更新日:2020/12/29
ソニー生命の学資保険は過去に販売停止になった?どんな理由が?返戻率への影響は?
- ソニー生命の学資保険が販売停止になった理由
- マイナス金利前後の返戻率の変化
- すでに契約中の学資保険への影響
- ソニー生命の学資保険の特徴
内容をまとめると
- 2016年のマイナス金利政策により、貯蓄性の高い学資保険は大きな影響を受けた
- ソニー生命の学資保険もマイナス金利の影響で2017年から一時販売停止となっていた
- マイナス金利以降、ソニー生命だけでなくほとんどの学資保険が返戻率を大幅に下げることとなった
- すでに契約済みの保険については、返戻率の低下や保険料の増加といった影響は受けず、契約時の保険料・返戻率がそのまま継続となる
- ソニー生命の学資保険は、高い返戻率やオーダーメイド型のプランが魅力の商品である
- お金に関する難しい分野だからこそ、保険のプロに相談するのがおすすめ
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目次を使って気になるところから読みましょう!
ランキング上位のソニー生命の学資保険が販売停止になったのはなぜ?
ソニー生命の学資保険は、人気学資保険ランキングで上位に位置する人気のある保険です。しかし、かつて販売停止になったことがるのはご存知でしょうか。
ここでは、
- ソニー生命の学資保険が販売停止となった理由
- マイナス金利前後の返戻率の比較
についてご説明します。
そもそもマイナス金利って何?
マイナス金利政策とは、日本の政策銀行である日本銀行が国民の消費を促すために開始した金融緩和政策の一つです。
私たちが銀行に預金をすると利息がつくのと同様に、民間金融機関が日本銀行にお金を預けることで利息が付与されていました。これが、2016年以降、金利付与率がマイナス、つまりお金を預けることで民間金融機関が日本銀行に利子分を支払う必要が生じるようになりました。
そうすることで、各金融機関は資金を日銀に預けるメリットはなくなり、個人や法人への貸出を積極的に行うようになります。それによって、市場に流通するお金が増え、消費が活性化し、不況を脱することができると考えたのです。
マイナス金利によって学資保険の予定利率が低下する?
そもそも、保険会社は契約者が払った保険料を運用し収益をあげることで契約者に対し保険金を支払っています。
特に、学資保険を含む貯蓄性の保険においては、長期にわたり資金を運用し、高い運用益を出すことで返戻率を高く保っています。
長期かつ安定的に運用をするために、生命保険会社は多くの資金を円建の債券で運用していました。
あらかじめ、どの程度運用益が挙げられるかを予測した予定利率を計算し、予定利率を元に保険料を決定します。
この予定利率を決めるには金融庁が定めた標準利率が影響します。
マイナス金利の導入でこの標準利率が下がり、その結果、学資保険の予定利率も低下、保険料の値上がりや返戻率の低下につながりました。
ソニー生命の学資保険のマイナス金利前と現在の返戻率推移は?
マイナス金利政策の影響を受け、ソニー生命だけでなくほとんどの学資保険において返戻率の低下、保険料の値上がりとなりました。
ソニー生命保険の学資保険のマイナス金利前後の返戻率の推移は下記の通りとなっています。
2017年3月以前 | 2020年1月時点 | |
---|---|---|
返戻率 | 110.3% | 102.6% |
ソニー生命だけでなく、各保険会社において返戻率は下がっていますが、中には払込期間を長くした場合の返戻率が100%を下回る保険もあります。
ソニー生命の学資保険が販売停止になったのは2014年11月から
かつて販売停止となったソニー生命の学資保険には、Ⅰ型・Ⅱ型・Ⅲ型の3タイプがあります。それぞれのタイプの特徴と販売停止・再開時期は以下のとおりです。
- Ⅰ型:中学〜大学の進学時の教育資金を準備
12、15歳で進学学資金、大学入学の18歳で満期学資金が給されます。
- Ⅱ型:大学進学時の資金を重点的に準備
18歳時点で満期学資金が支給されます。
- Ⅲ型:大学など進学後の毎年の教育資金を準備
18歳以降22歳まで毎年進学学資金が支給されます。
それぞれのタイプ毎の販売停止・再開時期は以下の通りです。
販売停止時期 | 販売再開時期 | |
---|---|---|
Ⅰ型 | 2014年1月 | 2016年1月 |
Ⅱ型 | 2014年1月 | 2016年1月 |
Ⅲ型 | 2015年5月 | 2016年1月 |
現在ソニー生命の学資保険に加入している場合、どんな影響があるの?
現在すでにソニー生命の学資保険に加入している場合、販売停止期間があったことが保険料や返戻率に影響が出るのではないかと思う方もいるかもしれません。
ここでは、すでにソニー生命の学資保険に加入している場合の影響について、ご説明します。
保険料や返戻率への影響はある?
保険料や返戻率の低下と聞くと、加入済みの保険の契約内容に変更が生じるのか不安になる人もいるかもしれません。しかし、結論から言うとすでに学資保険に加入している場合の保険料や返戻率に変更はありません。
学資保険は、契約時に予定利率をもとに算出した保険料・返戻率が満期まで継続します。そのため、マイナス金利の影響で保険料値上がり・返戻率低下となる前に加入していれば契約時の条件はそのままです。
反対に、もしも将来的に景気が急速に回復し、マイナス金利が終了し金利が上昇しても、契約時の返戻率以上の保険金が受け取れるわけではありません。
学資保険は、あくまでも契約時の保険料・返戻率が満期まで継続することを覚えておいてください。
契約内容の利回りの変更は?解約する方がよい?
上記で説明した通り、すでに加入している学資保険の契約内容には変更はないため、すでに加入している保険を解約する必要はありません。
マイナス金利の状況においては、解約してその資金を他の保険商品で運用しようと思っても高い返戻率が保証されている保険はありません。使う時期が決まっているという学資保険の性質上、外国株式などで運用することにはリスクも伴います。
そのため、すでに返戻率が100%を超える保険を契約している場合は解約せずそのまま契約を継続してよいでしょう。
ソニー生命の学資保険は今後も販売停止になることはある?
ソニー生命の学資保険が今後も同じように販売停止になるのではないかと不安に思う人もいるかもしれませんね。
もちろん、マイナス金利政策が続けば販売停止の可能性はゼロではありません。しかし、保険会社はまずは返戻率の引き下げなどにより販売停止せずに保険を維持しようとしています。
実際に、ソニー生命では、2020年1月の新規契約以降については返戻率を107.2%から105.5%へ引き下げることとしました。これは、2017年11月以来の引き下げです。
しかし、それでも元本割れせずに他の学資保険を比べても低くない返戻率を維持しているのは魅力的です。
今後、更なる返戻率の引き下げの可能性もゼロではないため、学資保険の加入を検討して要るのであれば、早めに契約をするとよいでしょう。
参考:ソニー生命の学資保険の保障内容や加入年齢は?
ソニー生命の学資保険は過去に販売停止期間があり、返戻率も以前に比べると確かに下がりました。
しかし、それでも他の保険商品と比べたときの返戻率の高さなど魅力的な商品です。そこで、ここでソニー生命の学資保険の特徴と保障内容、加入年齢別の返戻率についてご紹介します。
ソニー生命の学資保険の特徴と保障内容は?
ソニー生命の学資保険には、以下の3つの特徴があります。
- 高い返戻率
- 契約者に万が一のことがあった場合、保険料払込免除し、保障は継続
- 家計に合わせたオーダーメイドプラン
すでに説明した通り、ソニー生命の学資保険には学資金の受取方法に応じたⅠ〜Ⅲ型のプランがあります。
大学の入学金などのまとまった資金についてのみ学資保険で準備しておきたい、中学以降の入学資金を準備したい、大学入学後の毎年の教育費を準備したい、など家計に合わせたプランを選択することができます。
また、学費保険は18歳満期となることが多いですが、早生まれの場合や大学院・留学費用として備えるために17歳・18歳・20歳・22歳の4つの満期パターンから選ぶことができます。
子供の加入年齢は?年齢別に返戻率をシミュレーション
ソニー生命の学資保険は、子どもが生まれる前から3歳まで加入できます。
加入時の年齢が若いほど、納入した保険料を保険会社が運用する期間が長くなるため、返戻率が高くなります。この保険期間が短いと、商品によっては返戻率が100%を下回り元本割れとなってしまうことがあるので注意が必要です。
30歳男性、受取総額200万円の場合の子の加入年齢別保険料・返戻率は以下のとおりです。
月払保険料 | 返戻率 | |
---|---|---|
0歳 | 15,788円 | 105.5% |
1歳 | 17,844円 | 103.7% |
2歳 | 20,424円 | 102.0% |
3歳 | 23,752円 | 100.2% |
この表からも、加入時の年齢が若いほど返戻率が上がり効率的に教育資金を貯められることがわかります。
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