「第78回毎日映画コンクール」の受賞結果が発表され、阪本順治監督・黒木華主演の『せかいのおきく』が日本映画大賞など最多3冠。男優主演賞には『エゴイスト』の鈴木亮平、女優主演賞には『市子』の杉咲花が選ばれた。カンヌ国際映画祭よりも長い歴史を持つ「毎日映画コンクール」は、1946年(昭和21年)、日本の映画産業の振興に寄与し、国民に映画の楽しさを広く伝えることを目的に、毎日新聞社とスポーツニッポン新聞社によって創設された国内最高峰の映画賞。演技、作品はもちろん、撮影や美術、録音などのスタッフなど幅広い受賞部門を設けている。今回は、2023年1月1日から12月31日までに国内で14日間以上、有料で劇場公開された作品。なお、アニメーションおよびドキュメンタリー部門は、同期間に完成もしくは上映された作品が対象となった。日本映画大賞に輝いたのは、『せかいのおきく』。日本映画優秀賞は塚本晋也監督・趣里主演の『ほかげ』が受賞。『ほかげ』男優助演賞には『エゴイスト』の宮沢氷魚、女優助演賞には『キリエのうた』の広瀬すずが受賞。また、スポニチグランプリ新人賞は『さよなら ほやマン』のアフロ、『BAD LANDS バッド・ランズ』のサリngROCKに贈られる。田中絹代賞は薬師丸ひろ子が受賞となる。アニメーション映画賞は『アリスとテレスのまぼろし工場』(岡田麿里監督)、大藤信郎賞はハリウッドでも注目を集める『君たちはどう生きるか』(宮崎駿監督)、ドキュメンタリー映画賞は『「生きる」大川小学校 津波裁判を闘った人たち』(寺田和弘監督)がそれぞれ受賞。『アリスとテレスのまぼろし工場』外国映画ベストワン賞は『TAR/ター』(トッド・フィールド監督)が選ばれ、さらに特別賞は鈴木敏夫(プロデューサー)に決定。『TAR/ター』また、映画ファンが選ぶTSUTAYA DISCAS映画ファン賞・日本映画部門は、『劇場版美しい彼~eternal~』(酒井麻衣監督)、外国映画部門は『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(ダニエル・クワン、ダニエル・シャイナート監督)が受賞する。なお、表彰式は、めぐろパーシモンホールで2月14日(水)に開催が予定されている。第78回毎日映画コンクール受賞結果日本映画大賞:『せかいのおきく』(阪本順治監督)日本映画優秀賞:『ほかげ』(塚本晋也監督)外国映画ベストワン賞:『TAR/ター』(トッド・フィールド監督)男優主演賞:鈴木亮平『エゴイスト』『エゴイスト』女優主演賞:杉咲花『市子』『市子』男優助演賞:宮沢氷魚『エゴイスト』女優助演賞:広瀬すず『キリエのうた』スポニチグランプリ新人賞(男性):アフロ『さよなら ほやマン』スポニチグランプリ新人賞(女性):サリngROCK『BAD LANDS バッド・ランズ』監督賞:石井裕也『月』『月』脚本賞:阪本順治『せかいのおきく』撮影賞:鎌苅洋一『月』美術賞:上條安里『ゴジラ-1.0』音楽賞:ジム・オルーク『658km、陽子の旅』録音賞:志満順一『せかいのおきく』アニメーション映画賞:『アリスとテレスのまぼろし工場』(岡田麿里監督)大藤信郎賞:『君たちはどう生きるか』(宮崎駿監督)『君たちはどう生きるか』ドキュメンタリー映画賞:『「生きる」大川小学校 津波裁判を闘った人たち』(寺田和弘監督)TSUTAYA DISCAS映画ファン賞・日本映画部門:『劇場版美しい彼~eternal~』TSUTAYA DISCAS映画ファン賞・外国映画部門:『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』田中絹代賞:薬師丸ひろ子特別賞:鈴木敏夫(スタジオジブリ プロデューサー)(シネマカフェ編集部)■関連作品:アリスとテレスのまぼろし工場 2023年9月15日より全国にて公開(c)新見伏製鐵保存会エゴイスト(2023) 2023年2月10日より全国にて公開© 2023 高山真・小学館/「エゴイスト」製作委員会TAR/ター 2023年5月12日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2022 FOCUS FEATURES LLC.エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス 2023年3月3日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2022 A24 Distribution, LLC. All Rights Reserved.せかいのおきく 2023年4月28日より全国にて公開©2023 FANTASIA君たちはどう生きるか 2023年7月14日より公開©2023 Studio Ghibli美しい彼~special edit version~ 2023年3月10日よりTOHOシネマズ池袋ほかにて1週間限定公開©「美しい彼」製作委員会・MBSキリエのうた 2023年10月13日より全国にて公開Ⓒ2023 Kyrie Film Band月 2023年10月13日より新宿バルト9、ユーロスペースほか全国にて公開(C)2023『月』製作委員会ほかげ 2023年11月25日よりユーロスペースほか全国にて順次公開©2023 SHINYA TSUKAMOTO/KAIJYU THEATER市子 2023年12月8日よりテアトル新宿、TOHOシネマズシャンテほか全国にて公開©2023 映画「市子」製作委員会
2024年01月19日主演:黒木華、共演:寛一郎、池松壮亮の映画『せかいのおきく』を手掛けた阪本順治監督が、第22回ニューヨーク・アジアン映画祭にて生涯功労賞となるスター・アジア・ライフタイム・アチーブメント賞)を受賞。阪本監督が授賞式に参加した。ニューヨーク・アジアン映画祭(NY Asian Film Festival)は北米でもっとも由緒あるアジア系映画祭で、第22回を迎える今年は7月14日から30日まで開催。「スター・アジア・ライフタイム・アチーブメント(Star Asia Lifetime Achievement)賞」は、「スターアジア生涯功労賞」と翻訳され、「長年優れた作品にて、何世代にも渡る映画製作者と観客に影響を与えてきた、特別な才能の人物に与えられる賞」として、過去にはツイ・ハーク(2011年)、ジャッキー・チェン(2013年)、レオン・カーフェイ(2017年)、ユエン・ウーピン(2019年)、アン・ホイ(2021年)など錚々たる映画監督たちが受賞しており、日本からは岩井俊二(2016年)、原田眞人(2018年)、清水崇(2022年)に続く4人目の受賞となる。授賞式で阪本監督は、これまでたくさんの海外映画祭から招待されたが、「私個人の賞を頂くのは初めて」と改めて喜びをかみしめた様子。「日本の映画界に入って43年」「映画監督をはじめて35年」「最新作『せかいのおきく』がちょうど30本目の監督作品」と自身のキャリアをふり返り、「その30本の作品に関わったすべての人に感謝したいと思います」と謝辞を述べると、会場から大きな拍手が起こった。また、上映後に行われたQ&Aにも阪本監督が登場。本作の特徴の1つでもある、糞尿を売り買いし、循環型経済が成り立っていた江戸時代を物語背景として描いた点について、ニューヨークの観客も興味津々の様子。多くの質問があがり、阪本監督は「出演者もこんな『うんち』だらけの映画は初めてです(笑)。作り物ですが廃棄された食材を利用して作っていたので、発酵した匂いがしてきて臭いのは仕方がない。皆さん笑っていましたね。笑うしかない」と激白。「『うんち』の美術スタッフはいろいろ改良を重ねて、素材も変えたり試行錯誤しました。映画では身体につくシーンもあるので、目や口に入っても害のないものを作るために、廃棄された食材を利用したり。端的にいうと『食べられるうんち』にたどり着いたんです(笑)」と撮影裏話を明かした。さらには日本のハイテクなトイレ事情にも話題がのぼり、阪本監督は、おしり洗浄付きトイレが日本で発達したきっかけなど、知識を披露する場面もあった。最後に阪本監督は、「うんちの話ばっかりでしたね(笑)。ありがとうございました」と挨拶すると、会場内は大きな拍手と笑いに包まれた。本作は、江戸時代末期を舞台に、声を失った武家の娘・おきくと雨宿りで出会った若者ふたりが過酷な青春を共に駆け抜ける…。厳しい現実にくじけそうになりながらも、心を通わせることを諦めない若者たちの姿を描き出す恋と青春の物語。4月28日より劇場公開が始まると、主人公のおきくを演じた黒木さんの心に迫る声なき演技に多くの称賛の声が寄せられるなどが映画ファンの心を鷲掴みにした。また、本作で黒木さん演じる主人公おきくの父親役として出演、おきくと恋仲になる中次を演じた寛一郎と親子共演を果たした佐藤浩市よりコメントも到着。「知識と経験だけで創作することを潔しとしない阪本順治監督は常にこれまでの自身の作品を超えることを渇望し、チャレンジしています。今回の受賞はそんな阪本監督のもの造りに対する栄誉かと。おめでとうございます!」と祝福している。『せかいのおきく』は全国にて公開中。(シネマカフェ編集部)■関連作品:せかいのおきく 2023年4月28日より全国にて公開©2023 FANTASIA
2023年07月19日黒木華主演映画『せかいのおきく』で監督を務めた阪本順治が、「第22回ニューヨーク・アジアン映画祭」にて「スター・アジア・ライフタイム・アチーブメント賞」を受賞した。「ニューヨーク・アジアン映画祭」は、北米で最も由緒あるアジア系映画祭で、22回目を迎える今年は、7月14日から30日まで開催。阪本監督が受賞した「スター・アジア・ライフタイム・アチーブメント(Star Asia Lifetime Achievement)賞」は、“スターアジア生涯功績賞”と翻訳され、長年優れた作品にて、何世代にも渡る映画製作者と観客に影響を与えてきた、特別な才能の人物に与えられる賞として名誉ある受賞だ。阪本順治監督これまで、ジャッキー・チェン、ユエン・ウーピン、アン・ホイらが受賞しており、日本からは2016年に岩井俊二、2018年に原田眞人、昨年は清水崇が選ばれ、今回4人目の受賞となった。受賞決定を受けて阪本監督は、「すべての作品にかかわっていただいた方々に、感謝します。これからも、順応と抵抗を繰り返し、あちらこちらへと越境しながら、変わらず、やっていきます」とコメント。阪本監督は上映に合わせて渡米し、レッドカーペットに登場する予定だ。また本作の主演を務めた黒木さんは、「沢山の映画を撮ってこられた阪本監督の作品の一部を担えたこと、大変光栄に思います」と話し、「また監督と新たな映画の時間を過ごせるよう私も精進したいと思います」とコメント。池松壮亮も「長年において数々の意志を、記憶を、夢を、映画に刻み込み、そこから沢山の影響を受けてきた者の1人として、心より祝福いたします」と祝いの言葉を送り、寛 一 郎は「自分のことのように嬉しく思います。これからも価値のある作品を撮り続けてください」と語った。『せかいのおきく』は全国にて公開中。(シネマカフェ編集部)■関連作品:せかいのおきく 2023年4月28日より全国にて公開©2023 FANTASIA
2023年06月29日時代劇での黒木華さんのハマりっぷりはすでに周知のことではあるけれど、阪本順治監督の最新作『せかいのおきく』も、本当にその時代に生きているかのよう。江戸末期の庶民の暮らしを描いた物語で、ほぼ全編モノクロームの抒情あふれる映像で綴られている。どうすれば相手に伝わるのだろうと神経を使いました。「モノクロ映画に出るのは初めてだったので、どんな仕上がりになるのだろうと思いながら撮影していました。完成作を観たら、時折挟まれるカラー映像にドキッとさせられて。色のない場面も、鮮明に感じられて、いままでに観たことのない映画だなと感じました」黒木さんが演じたのは、貧乏長屋に父と住む武家出身の娘おきく。江戸の糞尿を買い集め、農村に運び肥料として売る「下肥(しもごえ)買い」の中次(ちゅうじ/寛一郎)に密かに思いを寄せているが、ある事情で喉を切られ、声を失ってしまう。言葉を話せないおきくが、懸命に気持ちを伝えようとする姿が健気。黒木さんの豊かな身体表現が、言葉以上のものを伝えてくれる。「この時代はまだ手話がないので、自分なりの動きで表現してほしいと監督に言われました。現代的な動きになってしまわないよう、どんな身ぶりをすれば相手に伝わるのだろうと神経を使いましたね」黒木さんにとっては、阪本監督とはこれが初タッグになる。「監督は、基本的にお芝居は自由に任せてくださいました。おきくは悲しい目に遭いますが、それでも前を向いて進んでいく強い女性です。はっきりものを言いますし、監督からはおきゃんな感じでと言われました。(阪本監督は)関西人なので、ユーモアのあるシーンでは面白がって、もっと何かないかなと追求されるんです。矢亮(やすけ/池松壮亮)の手を振り払うシーンでは『ピシャッ』と口で言いながらやってみてとおっしゃられて、実際にそれが使われました(笑)」中次と矢亮のやりとりには現代言葉もときおり織り交ぜるなど、軽妙さをリアルに表現。新しい時代劇の薫りを感じさせた。「中次と矢亮のシーンは本当に素敵ですよね!桶を背負いながら競走したり、口喧嘩したり、いかにも男子という感じで(笑)。あの友情関係がすごく好きでした」もうひとつの大きな魅力はおきくと中次の淡い恋。阪本監督は、監督作30本目にして、若者の恋や青春を初めて撮った。「こんなキュンとする成分が自分のなかにあったんだと撮りながら驚いた」と自ら語っている。「中次の不器用さといいますか、まっすぐなところが胸にきますよね。おきくと中次のシーンがもし色っぽく見えたのだとしたら、それはご本人が色っぽいからだと思います(笑)。普段はひょうひょうとしているんですけどね」一方、矢亮との場面では、池松さんの表現力に驚かされたそうだ。「おきくが矢亮を追いかけるシーンで、女性たちに仕事を蔑まれるような言葉をかけられたときの表情などは、どうしたらこんなに素敵なお芝居ができるのだろう!と思うくらい、グッときました」メイン3人のキャスティングには、失われつつある時代劇の技術を若い世代に伝えていきたいという制作陣の思いも込められていたらしい。大河ドラマ『西郷(せご)どん』や木村大作監督の『散り椿』ほか、数々の本格的な時代劇に出演してきた黒木さん。時代劇に対する思いも語ってくれた。「20代から時代劇にはたくさん出演させていただきました。時代劇自体が少なくなっているのは事実で、床山さんなどの職人さんがだんだんと減ってきていたり、“元結(もっとい)”という、髪を結うものが少なくなってきているそうです。そういった話を聞くと悲しいですし、大切な文化だと思うので、残していけたらと思いますよね」今作は、阪本組に多数参加している美術スタッフの原田満生さんが企画・プロデュース、美術も担当。原田さんは映画を通して環境問題を伝えたいと「YOIHI PROJECT」を発足。糞尿を肥料として畑にまき、野菜を作り、その野菜が食料となり人の口に入る。おきくたち3人の若者の物語の背景に、循環型社会としての江戸時代の暮らしを描くというのがこの映画の大きな柱になっている。「モノクロで直接的にはわかりませんが、現場にはリアルな美術セットが作られていました。(下肥の)粘度を出すのにダンボールを混ぜようとして、でもそれでは紙のロスになるからと、別の素材に変えたり、環境に配慮されたそうです。現代でも誰かが下水処理をしてくださって暮らしは循環しているということに、改めて目を向けられたらと思いましたね」映画だからこそ伝えられることがある。それもエンタメの力。エンタメを通して、さまざまな事柄に想像を膨らますことは豊かな経験だと思うと黒木さんは続ける。「私は、最終的に観客にゆだねるような、想像の余白のある作品が好きですね。最近は、映画を早送りで観る人が増えていると聞きますが、『せかいのおきく』のような作品はスキップしたら味わえないものがたくさんつまっています。舞台でも映画でも、劇場で空間を共にすること、大きなスクリーンだからこそ感じられることってあると思います。2時間なり3時間なり、その物語の世界に没入してほしいですし、劇場体験を堪能していただけたらと思いますね」『せかいのおきく』ある大雨の日。寺で習字を教えるおきく(黒木華)は、雨宿りをしていた紙屑買いの中次(寛一郎)と下肥買いの矢亮(池松壮亮)に出会う。脚本・監督は阪本順治。共演は、眞木蔵人、佐藤浩市、石橋蓮司ほか。4月28日より全国公開。©2023 FANTASIAくろき・はる1990年生まれ、大阪府出身。2014年に映画『小さいおうち』でベルリン国際映画祭最優秀女優賞を受賞。最近の主な出演作に映画『イチケイのカラス』(’23)など。映画『ヴィレッジ』が4月21日公開。ドレス¥137,500ネックレス¥59,400ブレスレット、ゴールド¥29,700シルバー¥29,700サンダル¥82,500(以上sacai TEL:03・6418・5977)※『anan』2023年4月19日号より。写真・上澤友香スタイリスト・梅山弘子(KiKi inc.)ヘア&メイク・新井克英(e.a.t…)取材、文・黒瀬朋子撮影協力・EASE(by anan編集部)
2023年04月16日黒木華主演、阪本順治監督作『せかいのおきく』の特別番組「せかいのおきく エピソード0」がU-NEXTで独占無料配信開始。また、黒木華がナレーションをつとめるアニメ「うんたろう たびものがたり」も配信される。黒木華主演、寛 一 郎、池松壮亮共演で阪本順治のオリジナル脚本を映画化した監督最新作『せかいのおきく』。第52回ロッテルダム国際映画祭にてワールドプレミアされ、「全く新しい時代劇!」と海外メディアからも高い評価を集めている。メイキング映像とともに、キャスト、プロデューサーが語る製作秘話を収めた特別番組が「せかいのおきく エピソード0」だ。U-NEXTの独占配信だが、会員登録なしでも無料で視聴できる。黒木華、寛 一 郎、池松壮亮らの撮り下ろしインタビュー、メイキング映像からロッテルダム国際映画祭レポートまで貴重な映像がたっぷり収録されている。江戸時代の日本の風景を背景に、つらく厳しい現実にくじけそうになりながら、それでも心を通わせることを諦めない若者たちを美しいモノクロ映像で描いた『せかいのおきく』はどのように企画され、作られたのか。また、ロッテルダム国際映画祭でどのように受け入れられたのか。ここでしか見られない、貴重な映像満載で映画の魅力に迫る。映画『せかいのおきく』は、気鋭の日本映画製作チームと世界の自然科学研究者が連携して、様々な「良い日」に生きる人々の物語を「映画」で伝えるプロジェクト「YOIHI PROJECT」の第1弾作品。その映画の世界から生まれたアニメ「うんたろう たびものがたり」(1話5分間)も、U-NEXTにて独占配信がスタート。作・絵を「ぱかっ」「くるっ」「ぞぞぞ」(ポプラ社)などの絵本作家、森あさ子が担当し、種崎敦美、山口勝平ら豪華声優陣が集結した“うんち”を通して循環社会を楽しく親子で学べる作品だ。『せかいのおきく』の主人公・おきくを演じた黒木さんがナレーションをつとめ、“うんたろう”たちの旅を母のような優しい声で見守る。さらにU-NEXTでは、「YOIHI PROJECT」より、山形県大鳥地区の又鬼(マタギ)の人々を追ったドキュメンタリー「MATAGI-マタギ-」も配信。山と共に暮らし、マタギ文化を継承する男たちの知られざる物語が、雪深い山々の厳しくも美しい自然と共に記録されている。ジャンルを越え、世代を繋いでいくエンターテインメント作品の制作を目指す「YOIHI PROJECT」の今後のラインアップにも注目だ。「せかいのおきく エピソード0」、アニメ「うんたろう たびものがたり」、「MATAGI-マタギ-」はU-NEXTにて独占配信中。『せかいのおきく』は4月28日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:せかいのおきく 2023年4月28日より全国にて公開©2023 FANTASIA
2023年04月12日映画『せかいのおきく』(28日公開)の完成披露試写会が5日に都内で行われ、主演の黒木華をはじめ、寛一郎、池松壮亮、佐藤浩市、プロデューサーの原田満生氏、阪本順治監督が登壇した。阪本監督の30作目にして、オリジナル脚本による初のモノクロ映画となる同作。声を失った武家の娘・おきく(黒木)と雨宿りで出会った紙屑拾いの中次(寛一郎)、下肥買いの矢亮(池松)の青春物語だ。この日、鮮やかな水色の着物姿で登場した黒木。手話のない時代に声を失ったおきくを演じ、「やったことのない役で、しゃべれないというのは初めての経験でした。どういう風にすればこの気持ちを伝えられるだろうということをすごく考えた作品だったので、それが楽しかったです」と振り返った。また、撮影の思い出を聞かれた黒木、池松、寛一郎は、顔を見合わせながら互いに「ありますか?」と譲り合いに。すると、池松が「ごめんなさいね。こんな話で……さっき(劇場の)トイレに行ったら黒木さんがいました。ちょっと恥ずかしかったです」と発言。これに黒木は「私がいたわけじゃないでしょ? 私の写真でしょ」と鋭くツッコミを入れる。さらに、寛一郎も「壮亮さんと自分のパネル写真の前でトイレをして、右を見たら黒木さんがいたので『恥ずかしいね』と話してました」と続くと、これにも黒木が「それは撮影のエピソードじゃないでしょ。今のエピソードですよ」と返し、軽快なトークさばきを見せた。また、映画の内容にちなんだトークテーマ“100年後も残したいもの”で、黒木は「映画・舞台」と回答。「舞台を観に来てくれる人って限られているんですよ。劇場も少なくなってきているので無くなると寂しいなと思います」と思いを吐露しながら、「まぁ100年後に私は生きていないのでどうでもいいっちゃどうでもいいんですけどね……」とつぶやいて笑いを誘う。最後に、「スタッフ、キャスト、映画を愛している人たちが数年かけて作った作品です」と同作に込めた思いを伝え、「愛と希望が詰まった作品ですので、ぜひお力をお貸しいただけるとありがたいです」とアピールして締めくくっていた。
2023年04月06日黒木華主演、寛 一 郎、池松壮亮共演の阪本順治監督作『せかいのおきく』より、「両A面」仕様の本ビジュアルと本予告が解禁された。人間の排泄物さえも肥料とした循環型社会を確立していた江戸時代を舞台に、つらく厳しい現実にくじけそうになりながらも、それでも心を通わせることを諦めない若者たちの青春を描いた本作。この度、初解禁となった本予告は、長屋で暮らす武家の娘、おきく(黒木華)が、紙屑拾いの中次(寛 一 郎)と下肥買いの矢亮(池松壮亮)との雨宿りでの出会いのシーンからはじまる。身分の低さを理由に身を引きながらも、おきくへの想いを胸に秘める中次と、強気に振舞う反面、中次へのいじらしい恋心を隠せないおきくの姿など、切ない恋模様も伺える。しかし、ある日、おきくは悲惨な出来事に巻き込まれてしまい、喉を切られ声を失ってしまう。過酷な運命に見舞われ、声を失いながらも、身振り手振りで精一杯に気持ちを伝えようとするおきくを、黒木華が繊細かつ感情豊かな演技で体現し、観る者の心に迫る。また、おきくに淡い思いを寄せる中次を寛 一 郎が表情豊かに演じ、劇中の長屋のシーンでは、おきくの父(佐藤浩市)と厠で鉢合わせ、映画タイトルにもある「せかい」の言葉にまつわる会話を繰り広げる、親子共演の場面も垣間見られる。さらに、江戸の循環型社会を象徴する下肥買いの矢亮を池松壮亮が躍動感あふれる演技で見せ、貧しいながらも生き生きと日々の暮らしを営む長屋に集う人々を、眞木蔵人、佐藤浩市、石橋蓮司らベテラン俳優が絶妙なアンサンブルを披露している。さらに、「両A面」仕様の本ビジュアルが完成。チラシの片面には、「夕凪の街 桜の国」「この世界の片隅に」などで知られる漫画家、こうの史代による描き下ろしイラストを配置。朝の光が差し込む長屋の裏路地で、桜色の着物を身にまとい、穏やかな微笑みを浮かべるおきくの印象的な場面をモチーフに、愛らしくも温かなぬくもりを感じるシーンが描かれている。もう一面は実写版で、おきく、中次、矢亮の3人が厠の軒先で雨宿りをする印象的なシーンが切り取られた風情あるビジュアル。デザインはサントリーウーロン茶中国シリーズ、ユナイテッドアローズ、とらや等の広告制作およびアートディレクションや、映画『誰も知らない』(04)や『海よりもまだ深く』(16)などの宣伝美術を担当する葛西薫が手掛けた。こうの史代氏のイラストをいち早く見た黒木さんは、「墨絵のようなモノクロとは対照的な、こうのさんが描くカラーのイラストからは、おきくの真っ直ぐさや強さが滲み出ていて、また新たな世界観を感じられました。このようなかたちで描き下ろしていただくことは初めてなので、とても嬉しいです」とメッセージを寄せている。『せかいのおきく』は4月28日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:せかいのおきく 2023年4月28日より全国にて公開©2023 FANTASIA
2023年02月09日阪本順治監督作『せかいのおきく』より第二弾キャストが発表され、眞木蔵人、佐藤浩市、石橋蓮司が出演することが分かった。さらにキャラクター写真と海外版ポスタービジュアルも併せて解禁された。本作は、数々の名作を産んできた阪本順治監督が、黒木華主演、共演に寛 一 郎、池松壮亮で贈る最新作。人間の排泄物さえも肥料とした循環型社会を確立していた江戸時代を舞台に、若者の青春を描いた時代劇だ。150年以上前のライフスタイルが教えてくれる未来のためのメッセージ、〈人と人のぬくもり〉と〈いのちの巡り〉を鮮烈なモノクロ映像で描く。この度解禁となったキャスト陣は、日本映画界を牽引する、阪本組常連のベテラン俳優3人。黒木さん演じる主人公・おきくが文字を教える寺の住職・孝順を演じるのは、『BROTHE』(00)の北野武作品や、『亡国のイージス』(05)、『冬薔薇(ふゆそうび)』(22)など阪本監督作品への出演も多数の眞木蔵人。佐藤浩市元勘定方ながらいまは貧乏な長屋暮らしをしている、おきくの父・源兵衛を演じるのは、『64-ロクヨン-』(16)、『Fukushima 50』(20)などに主演、日本映画界を代表する名優・佐藤浩市。佐藤さんと寛 一 郎は、『一度も撃ってません』での親子初共演に続き、本作が二度目の共演となる。そして、おきくと同じ長屋に住む元早桶屋の孫七には、2020年阪本監督作品『一度も撃ってません』で19年ぶりの主演が話題となった名バイプレイヤー、石橋蓮司。阪本監督の盟友が集結した本作について、眞木さんは「この作品で世界に誇れる江戸時代から日本独自のPermaculture(パーマカルチャー)をトピックにしている所も見所の一つだと思います。そして阪本監督がメガホンを握ることにより更に素晴らしい作品になった事を確信しています」、佐藤さんは「二極化が進んでいくであろう昨今の時代劇ですが、『せかいのおきく』は何方にも属さない新しい青春時代劇映画です」と、それぞれコメントを寄せた。また、併せて解禁となったキャラクター写真は、いまよりもずっと貧しく不遇な時代にありながらも、逞しくひたむきに生きる6人の豊かな表情が切り取られ、彼らの眼差しや息遣いが伝わってくるようなものとなっている。さらに本作が、第52回ロッテルダム国際映画祭ビッグスクリーンコンペティション部門にノミネートされ、同時に海外版ビジュアルが解禁された。オランダ第二の都市ロッテルダムで開催される、世界三大映画祭に次ぐ重要な映画祭のひとつとされている映画祭で、2023年1月25日~2月5日(現地時間)に開催される。本作がノミネートされたビッグスクリーンコンペティション部門は、一般の映画ファンから選ばれた審査員によってアワードを選出し、受賞作はオランダでの公開やテレビ放映も見込まれる画期的な部門。ロッテルダム国際映画祭のプログラマーを務めるクリスティーナ・アシェンブレネロヴァは、本作が選出された理由について「武士時代の終わりを舞台に、環境および階級問題を背景に描かれたロマンス作品。『せかいのおきく』には、他の時代劇にはない全てがある。阪本順治監督は、汚物のユーモアと鋭い視点を完璧に取り入れることで、彼特有の大胆さを時代劇に反映し、観客に驚きと大きな喜びを与える」と語る。江戸時代の〈循環型社会〉を企画の背景に用いた本作が、サスティナビリティの先進国であるオランダの観客にどのように受け入れられ、評価されるのかにも注目が集まる。解禁された海外版ビジュアルは、サントリーウーロン茶中国シリーズ、ユナイテッドアローズ、とらや等の広告制作およびアートディレクションや、映画『誰も知らない』(04)や『海よりもまだ深く』(16)などの宣伝美術を手掛けた葛西薫によるもの。おきく(黒木華)、中次(寛 一 郎)、矢亮(池松壮亮)の3人が厠の軒先で雨宿りをする印象的なシーンが切り取られた、品格と風情を併せ持ったポスターデザインになっている。【眞木蔵人 コメント】江戸時代の庶民の心の拠り所であるお寺の住職役、孝順をやらせていただきました。現在では想像もできないくらいの理不尽な事だらけの時代に少しでも安心、温もり、生きている事の喜び、笑顔を与えられる、少しお茶目な住職を意識し演じました。この作品で世界に誇れる江戸時代から日本独自の Permaculture(パーマカルチャー)をトピックにしている所も見所の一つだと思います。そして阪本監督がメガホンを握ることにより更に素晴らしい作品になった事を確信しています。【佐藤浩市 コメント】昔ながらの丁寧な造りの時代劇、何人も観やすい今風な造りの時代劇。二極化が進んでいくであろう昨今の時代劇ですが、「せかいのおきく」は何方にも属さない新しい青春時代劇映画です。この青春汚穢時代劇を是非楽しんでください!『せかいのおきく』は2023年4月28日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:せかいのおきく 2023年4月28日より全国にて公開©2023 FANTASIA
2022年12月22日映画『せかいのおきく』が、2023年4月28日(金)より全国公開される。監督・脚本は阪本順治。主演は黒木華が務め、寛一郎、池松壮亮が出演する。阪本順治オリジナル脚本の新作映画映画『せかいのおきく』は、人情の機微を見つめ、数々の名作を世に送り出してきた阪本順治が自身のオリジナル脚本を映画化した新作映画。江戸末期の貧しい時代を背景に、つらい現実にくじけそうになりながらも逞しく生きる庶民の姿を通じて“人と人のぬくもり”と“いのちの巡り”を鮮烈なモノクロ映像で描き出していく“青春時代劇”だ。撮影は、主に京都撮影所(東映・松竹)にて実施。墨絵のように美しいモノクロ映像が、独特の風格を生み出している。主演は黒木華、寛一郎・池松壮亮が共演主人公のおきくを演じるのは、『小さいおうち』で第64回ベルリン国際映画祭最優秀女優賞(銀熊賞)を受賞し、『小さいおうち』『母と暮せば』『浅田家!』で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞に3度輝くなど、活躍を見せる黒木華。そして、寛一郎、池松壮亮、眞木蔵人、佐藤浩市、石橋蓮司も出演。豪華キャスト陣の貴重な共演を楽しむことができる。主人公・おきく…黒木華武家育ちながら、今は貧乏長屋で質素な生活を送っており、寺子屋で子供たちに読み書きを教えている。喉を切られたことから、声を失ってしまう。尚、声を失うことで映画の中盤からセリフが無くなる黒木華の凄まじい演技は、本作の見所となっている。中次…寛一郎紙屑拾い。古紙を売り買いして生計を立てる。おきくに淡い思いを寄せる。演じるのは、祖父に三國連太郎、父に佐藤浩市を持ち、映画『ナミヤ雑貨店の奇跡』『菊とギロチン』やNHK 大河ドラマ『鎌倉殿の13人』にも出演している寛一郎。矢亮…池松壮亮下肥買い(しもごえがい)。長屋にある共同の厠に溜まった大量の糞尿を買い取り、農村に肥料として売却し「汚穢屋」とも呼ばれていた。中次と同様に、最下層の仕事に従事し侘しい暮らしを送っている。矢亮は、『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』『宮本から君へ』『ちょっと思い出しただけ』などに出演し、『シン・仮面ライダー』への出演も話題を呼んだ池松壮亮が演じる。孝順…眞木蔵人おきくが文字を教える寺の住職。源兵衛…佐藤浩市元勘定方ながら今は貧乏な長屋暮らしをしている、おきくの父。源兵衛を演じる佐藤浩市と寛一郎は、『一度も撃ってません』での親子初共演に続き、本作が二度目の共演となる。孫七…石橋蓮司おきくと同じ長屋に住む元早桶屋。“いのちの巡り”とは映画『せかいのおきく』で描かれる“いのちの巡り”とは、資源の限られていた江戸時代ならではの“循環型社会”が背景となっている。糞尿を買い取り、農村に作物の肥料として売却する矢亮の商売「下肥買い」は、まさにその好例だ。映画『せかいのおきく』の企画プロデューサーである原田満生は、「江戸時代は資源が限られていたからこそ、使えるものは何でも使い切り、土に戻そうという文化が浸透していた。人間も死んだら土に戻って自然に帰り、自然の肥料になる。人生の物語もまた、肥料となる。自然も人も死んで活かされ、生きる。この映画に込めた想いが、観た人たちの肥料になることを願っている」とコメントを寄せている。尚、映画『せかいのおきく』は、第52回ロッテルダム国際映画祭ビッグスクリーンコンペティション部門にノミネートされている。映画『せかいのおきく』あらすじ江戸末期、寺子屋で子供たちに読み書きを教えている主人公・おきくは、ある雨の日、厠(寺所有の公衆便所)のひさしの下で、雨宿りをしていた紙屑拾いの中次と、下肥買いの矢亮と出会う。武家育ちでありながら今は貧乏長屋で質素な生活を送るおきくと、古紙や糞尿を売り買いする最下層の仕事につく中次と矢亮。三人はやがて心を通わせていくが、ある悲惨な出来事に巻き込まれたおきくは、喉を切られ、声を失ってしまう…。【作品詳細】映画『せかいのおきく』公開日:2023年4月28日(金)脚本・監督:阪本順治出演:黒木華、寛一郎、池松壮亮、眞木蔵人、佐藤浩市、石橋蓮司配給:東京テアトル/U-NEXT/リトルモア
2022年12月08日黒木華が主演する、阪本順治監督オリジナル映画『せかいのおきく』の公開が決定。ファーストルックも到着した。舞台は、日本が世界の渦に巻き込まれていく江戸末期。寺子屋で子どもたちに読み書きを教えている主人公・おきくは、ある雨の日、厠(寺所有の公衆便所)のひさしの下で、雨宿りをしていた紙屑拾いの中次と、下肥買いの矢亮と出会う。侘しく辛い人生を懸命に生きる3人は、やがて心を通わせていくが、ある悲惨な出来事に巻き込まれたおきくは、喉を切られ、声を失ってしまう…。貧しい時代に逞しく生きる庶民の姿を通じて、人と人のぬくもり、いのちの巡りを描く本作。主人公のおきくを演じる黒木さんは、「今の時代に繋がる尊さがある作品になっていると思いますので、沢山の方に見ていただけると嬉しいです」とコメント。声を失うことで映画の中盤からセリフが無くなる黒木さんの凄まじい演技に注目だ。また、おきくが出会う紙屑拾いの中次役は、佐藤浩市の息子・寛 一 郎、下肥買いの矢亮役は、『シン・仮面ライダー』の公開を控える池松壮亮。ファーストルックとして公開された場面写真では、貧乏長屋の小路で空に拝むおきくや、商売の種となる貴重な糞尿を担いで畦道をひた走る中次と矢亮。雨宿りをする3人が写し出されている。本作の舞台となる江戸時代では、現代では捨ててしまうようなものを買い取り、再利用する商人がたくさんいた。矢亮の商売である下肥買いは、その代表例。下肥買いは「汚穢屋」とも呼ばれ、長屋にある共同の厠に溜まった大量の糞尿を買い取り、農村に肥料として売却。それはまた、人間にとって不可欠な食料を生み出す。本作は、江戸時代のそのような循環型社会を企画の背景に用いている。<キャスト・スタッフコメント>・阪本順治監督気候変動による災害、戦争を終わらせられない指導者たち、真っ先に死んでゆくのは、なんら世界経済の恩恵を受けない階級層。消費されるのは、モノだけではなく、“ひと”だ。本作は、江戸時代における食のサイクルを基軸として、没落した武家の娘と、糞尿の処理に携わる賤民たちを主人公に、低い視座から社会を眺めるだけではなく、“汚い”ところから世界をえがこうとする意欲作。しかも軽妙に、しかし美しく、だ。名付けて、糞ったれ青春時代劇!・黒木華阪本順治監督の時代劇初挑戦となる「せかいのおきく」が、撮影開始から約2年の時を経て、長編映画として完成することができました。深々と降る雪のシーンから撮影が始まりました。美術がとても素晴らしかったことを、今でも強く印象に残っています。「せかいのおきく」、この題名に込められた阪本監督の想いが、より多くの方に伝わるよう、おきくを演じられていたらと思います。今の時代に繋がる尊さがある作品になっていると思いますので、沢山の方に見ていただけると嬉しいです。・寛 一 郎青春。それは、恋とせかいとうんち。阪本順治最新作お楽しみに。・池松壮亮敬愛する原田満生さんに誘われて、この魅力的な企画に二つ返事で参加しました。阪本監督の見事な脚本と、路上の人々に寄り添い続ける態度とその手腕に感銘を受け、凄腕のスタッフキャストに出会い、新しい時代劇を目指して撮影しました。サスティナブルに生きることを心と細胞とで理解していた頃、うつろいの中で、自然と共に生き、空と人と情緒があったこと、祈りがあったこと。貧しくも瑞々しく生きる人々の映画です。今を生きる多くの人々に届くことを願っています。『せかいのおきく』は2023年4月28日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:せかいのおきく 2023年4月28日より全国にて公開©2023 FANTASIA
2022年12月05日映画『冬薔薇(ふゆそうび)』(6月3日公開)の公開初日舞台挨拶が3日に都内で行われ、伊藤健太郎、阪本順治監督が登場した。同作は阪本順治監督がオリジナル脚本で描く最新作。ある港町で専門学校にも行かず、半端な不良仲間とつるみ、友人や女から金をせびってはダラダラと生きる渡口淳(伊藤健太郎)だが、淳の仲間が何者かに襲われる事件が起きる。そこに浮かび上がった犯人像は思いも寄らない人物のものだった。主演映画の念願の封切りに、伊藤は「昨日の夜からドキドキ。映画の初日ってこんなにも愛おしいものなのかと感じています」としみじみ。伊藤の両親も完成披露上映会で本作を鑑賞したそうで「大感動してくれたので、恩返しができたのかな? と思っています。父親が帰りの道で躓いたらしくてそれを心配して『大丈夫?』と連絡したら『俺のことはいい。自分のことを気遣え』と小林薫さんの劇中のセリフを言ってきて『何を言っているのかな?』と思ったけれど」と嬉しそうに明かしていた。伊藤主演を想定したオリジナル脚本を執筆した阪本監督。打ち合わせの初対面時を振り返り「映画を撮る以上お互いに仲間意識を持たなければいけないので濃厚な2時間を過ごしました」と深く語り合ったという。その内容について伊藤は「そこでの話はお互いに墓場まで持って行きましょうと、最初に約束を交わしました」と男2人の秘密だといい、「すべてをさらけ出しても大丈夫な方だと早い段階で感じたので、監督にはすべてを話しました」と阪本監督に全幅の信頼を寄せていた。伊藤について阪本監督は「気持ちは強いけれど、心はガラス板みたいな気がして。何かの拍子にバキッと割れそう。大きな声で笑うときもあるけれど、それが寂しく聞こえる時もある」と繊細だと分析。さらに「気持ちは強いけれど、胃腸が弱い。謎の胃痛に襲われる時がある。この前の完成披露舞台挨拶の後にも謎の腹痛でしゃがみ込んでいた。それほどの感慨と緊迫感がそうさせたのだと思う」と伊藤の心境を慮るとの伊藤は「今もお腹が痛い !何とかギリギリのところで耐えています! 前回と同じような緊張というか、気持ちは高まっています」と並々ならぬ覚悟を持って登壇していることを口にしていた。舞台挨拶終盤には「この映画で監督にはどん底から救い上げていただきました」と伊藤から阪本監督へ薔薇の花束贈呈。さらにサプライズで感謝の手紙を朗読した。伊藤は「『冬薔薇(ふゆそうび)』は僕にとって宝物です。この映画は僕にとって自分の第二章の始まりだと思っています。阪本監督と出会い、この先もずっと役者として生きていくと強く思いました。そして芝居が大好きだと改めて強く思いました」などと目を赤らめながら感謝。加えて「次はボクシング映画でご一緒したいです!」と阪本監督との再タッグへの期待を口にしていた。これに阪本監督は「伊藤健太郎という人と仕事をするという機会がなければ、このような物語は一生書いていなかったはず。その意味では、僕にこの物語を綴らせてくれた伊藤君に感謝です」と喜び、返礼とばかりに受け取った花束を伊藤にまさかのバトンタッチ。これに伊藤は「薔薇が返ってきました!」とはにかみながらも「これから先も素敵なものを届けることが自分の使命。素敵なものを届けられる、現場に居続けることのできる役者になっていきたい」と真剣なまなざしで宣言していた。
2022年06月03日阪本奨悟が、4月10日に日本橋三井ホールにてワンマンライヴを開催することを発表した。ミュージカルや舞台と幅広く活躍を続ける阪本奨悟。5月からは、ミュージカル『「刀剣乱舞」~真剣乱舞祭2022~』に堀川国広役として出演が決定しており、大型ライブ公演アリーナツアーで全国8都市を回る。ライブタイトルは『阪本奨悟 ONE-MAN LIVE 2022「Re:Starting Over」』。今回のワンマンは、阪本が「これまでの集大成を見せる」と意欲を燃やすように、新旧織り交ぜたベストのセットリストとなっており、久々のバンドスタイルでのライブとなっている。<ライブ情報>『阪本奨悟 ONE-MAN LIVE 2022「Re:Starting Over」』2022年4月10日(日) 日本橋三井ホール1部:14:45 開場 / 18:15 開演2部:15:30 開場 / 19:00 開演【チケット料金】全席指定:6,600円(税込)※ドリンク代別途必要※オリジナルポストカード付き(数種類からランダムに一人一枚 / 1部2部は別バージョン)※未就学児童入場不可 / 6歳以上チケット必要チケットはこちら:問い合わせ:ホットスタッフプロモーション:03-5720-9999(平日12:00~18:00)■阪本奨悟 OFFICIAL SITE
2022年03月19日『亡国のイージス』『北のカナリアたち』『団地』の阪本順治監督がオリジナル脚本で描く最新作『冬薔薇』(ふゆそうび)の公開が決定。伊藤健太郎を主演に、人間の業を切なく儚く紡ぐ。ある港町。専門学校にも行かず、半端な不良仲間とつるみ、友人や女から金をせびってはダラダラと生きる渡口淳。両親は、埋立て用の土砂を運ぶ海運業を営むが、時代とともに仕事も減り、後継者不足に頭を悩ましながらもなんとか日々をやり過ごしていた。淳はそんな両親の仕事に興味も示さず、親子の会話もほとんどない。そんな折、淳の仲間が何者かに襲われ…。2年振りの映画出演となる伊藤さんが演じるのは、ダラダラと生き、ロクデナシという言葉がよく似合う中途半端な青年・渡口淳。阪本監督が伊藤さんをイメージして当て書きしたという意欲作だ。なお、撮影は順調に行われ、まもなくクランクアップを迎えるという。<コメント>・阪本順治脚本執筆以前、伊藤健太郎に逢い、生まれてからこれまでのことを、SNS上の噂も含め、あれこれと執拗に訊いた。云いにくいことも多々あったと想うが、彼は、なにも誤魔化さずに応えてくれた。そして、こんな感想を持った。伊藤健太郎は、笑顔を絶やさない賑やかなやつだが、それはもしかしたら虚像かもしれず、実像は、心に捻れをかかえ、戸惑いのまま生きている青年だ、と。だから、その性質を、脚本に生かそうと想った。彼は怒るかもしれないが、いまはまだ辺境をうろつき、誰かを待っている途上だ。俳優とは、自身の中に他者の居場所をさがす仕事だ。不遜な云い方だが、そのお手伝いができるとしたら、光栄だと想った。それは、彼のことを気に入ったからだ。それ以外、なにもない。彼はいま、撮影現場で、俳優としてだけでなく、余力あれば、スタッフとしても働いてくれている。・伊藤健太郎阪本順治監督とは今作の本が出来上がる前に初めてお会いし、2時間くらい沢山の話をさせていただきました。監督に話した事が本に反映されている部分もあり、読んでいる時点で喜怒哀楽いろんな感情が僕自身の中に巻き起こりました。監督は、キャストに対してスタッフに対して作品に対して、本当に愛に溢れている方です。常に現場にいてカメラのすぐ横で僕達の芝居を見てくれていますし、いてくださるだけで本当に安心します。スクリーンで芝居が出来ること、カメラの前に立てる事に感謝しかありません。観てくださる方々に何かしら受け取って頂けるような素敵な映画に必ずなります。どうか、劇場で見て頂きたいと思います。よろしくお願いします。『冬薔薇』は2022年6月、新宿ピカデリーほか全国にて公開予定。(cinemacafe.net)
2021年11月29日豊川悦司主演、阪本順治監督が手掛ける“究極の孤独”を描いた禁断の問題作『弟とアンドロイドと僕』より、予告編と場面写真が公開された。到着した映像は、豊川さん演じるフードを被った孤独なロボット工学者・桐生が、不気味に廊下を歩くシーンから始まる。子どもの頃からずっと、自分が存在している実感を抱けないまま生きてきた桐生は、そんな不安を打ち消すため、もう一人の“僕”として、アンドロイド開発に没頭する生活をしている。義理の弟(安藤政信)から、寝たきりの父親が自分の名前を呟いていることを知り、延命処置を希望するも強く断られてしまい、家族からも見放されてしまった桐生。そんな彼のもとに、自分と同じく存在意義を見い出せない謎の少女(片山友希)が現れる。少女は何者なのか、桐生がもう一人の“僕”を作っている目的とは…?謎が謎を呼ぶスリラー色満載の映像となっている。『弟とアンドロイドと僕』予告編予告編と併せて公開された場面写真では、赤い光に包まれた洋館の中で佇む桐生や、謎の少女を後ろに乗せて自転車でどこかに向かう様子が切り取られている。『弟とアンドロイドと僕』は2022年1月7日(金)よりkino cinema横浜みなとみらい・立川高島屋S.C.館・天神ほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)■関連作品:弟とアンドロイドと僕 2022年1月7日よりkino cinémaほか全国にて順次公開© 2020「弟とアンドロイドと僕」FILM PARTNERS
2021年11月11日豊川悦司主演、阪本順治監督が自身の内面にとことん向き合った完全オリジナル脚本の最新作『弟とアンドロイドと僕』の公開が決定した。桐生薫は、孤独なロボット工学者。子どもの頃からずっと、自分が存在している実感を抱けないまま生きてきた。そんな不安を打ち消すため、いまは誰も訪れない古い洋館で「もう一人の“僕”」として、自分そっくりのアンドロイド開発に没頭していた。そんなある日、ずっと会っていなかった腹違いの弟が訪ねてきた。寝たきりの父親。駅で出会った謎の少女。様々な人々が交錯する中、桐生ともう一人の“僕”の間には“ある計画”があった――。阪本監督が「これを撮らなければ自分は先に進めない」という覚悟で取り組んだ本作は、“究極の孤独”を描いた、理性と価値観が崩壊する禁断の問題作。初期の頃から阪本監督と多くタッグを組んできた豊川さんが演じるのは、主人公の孤独なロボット工学者・桐生薫。阪本監督は、脚本執筆前から主演に豊川さんをイメージし、ルックスや空気感も含め、役者としての持ち味を生かしつつ特異なキャラクターを創造した。「撮影は2年前になりますが、この時代にこの物語が受け入れてもらえるかどうか、正直不安がありました」と吐露する豊川さんだが、「来年公開されるこの阪本監督の新作は、ある意味、かつてはあり得なかった世界の中でこそ、体験する価値のある作品のような気がしています。もちろん撮影当時は誰もが、今起こっている、このコロナ禍の現実を想像できてはいませんでしたが、あまりに突飛なこのストーリーは、懐古趣味な部分もありますが、作り手の確固たる意思を伴った冒険作だと思います。偶然と言えばそれまでですが、映画だからこそできる世界観を、ウィズコロナという、不安定な世界観の中で、観ていただいた方の中に、たくさんの想いを残せるのではないかと考えています」とコメントを寄せている。義理の弟役には、「ボイスII 110緊急指令室」で“白塗り男”こと久遠京介を演じた安藤政信。いつも何かに苛立っている厄介者の危うさを、色気たっぷりに表現。そして、父親役には吉澤健。ほかにも風祭ゆき、本田博太郎らが脇を固めた。また併せて到着したポスタービジュアルは、桐生が抱える絶望的な孤独感を表現している。『弟とアンドロイドと僕』は2022年1月7日(金)よりkino cinema横浜みなとみらい・立川高島屋S.C.館・天神ほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)
2021年09月27日熊本・天草の寂れた商店街に流れ着いたオレオレ詐欺の若者を藤原季節が演じる『のさりの島』から、予告編が解禁された。“のさり”とは、いいこともそうでないことも、自分のいまある全ての境遇は、天からの授かりものとして否定せずに受け入れるという、天草の優しさの原点ともいえる言葉。“のさり”の風が吹く天草で、オレオレ詐欺がきっかけで生まれた奇妙でやさしい時間。年老いた艶子(原知佐子)は、若い男を孫の“将太”(藤原季節)として家に招きいれる。あたたかいお風呂、孫が好きな美味しい料理をふるまう。若い男はいつの間にか、“将太”として艶子と奇妙な共同生活を送るようになり、やさしい“嘘”によって居場所を見つけていく様子が、予告編でも描かれている。ふと“嘘”の日常に溶け込んでしまう、さまよえる若者を藤原さんが好演。オレオレ詐欺の男を孫として迎え、奇妙な同居生活を送るつかみどころのないお茶目な老女役を、本作が遺作となった原知佐子が演じている。また、阪本順治監督や行定勲監督らから応援の絶賛コメントも到着。阪本監督は、「観始めてすぐ、ばあちゃんこと、原知佐子さんに心を持っていかれ、細やかなしぐさやことばの耳障り、それらすべてになにもかもを預けてみたい欲望にかられた」とコメント。「『のさり』の意味そのままに、こちらは身構えることもなく、受け入れてもらえるような安心感がそこはかとなく、まちがいなく。以前の穏やかな日常をわすれてしまいそうないま、この『のさりの島』という土地をたずねれば、わたしたちのあしたに繋がる風景がきっとみつかるはず!傑作!」との言葉を贈る。行定監督は、「天草の海はいつも懐かしく、風は固くなった心を溶かしてくれる。錆れゆく町に立ち止まって、ゆっくり人生を考えて、もう一度、ちゃんと生きてみようと小さな希望を感じさせてくれる映画でした」とコメントを寄せている。『のさりの島』は5月29日(土)よりユーロスペースほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:のさりの島 2021年5月29日よりユーロスペースほか全国にて順次公開©北白川派
2021年04月09日Broadway Musical『IN THE HEIGHTS イン・ザ・ハイツ』に出演する、阪本奨悟さんのインタビューをお届けします。いま、世界が最も注目する劇作家で作曲家でもあるリン=マニュエル・ミランダ。『イン・ザ・ハイツ』は、リンを一躍スターダムにのし上げた出世作であり、ヒップホップやラテン音楽を使い、ミュージカル界に大きな影響を及ぼした作品だ。「ラップやラテンのリズムとセリフとがキレイに繋がって続いていて、気持ちいい作品なんです。僕も初挑戦のジャンルだし、観た方もきっと新鮮なんじゃないかなと思います」そう話すのは、シンガーソングライターで、ミュージカル『刀剣乱舞』などで俳優としても活動する阪本さん。自身の音楽性とは違うジャンルゆえ、「いま稽古場でDef TechのMicroさんを見ながらグルーヴ感を勉強している」最中。「Microさんのラップは言葉ひとつひとつが全部リズムになっていて、聴いていても楽しいんです。ただビートを刻むだけじゃなく、+αで自分のリズムをのせてみたり、時に敢えて外してみたり。そこがとても演劇的な表現に繋がる気がしていて。今まで僕があまり掘り下げてこなかったジャンルの楽曲ですが、だからこそ新しい扉を開かせてもらっているような気持ちです」NYで移民たちが暮らすワシントンハイツを舞台に、雑貨店を営むウスナビら移民たちの姿を描いた群像劇。阪本さんが演じるのは、ウスナビの従弟で共に店を手伝うソニー。「ソニーは生意気で憎たらしい口はきくけれど、ウスナビのことが大好きな可愛い弟キャラです。そんな彼の愛あふれるところをちゃんと伝えられたらいいなと思っています。ペルーで生まれ育った共演者のエリック・フクサキさんの話を聞くと、ここで描かれているようなラテン系の人たちと僕らでは、人と人とのコミュニケーションのとり方も、恋愛のアプローチの仕方も全然違うんだそうです。今の日本人的な価値観を一回リセットして、ラテンの人たちの生き方や考え方をインプットした上で、演じたいと思っています」阪本さんにとっては、これが初めての海外ミュージカル作品への挑戦。「この作品に出てくる移民の人たちと同じように、僕も今を抜け出して、大きな夢を掴みたいと思って上京したひとり。今の自分に満足して、何もせずに現状維持でいるのは嫌なんです。いま27歳。うかうかしていたらあっという間に30ですよね。時代に置いていかれないよう、いろんな現場でいい刺激を受け、自分がやるべきことは何かを見つけたいです」『IN THE HEIGHTS イン・ザ・ハイツ』プレビュー公演・3月27日(土)~28日(日)鎌倉芸術館 大ホール東京公演・4月17日(土)~28日(水)TBS赤坂ACTシアター原案・作詞・作曲/リン=マニュエル・ミランダ脚本/キアラ・アレグリア・ウデス演出・振付/TETSUHARU出演/Micro/平間壮一(Wキャスト)、林翔太/東啓介(Wキャスト)、田村芽実、石田ニコル、阪本奨悟、エリアンナ、青野紗穂、エリック・フクサキ、山野光、戸井勝海、未来優希、田中利花ほかS席1万2000円ほか(税込み)公演事務局(平日10:00~18:00)information2@pia.co.jp大阪、名古屋公演ありさかもと・しょうご1993年6月13日生まれ、兵庫県出身。昨年リリースした2ndアルバム『=+』が現在好評発売中。俳優としては、ミュージカル『刀剣乱舞』堀川国広役で高い人気を誇る。ジャケット¥57,000(アンバー/スタジオ ファブワーク TEL:03・6438・9575)ニット¥48,000(チルドレン オブ ザ ディスコーダンス/スタジオ ファブワーク)Tシャツ¥12,000(ジョン メイソン スミス/ヘムト PR TEL:03・6721・0882)※『anan』2021年3月31日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・森田晃嘉ヘア&メイク・永瀬多壱(VANITES)インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2021年03月29日「第44回日本アカデミー賞」の授賞式が本日3月19日に放送され、優秀助演女優賞を受賞した江口のりこ、黒木華、後藤久美子、安田成美が出席。桃井かおりはロサンゼルスから中継で参加した。今回受賞した江口さんが出演したのは、“事故物件住みます芸人”松原タニシの実体験による著書を実写化したホラー作品『事故物件 恐い間取り』。不動産屋役として参加した。黒木さんは、2つの写真集を原案に、実話を基にしたオリジナルストーリー『浅田家!』にて、二宮和也演じる主人公の幼なじみ役で出演。また、後藤さんは国民的人気コメディ映画の50作目となる最新作『男はつらいよお帰り 寅さん』、桃井さんは、阪本順治監督×石橋蓮司主演によるオトナのハードボイルドでハートフルなコメディ映画『一度も撃ってません』、安田さんは福島第一原発事故を題材にした『Fukushima 50』で同賞を受賞。そしてこの中から、見事、最優秀助演女優賞を受賞したのは『浅田家!』の黒木華。受賞にあたって黒木さんは「久しぶりにこんなに華やかな場所に立ってすごく緊張しています。(受賞は)二宮さんのおかげだなと思います。やはりまわりがピリピリした空気の中で、映画を観に行けるようになってから色々な映画を観に行き、私は救われました。改めて映画や舞台などのありがたみや大事さに気づきました。撮影もどんどんできるようになり、いろいろな人に会えるということの幸せをすごく今噛みしめています。これからも状況は変わってはいますが、この映画界に携わっていきたいと思いますし、すてきな作品をみなさんに届けられたら、それで少しでも救われる人がいたらいいなと思います。この受賞は本当にすごく嬉しいです。これからも頑張ります。ありがとうございました」とコメントした。(cinemacafe.net)■関連作品:男はつらいよお帰り 寅さん 2019年12月27日より全国にて公開©2019松竹株式会社Fukushima 50 2020年3月6日より全国にて公開© 2020『Fukushima 50』製作委員会浅田家! 2020年10月2日より全国東宝系にて公開©2020「浅田家!」製作委員会一度も撃ってません 2020年7月3日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開©︎2019「一度も撃ってません」フィルムパートナーズ事故物件 恐い間取り 2020年8月28日より全国にて公開©2020「事故物件 恐い間取り」製作委員会
2021年03月19日いじめが続いて気づいた「これは私に問題がある」東京・目黒に生まれたコッピーさんは、研究者の父と専業主婦の母、それに姉の4人家族。「外交的だった」小学生の頃から、生きづらさを抱えていたという。「小4ぐらいのときに、お腹が痛くなることが増えました。今思えば仮病のようなもので、保健室によく行っていました。無理矢理休もうとしていたんですよね。友達もいたし、なんなら中心的な存在で楽しかったんですけど、今思えばその空間がつらかったというか……。朝から夕方まで椅子に座ってじっとしているっていうのがつらかったんじゃないのかなって。たぶん教室にいられなかったのかな」(コッピーさん)Upload By 桑山 知之女性のASDは男性よりも分かりづらいという。コッピーさんはその正義感の強さから、廊下を走る上級生などにも物怖じせず注意していた。「今考えれば、ASD特性も出ていたのかな」と当時を振り返る。さらに都内にある中高一貫の私立女子校に進学すると、いじめの標的にされてしまう。「中1の春からいじめに遭いました。仲良かったグループから仲間外れにされることがあって。なんか話しかけても無視されたり、目の前でヒソヒソ言われたり。仲良くなった別の子もいじめの主犯格で、その子にもガッツリいじめられました。廊下ですれ違うと舌打ちされたり、ブスって言われたりしました。それを相談してた相手も実はいじめっ子とつるんでいて、『裏でアイツこんなこと言ってたよ』って面白がっていたみたいで……それを最終的に知って人間不信になりました」(コッピーさん)Upload By 桑山 知之その後も、グループに所属しては仲間外れにされることがあった。「これはたまたま失敗したのではなく、私に問題がある」――。そう気づいたコッピーさんは、そこからどうしたら人間関係をうまく結べるのかを考えるようになった。悪目立ちをしないように、無難に会話をやり過ごすといった“暗黙の了解”を学び始めたのだった。マルチタスクができない夢のために受験へ中高一貫校だったが、高校2年の頃に週に4日通えばOKだという単位制の私立高校に編入した。ADHDの症状として多くみられる過眠症はコッピーさんも例外ではなかったが、授業のコマも好きに組むことができることで朝もゆっくり過ごせるようになった。クラスメイトは「ギャルみたいな子」がいて怖かったものの、コッピーさんも髪を染めるなどして適応。そして、アルバイトをやってみたいと思い立つ。Upload By 桑山 知之「コンビニバイトが簡単だって聞いたからやっていたんですけど、意外と覚えることが多くて、マルチタスクなんですよ。それが致命的にできなかったんですよね。年上のお姉さんとかにすごく怒られて。品出し(商品を陳列すること)している最中に列ができちゃっていて、だけどまったく気づかなくて。ハッとして走っていくんですけど、そのあとめっちゃ怒られる。あとお金の勘定ミスがすごくて、マイナス5000円とか出しちゃうんですよ。けっこう深刻に悩んでいたんですけど、フリーターの上の人に自腹を促されて、泣く泣く支払ったりしていました」(コッピーさん)その後、制服がかわいいということでカフェでのバイトに切り替えたが、結局マルチタスクをこなさなければならない状況は変わらなかった。そんな17歳という悩み多き頃、気になった邦画を片っ端からレンタルしていたとき、とある映画に出会う。舞台はタイ。臓器移植や人身売買などを描いた『闇の子供たち』(監督:阪本順治、原作:梁石日)だ。「子どもたちが人身売買されている現状が描かれていて、売春のシーンもあったり、めちゃくちゃ衝撃的なんですね。私は人間関係とかしょうもないこととかで悩んでいるけれど、こんな壮絶な状況の人がいるんだって衝撃を受けました。私の悩みは贅沢な悩みだったんだなって。今思えばそれぞれの立場があってそれぞれの悩みがあるんだって思うんですけど。当時はすごく罪悪感に近いものを感じたんですね。普通に暮らしていることに不満を持って、途上国支援がしたいと思いました」(コッピーさん)国際協力や途上国支援ができるような仕事に就きたいと志すも、それには大学を出る必要があると感じたコッピーさんは、死ぬ気で受験勉強に励んだ。友達付き合いも一切やめ、インターネットはすべて遮断。集中力などとっくに切れているのに、1日に十何時間も机にへばりついていた。精神的に病みかけながら臨んだ受験当日、周囲の他の受験生が気になった。「第一志望の受験の日に覚えているのは、近くの人が貧乏揺すりをしていたんですよ。それがずっと気になっちゃって。あと、ページをペラペラめくる音が気になったり、試験官がどこにいるかとか、些細な刺激が気になって、ずっと集中できませんでした」(コッピーさん)Upload By 桑山 知之自分と向き合うということ行き着いた「マイノリティの尊重」カンボジアやミャンマーなど、東南アジア諸国を実際に自分の目で見た。しかし、“この人生を歩んできた私”がそこで働く必然性をなかなか見出せなかった。大学のカリキュラムに加え、児童養護施設でのボランティアや、雑誌『ビッグイシュー』のインターンシップにも自主的に参加した。国内の貧困問題を学んだ末、「貧困」と「人間関係」には密接な関わりがあると感じた。不登校児を専門に対象とする『東京家学』で家庭教師も経験した。こうして“自分が関わるべき必然性”を追求していった結果、日本での社会問題に目を向けること、さらに当事者と研究者両方の視点での発達心理学にたどり着いた。Upload By 桑山 知之「心理学で『アタッチメント理論』っていうものがあって。簡単に言うと、初期にお母さんと言うか主な養育者との間に築いた関係性は、生涯に渡って人間関係に応用されていくよって言うこと。それぐらい1番最初の人間関係って大事だと。家庭環境でつまずくと、その後の人生にまで影響があるって衝撃だったんですよね。家庭環境のように、自分にはどうにもできないのに人生に影響してしまう要因がたくさんあるのに、世の中ではほとんど考慮されていないことに大きな違和感を覚えたんです。それって貧困とか障害に関してもそうですが、『みんな頑張っているんだからあなたも文句言わずに頑張れ』という世の中のスタンスに、それはおかしいぞって思うようになって、心理学的観点から自分の障害についても向き合っていきたいと思うようになりました」(コッピーさん)Upload By 桑山 知之修士論文のテーマは「成人期のADHD者の質的研究」。レジリエンス(逆境から適応に至る現象)について、ADHDの人はどういうプロセスで適応するのかを当事者へのインタビューを通してまとめ上げた。現在、コッピーさんは東京大学大学院で心理学博士課程の1年。一般就労をしているADHDのある人に適応状態や働き方をヒアリングし、論文にまとめている。「社会に出たADHDのある人ってどうやって生活しているんだろう?というのがすごくあったんですね。でも、スティグマ(負のレッテル)のせいで公表しながら生活している人にまったく出会えない状態だったので、じゃあみんなコソコソどうやって生活しているんだ?というのが、疑問のスタートでした。正直怖さもあって向き合ってこなかった部分で、感情移入しすぎてしまわないかと思ったんです。なんかもう世の中ひどい、辛いみたいな気持ちになるかなって避けていたんですけど、それをテーマにすることで発達障害に関する知識が深まりました。私自身、ASDだったかもしれない、かつてその傾向が強く出ていたかもしれないってことも、そこまで深くやらないとわからないことだったと思うので、結果的にたどり着いてよかったなと思います」(コッピーさん)Upload By 桑山 知之「しっくりきた」両親マイノリティ尊重する働きかけをコッピーさんは発達障害について研究を続ける傍ら、「ブラインド当事者会」と題しTwitter上で当事者同士が情報を交換するハブになるなど、少しでも生きやすい世の中になるように活動している。「多様な立場の人のことをインプットする。自分が想像できないぐらい違う感じ方の人がいて、それも網羅できないぐらいいるんです。発達障害に限らず、マイノリティを尊重することであったり、想像力を働かせる方向に、そういうことができる人を育てるような働きかけができたらいいなって思っています」(コッピーさん)Upload By 桑山 知之コッピーさんが自らを障害者だと名乗ることについて、「両親はきっと当初、自分たちの子育てが否定されたように感じ、抵抗があったのではないか」と言う。しかし、時間をかけて説明した。過去のコッピーさんの行動が発達障害の特性として体系的に説明されていくにつれ、「しっくりきている」のが目に見えてわかった。今となっては両親とも、コッピーさんの取り組みの社会的意義を理解した上で応援してくれていると言う。将来的には、心理学の授業を通じてあらゆる社会問題を考えていくような授業ができるようになりたいと語るコッピーさん。多様な立場の人のことをインプットできる授業を通して、自分が想像できないくらい違う感じ方をする人達が網羅できない程いるんだという感覚を持つことで、相手のことを決めつけずに思いやりを持って接することができるような人が増えて欲しいと願っているそうだ。Upload By 桑山 知之平成元年愛知県名古屋市生まれ。慶應義塾大学経済学部在学中からフリーライターとして活動。2013年に東海テレビ入社後、東京支社営業部を経て、報道部で記者/ディレクター。2018年から公共キャンペーンのプロデューサーとして「いま、テレビの現場から。」や「見えない障害と生きる。」、「この距離を忘れない。」といったドキュメンタリーCMを制作。主な受賞歴は、日本民間放送連盟賞CM部門最優秀賞、ACC TOKYO CREATIVITY AWARDSゴールド、JAA広告賞 消費者が選んだ広告コンクール経済産業大臣賞、ギャラクシー賞CM部門優秀賞、広告電通賞SDGs特別賞など。取材・文:桑山知之取材協力:若者支援ネットワーク研究会in東海
2021年03月09日布袋寅泰の40年を凝縮した2夜日本ロックシーンの進化を目撃する布袋寅泰のアーティスト活動40周年を記念した「HOTEI 40th ANNIVERSARY Live "Message from Budokan"」がいよいよ今週末、開催される。キャリアとレパートリーを2夜に大別して日本の音楽シーンを牽引してきた布袋のキャリアを凝縮し、同時にアニバーサリーイヤーの口火を切るライブだ。Memories――思い出・記憶とサブタイトルの付いた初日は、BOØWY、COMPLEXという音楽家としての地歩を固めた“原点”であり、パンク/ニューウェイブの初期衝動を基軸に日本のロックシーンに地殻変動をもたらした楽曲中心に披露。Adventures――冒険・探求と冠された2日めは、ソロワークの幕開けを告げる作品であり、クリエイティブの源泉と言うべき『GUITARHYTHM』から今日までの集大成となる模様。その2夜に通底するのは「とどけ。」というメインテーマだ。新型コロナウイルス感染状況を鑑み、無観客での生配信ならびに映画館でのライブビューイングという形態での開催とあいなったが、生活様式の変容を余儀なくされ、言い知れぬ閉塞感に覆われた日常を踏まえ、熟慮と覚悟のうえで響かせる 「とどけ。」というテーマこそ、布袋のロックンロールスピリットを正しく体現するものだと思える。【Memories】筆者が布袋寅泰という音楽家を初めて目にしたのは、新宿の老舗ライブハウスだった。80年代初頭、現在とはおなじ街の少し離れた場所にあったその店のステージから、熱気を切り裂くように聴こえてきたギターのカッティング。パンク/ニューウェイブ由来のどこか不穏な空気をまとった演奏と、ふっと顔をのぞかせる皮肉で洒脱なセンスが圧倒的な存在感を伴って、今も折に触れて思い返す。その後、幾度か取材を重ねる機会に恵まれたが、20世紀も残すところ10年となった頃に実現したアーティストによる責任編集シリーズはなかでも印象深い。“20世紀に残したい名盤100枚”を名だたるアーティストに選んでもらうという企画は大変に時間と手間のかかるもので、100枚なんて多すぎる、いや100枚なんて絞れない、とずいぶんとお叱りを頂戴したが、100枚というボリュームゆえか、選者の音楽的な原点やそれが流れていた時代、往時の心象風景までをもビビッドに照射する学び多き結実を得たと自負している。布袋の100枚もその例にもれず、楽しい仕事だった。パブリックイメージから辿りやすいパンク/ニューウェイブの的確な選盤眼にうなりつつ、女性ボーカル、エレクトロミュージック、映画音楽、ジャズ、クラシックといった多彩なチョイスに舌を巻いた。この特集は、のちにNHK FMの番組『ミュージック・スクエア』と連動する形で名盤を500枚ほどに増量し、選曲リストを全掲載し、ロンドンで撮影を行い、書籍『布袋寅泰のRadio Pleasure Box』(小社刊)となった。今思えば、その後30年余にわたる“GUITARHYTHM”シリーズが世に問うたアート性の高い表現や現在のロンドン生活といった人生のピースがすでにひとつ、またひとつと置かれていたのだった。GUITAR+RHYTHM=GUITARHYTHMアートとして昇華するロックンロール【Adventures】もっと言えば、その軌跡は1988年から刻まれていたのだ。怒涛の1年。春、東京ドームでの「LAST GIGS」でバンド活動に終止符を打ち、“伝説”を喧伝する世間を尻目に6月第2週に渡英。10月、件の『GUITARHYTHM』が発表された。コンセプトを余すところなく表現したGUITARHYTHMというフレーズの斬新さはもとより、当時のデジタルテクノロジーを駆使したサウンドアプローチ、英語詞による近未来感あふえる世界観、自身によるボーカル、世界のロックシーンに勇躍、挑戦する志……今や有名になった“GUITARHYTHM宣言”が高らかに謳ったように、90年代のロックンロールの幕は切って落とされた。アルバムを締めくくるオーケストレーションに寄せて、「布袋寅泰自身のサウンドトラックのごとき」と評したことを覚えている。“宣言”を少しだけ抜粋しておく。ロックという言葉の持つ意味が個人の解釈に委ねられた今、逆にインパクトを持ち、国内のみならず海外にもアピールしうるロックンロールがこれから作っていく≧GUITARHYTHM≦の基本になっていくテーマは〔スピード〕〔リフレイン〕〔メロディ〕〔コンピュータ〕〔パンク〕の5つに集約されている。 わかりやすく言うとセックス・ピストルズのギタリストとジグ・ジグ・スパトニックのリズム隊をバックに、エディ・コクランがビートルズの歌を赤いスーツを着て歌うということだ今なお色あせることのない至言である。ストイックな様式美に貫かれたGUITARHYTHMシリーズは、その内に音楽の冒険心・探求心を秘めている。それに導かれて、サブスクやYouTubeで音楽を楽しむことが一般化した現在では当たり前の要素が、当時はクリエイティブの度重なる試行錯誤を経て存在していたとも言える。たとえば、短編映画のような映像表現、アートワークやファッション、ライブにおける照明や音響、ジャンルや国境を超えたアーティスト同士のコラボレーション。6作を数えるGUITARHYTHMシリーズの提示する冒険はつねに刺激的で、ヒットメーカー、ロックスターの華やぎもあって日本の音楽シーンに大いなる影響を与えた。同時に、アトランタオリンピック閉会イべントで、盟友マイケル・ケイメンが指揮する120名編成のオーケストラとともに、「Wings Of Victory」を披露。『新・仁義なき戦い』(阪本順治監督)の音楽監督として作曲したテーマ曲「BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY」に惚れ込んだクエンティン・タランティーノ監督が『キル・ビル』の挿入曲として起用。と、もとより意識していた世界視野での活動が大舞台で開花していった。その「GUITARHYTHMという人生」は、ぴあアプリ連載にて詳しく語っているので、改めて読んでいただければと思う。世界的な感染症の蔓延で、未曽有の日常を余儀なくされ、エンタテインメント、とりわけライブエンタテインメントが危機的状況に陥っている。英国に居を構え、さまざまな国で活動を続けてきた布袋ならば、思うところはさぞ大きかろうと胸が痛むが、SNS等を通してライブやトークを発信するなど、コロナ禍のコミュニケーションにも配慮しているのはさすがだ。豪華な顔ぶれの参加で話題を呼んだコラボレーションアルバム『Soul to Soul』も、そうしたオンラインセッションと通底する試みと言えなくもない。布袋寅泰の40年にわたる音楽の旅の現在地を目撃できるのはいよいよ今週末である。ぴあでは、2/7(日)18:00まで武道館ライブのメモリアルフォトカードが抽選で50名のファンに当たるプレゼントキャンペーンを実施中。チケットぴあのTwitterアカウントのフォロー&リツイートでご応募ください。◎公演情報「HOTEI 40th ANNIVERSARY Live”Message from Budokan”~とどけ。Day 1 (Memories)~」1月30日(土)17:00~ 配信開始予定※2月6日(土) 23:59 までアーカイブ配信あり「HOTEI 40th ANNIVERSARY Live”Message from Budokan”~とどけ。Day 2(Adventures)~」1月31日(日)17:00~ 配信開始予定※2月7日(日) 23:59 までアーカイブ配信あり
2021年01月27日草なぎ剛の主演映画『ミッドナイトスワン』の9月25日公開決定を記念して、2019年、日本映画界に新風を巻き込み、高い評価を得た草なぎさん、稲垣吾郎、香取慎吾の主演3作品をTOHOシネマズ60館で限定上映することが決定した。「新しい地図」の3人の主演3作品が同時公開されるのは今回が初めて。稲垣さん主演『半世界』は阪本順治監督・脚本、第31回東京国際映画祭コンペティション部門に正式出品され観客賞に選ばれた後、劇場公開されると各映画賞でも注目を集めた。草なぎさんが中村倫也と兄弟役を演じた市井昌秀監督『台風家族』は、公開延期を経て劇場公開が実現。また、白石和彌監督の『凪待ち』は主演・香取さんの新境地として話題を呼んだ。『ミッドナイトスワン』公開記念“1週間限定映画祭”『半世界』『凪待ち』『台風家族』はTOHOシネマズ日比谷ほか全国60のTOHOシネマズにて7月17日(金)~23日(木・祝)1週間限定公開。『ミッドナイトスワン』は9月25日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:凪待ち 2019年6月28日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開©2018「凪待ち」FILM PARTNERS半世界 2019年2月15日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開Ⓒ2018「半世界」FILM PARTNERS台風家族 2019年9月6日より3週間限定公開©2019「台風家族」フィルムパートナーズミッドナイトスワン 2020年秋、公開予定©2020「MIDNIGHT SWAN」FILM PARTNERS
2020年07月08日昨年公開された、稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾主演の3作品、阪本順治監督『半世界』、市井昌秀監督『台風家族』、白石和彌監督『凪待ち』が、“1週間限定映画祭”として、期間限定で一挙同時公開されることが決定した。この“1週間限定映画祭”は、9月25日に公開される草彅剛主演映画『ミッドナイトスワン』の公開決定を記念したもの。本上映企画は、TOHOシネマズ60館にて、7月17日(金)よりスタートする。草彅剛主演『ミッドナイトスワン』公開記念“1週間限定映画祭『半世界』『凪待ち』『台風家族』2020年7月17日(金)~7月23日(木・祝)劇場:日比谷ほか全国60のTOHOシネマズ※上映時間は各劇場の上映スケジュールをご確認下さい。料金:一般・シニア:1,100円/学生以下:500円*1本で1100円(500円)、2本で2200円(1000円)、3本で3300円(1500円)チケット販売■劇場窓口:2日前劇場オープン時より■インターネット販売:2日前0時より(シネマイレージ会員 3日前21時より)詳細:
2020年07月08日草なぎ剛主演『ミッドナイトスワン』の9月25日公開決定を記念し、稲垣吾郎主演『半世界』(阪本順治監督)、草なぎ主演『台風家族』(市井昌秀監督)、香取慎吾主演『凪待ち』(白石和彌監督)を一挙上映する「1週間限定映画祭」が7月17日~23日に開催されることが8日、明らかになった。「1週間限定映画祭」は、日比谷ほか全国60のTOHOシネマズにて開催する。上映時間は各劇場の上映スケジュールを要確認。1作品の料金は一般・シニア1100円、学生以下500円。1本で1100円(500円)、2本で2200円(1000円)、3本で3300円(1500円)となる。チケット販売は、劇場窓口では2日前の劇場オープン時より。インターネット販売は、2日前0時より(シネマイレージ会員は3日前21時より)。■公開劇場一覧日比谷、錦糸町、西新井、南大沢、府中、おいらせ下田、秋田、仙台、甲府、上田、ひたちなか、水戸内原、宇都宮、ららぽーと富士見、ららぽーと船橋、市川コルトンプラザ、八千代緑が丘、流山おおたかの森、柏、市原、海老名、小田原、ららぽーと横浜、上大岡、川崎、浜松、サンストリート浜北、ららぽーと磐田、名古屋ベイシティ、赤池、東浦、木曽川、津島、高岡、ファボーレ富山、岐阜、モレラ岐阜、二条、梅田、なんば、泉北、鳳、くずはモール、伊丹、西宮OS、橿原、岡南、緑井、高知、新居浜、福津、直方、長崎、光の森、宇城、はません、熊本サクラマチ、大分わさだ、アミュプラザおおいた、与次郎
2020年07月08日4月24日(金)より公開を予定していた映画『一度も撃ってません』が、新型コロナウイルスの感染拡大状況を考慮し公開延期が決定した。配給のキノフィルムズは、「作品の公開を楽しみにお待ち頂いていた皆様には心よりお詫び申し上げます」とした上で、今後の公開予定は決定し次第改めて発表、「公式HPおよび公式Twitterでもお知らせいたします」としている。本作は、『半世界』も記憶に新しい阪本順治監督のもと、18年ぶりの映画主演となる石橋蓮司に、大楠道代、岸部一徳、桃井かおりほか、柄本明&柄本佑、佐藤浩市&寛 一 郎の親子共演が実現し、豊川悦司、江口洋介、妻夫木聡、井上真央ら豪華俳優の出演が話題となっている。(text:cinemacafe.net)■関連作品:一度も撃ってません 近日公開©︎2019「一度も撃ってません」フィルムパートナーズ
2020年04月09日石橋蓮司主演、阪本順治監督がタッグを組み、桃井かおりら豪華メンバーを迎えた、オトナのハードボイルドでハートフルなコメディ映画『一度も撃ってません』。この度、本作の新たなキャストとして、佐藤浩市、豊川悦司、江口洋介、妻夫木聡、井上真央らの出演が発表された。本作は、石橋さん扮する74歳の主人公・市川進が、ハードボイルドを極めすぎた小説執筆活動によって、妻や友人をも巻き込んで人生最大の騒動を起こしてしまうコメディ映画。佐藤さんが時代遅れの作家・市川の編集担当・児玉道夫、豊川さんがヤクザに雇われたヒットマン・周雄、江口さんが不動産投資詐欺師・守山秀平、妻夫木さんが市川の仲間のヒットマン・今西友也と、日本映画に欠かせない豪華な主演級俳優が集結。さらに、バー「Y」のマスター・ポパイ/南雲雄平役にプロレスラーの新崎人生。今西の恋人・福原歌留多役に井上さん。暴力団幹部の連城孝志役に柄本明。暴力団手下・西浜雄大役に渋川清彦。薬の売人・植田順役に柄本佑。そのほか、自治会会長役に小野武彦、バーテンダー役に前田亜季、児玉の後任編集者役に寛 一 郎とバラエティ豊かなメンバーが決定。今作では、柄本明&柄本佑、佐藤浩市&寛 一 郎といった2組の親子共演が実現する。そして、新キャストも登場する予告編とポスタービジュアルも到着。タバコに火を付ける市川の渋カッコいいシーンから始まり、巷でうわさの“伝説のヒットマン”の姿が映し出される。が、しかし、彼の本当の姿は、ただハードボイルド小説を書きたい作家なのだった――。映像中盤からは雰囲気が変わり、コミカルな一面も覗ける。<キャストコメント>▼大楠道代同世代が多い現場で、充実した撮影期間でした。石橋蓮司さんとはプライベートでもご一緒する事が多いのですが、夫婦役としては『団地』以来二回目、いつもと変わらず、とても居心地良く共演させていただきました。皆さん心から楽しんで演じていたので、作品を観る方も絶対に楽しめるものになっていると思います。▼岸部一徳今回、(石橋)蓮司さんを主役にしてそこに皆が集まりひとつの作品を撮るという話からはじまりました。俳優としての現実的な部分と、夢のようなものを持っているのですが、今回はその夢が実現したような気がします。尊敬する俳優の石橋蓮司さんと、普通ならば主役の人たちが皆集まり脇になって一緒に楽しんで何かをつくろうということはなかなかないことなので、楽しみと緊張感といったものが一緒になってます。僕ら世代が中心になってひとつのものが成立している。蓮司さん世代が真ん中にくるとちょっと何か景色がかわる、そんな感じはあります。▼桃井かおり私が以前監督に「石橋蓮司を主演で映画を一本撮ってね」と言ったことが、この企画の立ち上がりのキッカケのひとつだったという事で、今回は、「断れないよね?」という出演交渉だったんです(笑)。初めて阪本組に参加したんですけど、撮影前は一番私が緊張していたと思います。でも、今回は蓮司さんはじめ、とても仲の良い方々との共演という事で、今までの作品で一番緊張しなかった作品になったかもしれない(笑)。私が一番最初に芝居をした時の映画(『あらかじめ失われた恋人たちよ』(71年))で主演が蓮司さんだった事もあり、石橋蓮司という俳優の背中を見て生きてきた訳です。蓮司さんは頭が良くて、面白くて、鋭いのにかわいくて。しばらく普通の人間がつまらなく感じるくらい"世界で一番しゃれた男”だと思っています。阪本監督は、非常に合理的で、簡潔で、柔軟で、スタッフもみんなアイデアを出せる現場。もう楽しい限りでしたね。俳優陣皆さんが、無条件に阪本組に参加しているという関係性が素晴らしいです。こんなに美しい関係を築いている日本映画は見たことないです。とても贅沢な映画に参加したと感じてます。▼佐藤浩市創る方も創る方だし,観る方も観る方な映画が出来ました。でも世界中の何処を探してもない,日本映画だけが持つ優しさと暖かさに包まれた映画です。▼豊川悦司僕の役者人生になくてはならなかった先輩達と後輩達との贅沢な時間、阪本さん、ありがとう。▼江口洋介ベテラン俳優石橋蓮司さんと阪本順治監督という強力なコンビがタッグを組んだ手作りな映画です。昭和の不器用な大人達の本気の喜劇作品に参加でき、特別な時間になりました!是非、映画館で楽しんで下さい!!▼妻夫木聡約11年ぶりの阪本監督からのオファーに歓喜。石橋蓮司さんを始め、錚々たるメンバーの中に加えて頂けてとても幸せでした。どんな役にも愛情たっぷり命を吹き込んでくれる阪本監督に底知れぬ映画愛を感じました。ハードボイルドな石橋蓮司さんのたまに見せるキュートさが最高です。是非、劇場で観て頂きたいです▼新崎人生大物俳優ばかりで、まさに世界中の怪物レスラー達に囲まれたバトルロイヤルのような凄い現場でした。▼井上真央阪本組に参加することはひとつの夢でした。石橋蓮司さんを中心に、全力で楽しんでいる先輩たちの輪の中へ、ほんの少しの時間でもご一緒できたことを幸せに思います。▼柄本明出なければいけない映画でした。▼寛 一 郎古き良き時代の人間、そして映画。この作品に一年前参加できたことで今の自分があるし、今の時勢に戦って行こうと勇気をくれる作品でした。石橋蓮司最高!▼前田亜季石橋さんと岸部さん、お2人との共演シーンでは、佇まい、その背中から滲み出るものって本当にあるんだなぁ、見えるんだなぁ、と感じるとても幸せな撮影時間でした。こんな可愛らしい魅力有るにんげんになれたらな、、と。憧れる世界が映画の中にありました。私はニヤつきながら終始みていました。是非ご覧頂きたいです。▼渋川清彦石橋蓮司さんの息子役をやらせてもらった「半世界」に続き二度目の阪本組。40半ばにさしかかった自分は、今や現場で年上になりつつある立場が増えてきましたが、今回の阪本組の現場では、自分が若輩者という立場でありがたく演らせて頂きました。石橋蓮司さんの背中をみて、生きてきた道、懐の深さを勝手に学ばさせてもらっています。▼小野武彦映画は石橋蓮司さん、阪本順治監督、原田芳雄さんが大好きな人達が集まって創られたとてもとても贅沢な作品です。意外な人達が意外なところに。お楽しみ下さい!!▼柄本佑蓮司さん主演で阪本監督が新作を撮ると聞いたんですが、「歩行者とかでもいいので、何とか出れませんかね、、、」なんて社長に相談したのは初めてのことです。何故って、超絶大好きな蓮司さんの主演作にワンカットも自分が出てないなんて悔し過ぎると思ったからです。しかも阪本組ですよっ。禁じ手を使い出させていただきました、、、しかし!出れて本当に嬉しかった!最高!『一度も撃ってません』は4月24日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、新宿武蔵野館ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2020年01月28日『新・仁義なき戦い。』『エルネスト もう一人のゲバラ』『団地』など様々な世界の中に潜む“人間の本質”や“男”を描くことに定評を得てきた阪本順治監督の最新作『一度も撃ってません』の公開が決定。主演は石橋蓮司、共演には大楠道代、岸部一徳、桃井かおりを迎える。市川進はハードボイルドを気取っているが、いまや全く原稿が採用されない時代遅れの作家。そんな彼には旧友・石田和行から依頼を請け負う伝説の殺し屋・サイレントキラーというもう一つの顔が。だが、彼自身はもっぱら狙う標的の行動をリサーチするだけで、実際の殺しは今西友也が行っていた。ある日、石田が中国系のヒットマンから命を狙われ、市川にも身の危険が迫る。そんな市川の行動に不信を抱いた妻の弥生は、夫の浮気を疑って市川の立ち回り先を調べ始める。一方、市川はヒットマンを返り討ちにするため今西を探すが、見つけた今西は酔って仕事ができない状態。市川行きつけのバーに現れた弥生は、市川と旧知の女性・玉淀ひかるに夫との仲を問い詰めた。そこにやってきたヒットマン。そして一度も人を撃ったことがない殺し屋・市川が入ってきた…。阪本監督が新たに描いた男は、昼間は妻にタジタジ、ハードボイルド気取りばかりでなんだか頼りない小説家、しかし夜になると伝説の殺し屋なのではと囁かれる人物。昼と夜とで別の顔を持ち合わせるこの市川進/御前零児(ペンネーム)を演じるのは、今回18年ぶりの映画主演となる石橋さん。「昔僕たちが若い時代に作っていた映画のように、アイデアを出し合ってやれた現場でした」と撮影をふり返った石橋さんは、「夢を諦めながらも必死にしがみついていく我々世代の大人達の話です。言ってみれば、“昭和の時代の挽歌”というのでしょうか」「この映画は、お利口さんに生きる事ができず不器用で、でも心情的には熱いものがあって、時代に合わせて生きていく事ができない人間たちの物語です。それが昭和の人間の良さであり、”悪さ”とも思う」と本作を説明している。そして共演にも豪華俳優が決定。夫の夜の顔を知らずに生きてきたしっかり者の市川の妻・弥生役には、『顔』『大鹿村騒動記』の大楠さん。これまでも多くの阪本監督作品に出演をしている岸部さんが、市川に殺しを依頼する市川の学生時代からの旧友・石田和行役。市川と石田の旧友であり、かつてはミュージカル主演女優として活躍をしていた玉淀ひかる役には、今作が阪本組デビューとなる桃井さんが演じる。なお、脚本は「探偵物語」シリーズや『野獣死すべし』の丸山昇一が担当。阪本監督とは『行きずりの街』(’10)以来、9年ぶりのタッグとなる。『一度も撃ってません』は2020年4月、TOHOシネマズシャンテほか全国にて公開予定。(cinemacafe.net)
2019年12月04日10月20日(日)をもって閉館する東京・有楽町の“ロードショー発祥の劇場”有楽町スバル座にて、「スバル座の輝き~メモリアル上映~」と題した特別興行を開催。女優の安藤サクラや安藤桃子監督、大林宣彦監督、阪本順治監督らが舞台挨拶ゲストとして発表された。有楽町スバル座は、1946年に開館した“日本初の洋画ロードショー劇場”であった丸の内スバル座を継承し、1966年4月、有楽町ビルの竣工とともに「有楽町スバル座」として再オープン。メモリアルイベントでは、丸の内スバル座から長きにわたって親しまれてきた劇場が感謝を込めて、映画史を飾った作品を選りすぐって上映。『イージー・ライダー』『クレイマー、クレイマー』『ゴッドファーザー』『スタンド・バイ・ミー』『ローマの休日』、『チャップリンの黄金狂時代』『独裁者』といった洋画の名作はもちろん、名匠・小林正樹監督の『東京裁判』、黒澤明監督の『七人の侍』、そして阪本順治監督特集なども含め、スバル座で上映した作品を中心に16日間で計49作品を上映する。「スバル座の輝き ~メモリアル上映~」は10月5日(土)~10月20日(日)有楽町スバル座にて開催。(text:cinemacafe.net)
2019年09月27日大石圭の人気ベストセラーの同名小説を映画化した、高良健吾主演『アンダー・ユア・ベッド』から、本編スペシャル映像と阪本順治監督、水川あさみからの絶賛コメントが解禁となった。先日7月4日(木)に行われた完成披露で、原作者の大石圭は「この映画には僕の表現したかったことすべてが、ほんの少しも端折られることもなく、完全に凝縮されていた。高良さん、西川さん、安部さんが実際に演じたことで映画は小説よりさらに凄みのあるものになったと感じる。多くの方にこの作品を見てもらいたい」と大絶賛。一足先に本作を鑑賞した観客の中には上映中、嗚咽する程涙し、口コミでは「余韻がすごい」「引くどころか前のめりで夢中になった」「怖いけど純粋でどこか共感できた」と、上映から1週間経ったいまでも余韻から抜け出せない人が続出し、絶賛と称賛の嵐が吹き荒れている。今回解禁された本編映像には、高良さん演じる主人公・三井が愛する女性の家に侵入するきっかけとなる場面が映し出されている。三井は西川可奈子演じる千尋を探し出し、近所に自ら観賞魚店を開店。彼女を覗き続ける日々が始まった。そんなある日、偶然にも千尋が来店。11年ぶりに彼女と突然の対面を果たし大きく動揺するも、彼女は三井のことを覚えている様子は全くない。千尋は観賞魚たちに興味を示すも、飼育にお金がかかると知り、諦めて店を出ようとする。その時、三井は「待って!…ちょっと傷があって、商品にならない飼育セットがあるんです…」と、うそか本当か分からない言葉を口にする。「いや…それは悪いです!」と拒む千尋にすかさず「その代わり、時々餌を買いに来てくれたら…」と三井は率直な申し出をし、ずっと覗き続けていた家に玄関から堂々と足を踏み入れるチャンスを自ら作り出した。部屋の中でグッピーが泳ぐ水槽をセットする三井。その隣で「はぁ~綺麗!」と微笑む千尋。外見が変わり果てていても、千尋は唯一人生の幸せを感じさせてくれた唯一無二の存在だと三井は再確認する。そして千尋がその場を一瞬離れたその時、三井は彼女の自宅の鍵を見つけ、何の迷いもなくポケットに押し込む。いよいよここから三井の盲目的な行動は歯止めが利かなくなり、どんどん危ない方向へエスカレートしていく…。そして今回、本編映像とともに本作を鑑賞した阪本順治監督と、女優の水川あさみからのコメントが到着。阪本監督は、「度肝を抜かれるというのはこういうことを言うのか。ものがたりを語る力、ひとを語る力、そのどちらにも感銘を受けた。高良健吾と西川可奈子は、こころとからだ、そのすべてを作品に託し、あらためて、映画のあるべきすがたを考えさせられた。ぼくたちの知らない何処かへといざなわれ、どれだけ気持ちがよかったことか。そんなカタルシスに満ちた傑作だ」と本作を絶賛。一方の水川さんも、「歪んだ愛情も暴力も剥き出しの映画。ベッドの下でしか見えない景色と感情があった。人間が起こす行動の異常さの根源に愛情があり、それがとてつもない恐怖となって押し寄せてくる。たった一つの家の中で蠢く愛情が、滑稽であり美しい」と本作を褒め称える声をあげている。『アンダー・ユア・ベッド』は7月19日(金)よりテアトル新宿ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:アンダー・ユア・ベッド 2019年7月19日より、テアトル新宿ほか全国にて公開予定Ⓒ2019 映画「アンダー・ユア・ベッド」製作委員会
2019年07月11日昨年公開されたオムニバス映画「クソ野郎と美しき世界」に出演し話題になった元SMAPの稲垣吾郎(45)、草なぎ剛(44)、香取慎吾(42)。今年はそれぞれの主演映画が公開されている。2月には稲垣主演の「半世界」(阪本順治監督)が公開。現在、香取主演の「凪待ち」(白石和彌監督)が公開中だ。「阪本監督、白石監督ともに日本の映画界を代表する存在。稲垣さんは田舎町の炭火職人で香取はギャンブルにはまるろくでなしなど、これまで演じたことのない役柄を熱演しました」(映画業界関係者)そして単独主演映画の“トリ”として公開を控えるのが、草なぎ主演の「台風家族」(市井昌秀監督)。当初は6月公開が予定されていた。だが今年2月に主要キャストだった新井浩文被告(40)が強制性交の疑いで逮捕・起訴され、公開が延期されることに。その後、公開については何の発表もなされていない。「当初、製作サイドは新井被告の公判がどうなるかで対応を考えようとしていたそうです。しかし被害者女性との示談が成立していないようで、まだ新井被告の公判の日程は決まっていないといいます。そのため年内に公開できるかどうか怪しくなってきたと、関係者から不安の声が上がっています」(芸能記者)まさかの「お蔵入り」という事態は回避してほしいものだが……。
2019年07月09日第31回東京国際映画祭コンペティション部門で観客賞を受賞した稲垣吾郎主演の感動作『半世界』が、早くもBlu-ray&DVDになって10月2日(水)にリリース決定。稲垣さんと阪本順治監督からコメントも到着した。本作は、阪本監督の完全オリジナル脚本作品。かつて一緒に過ごした3人組の紘(稲垣さん)、瑛介(長谷川博己)、光彦(渋川清彦)といった、諦めるには早すぎて、焦るには遅すぎる39歳という年齢の彼らの視点を通じて、「人生半ばに差し掛かったとき、残りの人生をどう生きるか」という誰もが通るある地点の葛藤と、家族や友人との絆、そして新たな希望を描くヒューマンドラマだ。今回リリースが決定した本作のBlu-ray&DVDでは、稲垣さんと阪本監督によるオーディオコメンタリーなど特典も充実。特に豪華版には、クリアケース仕様で特製ブックレットを封入。映像特典には、キャストや監督のコメントと共に、撮影現場の風景や製炭作業の裏側など初公開の映像を含む貴重な映像を収めた保存版のメイキング、先行舞台挨拶や東京国際映画祭のレッドカーペット映像も収録される。ディスクリリースにあたり、稲垣さんは「『半世界』は映画でしか伝えられない味わいをしっかり感じさせる作品になったと自負しております。僕自身にとっても大切な一作を、こうして皆さんにお届けできることが本当に嬉しいです」と喜び、「また、阪本監督と一緒に撮影当時を振り返りながら収録したオーディオコメンタリーも、『半世界』の新たな魅力を発見できるきっかけになっておりますので楽しんでいただければ嬉しいです」とアピール。そして、阪本監督も「おひとりで、または大切な方といっしょにご覧いただき、みなさまの日々の暮らしに寄り添えることあれば、こんなに幸せなことはありません。きのうと、いまと、あしたの物語です。わたしとあなたの物語です」とコメントしている。『半世界』Blu-ray&DVDは10月2日(水)リリース、同時DVDレンタル開始。(cinemacafe.net)■関連作品:半世界 2019年2月15日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開Ⓒ2018「半世界」FILM PARTNERS
2019年07月05日