ライトノベルの市場は大きく、連日さまざまな作品が刊行されています。「どの作品がおすすめなのかわからない!」という人は、この記事で5つのポイントをチェックして、自分にぴったりのライトノベルを見つけてください。
最近ライトノベルが人気で、どこの書店でもおすすめの本を平積みしていますよね。アニメ化されている作品もあるので、「ライトノベルを読んでみたい」という人も多いでしょう。
でも、作品数が多く、なにから手にとっていいのかわからないかもしれません。
そんな人は、この記事で紹介している選び方やレーベルの特徴、作品の魅力を参考に、おもしろそうなライトノベルを見つけてください。
おもしろい一冊を見つければ、あなたもきっとライトノベルにハマるはずです。
エキサイトおすすめアイテム編集部
本屋に行ってみると、ひとつのエリアがすべてライトノベルになっていることも珍しくありません。
ライトノベルの市場は大きく、連日さまざまな作品が刊行されています。
そのため、ライトノベルに詳しくない人は「まず何から読めばいいのかわからない」と思うかもしれません。
そんな人は、以下の5つのポイントをチェックして、自分にぴったりのライトノベルを見つけてください。
まず、どんなジャンルの作品を読みたいかを考えてみましょう。
ライトノベルで多いのは異世界転移・転生、ラブコメ、ファンタジーものです。さらに学園ものや戦記ものなどもあります。
自分の好みのジャンルに力を入れているレーベルをチェックしてみると、好みの作品が見つけやすいです。
ライトノベルの裏表紙には、マンガと同じように簡単なあらすじが書いてあります。知らないタイトルでも気になったものがあれば、ぜひ裏表紙を見てみましょう。
作品がハーレムものなのか、学園コメディなのか、硬派のファンタジーバトルなのかがわかるうえ、あらすじに惹かれるかどうかを判断できます。
一巻では作品の設定が書かれていることがほとんどなので、ネタバレに抵抗がない人は、2巻や3巻のあらすじもチェックしてみてください。それにより、物語がどんな方向に進むのかが、なんとなくではありますが想像することができます。
衝動買いも一つの手段ではありますが、買った後に後悔しないように、しっかりとあらすじを読んで自分の好みかどうかチェックすることをおすすめします。
そうとは言っても、たくさんのライトノベルがありすぎて、どれがおすすめなのかわからないという人もいるかもしれません。
そんな時は、すでに人気がある作家の作品を選んでみましょう。
すでに代表作がある作家が書いている場合、帯やあらすじなどに「〇〇の作者」のように書かれていることが多いので、すぐにわかります。人気作品を世に送り出したということは、それだけ魅力のある作品が書けるということなので、ハズレが少なくなります。
初めてライトノベルを読むという人は、ある程度実力が保証されている人気作家の作品を手に取ってみてください。
本を買うとき、第一印象というのはとても大切ですよね。
パッと見て「この本は面白そう」だと思った作品があれば、勇気を出して買ってみるのもおすすめです。
表紙に惹かれるということは作中にある挿絵も気にいるでしょうし、そこに描かれているキャラクターにも愛着が持てます。
有名なイラストレーターを起用している作品は、出版社がその作品をプッシュしたい場合が大半です。つまり、それだけ売れる可能性がある作品ということです。
連日多くのライトノベルが出版されている現在、出版社はどんな帯にするかに注力します。
帯にはインパクトのあるキャッチフレーズや人気作家からの推薦文、物語のキーワードになるセリフなどが書かれていて、その作品の魅力がぎゅっと詰まっています。
とくに人気作家からの推薦文がある作品はそれだけ出版社も注目してもらいたいと思っている作品なので、面白い作品である可能性が高いです。
ライトノベルは多くの場合、2つの価格帯に分けられます。
挿絵の量やカラーページの有無などに左右されるのであくまで目安ではありますが、ライトノベル購入時の予算はこの表を参考にしてみてください。
コミックと同程度 | ハードカバー小説と同程度 |
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500円~600円程度 マンガ1冊と同じ価格帯 | 1,000円~1,300円程度 ハードカバーの小説と同じ価格帯 |
1,000円以上出すのは抵抗があるという人は、まずは手軽に買いやすい、マンガと同程度の価格帯のものを選んでみましょう。
ライトノベルにはいくつもレーベルがあり、それぞれ特徴や傾向がちがいます。
好きなジャンルが明確であったり、人気作品が多いレーベルのライトノベルをチェックしたい人は、この5つのレーベルをまずチェックしてみてください。
「ライトノベルといえば電撃文庫」というほど知名度が高く、多くの人気作品を手掛けてきたレーベルです。
さまざまなジャンル、系統の作品が揃っているのが魅力のひとつ。『とある魔術の禁止目録』や『キノの旅』『ソードアート・オンライン』『ゼロから始める魔法の書』『魔法科高校の劣等生』など、多くの人気作品が輩出されています。
萌えに特化した作品が多く、メディアミックスにも強いレーベルです。
ハーレム系が好きな人、可愛い女の子がたくさん出る作品が読みたいという人にはおすすめです。『ゼロの使い魔』『緋弾のアリア』『ノーゲーム・ノーライフ』『Re:ゼロから始める異世界生活』などが発売されています。
ライトノベルに興味がない人でも知っているような人気作を手掛けてきたレーベルで、少年向けのワクワクするような小説が多いのが特徴です。
代表作品は『ロードス島戦記』『涼宮ハルヒ』シリーズ、『週末何してますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?』『この素晴らしい世界に祝福を!』などがあります。
10代向けの小説を多く扱う老舗ライトノベルレーベルで、主にファンタジー系の作品を多く取り扱っています。
ファンタジーといっても、その世界の中で萌え要素や学園ものなどが絡んでいる作品が多い印象です。『スレイヤーズ』『剣聖のアクエリオン』『フルメタル・パニック!』などのヒット作があります。
コメディ系の作品が多く、新人育成にも力を入れているレーベルです。
作品にはパロディー要素が多く含まれているものが多いのも特徴のひとつ。ネタ元がわかると、さらに作品が楽しめます。『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』『最弱無敗の神装機竜』『りゅうおうのおしごと!』など、アニメ化された作品が多数あります。
数あるライトノベルから自分にぴったりなものを選ぶために、4つの選定ポイントを挙げておきます。ぜひ参考にしてみてくださいね。
ライトノベルといったらまず思い浮かぶのが、異世界に転生、転移する物語です。
転生とは現実世界で一度死に異世界に生まれ変わること、転移とは見た目はそのままで異世界に飛ばされたり召喚されることを指します。異世界ものはライトノベルの王道中の王道なので、ぜひ一度手にとってみてください。
アニメで人気に火がついた、「リゼロ」という相性で親しまれている本作品。
主人公のスバルは異世界召喚され、ハーフエルフのエミリアという少女に出会います。スバルは小説の主人公のようにエミリアを助け、相思相愛に……と夢見るのですが、現実はうまくいかず、スバルは殺されてしまいます。
ですが再び目を開けると、そこは少し前の世界。スバルに備わっていたのは、「死に戻り」という力でした。死ぬと過去に戻ってやりなおすという能力で、その能力を使って、スバルはエミリアや出会った人々を守るために奮闘します。ですがそのためにうまくいかず死亡し、過去へと戻ります。
何度死んでも前に進もうと必死で努力する姿に、多くの視聴者が夢中になりました。ライトノベルのなかでも文章力が高い作品なので、「ライトノベルの軽いタッチの文章が苦手」という人はぜひ、このリゼロを手に取ってみてください。なぜ死ぬのか、どうやって死ぬのか、なぜその能力を持っているのか……考え出したら、思わずページを繰る手が止まらなくなります。ところどころ中二病の主人公が入れるボケや突っ込みがいい味を出しています。
異世界に召喚されたうえ、なぜか魔界の四天王の一人になっていた主人公、山田。元の世界に戻りたいがために、人類抹殺計画の会議に参加することになる……という、設定だけでも笑ってしまいます。
個性豊かすぎる四天王達が、人類抹殺について話し合ったり話し合わなかったりするコメディです。魔界の四天王がメインキャラクターとはいえ、シリアスな展開は少なく、深く考えずにキャラクター達のやり取りを楽しめる作品です。
常識のある平凡な人間の主人公がほかの四天王達におもいっきり振り回されるシーンが多く、深く考えずにさらりと読めるノリとテンポの良さが魅力のひとつ。ラブコメ具合もほどほどで、ゆるい日常作品として完成度が高いといえます。気軽に読めるコメディライトノベルを探している人におすすめです。
シリーズ累計発行部数が300万部を突破しているうえ、アニメ化、さらには劇場版アニメにもなっている人気ライトノベルです。
主人公は「 」(くうはく)というハンドルネームで、ありとあらゆるゲームで勝ち続けている空と白という兄妹。ゲームにのめり込むふたりはある日、全てがゲームで決まる異世界に招待されます。天才ゲーマーである空と白が才能をいかんなく発揮し、ゲームで勝利を収め、さらなる冒険を続けていく物語です。
この作品で登場するゲームは、ボードゲームやコインゲームなどさまざまな種類があるので、プレイヤー同士の駆け引きや綿密に計算されたゲーム運びに夢中になります。派手なバトルはなく、あくまでゲームを中心とした戦いが繰り広げられるので、知能戦が好きな人にはとくにおすすめの作品です。ずる賢く心理戦に強い兄の空と、対人恐怖症でまわりから孤立し続けていた天才的頭脳を持った妹、白。この二人がどんなゲームに挑み、どうやって勝っていくのかを考えると、ワクワクが止まりません。
「小説家になろう」という小説投稿サイトで、長く不動の一位を守り続けている大人気ライトノベル、『無職転生』。発行部数は85万部を突破しており、今でも多くの新規ファンが増え続けています。
34歳無職のひきこもりである主人公が、事故死をきっかけに異世界に赤ん坊として転生するところから物語ははじまります。ルーデウス・グレイアットとして生まれ変わった主人公は、今度こそ真面目に生きようと気持ちを新たにし、必死で勉強して剣の鍛錬も怠りません。
この小説は、そんなルーデウスが、父親や母親の愛情に触れ、恋愛し、結婚し、子どもをもうけ、かけがえのない仲間達と冒険する作品です。ルーデウス自身はチートとも呼べる強さを誇っていますが、それだけでうまくいくことはほとんどなく、むしろルーデウスは挫折ばかり経験します。
そんな中でも、出会った人々と支え合い、再び立ち上がり、家族や仲間を守るために奮闘します。若干ハーレム要素があるものの、3人の妻はそれぞれとても魅力的で、どういう流れで主人公を好きになったかが明確なので、女性も読みやすい作品です。
友人たちもただの脇役というわけではなく、それぞれしっかりとした意志と目標を持ち、自らの人生を歩んでいるリアリティのあるキャラクターばかりです。一人の人間の長い人生を描ききったライトノベルは、なかなかありません。
努力系主人公、軽い下ネタ、ハーレム、友情、努力、勝利、親子愛……といった、読者を楽しませる要素が満載です。現在でも「小説家になろう」サイトで公開されているので、あらかじめどんな作品かチェックしておきたいという人は、まずウェブ版をのぞいてみるのもいいでしょう。
ごく普通の高校生、平賀才人は、ある日異世界に召喚されます。召喚したのは、魔法学園に通っているものの魔法の才能がないルイズという女性。ルイズはいきなり才人にキスをし、勝手に使い魔にしてしまいます。
名門貴族の娘なのに落ちこぼれ、高飛車で短気なのに泣き虫という人間臭い魅力がつまったルイズの虜になる人が続出。才人は元の世界へ戻りたいと思いつつも、だんだんとルイズに惹かれていきます。素直になれないルイズと、ルイズを守りたいという気持ちが芽生えてくる才人。ふたりの葛藤や成長が見所です。
実は「ゼロの使い魔」の作者であるヤマグチノボルは、20巻を出版した後に病死してしまいました。物語のあらすじを書いたプロットが残っていたこと、本人や遺族の意思があったこと、なによりファンからの強い要望があったため、そのプロットをもとに21巻22巻が出版され、ヤマグチノボル名義で「ゼロの使い魔」は完結しました。2004年に第1巻が出版された比較的古いライトノベルはあるものの、未だに根強いファンが多いおすすめ傑作ライトノベルです。
現実世界とはまったくちがう世界を扱ったファンタジー小説は、ハイファンタジーに分類されます。
ハイファンタジーという舞台を活かした人気ラブコメライトノベルの作品をご紹介します。
「このすば」の愛称で多くの人の心を掴んだ『この素晴らしい世界に祝福を!』。シリーズ累計発行部数は400万部を超えていて、アニメは第1期第2期とともに人気を博し、コミカライズ、さらにはゲーム化もされました。
高校生のカズマが異世界に転生することになる、というのは最近ありがちのライトノベルの設定ですが、その際カズマは女神アクアに「異世界へ望むもの」を聞かれ、なんとアクア自身を異世界に持ち込んでしまいます。そこからてんやわんやとしているうちに、魔王軍に目をつけられてしまうというストーリー。キャラクターがとにかく個性的なので、そのキャラクターを掘り下げているサイドストーリーが充実しているのはうれしいですね。
シリアスな場面が少なく、ドタバタ世界ファンタジーを楽しみたい人にはとくにおすすめです。テンポよく進むので、冊数は多いですがさらっと読めますよ。
シリーズ累計800万円部を突破している、大人気ライトノベル、「だんまち」。第3回ラノベ好き書店員大賞で第1位、2016年には第2回SUGOI JAPAN Awardのラノベ部門も1位を取っています。
女の子にモテたいという下心から冒険者になった少年ベルは、さっそく迷宮で怪物に襲われることに。そこで助けてくれたのは、アイズ・ヴァレンシュタインという美しい冒険者でした。「これこそまさに運命の出会いだ」と確信し、ベルはアイズに一目惚れ。ベルはアイズに釣り合う男になるべく、己を磨くことにします。ベルに神の恩恵を与えたヘスティアという女神は、純粋でひたむきなベルを好きになり、ベルを振り向かせるべく奮闘します。
一生懸命な主人公、健気なヒロインというキャラクターに、強くなるために努力するという要素と、好きな人を手に入れるために試行錯誤するというラブストーリーの要素を加えたバランスの良いライトノベルです。完成度が高く、多くの人に受け入れられやすい作風なので、「とりあえずライトノベルを読んでみたい」という人にぴったりです。主人公が悩みながらに成長していく様子は、ライトノベルの王道ですね。
VRMMOとは、いわゆる「バーチャルリアリティ大規模大人数同時参加オンラインRPGゲーム」です。人間がゲームの世界、つまり仮想現実に行き、その世界の中で多数のプレーヤーと交流することができる近未来型ゲームです。
実際に仮想現実技術が注目されるなか、いちはやくその設定を取り入れた人気ライトノベルを紹介します。
日本国内で累計発行部数が1,300部を超え、さらに海外での評価も高く、全世界では2,000万部を突破した大人気ライトノベル。「このライトノベルがすごい!2012」の作品部門とキャラクター部門の両ランキングで1位を獲得しているうえ、翌年の1位も獲得し、「このライトノベルがすごい!」史上初の作品部門2連覇を成し遂げた伝説的人気作品です。
舞台は、VRMMORPGゲームが実在している近未来。ゲーム「ソードアート・オンライン」の仮想現実世界で冒険を楽しんでいたキリトは、ゲームマスターから自発的ログアウトが不可能であり、ボスを倒さない限りゲームから現実世界へ戻ることはできないことを知ります。
ゲーム世界での死は現実世界での死をも意味するデスゲームに強制的に参加することとなったキリトは、アスナという女性プレイヤーとコンビを組んで、ゲーム攻略のために命をかけて戦います。
キャラクター部門でも賞をとっているだけあって、キリトがとにかく魅力的。一度読み始めたら夢中になってしまうことまちがいなしの作品で、ゲーム好きの人にはとくにおすすめです。
シリーズの累計発行部数が300万部を超え、「このライトノベルがすごい!」2017年度版で、単行本・ノベルズ部門という大激戦を勝ち抜き1位に君臨したライトノベルです。2期にわたりアニメ化されていて、コミカライズも成功しています。
サラリーマンの鈴木悟は、VRMMORPGゲーム「ユグドラシル」のヘビーユーザー。サービスが終了するその瞬間をゲーム内で迎えようと、ギルドの本拠地でその瞬間を待っていました。ですがサービス終了予定時間を過ぎてもログアウトすることなく、それどころかNPCが意思を持って動き始めます。悟は、自分がゲーム世界の中に閉じ込められてしまったのです。
悟のゲーム内のプレーキャラクターであるモモンガは、「魔王」と呼ばれるほどの戦闘力を持っているので、その力を使って自分と同じようにゲームに閉じ込められたプレイヤーを探し始めます。
ただの主人公最強物語ではなく、アンデッドキャラクター特有の良心の欠如や冷酷な行動もしっかり描いていて、ダークヒーロー的な要素もたっぷり詰まっています。キャラクターはそれぞれ異なった種族や職業、属性を持っているので、その強みを活かしたり弱点を補う形で戦うのが魅力的です。リアリティのあるファンタジーバトルを読みたい人は、ぜひ読んでみましょう。
マンガやアニメでおなじみの学園ものは、ライトノベルでも多く見られます。
個性的なクラスメートたちが織り成す物語を、たっぷり楽しんでくださいね。
シリーズ累計100万部を突破した、『ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?』。
ネットゲームが好きな主人公、西村英騎は、ハマっていたMMORPGゲームで「猫姫」というキャラクターに告白します。ですが猫姫はネカマ、つまり性別を偽っているキャラクターだということを知らされます。そんな苦い思い出を胸にしまいつつ、ギルドメンバーのアコとゲーム内で結婚します。その後オフ会で顔を合わせてみると、なんとアコをはじめとして、自分のギルドメンバーが同じ高校の女生徒であることを知ります。
英騎とゲーム上で結婚したアコは、公私混同ならぬ現実とゲームを混同してしまうタイプ。学校でネトゲ部を成立し、そこでは日々ドタバタと事件が巻き起こります。
作品の中にはネットゲームあるあるのネタがたっぷりと散りばめられていて、心当たりがある人はクスッと笑うこと間違いなしです。テンポのいい会話が特徴の一つで、ストレスなく読み進めるられます。
ヒロインがとても魅力的で、「自分もこんな青春を送れたら」「こんな出会いがあったら」なんて考えてしまう人も多いでしょう。表紙はやや過激なので買う時には少し恥ずかしいかもしれませんが、抵抗がある人はぜひオンラインで注文してみてください。
大手小説投稿サイト「小説家になろう」で長くランキング1位を取り続けていた人気作品で、コミカライズ、アニメ化、さらには劇場版映画化されました。
『魔法科高校の劣等生』は、魔法師という職業につく子供たちを育成する魔法科高校を舞台にしている学園ものライトノベルです。魔法科高校には一科生と二科生という分類があり、一科生はエリート、二科生はその補欠です。主人公の司波達也は二科生で、達也の双子の妹である深雪は一科生です。
司波兄妹を中心に、たくさんの個性的な登場人物が、魔法を使ってさまざまな問題に立ち向かっていくバトルアクションストーリー。 この作品の魅力はなんといっても、作り込まれた設定です。ライトノベルにおいてご都合主義はひとつの愛嬌ですが、作者がそのようなご都合主義を嫌い、最初の設定に忠実に守っているため、違和感や矛盾などがほとんどありません。さらに、設定がしっかりしているため伏線が多く張ってあり、読み進めていくうちにどんどんと事実が明らかにされていきます。 インスピレーションを受けたという『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』を彷彿させる魔法競技大会が開催されるので、ハリー・ポッター好きの人も楽しめるでしょう。日常系学園ものではなく、刺激が強いファンタジー要素もはいっている学園ものを読みたい人にはおすすめです。
「残念系青春ラブコメ」がキャッチコピーのライトノベルで、2011年に最も売れたライトノベルとしても知られています。アニメは1期、2期ともに評価が高く、ゲーム化、そして実写映画化されました。
主人公の高校生小鷹は、クラスで浮いている存在だという共通点から、同級生の夜空に「隣人部」という友達を作るための部活に入部させられます。その隣人部には次々と個性的なキャラクターが集まり、トラブルが続出。
ただのハーレム系ラブコメかと思いきや、そこからそれぞれのキャラクターの裏側が明らかになっていきます。残念なキャラクターたちがクセになり、どんどんはまっていくこと請け合いです。いわゆるリア充が経験するような、遊園地へ行ったり誕生日パーティーをしたりなどのイベントをこなしていくなか、小鷹が友達を見つけられるのかどうかに注目して読んでみてください。
アニメや実写映画でこの作品を知っている人も、原作を読めばさらにこの作品を楽しめるようになります。
ライトノベルは比較的軽いタッチの作品が多いのですが、なかにはしっかりと練りこまれた戦記ものもあります。
軽いノリのライトノベルは苦手という人には、戦記ものライトノベルはいかがでしょうか。
1998年から刊行された、今でも人気が高いライトノベルです。シリーズの累計発行部数は驚きの1,100部を超え。アニメ化もされました。すでに完結しているうえ外伝や短編も充実しているので、「読み始めたらラストまで読み切りたい」「サイドストーリーも楽しみたい」という人におすすめです。
この作品は2008年の「このライトノベルがすごい!」という賞の作品部門で1位を獲得したうえ、男女総合キャラクターランキングで主人公の相良宗介が一位を受賞するという人気ぶり。魅力的な主人公が活躍する物語を読みたい人にもぴったりですね。
主人公の相良宗介は、対テロ軍事武装組織に身を置いており、とあるきっかけから少女を保護します。この出会いをきっかけに、宗介はブラックテクノロジーをめぐる戦いに巻き込まれることに。本編はシリアスな展開が多く、さまざまな国の思惑が絡み、魅力的なキャラクターが活躍します。
テロリスト達との臨場感のある戦いが繰り広げられるシーンでは、思わず固唾を飲んでしまうでしょう。その一方で、短編では平和な日常で起こるトラブルをコメディタッチで描いているので、キャラクターの普段の様子も垣間見ることができます。
「内容が濃いものが良い」「どんな展開になるのかがわからないワクワク感が欲しい」という人には、とくにおすすめです。
アニメ化やコミカライズもされた人気戦記ライトノベル、『ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデミラン』。
物語の世界では地水火風の精霊が存在し、人間と共存しています。その世界では帝国と共和国が戦争状態にありました。主人公のイクタ・ソロークは、帝国の軍人であるにもかかわらずとても怠惰で女好き。ですがひょんなことから帝国の第三皇女と高等仕官試験を受ける予定だった受験者たちと共に、敵国の領土に流れ着いてしまいました。
そんな危機に瀕した状態で、イクタはまわりが驚くほどの活躍をし、無事に帰国します。実はイクタは、後に「常怠常勝の智将」として歴史にその名を残す、特別な才能を持った人物だったのです。イクタが帝国に帰国してからは軍人として多くのいざこざや戦いに巻き込まれますが、その度に心理戦や戦略戦、舌戦で大活躍します。
派手なバトルアクションはあまりありませんが、それぞれの思惑が絡み合う知能戦が好きにな人にはぴったりの作品です。タイトルに「戦記」とあるように、物語は国同士の戦いや軍内部の話が多く、戦記好きにはたまりません。
印象に残る『幼女戦記』というタイトル通り、9歳の幼女ターニャが主人公です。ターニャは色白で金髪青い目をした可愛らしい顔立ちの女の子ですが、中身は日本のサラリーマン。実はターニャの体には、異世界に転生した男性の魂が宿っているのです。
主人公は超合理主義・リアリスト。その性格と高い判断力で、ターニャはわずか9歳で少佐という立場につき、戦いを勝利に導いていきます。いくつもの組織や国の内部が様子が丁寧に描かれていて、とてもリアリティのある作品です。
物語の世界には魔法がありますが、魔法自体の存在感はあまり大きくはなく、硬派な戦記ものといえます。主人公が前線で活躍する作品ということもあり、ただの国家間の駆け引きだけでなく、臨場感あふれるバトルシーンも満載です。「これからどのような世界になっていくのだろう」とワクワクしたい人は、ぜひ読んでみてくださいね。
ライトノベルを購入する時に気になる質問にお答えします。事前に解決しておきましょう。
ライトノベルといってもさまざまな表紙がありますが、可愛い女の子のイラストが表紙を飾っていることが多いですよね。普段買い慣れていない人は、そういったライトノベルを持ってレジへ行くのに抵抗があるかもしれません。
ですがレジの人は慣れていますし、まわりの客もほかの人がどんな本を買うかジロジロ見ることはまずありません。自分が気にするよりまわりは気にしないので、面白そうだと思ったライトノベルがあったら勇気を出して買ってみましょう。もし表紙が気になるのであれば、カバーをかけてもらうことをおすすめします。
小説と漫画の中間に位置するライトノベル。気軽に読めるものが多く、挿絵によってキャラクターの容姿や表情などが想像しやすくなっています。ライトノベル自体が比較的新しいものなので、まだあまり読んだことがないという人も多いかもしれません。そんな人はぜひ一度、おすすめのライトノベルを手に取ってみてください。
きっとその魅力に惹かれ、さらに多くのライトノベルを読んでみたいと思うようになるでしょう。