武雄温泉6 武雄温泉新館

2017年11月12日

1915年(大正4年)開業、1973年(昭和48年)まで共同浴場として利用されていたそうなので、結構最近まで営業してたのかーと感じるのは、昭和の生まれだからかな。楼門と新館は平成15年に復原・改修されたので朱塗りも鮮やかでピカピカだけれど、開業してから100年を超える歴史。



現在は資料館になっているので誰でも内部を見ることが出来て、それも無料。3ヶ所の共同浴場が地元の人や観光客でに賑わっていると言っても、入浴料は元湯・蓬莱湯で大人400円、高くても鷺乃湯で600円、殿様湯や家老湯、家族風呂の柄崎亭で1時間数千円。国の重要文化財に指定されて補助金が活用できるようになったといっても、定期的にメンテナンスも必要だろうし、保存のためなら多少の入館料を支払ってもいいのになーとは思いました。

復原や改修の様子はコチラで。




五銭湯浴室。温泉マークのネオンサイン、可愛いです。元々は楼門、そして新館に掲げられていたそうですよ。浴槽の深さが凄く深いのだけれど、楼門見学会のボランティアガイドさんの話しでは”立ち湯”とのことで、結構沢山の人が入れそうです。



こちらは拾銭湯浴室。五銭湯より随分と小さくてこちらも立ち湯。湯船の底は当時もっとも貴重で現在は製造されていないマジョリカタイルというものだそう。施工された当時のものそのままで、綺麗な色と柄。

腰タイルは工業化された工場施設で生産されたタイルとしては、日本で 初めて佐賀県有田町で造られたものだそう。国指定文化財等テータベースを見ると、"床及び壁を磁器タイル張、浴槽を大理石張とし、天井は中央の湯気抜きに向かって放射状に棹縁を配する棹縁天井とする"とあります。



こちらがその天井の湯気抜き。東京駅の左右対称のドームを連想させる変形八角形。この新館も、正面入り口を入って右が女、左が男となっていて、それぞれ五銭湯・拾銭湯、その他脱衣所やトイレが左右対称に配されてます。またその他に二十銭湯の上々湯が3室。これは小さな家族風呂というか個室風呂風で檜の浴槽。



壁にあるカランもレトロですね。

この共同浴場を見ていると、何だかローマ風呂の日本版のよう(写真でしか見たことないけれど、笑)。営業してる時に入ってみたかったなぁ…。

昭和48年まで営業していたと書いたんですが、当時からなのか営業終了してからなのか、結構老朽化が進んで、男湯の天井などは崩壊、平成12年から2年を費やして修復されたそう。民間企業が運営する施設でこれだけの造り、維持も修復も大変だったんじゃないでしょうかね。





2階に上がって行くと、和室の休憩所です。長い廊下があるのが建物の正面側。和室は8畳と10畳の合計5室で、両脇の部屋には床の間も。窓も大きく明るく居心地が良さそう。



2階の窓ごしに見た1階変形八角形の五銭棟はこんな感じ。



先ほどの国重要文化財等データベースには、この武雄温泉の楼門と新館がどういう点で重要文化財に指定されたのか記載されてます。

"伝統的な和風意匠を基調としつつ、細部意匠や架構等には伝統的な形式によらない新しい試みをみせる。また、新館のたちの高いプロポーションや屋根窓、楼門両脇の円窓等には洋風意匠が混入される等、巧みな構成、意匠を持ち価値が高い。辰野金吾が関与した数少ない和風建築としても貴重である。
 また、正面に竜宮門をおく配置計画、新館の屋根を複雑に組み合わせた外観、複数の浴室、休憩室等を一体化した施設計画等には、新しい温泉施設としての特徴的な構成とみられ、我が国の保養施設の歴史を知る上でも重要である。"

小さな温泉町に竜宮城のような楼門、なんじゃそりゃ?と思うなかれ、なかなかの文化財ですよね。

東京には工夫を凝らしたモダン銭湯やスパ、スーパー銭湯が山ほどあるけれど、もしこういうシンプルな温泉が東京にあったら、数千円しても私は絶対こっちがいいなぁ…。



2階廊下の飾り窓から見た楼門。
Text & Photo by 
いぬのおなら

モダンな雰囲気がとても素敵☆温泉の古い歴史を目で見て感じることができるのは貴重な体験ですね(^^♪

ウーマンエキサイト編集部 はぴこ

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