トラックボールマウスは慣れると使い勝手が良いため人気を集めていますが、どんなものがおすすめなのかよくわかりませんよね。ママアイテム編集部は専門家にヒアリング調査...
山田貴史
某大手イヤホン・ヘッドホン専門ショップ元販売員です。10年間勤めていました。初心者から専門家レベルの接客経験があるので、読者様それぞれのニーズにあった情報をお届けします。
プロフィール詳細へ>>トラックボールマウスは慣れると使い勝手が良いため人気を集めていますが、どんなものがおすすめなのかよくわかりませんよね。
ママアイテム編集部は専門家にヒアリング調査を行い、トラックボールマウスをあまり知らない人でも自分に合った商品を選べるような情報を集めました!
その結果、選び方のコツやおすすめ商品が判明したのです。
この記事を読めば、どのメーカーがおすすめなのか、または仕事で使うならどれを買うべきかというような疑問も解決できますよ。
ママアイテム編集部
そもそもトラックボールマウスについてよく知らなければ、商品を選ぶこともできませんよね。まずは、トラックボールマウスの特徴や商品によって異なるポイントを見ていきましょう。
トラックボールマウスは、マウスの表面に付いているトラックボールを動かすことでポインターを動かすタイプのマウスです。
マウス本体を動かさなくても、ボールを転がせば操作ができます。指先だけで操作ができるので腕が疲れませんし、マウスを固定できるので動かすためのスペースも不要です。
また、ボールを一気に転がせば画面の端から端まで大胆に移動できる一方で、ドット単位の細かい作業も簡単にできるのがメリットです。ボールの転がし方を変えれば、どんな動きも自由自在ということですね。
トラックボールマウスと一口にいっても、どのように操作するかで形状は4種類に分けられます。
それぞれのメリットやデメリットを詳しく見ていきましょう。
メリット | デメリット | おすすめな人 | |
親指操作 | ふつうのマウスを使っていた人でも慣れやすい | ・慣れるまで親指が疲れる ・利き手に合わせるので両手で使えない | 初めてトラックボールマウスを使う人 |
人差し指操作 | 左右対称の商品であればどちらの手でも使える | ボールを押しながら動かすのが難しく、ドラッグが少し大変 | ・左利きの人 ・両手で使いたい人 |
手のひら操作 | ・ボールが大きいので速く動かせる ・大きい本体で安定する | 他のマウスより大きいので場所を取る | 大画面のモニターを使ってPCを操作する人 |
エアマウス | ・寝ながら動かせる ・小型で操作が簡単 | 思ったとおりにポインターを動かせるようになるまで大変 | ・プレゼンをする人 ・寝ながらPCを使いたい人 |
形状によって向いている人は異なるので、自分の使い方に合わせて選んでくださいね。
トラックボールマウスはコードを使って有線接続するものと、ワイヤレスで無線接続するものがあります。無線接続の中でも小さなレシーバーをUSBポートに差し込むものと、Bluetoothで接続するものに分けることができます。それぞれの特徴を確認しましょう。
メリット | デメリット | おすすめな人 | |
有線 | ・信号や動作が安定する ・電池切れの心配がない | ・コードが邪魔 ・コードが切れたら使えない | ・コードがあっても気にならない人 ・安定した動作を求める人 |
ワイヤレス (レシーバー) | ・コード不要で快適 ・PCから離れた場所でも使える | ・有線より信号が不安定になりやすい ・電池交換や充電が必要 | ・コードが邪魔な人 ・USBに差し込むだけの手軽さが良い人 |
ワイヤレス (Bluetooth) | レシーバーをPCに差す必要がない | ・レシーバーより信号が不安定 ・ペアリングに手間取ることがある | ・レシーバーを失くしそうな人 ・ペアリングに慣れている人 |
どれが優れているというわけではないので、使いやすいと思ったものを選ぶようにしましょうね。
トラックボールマウスは、右クリック・左クリックとホイール以外にもボタンが付いているものがあります。ページを切り替えるための進む・戻るボタンなどが付いていることが多いです。
商品によっては、ボタンを押すとどの動作をするかというカスタマイズが自由にできるものもあります。よく使うショートカットキーなどは、ボタンを押すだけで実行できるように設定しておくと、マウスから手を離す必要がないので便利です。
意外とマウス選びで重要なのが、大きさや重さです。自分の手より大きすぎると、トラックボールとボタンを両方操作するのが大変になってしまいます。
また、エアマウスのように持ち上げるタイプであれば、重いものだと手が疲れてしまいます。通常の固定するトラックボールマウスも、重いと携帯性が悪く持ち運びが不便なので、軽めのものを選ぶのがおすすめです。
最近のマウスはMacやWindowsの区別なく使えるものが多いですが、商品によってはMacでは使えないというものもあります。そのため、購入前に対応OSを確認しておくことを忘れないようにしましょう。
自分のPCがMacなのに、Windowsのみ対応のトラックボールマウスを購入しても使えませんから、気をつけてくださいね。
トラックボールマウスを快適に操作するためには、解像度を確認しておく必要があります。解像度はポインターの動きを把握する目安になるからです。
解像度はdpiで表され、高ければ高いほど少ない操作でポインターを大きく動かすことができます。400dpiよりも1000dpiのほうが、ちょっとボールを転がすだけで大きくポインターが移動するということですね。
最近、マウスの使いすぎによって腱鞘炎などの不調に悩む人たちが増えています。そこで、エルゴノミクスデザインのマウスが人気を集めています。
エルゴノミクスとは人間工学のことで、人間にとって使いやすいように設計された機械がエルゴノミクスデザインと呼ばれます。人間の身体に負担をかけない使い方ができるので、腱鞘炎に悩んでいる人は一度予防に特化したマウスを使ってみることをおすすめします。
トラックボールマウスは技術職の人が使っていることが多いので、なんとなく高そうというイメージがあるかもしれませんね。実際の価格を確認しておきましょう。
最安値価格帯 | 売れ筋価格帯 | 高級価格帯 | |
価格 | 〜3,000円 | 4,000〜6,000円 | 1万円〜 |
特徴 | 販売年が古めのものが多い | 性能は十分優れている | ・ボタン数が多い ・高性能 |
トラックボールマウスはそこまで価格の幅がないので、ほとんどの商品が1万円以下で購入できます。多機能・高性能の商品だと1万円以上になりますね。
よく売れているのは4,000〜6,000円程度の商品ですが、実は最も売れているのは1万円を少し超えている商品なのです。安ければ良いというものではなく、使い勝手や性能の良さを求めると1万円程度でも買う人が多いということですね。
PC周辺機器を製造している会社は多いですが、トラックボールマウスを販売しているメーカーはそこまで多いというわけではありません。とくにおすすめなメーカー・ブランドを4つ紹介します。
ロジクールはスイスに本部がある会社で、100カ国以上に商品を流通させている大手メーカーです。マウス自体も非常に人気がありますし、今一番売れているトラックボールマウスがロジクールのものということもあり、信頼性も高いです。
日本製ならではの安心感のある商品を販売しているのが、エレコムです。体重計や体温計などヘルスケア製品も手がけていますが、HDDやSSDなどのストレージ製品、そしてマウスなどのPC周辺機器がとくに有名です。
PCのセキュリティを強化する製品を提供していることで知られているケンジントン。利き手を問わず使えるデザインのトラックボールマウスで、誰でも使えるのが魅力的ですね。一般的なマウスとは一味違う、ユニークな形も好評です。
PC周辺機器で有名なサンワサプライの直営店が、サンワダイレクトです。人と未来を繋ぐことをコンセプトにした、先進的な技術を取り入れている商品の販売をしているのが特徴です。
今回商品を選定するにあたって、以下の項目で比較をしました。あなたが重視するポイントが簡単にチェックできます。
ちなみに下から4番目の「チルト機能」とは、マウスに付いているホイールを左右に傾けることで左右スクロールができる機能のこと。そして一番下の「DTM」とは、PCを使って音楽を作ることです。
まずは今回紹介する8個の商品のうち、最もおすすめなトラックボールマウスを紹介します。
ロジクールのプレミアムブランドである「MXシリーズ」の新作として2017年9月に発売されたのが、「Wireless Trackball MX ERGO MXTB1s」です。1万円を超える高級商品ですが使い心地は抜群に良く、トラックボールマウスユーザーからは絶大な支持を集めています。
とくに注目するべきなのが、手の負担を軽減するための工夫です。好みによって20°の傾斜をつけることで、手首が疲れにくく長時間使っても腱鞘炎になりにくいのです。仕事で長時間マウスを使っていて手首の痛みに悩まされていたけれど、このマウスにしたら治ったという感想も見られました。
ボタンが8個付いていたり、より手にフィットするよう工夫が施されていたりすることで、本体の重量は少し重くなっています。携帯するには不便に感じることもあるかもしれませんが、カバンにスペースを作ってでも持ち運びたい良品と絶賛する声も多数です。
PCを使って設計をするCADには、細かい作業が多いので、高性能のトラックボールマウスを使うのがおすすめです。とくに高性能のトラックボールマウスは、以下の4つです。
仕事でポインターを細かく移動させるのであれば、必要に応じて移動速度を変えることもあるでしょう。そこで、エレコムの「M-XT1DRBK」をおすすめします。
ポインターの移動速度はマウスに付いているボタンで簡単に変更できるので、わざわざ作業を中断させてPCの設定画面を開く必要がありません。
実際に仕事に使用している人からは、移動速度の変更が簡単にできるとかなり作業が捗ると喜びの声が寄せられていますよ。本体を握ると少しゴツゴツしているように感じますが、慣れると手にフィットしていることがよくわかります。
ボタンには好きな機能を割り当てられるので、仕事中によく使うショートカットキーを登録しておくと便利ですよ。ボタンの割り当てには、公式サイトから無料でダウンロードできるソフトウェアが必要です。
多くのトラックボールマウスが右手の親指で操作するように作られているので、左利きの人は人気の商品を使えないことが多いです。
そこで、右利きにも左利きにも対応している高性能トラックボールマウスであるケンジントンの「SlimBlade Trackball 72327」を使ってみてはいかがでしょうか。トラックボールがマウス中央にあるので、人差し指で操作をすれば右手でも左手でも使えます。
トラックボールはポインターを動かすだけでなく、モードを切り替えて捻ると音楽の再生などの動作を行うこともできます。ただ動かすだけでないトラックボールの性能の良さが、この商品最大の魅力といえますね。
ボールが中央にあるからこそ、右クリックがしづらいという意見も見られました。これは慣れの問題もありますが、しばらく使っても右ボタンが押しにくい場合は少し前を覆う感じで手を置いてみましょう。
人差し指と中指を使って操作をしたいのであれば、エレコムの「M-HT1DRBK」がおすすめです。大きめのトラックボールは2本の指で転がすと安定した動きをしてくれるので、細かい作業にもピッタリです。
サイズも大きめなので、右クリックがしづらいという意見が目立ちました。デフォルト設定のままだとどうしても押しにくいのであれば、別の押しやすいボタンを右クリックに割り当てるという方法もありますよ。
実際、カスタマイズすれば使いやすくなったという使用者も多いです。「右クリックはマウスの右側を押さなければいけない」という概念を捨てると楽になります。
レシーバーは本体に収納できるので、マウスを携帯しても紛失する心配がありません。出張が多くPCとマウスを持ち運ぶことが多いという人にもおすすめできるトラックボールマウスですね。
1つ上で紹介したエレコムのトラックボールマウスの有線バージョンが、「M-HT1URBK」です。機能にそこまで大きな違いはないので、コードがあるかどうかでどちらの商品を選ぶか決めてくださいね。
コードが付いている方が通信は安定するので、いつでも問題なく使いたい人は有線を選択肢に入れてみてください。とくにこのトラックボールマウスはコードの付け根に断線防止処理がされているので、長く使い続けることができます。
通常のマウスや小型のトラックボールマウスから買い替えた人は、大きくて使い始めは戸惑うようです。しかし、手でマウスを覆うのではなく乗せるイメージで使えば、すぐに慣れます。慣れると手首も痛くなりにくい設計なので、数日間は慣れるために必要な時間だと思ってくださいね。
PCでデザインやDTMをする人は、安定した動きが特徴のトラックボールマウスを選ぶのがおすすめです。安定した動作をするマウスによって、仕事も趣味も捗ります。
長年安定した人気を誇っているトラックボールマウスが、ロジクールの「Wireless Trackball M570t」です。発売当初はトラックボールマウスの先駆け的存在として扱われ、今は壊れる度にこの商品を買い直すというファンも多い定番商品となっています。
最もおすすめのトラックボールマウスとして紹介した「MXTB1s」のようなプレミアムブランドではなく、親しみやすく手に取りやすい商品です。2013年に発売されたので、目新しい新機能が搭載されているわけではありません。
しかし、トラックボールをスムーズに動かすことができ、安定した性能によって人気を誇っています。初めてトラックボールマウスを購入する人にもおすすめです。小さめサイズでどこにでも持ち運べることも魅力の1つですね。
トラックボールマウスは大きめサイズのものが多いので、手の小さな女性は操作が難しいと感じることが多いです。そこで、サイズが小さめなトラックボールマウスサイズを選んでみてはいかがでしょうか。
ケンジントンの「OrbitTrackball with Scroll Ring 72337JP」は、手の小さな女性でも問題なく使えるほどよいサイズ感です。右利きの人も左利きの人も、男女関係なく使うことができるので人気を集めています。
先ほど紹介したケンジントンの「72327JP」と違い、モードの切り替えなどができる高性能トラックボールではありません。しかし、万人に使いやすく安定したスクロールができるトラックボールマウスですよ。
トラックボールマウスも含め、マウスはPCの近くに置いて使うのが一般的です。しかし、サンワダイレクトの「400-MA083」は、手に持っていれば立ってもごろ寝をしても使えるトラックボールマウスなのです。
ふつうのマウスと同様、ホイールやクリックボタンが付いているだけでなく、解像度を変更するボタンまで付いています。ポインターが動く幅の調整も、ごろ寝しながらできてしまうのです。USB接続をすればすぐに使えるので、面倒くささもありません。
どちらの手でも操作できる設計なので、疲れたらもう片方の手に持ち替えることができます。90gという軽さなので、腕に負担もかかりません。コードは長いのでPCから遠ざかっても使えますが、細くて耐久性に優れているとはいえないので、無理に引っ張るのはやめましょうね。
トラックボールマウスについて気になることがあれば、購入前に解決してしまいましょう。どのくらい仕事に使えるのか、メンテナンスはどうすれば良いのかなど、ちょっとした疑問に答えます。
CADではマウスを頻繁に使います。ポインターを移動させて範囲選択、ドラッグ&ドロップなどをすることが多いので、なるべく動きがスムーズなマウスを使いたいところです。
CAD業務にトラックボールマウスを使用すれば、ボールを転がすだけで正確にポインターを移動させることができるので、作業効率がアップします。さらに、マウス本体を動かす必要がなくなるので、手が疲れにくくなるというメリットもありますよ。
画面に集中することの多いDTMの作業にも、トラックボールマウスは活躍します。画面の端から端まで一気にポインターを移動させるのも簡単ですし、マウス本体を動かさないので、いつも同じ場所に手を伸ばせば使えるのが便利です。
トラックボールが付いているだけという商品よりも、ボタンによく行う動作を割り振ることができるマウスを使うのがおすすめです。ボタンをカスタマイズすることでキーボードを使う頻度が減り、マウスから手を離すことなく作業ができます。
トラックボールマウスはボールを転がしてポインターを移動させ、ボタンでクリックをすれば使えます。ポインターの移動速度はマウスの速度切替ボタンやPCの設定から変更できるので、ボールをどれくらい動かせばポインターが動くのかを調節しながら使いましょう。
今まで一般的なマウスを使っていた人は、トラックボールマウスの操作に慣れるまでに時間がかかります。操作方法が大きく異なるので、仕方ないですね。数日経ってボールの操作に慣れれば、「もうふつうのマウスに戻れない!」と感じるはずですから、少しの辛抱です。
トラックボールマウスは、ボールとボールが入っていた部分を掃除する必要があります。ボールを指で触ることで皮脂やホコリなどの汚れが付いてしまい、汚れが溜まるとトラックボールのスムーズな操作を邪魔してしまうからです。
トラックボールは引っ張ったり押し出したりすれば簡単に取り外せるので、動きが悪くなったと感じたら取り出し、ボールとボールが入っていた部分をティッシュなどでしっかりと拭きましょう。汚れさえ取り除くことができれば、またスムーズに操作できるようになりますよ。
一度使うとふつうのマウスには戻れなくなるくらい、便利なトラックボールマウス。仕事の効率を上げるためにも、腕の痛みを解消するためにも、是非使ってみることをおすすめします。
トラックボールマウスを選ぶ場合は、まず有線が良いかワイヤレスが良いか、接続方法を確認しておきましょう。その上で商品を探し、良いと思ったものが見つかったら、必ず対応OSを確認するようにしてください。せっかく気に入ってもPCに対応していなかったら使えませんからね。
手が小さいからサイズが小さいもの、手が痛いからフィットするデザインのものなど、なんのためにどんなトラックボールマウスを選ぶかは、人によって異なります。この記事があなたに合ったトラックボールマウスを選ぶための参考になることを期待しています。