コスパの高いイヤホンとして人気のフィリップスはどのモデルがおすすめなのでしょうか。専門家に徹底ヒアリングして2017年現在でおすすめのモデルを10個を教えてもら...
山田貴史
某大手イヤホン・ヘッドホン専門ショップ元販売員です。10年間勤めていました。初心者から専門家レベルの接客経験があるので、読者様それぞれのニーズにあった情報をお届けします。
プロフィール詳細へ>>コスパの高いイヤホンとして人気のフィリップスはどのモデルがおすすめなのでしょうか。
専門家に徹底ヒアリングして2017年現在でおすすめのモデルを10個を教えてもらいました。
選び方の6つのポイントや他のメーカーとの違いも教えます。
ママアイテム編集部
「フィリップスのイヤホン」と一口にいっても、商品の種類はいくつもあります。なにを確認して商品を購入すれば良いのか確認しましょう。
イヤホンの音質を左右する重要な部分が、内蔵ドライバー。電気信号を音に変換して、耳に届ける役割を果たしてくれるのです。イヤホンの内蔵ドライバーは、ダイナミック型とBA(バランスド・アーマチュア)型の2種類が主流となっています。
一般的にダイナミック型は幅広い音域をバランス良く楽しむことができます。とくに低音がしっかりと響きますね。一方BA型は、中高音の再現力が高く、高い音でも透き通ったクリアな質感を楽しむことができます。
さらに両方の良いところ取りをしたハイブリッド型というドライバーもあるので、最も綺麗に聴きたい音質に合わせて選びましょう。
どんな場面でイヤホンを使いたいのかによって、選ぶべき商品のタイプや構造が変わってきます。まずは、商品タイプとの特徴やメリット・デメリットを確認しておきましょう。
カナル型 | インナーイヤー型 | ネックバンド型 | 耳かけ型 | |
特徴 | 耳栓のような突起を耳の穴に押し込んで使う | 耳の穴に軽く押し込んで使う | 首の後ろにコードを通して耳を挟み込む | バンドを耳に引っ掛ける |
メリット | ・密閉感が強くズレにくい ・音漏れしにくい | 長時間使用しても耳が疲れにくい | ・重量が軽い ・コードが服に擦れず、雑音が少ない | ・装着が楽 ・耳を圧迫しない |
デメリット | 耳の中に汗をかきやすい | オープンエアが多いので音漏れしやすい | ・後ろから見るとコードが目立つ ・ランニング時にはコードが動くので邪魔になるものもある | ・耳の形に合わないと、外側が痛くなる ・メガネと併用しづらい |
おすすめな人 | 公共交通機関の中で使用したい人 | ・できるだけ耳に負担をかけたくない人 ・長時間使用したい人 | ・メガネをかけている人 ・帽子を被る人 | ・装着性を重視する人 |
続いて、イヤホンの構造について見ていきましょう。
密閉型 | オープンエア (開放型) | セミオープンエア | |
特徴 | ドライバーユニットの背面が閉められている | ドライバーユニットの背面が開いている | 背面が覆われているけど、小さい穴が開いている |
メリット | ・周りの騒音をカットする ・音漏れしにくい | ・高音の伸びが良い ・耳を圧迫しないので、疲れにくい | オープンエアより重低音が響く |
デメリット | 音がこもりやすい | 音漏れする | 音漏れする(オープンエアよりマシ) |
おすすめな人 | 重低音を響かせるロックや、ポップスを聴く人 | クラシックやジャズなど、繊細な音を聴く人 | 密閉型かオープンエアかで迷っている人 |
どちらの構造がより優れているというわけではないので、聴きたい音楽のジャンルや使用する場所を考慮して選びましょうね。
音量をどれくらいまで上げられるのか。ノイズ量をどれだけ小さくできるか。良い音を聴くためには音量やノイズ量もチェックする必要があります。これらはインピーダンスをチェックすると判断できますよ。
インピーダンスとは、イヤホンの電気抵抗を表す数値のことでΩ(オーム)で書かれます。「インピーダンス値が大きい=電気抵抗が大きい=電流があまり流れない=最大音量が小さくなり、ノイズ量が減る」ということになります。
とにかく音質を重視するのであれば、ハイレゾ音源に対応したイヤホンを選ぶのがおすすめです。ハイレゾ音源はCDに入りきらなかった音の情報も入っているので、劣化が少なく、より繊細で質の高い音楽を聴くことができます。
ハイレゾ音源を聴く場合は、イヤホンだけでなく、音楽プレイヤーなどもハイレゾ対応のものでなくてはいけません。ハイレゾについて詳しく知りたい場合は、以下のサイトをチェックしてみてくださいね。
[関連記事] |
高音質をアピールしているイヤホンを購入しても、聴きたい音域が綺麗に出るとは限りません。あなたが普段から聴く音楽のジャンルに合わせて、最適な音を出せるイヤホンを選ぶと満足できますよ。
「高音重視」はジャズやクラシック、「低音重視」はロックやポップスが綺麗に聴こえます。また、聞きなれない用語で低音と高音を強調した「ドンシャリ」、低音と高音をほどほどにして中音が際立つ「カマボコ」という特性もあります。ドンシャリはロック、カマボコは金管楽器やボーカルが綺麗に聴こえる傾向にあるので、参考にしてくださいね。
「イヤホンは音楽を聴くためのもの」としか思っていない人も多いですが、マイク付きのイヤホンをスマホに繋げば、スマホを持たなくても通話を楽しむことができます。
マイク付きイヤホンの多くは口元にコンパクトなマイク部分がくるようになっていて、通話も音楽鑑賞もそのイヤホン1つで楽しむことができるのです。スピーカーにしてスマホを置くよりも雑音が入りにくく、相手の声を聞き取りやすいので作業中の通話に重宝しますよ。
通話中に両手が使えるというハンズフリー通話は、一度試すとやめられなくなること間違いなしです。よく通話をするという人は、マイク付きのイヤホンを購入すると良いでしょう。
フィリップスのイヤホンは、他のメーカーに比べて安いのが特徴です。とくに売れている商品や高級商品はどれくらいの価格なのか、確認しておきましょう。
最安値価格帯 | 売れ筋価格帯 | 高級価格帯 | |
価格 | 〜1.500円 | 2,000〜5,000円 | 1万円以上 |
特徴 | ・おもちゃのような見た目 ・マイク付きもある | ・高音質 ・ハイレゾ対応もある | ・Bluetooth対応 ・音質も装着性も優れている |
さすが高コスパで話題のフィリップスのイヤホンというべきか、高級価格でも1万円程度という安さです。最安値だと1,000円以下でイヤホンが買えてしまうので、かなりお得といえるでしょう。
1,000円以下で買えるイヤホンでも、音質がそこそこ良くマイクも付いている商品もあるのが驚きです。ただし、見た目は安っぽいのでデザイン重視の人は気をつけてくださいね。
フィリップスはどこの国で誕生したのでしょうか?そして、他のメーカーとはなにが違うのでしょうか?気になるフィリップスの情報を紹介します。
フィリップスはオランダの総合家電メーカーです。日本ではそこまで大人気というわけではありませんが、オーディオ関連では世界中で知られている有名企業ですよ。
他のメーカーと違うところは、コスパです。世界中で高評価を得ているチューニング技術を生かして高音質のイヤホンを提供していますが、価格は他のメーカーに比べて安いのです。「安かろう悪かろう」の常識を覆すような、安くて高品質の商品が魅力といえますね。
じっくり音楽を楽しみたい人から、スポーツ時に音楽を聴きたい人まで、幅広いユーザーのニーズに答えた商品展開も人気の理由です。あなたが求めているタイプ・価格・デザインの商品がきっと見つかりますよ。
昔からある定番のインナーイヤー型イヤホンは、長時間使用しても耳が疲れにくいのが特徴。高性能に改良された最新モデルもあります。
インナーイヤー型は耳が疲れにくいですが、装着性はそこまで強くないのでズレてしまうこともあります。そんなデメリットを払拭する最新モデルが、「ActionFit SHQ6500」です。
音が出る部分は耳の中に軽く押し込むと同時に、耳の外側に引っかかるデザインになっているので、疲れにくさとズレにくさを両立させています。ワイヤレスなのでコードが煩わしく感じませんし、マイク付きでハンズフリー通話にも使えますよ。
早速購入した人からは、やはり装着性の高さが評価されていますね。ただし、カナル型と違って耳を完全に塞ぐものではないので、外部の音はよく聞こえてしまうようです。音質は良いため、長時間音楽を楽しみたい人におすすめですね。
コスパの良さに定評があるフィリップスですが、なんと最安値だと1,000円以下で購入できる超低価格イヤホンがあるのです。それが、「SHE3010」です。ワイヤレス非対応、マイクなし、もちろんハイレゾ非対応ですが、音楽を聴ければ良いという人なら満足できます。
高音がシャカシャカいうのが気になるという人が一定数いますので、少し高音に弱いと判断できますね。主にクラシックやジャズなどを聴くという人は、音質を求めるのであればもう少し価格の高いイヤホンが向いています。
デザインは、可愛いビビッドカラーが好きという人にはおすすめですが、落ち着いた色を好む人にとっては、安っぽいと感じるかもしれません。好みが分かれますね。実際価格は安いので、好みに合えば購入しましょう。
耳栓のように耳の穴を塞ぐカナル型イヤホンは、ズレにくく音漏れしにくいので、音楽に集中することができます。マイク付き、ハイレゾ対応、ワイヤレスなどラインナップも豊富なので、あなた好みの商品を見つけてくださいね。
Bluetooth接続にすると音が劣化するといわれていますが、「TX2BT」はあまり音質を下げることなく、快適に高音質を楽しめるイヤホンとして人気を集めています。カナル型なので耳にしっかりフィットして、遮音性にも優れているので公共交通機関でも使えますよ。
購入者の多くが欠点として挙げていたのは、充電が少なくなったときに知らせてくれるブザー音です。音量を低く設定していても、かなり大きな音でブザーが鳴るので驚いてしまうという意見が多いですね。実際いきなり鳴ったらびっくりするくらいの音量です。
ブザー音の大きさは変えられないので、なるべく鳴らないようにこまめに充電しておくのが良さそうです。音質に関しては値段相応で良いという意見が多かったので、好きな音楽を高音質で楽しむことができますよ。
フィリップスのイヤホンの中でも定番とされている「SHE9700」(愛称:キューナナ)シリーズから、2017年1月に新モデル「SH9730」が発売されました。同シリーズとしては初のハイレゾ対応イヤホンということで、やはり音質の良さは群を抜いて良いですね。
ハイレゾ音源に対応しているのに、最安値だと3,000円台で購入できるコスパの良さは素晴らしいです。とくに低音と中音のバランスの良さによって、手放せなくなるくらい良い商品だという高評価を得ていますよ。
さまざまなジャンルの音楽を、今までよりも良い音質で聴きたいという人におすすめの商品ですね。これまでイヤホンにそこまでこだわっていなかった人も、確実に音質がグレードアップしたことを実感できるでしょう。
フィリップスの定番シリーズとして10年ほど前から人気を集めているキューナナの初代モデルが、「SHE9700」です。2008年に発売された商品ですが、未だにファンが多いのが実力を証明しています。
人気の理由は、低価格なのに優れている音質。重低音がズンズン響くというわけではありませんが、しっかりとバランス良く低音・高音が聴こえるので、どんなジャンルの音楽でもクリアに聴くことができます。それでいて価格が3,000円台というのは、フィリップスならではのコスパといえますね。
しかし、衣類とコードが擦れることで起こるタッチノイズが気になる、カナル型にしてはフィット感が今一つというように、所々改善が求められる点が見られるのも事実。気になるのであれば改善された新モデルを購入すると良いでしょう。
キューナナシリーズの初代モデルからマイナーチェンジされたのが、2013年に発売された「SHE9710」です。初代から大きく変わった部分はほとんどなく、コードの長さが変更されたくらいですね。
低価格で高音質が楽しめるという点は、初代から変わっていません。イヤーピースがピッタリフィットする人としない人がいるので、別のメーカーのものを取り付けるなど工夫をすると、より良い音質が楽しめますよ。
カナル型としては外の音を遮断する能力が低く、周りの雑音も聞こえてしまいます。外出時には少し大きめの音で聴くなどするのが良さそうですね。
現時点で最新モデルとなっているSHE9730の1つ前に発売されていた「SHE9720」は、前作と同様初代から大きな変更はなく、高音質で価格もそこまで変わらないモデルです。
1点大きく変わったのは、付属品が増えたことですね。ケーブルを巻き付けて持ち運べるケーブルキーパーが新しく付いてくることになりました。しなやかな素材で折り曲げ可能となっていて、自由に形を変えて使うことができます。コードが煩わしいと思っていた人にはありがたい追加ですね。
やはり高音質低価格イヤホンの決定版とされていて、初めて音質に拘ってイヤホンを選ぶという人からも好評を得ています。音楽鑑賞を趣味としている玄人からも、それなりに良い音質と太鼓判を押されていますよ。
ネックバンド型のイヤホンは、コードが下に垂れ下がらないので邪魔に感じず、スポーツをするときにも使用できる安定感が魅力です。
「とにかくコードが邪魔にならない、快適なワイヤレスイヤホンが欲しい!」と思っている人には、「SHB5950」をおすすめします。フィリップスイヤホンの中では高級商品の部類に入りますが、8,000円ほどで高音質のワイヤレスイヤホンが手に入ります。
ネックバンド部の左に付いているボタンを操作すれば、電源のオンオフ、音量の変更がかんたんにできます。肌に直接触れるため、ネックバンド部の材質をソフトラバーにして、触り心地を良くしています。ラバーなのでグニグニと変形させることができ、しっかりフィットしてくれますよ。
2時間充電すれば7時間再生できるという長時間再生も嬉しいですね。遠出をするときも充電を気にすることなく、音楽を楽しむことができます。
スポーツ時のBGMとして音楽を聴きたいのであれば、イヤホンはワイヤレスというだけでは足りず、汗をかいても壊れないような防水加工の施されたものが良いですね。そこで、フィリップスがスポーツ用イヤホンとして販売している「ActionFit SHQ4300」がおすすめです。
ネックバンド部に汗や雨、湿気に強い素材を使用しているので、スポーツ時に最適。音漏れしにくく、遮音性にも優れているので、外でランニング時に使用するときなどは車に注意する必要がありますね。
素材自体が固いので、付け心地があまり良くないと不満を抱く使用者もいるようです。しかしズレにくさは他の商品よりも優れているので、激しく動いても問題ありません。
耳かけ型のイヤホンは、耳を圧迫せずに装着性を高めることができるので、スポーツ時にピッタリ。フィリップスのスポーツ用イヤホンにも耳かけタイプがあります。フィットして汗や水に強いイヤホンが欲しい人はチェックしてみてくださいね。
スポーツ時に使用するイヤホンは、重量が重いと耳が疲れやすく、パフォーマンスに支障をきたしてしまいますよね。「ActionFit SHQ3300」は、スポーツに集中できるように設計が工夫されたイヤホンです。
7.1gという超軽量設計は、スポーツイヤホンの中でも軽いですね。耳に負担がかかりにくく、装着していることを忘れるほどです。耳かけ部分はスライドさせればフィット感を調節することができるので、自分に合わせて使うと良いでしょう。
明るいピンク・グリーンのデザインなので、夜間に使用しても目につきやすいですね。ただし、カナル型で耳栓のように装着するため、遮音性が高く、外部の音が聞き取りにくいです。その分音楽に集中できるということですが、外で使用する場合は車に気付きにくいので、気をつけてくださいね。
いくら安いとはいえ、よくわからないものを購入するのは不安ですよね。わからないことや気になることは、購入前に解決しましょう。
一昔前のBluetoothは、接続不良や遅延が多く起こっていました。そのため、いまだに「Bluetoothはまともに音楽が聴けない」というイメージが根強いです。
しかし、現在主流となっているBluetooth4.2は、転送速度が以前より早くなっています。出始めた頃と比べるとクオリティは格段に良くなっているので、遅延はほとんど起きません。
また、基本的に10mほど離れていても接続不良にはならないので、音が飛ぶこともありません。安心して使ってみてくださいね。
なんとなく、イヤホンの価格が高いとその分寿命も長いんじゃないかと思いますよね。しかし、イヤホンの価格と寿命は関係ありません。どんな価格のイヤホンでも丁寧に扱えば長持ちしますし、雑に扱えばすぐに壊れてしまいます。
そのため、フィリップスのイヤホンが他のメーカーのものと比べて安いから寿命も短い、ということはありませんよ。長持ちさせたければ、丁寧に扱ってあげましょう。
イヤホンの中には、周囲の雑音をカットして音楽にのみ集中できるノイズキャンセル機能が搭載されているものがあります。ノイズキャンセルとは雑音をマイクで拾い、その雑音と逆位相の音を出すことで打ち消してくれる機能のことです。
人が話している声はあまりカットできませんが、電車や飛行機など交通機関のエンジン音には効果抜群で、移動中も快適に音楽を楽しむことができますよ。
安くて高音質なイヤホンの代表である、フィリップスイヤホン。安いからどれも同じと決めつけ、適当に選んではいけませんよ。まずはあなたがイヤホンになにを求めているのか、しっかり考えてから商品選びをしましょう。
ハイレゾ音源に対応している商品が良いのか?ハンズフリーで使える、Bluetooth対応やマイク付きの商品が良いのか?なにをイヤホンに求めるかは人それぞれです。フィリップスは幅広いニーズに応えることができる商品展開をしているので、あなたに合ったイヤホンがきっと見つかりますよ。
この記事で紹介した10個の商品は、専門家にヒアリング調査を行った結果に基づいて厳選したものです。フィリップスイヤホンを購入するときの参考にしてください。