たくさんの製品がありスペックを比べるだけでも苦労するルンバについて、性能比較や各製品、シリーズの特徴を解説しています。この記事を読めばルンバ選びはより簡単になり...
山田貴史
某大手イヤホン・ヘッドホン専門ショップ元販売員です。10年間勤めていました。初心者から専門家レベルの接客経験があるので、読者様それぞれのニーズにあった情報をお届けします。
プロフィール詳細へ>>たくさんの製品がありスペックを比べるだけでも苦労するルンバについて、性能比較や各製品、シリーズの特徴を解説しています。この記事を読めばルンバ選びはより簡単になり、ご自身にピッタリなルンバと出会えるでしょう。
ママアイテム編集部
ルンバはただの掃除機ではありません。あくまでも掃除ロボットですから、部屋に適した製品や遠隔操作機能、自動充電機能などこれまでの掃除機選びにはない要素を色々と考えながら選ぶ必要があります。とはいえ、初めてのルンバを選ぶ方はどんなスペックに注目したら良いのか迷いがちですよね?そこでここではルンバの選び方として6点挙げ、皆さんのルンバ選びを
徹底サポートします。
ルンバは製品によって掃除可能範囲が変わります。そのためルンバの掃除可能範囲はもちろん、実際にルンバを使う部屋の広さをしっかりチェックしておきましょう。
また掃除可能範囲をチェックしたら、部屋の属性もチェックしておく必要があり増す。たとえばじゅうたんメインの部屋なのか、フローリングの部屋なのかなど、ルンバは機種によってお掃除性能が変わりますので注意が必要です。フローリングの部屋であればハイパワーなルンバは必要ないかもしれませんが、じゅうたんメインの部屋であればじゅうたん掃除も得意とするルンバを選択肢に入れることが重要ですよね。
遠隔操作機能の有無はルンバの使いやすさに影響します。遠隔操作機能によって外出先から運転を開始したり、あるいはタイマーセットのためにルンバのスイッチをわざわざ押すことなく、スマホから操作できる製品もあります。せっかくの便利アイテム、ルンバですから徹底的に便利に使いたい方は遠隔操作機能の有無は要チェックです。
自動充電機能は掃除して欲しいときには必ず掃除してくれるために必要な機能です。自動充電機能があるとルンバはバッテリーが切れる前に自動的に充電器のもとまで戻ります。
もちろんこれだけでも十分便利ですが、自動充電機能がない場合はルンバのバッテリーが切れてどこでお掃除を終了したのか、ルンバをわざわざ探す手間が出てきます。テーブルの下など手が届きにくいところでルンバが終了するとかなりわずらわしいですから、自動充電機能はおすすめです。
バッテリー稼働時間はルンバが一度に掃除できる範囲を決める大切な要素です。平均1時間ほどですが、カーペットブースト機能などを使えば稼働時間は短くなります。この記事で紹介しているルンバのラインナップの中で最長の稼働時間を誇る製品は、最上位クラスのルンバ980の最大120分です。120分もあれば最大100畳以上の広さに対応します。掃除可能範囲と合わせて検討項目に加えましょう。
上にも書きましたが、部屋にカーペットがある場合はカーペットブースト機能の有無をチェックすることがとても重要です。せっかくルンバを導入したのに、じゅうたんの掃除がいまいちというのでは目も当てられません。ルンバにはカーペットを得意としない機種もあります。どんな部屋でどの程度ルンバに掃除をして欲しいのか、購入前にしっかり考えておきましょう。
ルンバの相場は30,000円〜100,000円で、安いものは最低限の機能を備えており、ミドルスペックのものは50,000円程度。高機能で付加価値が高いルンバは100,000円程度が相場です。売れ筋のルンバは最低限の機能を備えたもの、あるいは高機能なものと二極化しています。これはユーザーがミドルスペックのものは機能が中途半端だと考えている、あるいはルンバを買うからにはとても良いものが欲しいという思いがあると考えられます。
またルンバは基本的に贅沢品の部類に入りますので、オフィスや広いリビングなどを持つ予算に余裕がある方達が購買層に含まれるため、最高級価格帯のものが売れ筋に入っているとも考えられます。
最安値価格帯 | 売れ筋価格帯 | 最高級価格帯 | |
価格 | 30,000円 | 100,000円 あるいは 30,000円 | 100,000円 |
特徴 | 最低限の機能を備えたルンバ。お試しにも良い。 | 高級価格帯であらゆるスペックを詰め込んだルンバと最低限の機能を備えたルンバの2極に分かれている。 | 高機能で付加価値が高い |
iRobotのルンバは他社製のロボット掃除機と何が違うのでしょうか?ルンバは世界中でつ買われている人気商品ですが、そのカギはiRobot社の企業理念にありました。
iRobotはマサチューセッツ工科大学の学者たちにより立ち上げられた企業で、1990年に創設されました。
iRobotの理念は「世界を変えるロボットを設計・製造することで、Dull(退屈)、Dirty(不衛生)、Dangerous(危険)な仕事から人々を解放する」ことにあり、あらゆる場所で活躍する実用的なロボットを開発しています。
数々の製品がありますが、中でも世界中の人々を魅了しているルンバや床拭きロボットのブラーバが日本で有名な製品として知られています。
今回の商品の比較ポイントには以下の6つを採用しました。
自動充電・再開はルンバを使うための手間を大幅に減らしますし、i Robot HOMEアプリはスマートスピーカーに話しかけるだけで、ルンバの操作を可能にします。このような機能は高級モデルに搭載されています。その他、複数の部屋の掃除・排気をクリーンにする機能、カーペットブースト、バッテリー稼働時間など、この記事のルンバの説明を読めば皆さんの使い方に合わせた商品選択が可能です。
自動充電&再開
i Robot HOMEアプリ
複数の部屋の掃除
クリーンシステム
カーペットブースト
バッテリー稼働時間
ルンバ900シリーズは現在のルンバで最高グレードのラインナップです。iRobot社が誇る最先端の技術を手にしたいなら900シリーズ以外あり得ません。
自動充電&再開 ○
i Robot HOMEアプリ ○
複数の部屋の掃除 ○
クリーンシステム ○
カーペットブースト ○
バッテリー稼働時間 最大120分
ルンバ980は現在のルンバ最高級モデル、ルンバ900シリーズの中で最も多機能かつ性能が良い製品です。
iRobotのテクノロジーがすべて凝縮されており、ルンバの性能を完ぺきに享受したい方に向いています。
「家の掃除を完ぺきに任せたい」、「便利な機能を使いこなしたい」、「とにかく新しいものが好き」といった方にはたまらない製品です。
言い換えると「掃除以外の機能を求めていない方」や「リビングだけきれいにしてもらえればよい」といったライトユーザーには過剰な高機能です。
また最大100畳の範囲の掃除にも対応しているため、業務用としても活躍が期待できます。
自動充電&再開 ○
i Robot HOMEアプリ ○
複数の部屋の掃除 ○
クリーンシステム ○
カーペットブースト ×
バッテリー稼働時間 最大75分
ルンバ960は980よりカーペットブースト機能がなく、バッテリーの最大稼働時間が75分と約半分になっています。フローリングの床だけを掃除したい、カーペットは自分できれいにしたいといった方にはピッタリの製品でしょう。もちろんルンバのハイエンドモデル900シリーズですから、i Robot HOMEアプリなど最先端のテクノロジーに対応しています。
ルンバはその製品の特徴から、新しいものが好きな方や忙しくてお金に余裕がある方に好まれる傾向があります。そのため9シリーズはハイエンドモデルにもかかわらず売れ筋商品です。高機能で付加価値が高いといっても、多くの方がコストに見合う機能だと判断しているようです。
ルンバ890は下位モデルのルンバ600シリーズに比べて清掃能力を50%アップさせた製品です。900シリーズほどの高機能は必要ないがルンバにできる限り活躍してほしいという方にはお勧めできる商品です。
とはいえ、900シリーズの最高級モデルに比べるとカーペットブーストがないことや複数の部屋の掃除に対応しているモデルが限られていることが弱点です。
ご自身のルンバの使い方をよく検討して、選ぶべきモデルでしょう。
自動充電&再開 ○
i Robot HOMEアプリ ×
複数の部屋の掃除 ○
クリーンシステム ○
カーペットブースト ×
バッテリー稼働時間 最大60分
ルンバ885は強い清掃能力を発揮しながら、ルンバ900シリーズからi Robot HOMEアプリへの対応を取り除いた製品です。清掃能力を重視し、最新の機能は必要ないという方にはピッタリの製品でしょう。
複数の部屋の掃除に対応しているため、家の中をしっかり掃除したいというニーズにも対応しています。
自動充電&再開 ○
i Robot HOMEアプリ ×
複数の部屋の掃除 ×
クリーンシステム ○
カーペットブースト ×
バッテリー稼働時間 最大60分
ルンバ875はシンプルな機能を求める方に最適なモデルで、ルンバ885から複数の部屋の掃除機能を取り除き、あくまでも強い清掃能力に特化しています。
ルンバ875同様にi Robot HOMEアプリといった最新機能には対応していませんが、一つの部屋をきちんと掃除してほしい方や広いリビングを自動で掃除してほしい方にはおすすめです。
また機能がシンプルになっている分、価格も押さえられているのでコストパフォーマンスにも優れています。
自動充電&再開 ○
i Robot HOMEアプリ ×
複数の部屋の掃除 ×
クリーンシステム ○
カーペットブースト ×
バッテリー稼働時間 最大60分
ルンバ870もルンバ875と同様にシンプルな機能を求める方に最適な一品です。
商品選定のポイントを見ると、スペックとしてはルンバ875と870は違いがほとんどありません。唯一の違いはバッテリー寿命でルンバ875は6年間のバッテリー寿命があるのに対してルンバ870のバッテリー寿命は3年、約半分です。
この点は875にするか870にするか悩ましいところですね。
これから長い間同じルンバを使い続けるのであればバッテリー寿命が長い875がおすすめです。しかしロボット業界、ルンバは年々進化しているため3年で買い替える可能性も十分にあります。このことを考えるとバッテリー寿命が短い870も十分な製品と考えられます。
ルンバ600シリーズは最低限の機能を備えたルンバで、900シリーズや800シリーズに比べると圧倒的に安価に手に入ります。ルンバ900シリーズが実売価格10万円超に比べて、ルンバ600シリーズは半額以下の実売価格30000円程度で入手も可能です。
清掃能力は800シリーズに劣るものの、単身世帯やワンルームマンションといった環境では十分に活躍するでしょう。
自動充電&再開 ○
i Robot HOMEアプリ ×
複数の部屋の掃除 ×
クリーンシステム △
カーペットブースト ×
バッテリー稼働時間 最大90分
ルンバ620は付属品を最小限に抑えたルンバの各シリーズの中でも最もシンプルなモデルです。余計な機能はいらない、とにかく安価に抑えてルンバを使ってみたいという方には最適なモデルです。
安価ではありますが、集塵能力は悪くなく単身世帯やワンルームなどそれほど広くない部屋をこまめに掃除したいという方にはピッタリの製品でしょう。
自動充電&再開 ○
i Robot HOMEアプリ ○
複数の部屋の掃除 ×
クリーンシステム △
カーペットブースト ×
バッテリー稼働時間 最大60分
ルンバ690はルンバの定番品として人気のあるモデルです。売れ筋商品は高級モデルの800シリーズや900シリーズですが、機能がシンプルにもかかわらずi Robot HOMEアプリなど最先端のテクノロジーにも対応している点は特筆すべきでしょう。
ルンバには、家じゅうをすべて掃除してほしいという需要とひとつの部屋をこまめに掃除したいという需要があります。しかし狭い所や込み入ったところは結局手で掃除するという方も少なくないため、機能はシンプルで構わないという方が多いのも事実です。
価格も安価なことから、800シリーズと比べて機能があまり必要ない、集塵能力が多少落ちても構わない、ルンバを試したいという方にはぴったりの品物ではないでしょうか。
いざルンバを購入しようとすると、色々と悩むことも多いでしょう。ここではこれまで書き切れなかった、ルンバにありがちな疑問・質問にお答えします。
ルンバ800シリーズと600シリーズには大きな違いが3つあります。
1つ目は吸引力・掃除効率の違いで、吸引力は5倍、掃除の効率はは1.5倍異なります。そのためペットの抜け毛が気になる方や小さいお子さんをお持ちの方には吸引力が高い800シリーズがおすすめできるでしょう。
2つ目の違いはごみの掻き出し方の違いです。600シリーズはブラシでごみを掻き出すのに対して、800シリーズはローラーを使ってゴミを掻き出します。ブラシでごみを掻き出すと髪の毛などが絡まりやすく、800シリーズのローラーの方が手入れは簡単です。
3つ目の違いはダストボックスの違いで、800シリーズは全てのごみをひとつのボックスに集めるのに対して、600シリーズは大きなゴミと小さなゴミを分けて2つのボックスに集めます。そのため600シリーズではボックス2つの掃除が必要です。
このように800シリーズと600シリーズには3つの違いがあり、吸引力や掃除効率だけでなく、手入れの手間も考えて購入商品を決めるとよいでしょう。
ヘイローモードとは指定した直径1.2m以内の領域にルンバを近づけさせないようにする機能です。この機能の便利なところは、例えばペットの水飲み場やトイレなどルンバが近づくと困る場所を指定できることにあります。
これまで似た機能にはバーチャルウォールという見えない壁を作り、ルンバがその壁の向こうには進まないように設定することができましたが、900シリーズから追加された機能がヘイローモードです。
ヘイローモード用の機械を設置するとその周り半径60cm(直径120cm)にはルンバが近づきません。バーチャルウォールは直線の壁ですので部屋や敷居をまたがせないという使い方でしたが、ヘイローモードはピンポイントでルンバを近づけさせないという点が便利でしょう。
ヘイローモードは現在多くのルンバ製品に搭載されていますし、追加附属品として購入することも可能です。
ルンバは拭き掃除には対応していません。その代わり、ルンバを発売するiRobotからブラーバという拭き掃除用ロボットが発売されています。
ルンバだけでは対応しづらく、拭き掃除もしたい台所回りや玄関回りで大活躍するでしょう。
ブラーバはからぶきだけでなく、水拭き(ウェットモード)も可能です。またクリーニングクロスは洗濯可能なものが付属していますし、使い捨て用専用クロスや市販の床拭きお掃除シートも利用可能なモデルがあります。
拭き掃除もロボットに任せたいという方にとって、ブラーバは最適な商品です。
この記事では独身貴族のミヤビさんにお話を伺ってルンバ900、800、600シリーズの特徴や製品比較を行いました。都内のマンションで2匹の猫と暮らしている彼女の忙しい日々をサポートしてくれているのがルンバだそう。
ルンバ900シリーズが最高級機種であるのに対して、600シリーズは最低限の機能を備えた廉価版で、特に690は定番品とも呼べる製品です。
800シリーズはミドルクラスではある者の600シリーズに比べると吸引力や掃除効率がアップしています。
家事の補助、あるいは家事をルンバに代行してほしいという方には900シリーズや800シリーズがおすすめですし、単身世帯でこまめに掃除したいという方は600シリーズが良いと考えられます。
また台所など拭き掃除も任せたいところには拭き掃除ロボットのブラーバを採用するのも良いでしょう。
ぜひルンバを手に入れて、さらに快適で余裕のある生活を送ってください。