娘、姉妹、兄弟、兄妹。それぞれがみな傷ついて、傷つけて生きているという点では共通しています。生まれた時代や環境によっては、どの登場人物も自分だったかもしれないと感じてもらえればいいなと思います」そうやって登場人物たちがたどり着く「スナック キズツキ」は、ママがひとりでやっているお店。スナックなのにアルコールが置いていないという少々特殊な事情には、益田さんの願望も込められている。「傷ついた人ならどんな人でも店のドアを開けられるよう、ノンアルコールの店にしました。私自身お酒が強くないので、夜、カフェやファミレスの他にも立ち寄れる店があったらいいなぁと思うことがあるので」スナックを訪れる人たちは、ママに促されて溜め込んでいた不満を言葉にすることで、気持ちを整理したり、「自分はこんなことで傷ついていたんだ」と改めて気がついたり。「友達や家族に話すことですっきりすることもあれば、話したせいで自分の弱さを知られたような後悔に似た気持ちになることも。些細なことで傷つくような弱い人間だと思われたくないのでしょう。人は心の中で自分を説得したり、なだめたりしてなんとかやっている部分が多いと思うんです。自分の“本音”を自分自身が聞く場を、意外に持っていないのかもしれません。だからこそ、まったく関係のない第三者に打ち明けられる場所を描きたかったんです。『スナック キズツキ』ではお客さんの吐露の仕方がバラエティに富んでいます。歌ったり、踊ったり、朗読したり。個人的には“エアギター”で言いたいことをぶちまけるサラリーマンの章は、描いていて楽しかったです。登場人物が意外なことを始めるので、私自身も『マジか!』と楽しんでいました。最初に決めていたわけではなく、描き進めるうちに自然に浮かんできましたね」一見くだらないアクションでも、効果てきめん。ママのちょっと強引な誘導に、登場人物も最初は「どうしてこんなことを?」と戸惑いつつ結果的にはノリノリになって、“キズツキ”をデトックスしている。芸達者で、飄々としたキャラクターのママあってこそのスナックなのだ。「ママは、なにも否定しない人にしようと決めていました。それから説教をせず、『今日もおつかれさま』と言ってあげられる人。傷ついた人しかたどり着けない店だから、やはりママもまたなんらかの傷を負ってここにいる人のひとりであることは意識して描きました」これまでの作品でもこのママのように、多くの人が抱えるもやもやをかたちにしてくれてきた益田さん。「今回は漫画のコマを横長にしようと最初に思いました。いつもはもっと小さなコマで描いているので、長いコマ割りは初めてなんです。傷つき、くたくたになった夜でもゆったり読んでいただけるような余白を意識しました」自分自身の“キズツキ”と向き合うだけでなく、他者の“キズツキ”にも目を向けて自分がそこに関わっているかもしれないことを意識できる場所。いつか「スナック キズツキ」にたどり着いたら……そんな想像もまた楽しい。『スナックキズツキ』都会の路地裏にあるらしい、傷ついた者しかたどり着けない「スナック キズツキ」。今宵もママに乗せられ、さまざまなかたちで不満を吐露する人が。くたくたな夜にじんわりしみる、7年ぶりの描き下ろし漫画。マガジンハウス1300円ますだ・みりイラストレーター。漫画に『すーちゃん』『今日の人生』、エッセイに『考えごとしたい旅フィンランドとシナモンロール』など著書多数。本誌で連載中の「僕の姉ちゃん」シリーズも好評発売中。※『anan』2021年2月10日号より。文・兵藤育子(by anan編集部)
2021年02月08日大人女性の悩みに寄り添い、ケアとスタイリングを同時に叶えるケアスタイリングブランドのmm(ミリ)から4品の追加アイテムが発売になりました。その中には業界初※1 新テクスチャーのスタイリング剤も!早速ご紹介していきます。mmってどんなブランド?提供:ビューティーエクスペリエンス1. 天然由来成分と美容成分を90%以上配合(水を含む)お肌のことを考えた素材を使用し、今までのスタイリング剤に感じられた特有のべたつきが抑えられています。2. ケア性とデザイン再現性を兼ね備えた“ケアスタイリング”天然由来成分と美容成分のケア性と、合成セット樹脂を一切使用せず(ワックスフォームを除く)天然由来のセット成分のみでしっかりとしたセット力が兼ね備えられたスタイリング剤です。3. 朝のスタイリング時間が心地よくなる爽やかな香りアイテムごとに少しずつ異なった香りがつけられており、それぞれの個性が製品ごとに表れています。気持ちも前向きになれるような香りで朝のスタイリング時間が楽しみになりますね。新たに仲間入りした4アイテムそれぞれの特徴をご紹介!業界初※1 スタイリングバターで「マッシュ感」のある新テクスチャーを実現mm クリームバター【サロン専売品】30g3,000円+税 《SPF10 PA+》提供:ビューティーエクスペリエンス一つ目にご紹介する「クリームバター」は、固めのテクスチャーであるスタイリング剤バターを独自の技術により、まるで“マッシュポテト”のようなふわふわな質感に仕上げた新テクスチャーのスタイリング剤です!この質感はなんと業界初!※1 今までにないような軽い質感で伸びが良く、軟毛の方でも束感を作りやすい、とっても使いやすいスタイリング剤です。しかも天然由来成分と美容成分が90%以上(水を含む)だから、余った分はそのままボディにも使えるのがうれしいですね。さらにSPF10 PA+のUVカット効果もあるから、紫外線の気になるこれからの季節におすすめ!!マンダリンオレンジを中心に、ネロリやローズマリーで華やかさをプラスし、シダーウッドが心を落ち着かせるほんのりビターで甘いナチュラルな香りです。〈スタイリング例〉提供:ビューティーエクスペリエンス合成セット樹脂一切不使用!天然セット成分のみでしっかりとしたセット力mm ワックス【サロン専売品】70g2,400円+税提供:ビューティーエクスペリエンス続いてご紹介する「ワックス」は合成セット樹脂を一切使用せず、天然成分のみでしっかりとしたセット力を実現したスタイリング剤です。軽い質感なのにセット力があるため、いままでのスタイリング剤では重くなってしまっていた方でも、細かい束感を作ることができるのはうれしいポイントですね。手についても不快感が少なく、今までのスタイリング剤のべたつきに悩んでいた方にもおすすめです。ユズの皮の渋さと果実のさっぱり感を特徴にした、爽やかで朝から元気になれそうな香りです。〈スタイリング例〉提供:ビューティーエクスペリエンス軽い質感で、軟毛にも使える“くせ毛活かしフォーム”mm トリートメントフォーム【サロン専売品】180g2,200円+税提供:ビューティーエクスペリエンス続いて「トリートメントフォーム」は、軽い質感が特徴の軟毛にも使いやすい“くせ毛活かしフォーム”です。自分が生まれ持ったくせを活かして、ニュアンスのある質感スタイルに仕上げてくれます。くせ毛を抑えるではなく、“個性を活かす”という今の時代にぴったりな新しい発想のスタイリング剤ですね!またトリートメント成分と水分がたっぷりと含まれているフォームなのでドライの髪にもなじみやすく、ちょっとした寝癖直しにもなるので寝坊してしまった朝にもおすすめ!時短アイテムとしても重宝しそうです。爽やかなレモン、バーベナ、オレンジにジャスミンやローズを合わせたフレッシュなシトラスフローラルの香りです。〈スタイリング例〉提供:ビューティーエクスペリエンスべたつかないのにしっかりウェーブを出せるフォームmm ワックスフォーム【サロン専売品】180g2,200円+税提供:ビューティーエクスペリエンス最後にご紹介する「ワックスフォーム」はしっかりとカールを出しながら、スタイルキープできるパーマ用フォームです。ハーフドライ状態の髪に揉みこむだけで、しっかりとしたウェーブを引き出せるからスタイリングもとっても簡単!べたつき感の少ない、柔らかな質感でうるおいを与えながらくせを活かしたスタイルにも使えます。爽やかなレモン、バーベナ、オレンジにジャスミンやローズを合わせたフレッシュなシトラスフローラルの香りです。〈スタイリング例〉提供:ビューティーエクスペリエンス大人の女性のためのケアスタイリングブランド「mm(ミリ)」、お肌のためにこだわり抜いた素材を使用し、べたつきを抑えた使用感、ケアしながらスタイリングもできる。仕事や子育てなど、なにかと忙しい大人女性にぴったりのアイテムですね。2019年秋にはさらに新アイテムが登場する予定だそうです。気になった方はぜひ試してみてはいかがでしょうか?mm(ミリ)ブランドサイト※1 自社調べ(2019年2月時点)
2019年06月03日家の中で楽しめるエンタメの魅力に本誌記者が迫る“おこもりエンタメ”のコーナー。今回は、毎日続く、尋常じゃないこの暑さに「1ミリも動きたくない」という思いから、ずぼら飯ならぬ、ずぼらスイーツを作ってみました。【炭酸漬けグミ】1品目は、「炭酸漬けグミ」。先日取材した「嵐のワクワク学校」で、「スイーツ部」部長の大野(智)くんがこれを作り、(櫻井)翔くんが「うまい!」と感動していたんです。グミを炭酸水に浸すだけで、本当においしいんでしょうか?習ったとおりに、グミを入れたお皿に炭酸水を流し入れ、ラップをして冷蔵庫で一晩おくと……グミは膨らんで1.5倍くらいの大きさに。食べてみると、ゼリーのようなプルンプルンの食感!炭酸水も、グミの甘さや果汁が染み出て、甘くておいしい。さっぱりして暑い夏にピッタリです!【生クリームフルーチェ】続いて作ってみたのは、ネットで話題になっていた「生クリームフルーチェ」。その名のとおり、フルーチェに牛乳の代わりに生クリームを入れて混ぜるだけ。冷蔵庫で一晩冷やすとババロアくらいの硬さになり、味も濃厚でレストランで出てくるようなスイーツに。同じ生クリームで、シャービックも作ってみたら、これも高級アイスに早変わり。濃厚ななかに本来のシャキシャキ感も残っていて、清涼感抜群。こんなにおいしいと、ずぼらが癖になっちゃう!
2018年07月30日益田ミリさんの著書『美しいものを見に行くツアーひとり参加』は、その名の通り、ツアーにひとりで参加する醍醐味を知ることができる一冊。いつか行ってみたい場所はたくさんあっても、きっと行けないのだろうと心のどこかで諦めてしまっていないだろうか。益田ミリさんは40代になって、そんな漠然とした夢を次々と実現してしまった。「30代の終わりにプラハを旅行したとき、教会で演奏会に遭遇して、死ぬということはこんなに美しい世界に別れを告げることなのだと焦るような気持ちになったんです」そして世界中の美しいものを見るために頼りにしたのが、添乗員が同行するツアー。本書では北欧オーロラの旅やモンサンミッシェル、リオのカーニバルなどひとりで参加した5つのツアーの様子が綴られていく。「最初にオーロラツアーに申し込んだときは、私でも行けるんだって胸が震えました。こんなに気軽に旅ができるなら、20代のうちにもっと参加すればよかったと思ったくらい」はじめは「寂しい人だと思われていないかしら」と、周りの目を気にしていた益田さん。しかしながらほかの参加者と大人な会話を交わしたり、美しい景色と向き合ったりしているうちに、徐々に解放されていく姿から旅の醍醐味が伝わってくる。「ドイツのクリスマスマーケットは、ひとりで回るのが本当に楽しくて、誰に気兼ねすることなく、これ食べよ!次はあれ食べよ!って、つい早歩きになってました(笑)。完全なひとり旅だと尻込みしてしまう場面も結構あるけれど、お母さんが近くにいてちょっと遠出をする子どもみたいに気楽だったのは、ツアーだからこそだと思います」団体行動の窮屈さも人間観察の場と捉え、ユーモアに転じてしまうところはさすが。自分自身とじっくり対話をしたり、いろんな想像を膨らませてみるのも、“ツアーひとり参加”のいいところといえそうだ。「バスの窓から町の風景をぼんやりと眺めながら、ここで生まれ育ったらあのカフェに行ってるだろうなと想像して、違う人生を生きられる瞬間があるんです。以前は記念にいろんなものを買いたくなっていたけど、見たり、その場で体験するほうに旅の楽しさを感じるようになったのが大きな変化かもしれません」達人でなくても「行きたい場所」と「行ける場所」がイコールになるこんな旅のしかたは、大人の贅沢といえるのではないだろうか。『美しいものを見に行くツアーひとり参加』旅先での感動はもちろん、参加者とのやり取りや、さりげない描写も魅力的。旅じたくや団体行動で気になるトイレ問題など役立つ情報も!幻冬舎1300円ますだ・みりイラストレーター。『ほしいものはなんですか?』『週末、森で』『お茶の時間』『今日の人生』『すーちゃん』シリーズなど著書多数。小誌にて「僕の姉ちゃん」を連載中。※『anan』2017年12月20日号より。写真・水野昭子インタビュー、文・兵藤育子
2017年12月16日犬山紙子さんの夫・劔樹人さんが「今日も妻のくつ下は、片方ない。」を発売。兼業主婦になって試行錯誤した日々についてお話をうかがいました。家事という難題に緩やかに挑む主夫の憂いとささやかな幸せ。夫婦の永遠のテーマといえる、家事分担問題。共働き世帯が増加しているものの、働き方や収入バランスは千差万別なので、正解は自分たちで見つけるしかないのが現実だ。「うちの場合、家事ができる人とできない人というよりも、できない人ともっとできない人というところからスタートしているんです」本書の副題は「妻のほうが稼ぐので僕が主夫になりました」。念のため説明しておくと、劔樹人さんは、アンアンでもコラムを連載している犬山紙子さんの夫。音楽を生業にしてきた劔さんは、副題の理由で兼業主夫に。「人生で一番後回しにしてきた」という家事を、試行錯誤しながらこなす様が綴られていく。「全自動洗濯機とはよく格闘してますね。女性の服は難しくて、珍しいものが放り込まれていると普通に回していいものか悩みます。(自分の袖を見ながら)なんでこうやってホコリが付くのかも不思議だし…」高性能の家電を使いこなせているのか心もとなかったり、リクエストに応えて、食べたことのない、つまりは完成形の味がわからない料理を作ってみたりする迷走ぶりが、切なく、そしていじらしい。「それでもどうにかできているのは、気負わないようにやらせてもらっているおかげかもしれないですね」家事を取り巻く日常の取るに足りない出来事(洗濯機の上に置き忘れていたメガネが温かくて癒されたり、七味唐辛子が風に舞う様に見とれたり…)の描き方は、「俳句に近いチャレンジ」というだけあって、そこはかとない余韻を残す。「自分としてはギャグを描いているつもりもないんです。目指しているのは、益田ミリさんの世界観をしょうもなくした感じですかね(笑)」スーパー主夫のアイデア術ではもちろんなく、あるあるネタ満載でもなく、とても私的な主夫エッセイ。だからこそ一夫婦の事例として、ヒントになることもたくさんある。「夫婦の状態が変われば、家事の分担も変わるもの。うちも子どもが生まれた今は描いた形とは変わっていますし、その都度ちょうどいいバランスで共有すればいいと思います」「今日も妻のくつ下は、片方ない。」独身時代は家事と無縁の生活をしていた著者が、主夫として奮闘する様が笑えてしみて、母性本能さえくすぐられる、コミックエッセイ。後半の展開も必見!双葉社1000円。(C)劔樹人/双葉社つるぎ・みきとミュージシャン、マンガ家。神聖かまってちゃんのマネージャーとして活躍。2014年にマンガ家デビューし、雑誌『小説推理』、ウェブマガジン「MEETIA」などで連載中。※『anan』2017年9月6日号より。写真・水野昭子インタビュー、文・兵藤育子(by anan編集部)
2017年09月05日世田谷の町並みや暮らしぶりが記録された8ミリフィルムを愉しむ「穴アーカイブ 8ミリフィルム鑑賞会 vol.2 穴からみえる、ひと、くらし、世田谷」が、10月30日の14時から15時30分まで東京・三軒茶屋の生活工房 4階にて開催される。「穴アーカイブ」は、記憶の“穴”にフォーカスしたアーカイブプロジェクト。実際の映像の他に、映像をきっかけに思い出した当時の記憶や思い浮かんだ出来事など、映像に記録されていない物語や出来事も集めている。今年度は4月から8月にかけて8ミリフィルムの提供を呼びかけ、世田谷区内を中心に16名から約150巻を集めることができた。今回はその一部をデジタル化し、鑑賞会を実施。昭和30年代の井の頭自然文化園や、昭和36年の向ヶ丘遊園のウォーターシュート、世田谷観音での節分など、当時の町並みや暮らしを記録した映像の数々が上映される。また、当日は企画制作・remoのスタッフが中心となってファシリテーターを務め、フィルム提供者や来場者に当時の記憶や想像した事柄を聞きながら鑑賞していく。誰かの記憶が他の誰かの記憶になる、そんな温かいひとときを愉しめるイベントとなっている。【イベント情報】「穴アーカイブ 8ミリフィルム鑑賞会 vol.2 穴からみえる、ひと、くらし、世田谷」会場:生活工房 4階住所:東京都世田谷区太子堂4-1-1 キャロットタワー会期:10月30日時間:14:00~15:30入場無料
2016年10月06日間もなく開催がスタートする第38回PFFぴあフィルムフェスティバル。今回の映画祭でひとつの目玉企画となるのが“8ミリ・マッドネス!!~自主映画パンク時代~”だ。この特集は、現在第一線で活躍する映画監督の原点となった8ミリ自主映画の傑作を集めたもの。『雨女』は矢口史靖監督が1990年に発表し、同年PFFでグランプリに輝いた一作だ。その他の画像矢口史靖監督の名から浮かぶ、作品イメージはどんなものだろう? 出世作となった『ウォーターボーイズ』や『スウィングガールズ』など、いずれにしても“明快なエンターテイメント”というイメージはあるのではなかろうか。そのイメージをもって矢口監督が自主映画として発表した『雨女』を観ると、ちょっと驚くかもしれない。表面だけでみると、あまりに“明快な娯楽”とは映像も内容も程遠いので。ただ、それはあくまで表層上に過ぎない。『雨女』のひとつひとつをつぶさに見ていくと、実は矢口監督ののちにしっかりとつながる優れた“エンターテインメント性”がこの時点で随所に発揮されていることに気づくはずだ。『雨女』は簡単に説明すると、本作の翌年、奇しくも公開される『テルマ&ルイーズ』と重なるような、ふたりの女の子が暴走する物語。傍若無人な行為に走るふたりの日常が描かれる。ただ、その表現手法はよく言えばジャンル・ミックス、悪く言えばもうはちゃめちゃ。近年の映画でいえばデヴィッド・フィンチャー監督の『パニック・ルーム』を思わせるような室外から室内へと導くオープニングのショットからはじまり、あるシーンは女性の足先を執拗に追った官能ロマン、あるシーンは女の子のかわいさをきっちりとらえた当時、流行していたアイドル映画、あるシーンは身も凍るようなホラー、あるシーンは1発勝負のドキュメンタリーと、映画のカラーがこちらも驚くくらいころころと変わっていく。それはある意味、バラバラでまとまりがない。でも、一方で混然一体となってこちらに向かってくるようなパワーも不思議と宿る。そのパワーの源は、何かといえば、矢口ワールドの真骨頂といっていい“エンターテイメント性”にほかならない。巻き込まれた素人ははた迷惑だったと思わずにいられない過激なアプローチで撮られたドキュメンタリー映像、今だったら許されないかもしれない炎上シーン、四谷怪談を想起させるおどろおどろしさが漂うホラーの場面など、いずれの映像も驚きや面白さが溢れ、一喜一憂させられる。とにかく映画のひとつの大きな醍醐味である“娯楽”を体感できるといっていい。それは同時に矢口史靖という才能のスタートに出会うことでもあるといえるだろう。第38回PFFぴあフィルムフェスティバル9月10日(土)から23日(金)まで東京国立近代美術館フィルムセンター(月曜休館)文:水上賢治
2016年09月07日今秋で38回目を迎える映画祭“PFF(ぴあフィルムフェスティバル)”で、ベルリン映画祭と香港映画祭との共同企画による特集上映“8ミリ・マッドネス!!~自主映画パンク時代~”が開催されることが決定した。本特集では“PUNK”というキーワードでセレクトされた11本の8ミリ映画が2Kでスクリーンに甦る。その他の写真1960年代から90年代初頭まで、日本映画史に燦然と輝く8ミリフィルムによる長編映画制作。日本だけに巻き起こったこの熱い映画塊を、PFFでは繰り返し紹介してきたが、その企画が海を越え、今年の2月には第66回ベルリン映画祭、3月には第40回香港映画祭で上映された。加えて台湾、中国、フランス、メキシコ、スペインの映画祭からも上映オファーが届くなど、さらに上映の機会が広がる模様だ。上映作品には、『蜜のあわれ』の石井聰亙(岳龍)監督の『1/880000の孤独』や、『ヒミズ』『地獄でなぜ悪い』の園子温監督の『俺は園子温だ!』と『男の花道』、『ロボジー』の矢口史靖監督の『雨女』、『鉄男』『野火』の塚本晋也監督の『電柱小僧の冒険』など、日本映画を代表する監督たちの原点とも言える、情熱と意欲に溢れた作品が揃う。ビデオがなかった1932年に家庭用の記録機器として生まれ、1960年代から80年代にかけてピークを迎えた、8ミリフィルムを使うムービーカメラ。映画監督への夢を持った若者たちが一巻10分に満たない8ミリフィルムを使って作った、映画の常識をぶち壊すような伝説のパンク映画をこの機会に体験してみてはいかがだろう。第38回PFFぴあフィルムフェスティバル9月10日(土)から23日(金)まで東京国立近代美術館フィルムセンターで開催(月曜休館)※“8ミリ・マッドネス!!~自主映画パンク時代~”は英語字幕付き上映
2016年07月04日STマイクロエレクトロニクス(ST)は3月1日、大手車載機器メーカー向けに長距離測定に対応した新しい車載ミリ波レーダー用トランシーバIC(77GHz)の出荷を開始したと発表した。市場では、高速アダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)など、77GHz技術が適した高出力長距離レーダーを使用する次世代機能への期待が高まっており、高い周波数では、アンテナの小型化が可能であると共に、短・中・長距離レーダーを必要とするADASに同じ技術を適用することができる。同社が今回開発した77GHz車載ミリ波レーダー用トランシーバICは、77GHzトランスミッタ3個およびレシーバ4個を1チップに集積しているため、競合製品に比べて、シンプルかつ小型のシステムを低コストで設計することができるとする。また、物体認識機能と解像度を向上させるマルチチャネル・アーキテクチャの採用により、走行中の高い性能と信頼性の実現に貢献する。同製品は現在サンプル出荷中で、2017年3月に量産を開始する予定だ。
2016年03月01日NTTドコモは11月26日、5G技術検証実験を実施し、ミリ波の周波数帯(70GHz帯)を用いて、実際の商業施設における受信時2Gbpsを超える無線データ伝送に成功したと発表した。10月13日に東京都港区の六本木ヒルズ森タワーでノキアソリューションズ&ネットワークス(ノキアネットワークス)と実験を行った。実験では、基地局アンテナを商業施設内の1カ所に設置し、基地局から30~90m離れた商業施設内の通路で携帯電話端末に相当する移動局装置を動かすことにより実施した。これまでミリ波帯の電波は、直進性が強く、減衰がより大きいことから、通信エリアが基地局からの見通しのある狭い範囲に限られ、移動通信サービスでの利用が難しいとされてきた。実験では、電波を特定の方向へ集中することによりビームを形成し、電波を遠くまで届けた。さらに、移動する端末の動きに電波を合わせることにより、基地局からの見通しが確保しにくく、電波が複雑に反射を繰り返す環境での通信エリアの狭さを解消し、ミリ波の移動通信への利用の可能性を高めた。また、六本木ヒルズ森タワーの25階に基地局を設置し、屋外の地上階にて移動局装置を動かす実験も行った。今後も5Gの実用化に向けてさまざまな環境での屋外実験を実施するという。これらの実験に加えて、11月12日に韓国(水原市)でサムスン電子と5G技術検証実験を実施。28GHz帯の高周波数帯を用いて、基地局から見通しのある道路上を時速約60kmで高速移動する顧客環境を想定し、120mm×60mmのスマートフォンに内蔵可能な新たな小型アンテナを利用して、受信時2.5Gbps以上の無線データ伝送に成功した。実験では、電波強度の減衰が大きく、これまで移動通信サービスでの利用が難しいとされてきた高周波数帯について、自動車や電車などでの移動時における5G高速通信での利用の可能性を実証。今後は、日本においても電波免許取得後に屋外実験を開始する。
2015年11月27日富士通研究所は6月9日、5G通信システムの実現に向け、ミリ波ビーム多重化によるマルチアクセスに成功したと発表した。スマートデバイスの普及に伴い、無線データ通信のトラフィック量は1年で2倍弱のペースで増大している。そのため、10Gbpsの通信速度を実現する5G通信システムの無線通信技術の研究が進められている。ユーザーあたりの通信容量を増大させるには、携帯基地局などがカバーするエリア半径を小さくして収容数を減らすことや、ミリ波帯などの広い帯域幅を利用できる周波数帯を使用するなどの方法がある。ミリ波帯では、アンテナサイズを小さくすることができるため、アンテナ素子の数を増やすことで空間を小さく分割し、カバーするエリアを小さくした基地局に照射することが見込まれている。しかし、従来のアレーアンテナでは、ビーム形成時に、目的方向の電波とは別方向の電波が発生してしまうため、ユーザー多重化のために複数のアレーアンテナを設置するとビーム間で干渉が起き、多数のアレーアンテナを並べることが困難だった。富士通研究所は今回、60GHz帯のミリ波を用いて、別方向の電波が細い電波ビームで64パッチのアレーアンテナを開発。同アンテナを用いて、60GHzの周波数において1.2GHzの帯域幅で1ユーザーあたり3Gbpsの通信の通信容量を実現する無線機を試作したところ、4ユーザーで互いに干渉せずに、世界最高レベルとなる12Gbpsの通信容量を実現した。同社は今後、ミリ波無線機のさらなる高速化とビットレートあたりの低消費電力化を進め、2020年頃の実用化を目指すしている。
2015年06月09日富士通研究所は10月8日、低コスト化が可能な半導体プロセスであるCMOSを使用したミリ波レーダ用送受信チップを試作し、近距離検知性能向上を実現することに成功したと発表した。詳細は、10月5日よりイタリア・ローマで開催される国際会議「EuMC 2014(European Microwave Conference 2014)」にて発表される。自動車などで用いられるミリ波レーダは、使用する電波が76~81GHzと高い周波数のミリ波を使用するため、従来はSiGeバイポーラトランジスタなどの特殊な半導体を用いる必要があった。しかし近年、低コスト化が可能なCMOSでも、ミリ波回路の実現が可能になってきた。CMOSは、従来のSiGeバイポーラトランジスタに比べて低い電源電圧で動作可能なため消費電力を小さくでき、ミリ波領域においておおむね同等の性能を示すものの、低周波領域でのノイズ成分が大きいという問題があった。ミリ波レーダの場合、発振器のミリ波信号を送信し、障害物で反射してきた信号と元の送信信号との差分を比較することで、障害物の距離・速度・方位の検出を行っている。この中で、近い距離にある反射の弱い歩行者などの検知性能を向上させるには、低周波領域のノイズを低減する必要がある。今回、これに対応するため、受信チップの高周波特性を確保すると同時に、低周波領域のノイズを低減することに成功した。具体的には、受信回路内の周波数変換回路にダブルバランスト・レジスティブ・ミキサを採用した。周波数変換回路は、送信信号と同一の局部発振信号(LO信号)と障害物で反射して戻ってきた信号(RF信号)との周波数差分の信号(IF信号)を取り出す働きをしている。レジスティブ・ミキサはミキサのトランジスタに電源電圧を印加せずLO信号の電力によってIF信号を取り出す回路形式を採用している。電源電圧を印加しないので、ミキサのトランジスタに流れるDC電流の発生を最小限に抑えることができ、低周波領域でのノイズ上昇を防ぐことができる。さらに、レジスティブ・ミキサを差動合成するダブルバランス構成にすることで、ミキサに入力するLO信号の電力によって発生するDCオフセットによるノイズ上昇も抑えることができ、10kHz以下のノイズ低減と高周波特性の両立に成功した。そして、同回路を使用して、現行のSiGe製品と同等の機能を有した4チャネルの受信チップを試作した。また、昨年発表した低位相ノイズのPLLシンセサイザを採用した送信チップも併せて試作し、ミリ波レーダを構成する主要な高周波半導体回路全体を一般的な65nm CMOSプロセスで実現したという。受信チップの低周波領域のノイズを表すSSBノイズ指数で比較すると、同試作品は12dBであり、従来のSiGe製品と同等以上で、これまで学会などで発表されたCMOSの30dBに対しても18dB改善している。この改善は、ノイズの大きさが約1/60と大幅に低減したことに相当する。加えて、従来のSiGeは電源電圧が3~5Vで動作するのに対し、今回のCMOSは1.2Vの電源電圧で同等の性能を実現しており、消費電力を半分程度にすることにも成功したとしている。なお、同社では、2018年頃の実用化を目指すととも、ミリ波レーダのさらなる高性能化にも取り組む予定とコメントしている。
2014年10月08日映画『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』の完成披露試写会が2月5日(火)、都内で開催され、主演の柴咲コウを始め、真木よう子、寺島しのぶ、染谷将太、井浦新、御法川修監督が舞台挨拶に登壇した。原作は漫画やエッセイなど多岐にわたって活躍する益田ミリの手による人気漫画「すーちゃん」シリーズ。日常の中でそれぞれに不安や悩みを抱えながらも生きていく女性たちの等身大の姿を温かく描き出す。柴咲さん以下、キャスト陣は全員、今回の撮影現場の普段とは全く異なる“異様”な点について言及。柴咲さんは「現場の雰囲気はボスである監督の影響で作られるものですが、監督はいつも穏やかで少し天然で、癒しの空間でした。現場は怒号が飛び交うのが普通と思っていたらそういうのは一切なかった」とふり返る。真木さんも「監督がいい意味で穏やかでした」と明かし、あるシーンについて「監督に『真木さん、どうしましょうか?』と全部委ねられたのは初めての経験でした」と語る。また、これまでたびたびヘビーな役柄と戦ってきた寺島さんは「撮影が終わってすり減らない現場でした。疲れ切るというよりも逆にパワーをもらって帰れる現場で、演者が癒されてどうするんだ?とさえ思いました(笑)」とあまりの穏やかさに戸惑いまで感じた様子だった。「自分も人を殺したり殺されたりという役が多い(苦笑)」と語る染谷さんも「こんなにすがすがしい気持ちで帰ったことはなかったです。こういう世界があるんだ?という思いでした」と監督が作り出した不思議な現場の空気感を驚きをもって評した。井浦さんは「監督の演出で『この役はデヴィッド・ボウイをイメージして』と言われた」と告白。ほかの4人と同様に穏やかな現場の空気をしみじみと感じつつ「正直、すごいハードルでした。爽やかな気持ちでテンパってました(苦笑)!僕にデヴィッド・ボウイが背負えるわけないので…」と苦労を明かした。トークでは映画の中に登場する「選択」「仕事」「貯金」といったキーワードが書かれたカードを登壇陣が引いて、それについて語る時間が設けられたが、「結婚」と書かれたカードを引き当てたのは柴咲さん。「フレキシブルでいたい。何歳までにというルールはないし、そんなルールを作りたくもない。イメージとしては(人生の)スタートでもゴールでもなく中間点」と自らの結婚観を語った。原作漫画「すーちゃん」シリーズは多くの読者に愛され続け巻数を重ねているが、この3人の関係の今後について演じた当人たちは「ずっと同じ距離感でお付き合いが続いていくと思う」(柴咲さん)「変わらずこのままの関係を保ちそう」(真木さん)と語る。寺島さんは初共演となった柴咲さんと真木さんとの関係にも言及。「女性的でなく仕事ができてとても快適でした。(続編を)10年ごとに撮っていくのはどうですか?」と提案し、柴咲さんも真木さんも乗り気だった。『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』は3月2日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:すーちゃん まいちゃん さわ子さん 2013年3月2日より全国にて公開(C) 2012 映画「すーちゃん まいちゃん さわ子さん」
2013年02月05日漫画、エッセイ、イラストなど多岐に渡り活躍する作家、益田ミリのコミックを原作に柴咲コウ、真木よう子、寺島しのぶを主演に迎えて贈る映画『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』。益田ミリ作品、初の映像化となる本作の待望の予告編が遂に解禁となった。原作の「すーちゃん」シリーズは、第2弾「結婚しなくていいですか。 すーちゃんの明日」、続く第3弾「どうしても嫌いな人 すーちゃんの決心」と、その素朴な画とシンプルなセリフで展開するストーリーが現代に生きる女性たちの心を掴み、累計27万部のヒットを記録。現代人の心の不安を代弁し、ささやかな幸福をリリカルに描写した作品は、多くの共感を呼んで、 幅広い世代から圧倒的な支持を得ている。今回、公開となった予告編ではすーちゃん(柴咲さん)、まいちゃん(真木さん)、さわ子さん(寺島さん)の心のつぶやきが映し出されている。料理好きでカフェ勤務歴12年のすーちゃんの「キス、5年ぶり…」や「彼氏のこと聞かなくなったと思ったら今度は貯金だよ」、OA機器メーカー勤務のまいちゃんの「正直、新しい出会いよりも自分の営業成績とリストラの方がよっぽど気になる」、そしてWEBデザイナーとして働き、母と2人で祖母の介護の日々が続くさわ子さんの「ときどき考えちゃう。捨てた方の人生の続きもありだったんじゃないかなって」というセリフからも、彼女たちが現代の女性の複雑な思いや感情を代弁してくれていることが分かるはず。誰もの胸に一度はよぎる「私が選んできたことは、ぜんぶ間違っていたの?」という不安。各々の人生を歩み、様々な選択をしてきた彼女たちは物語のラストに、一体どんな幸せを見つけ出すのだろうか――?『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』は2013年3月2日(土)より全国にて公開。※こちらの予告編はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:すーちゃん まいちゃん さわ子さん 2013年3月2日より全国にて公開© 2012 映画「すーちゃん まいちゃん さわ子さん」
2012年11月26日