おすすめのICレコーダーやボイスレコーダーを知りたい人が増えています。思い立ったらすぐに録音できる手軽さから、習い事や勉強、仕事などあらゆるシーンで活躍するよう...
山田貴史
某大手イヤホン・ヘッドホン専門ショップ元販売員です。10年間勤めていました。初心者から専門家レベルの接客経験があるので、読者様それぞれのニーズにあった情報をお届けします。
プロフィール詳細へ>>おすすめのICレコーダーやボイスレコーダーを知りたい人が増えています。
思い立ったらすぐに録音できる手軽さから、習い事や勉強、仕事などあらゆるシーンで活躍するようになってきたICレコーダー。ひと昔前に比べると使い勝手がうんと良くなったこともあって、世代や立場を問わず、高い人気を集めています。
そこで容量やファイル形式といった機能面はもちろん、デザインや軽さなど見た目や使い勝手の良さまで、最新のICレコーダーをとことん調査!
調べたからこそわかった正しい選び方やおすすめ商品をわかりやすく解説します。ICレコーダーが気になる人は必見ですよ。
ママアイテム編集部
ICレコーダーとひと口にいっても、音質や機能、デザインなどは実にさまざまです!そこで、たくさんの商品から自分にぴったりのICレコーダーを見つけられる選び方を4つにまとめました。
ICレコーダーは録音方式によって音に違いが出ます。従来からあるのがWMAやMP3方式のICレコーダー。録音するときに音声データを圧縮するため、音質はやや劣るものの、容量を抑えられるため長時間の録音が可能。そのため、会議や講演会などの録音にぴったりです。迫力あるライブや小鳥のさえずりなどの自然音をそのまま録音したいなら、リニアPCM形式を選びましょう。リニアPCM方式はデータを圧縮せずに録音するので、従来型に比べるとかなり高音質な録音が可能です。ただし、リニアPCM方式はデータを圧縮しない分、容量が少ないというデメリットもあります。
外出先で使うことの多いICレコーダーは当然ながらワイヤレスが基本。そのため、電源の種類や特徴もチェックしておくのが大切です。
どれがベストというわけではなく、それぞれ使うシチュエーションによって向き・不向きがあるので、自分の使うシチュエーションに合ったものを選ぶようにしましょう。いちばんのおすすめは乾電池とUSB充電のどちらにも対応するICレコーダー。通常はパソコンからのUSB充電、さらに予備の乾電池をスタンバイしておけば、どれだけ長時間の録音も怖くありません。
ICレコーダーは4GB以上のフラッシュメモリーを搭載しているタイプがほとんど。あらかじめ内蔵メモリーの大きいものを選んでおけば、録音のたびに慌ててPCに移し変える手間もいりません。たとえば、4GBの内蔵メモリーがあればWMA方式ならおよそ250時間、MP3方式ならおよそ60時間、高音質のリニアPCM方式でもおよそ6時間もの録音が可能です。内蔵メモリーの容量は、こうした録音可能時間を目安にして判断するといいでしょう。中にはSDカードやmicroSDカードなどを追加すれば、メモリー容量をさらに増やすことができ、メモリー容量を自由に増やせるICレコーダーもあります。ただし、カードに頼りすぎると、入れ忘れなどのウッカリミスをしてしまうこともあるのでご注意を。
同じICレコーダーなのに商品によって大きく値段が違う理由として、録音方式による音質の違い、内蔵メモリーの容量があります。口述筆記代わりに使うなどシンプルな録音機能だけを求めているなら、音質を抑えた安い価格帯のものを選べば十分。けれど、最近は幅広い用途に使えるよう、高音質にも対応するICレコーダーが売れ筋となっているようです。
最安値価格帯 | 売れ筋価格帯 | 高級価格帯 |
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3,000円前後。 内蔵メモリーは4GB・WMAが主流。 | 5,000~6,000円。 リニアPCMに対応するものも。 | 15,000円~。 Bluetoothやラジオ対応など多機能! |
最近は高音質なサウンドを楽しめる音楽プレーヤーとして使う人が増えているため、ワイヤレス環境に欠かせないBluetoothに対応するなど多機能なICレコーダーも続々登場しています。
そうした付加機能が増えるほど、価格は上がる傾向にあります。
ICレコーダーを手がけるメーカーやブランドから、人気の高い3つをピックアップしてみました。
OLYMPUSのICレコーダーはとにかく多彩!超コンパクトサイズの商品やウルトラ多機能タイプ、カラフルでポップなデザインのアイテムなど、1つの枠にとらわれない豊富なラインナップだから、好みの商品がきっと見つかるはずです。
音楽プレーヤーで有名なSONYですが、ICレコーダーでも音質の良さにこだわった商品作りに定評があります。中でもリニアPCM方式を採用した高音質のレコーダーが人気で、さらに最近はハイレゾ対応のアイテムも登場しています。
日本を代表する家電メーカーとあってか、PanasonicのICレコーダーは世代を問わず誰でも使いやすいシンプルな設計が魅力。軽量化・コンパクト化にも力を入れているので、ICレコーダーを普段使いしたい人にぴったりです。
今回、たくさんの商品からおすすめのICレコーダーを選ぶにあたって、次のようなポイントから比較しました。
初めてICレコーダーを購入するなら、商品選びは絶対にハズしたくありませんよね。そこで誰が選んでも満足してもらえる今一番おすすめのICレコーダーを厳選してみました。
「Voice-Trek VN-541PC」は気軽に使えるシンプルなレコーダー。見やすい液晶画面とシンプルなボタン操作が特徴で、普段使いのレコーダーとしておすすめの1台です。シンプルなのに欲しい機能をしっかり搭載しているこちら。中でもファンに喜ばれているのがワンタッチ録音。前面のスイッチを軽くスライドさせるだけでOKの簡単録音だから、カバンやポケットに入れたまま、いつでもスムーズに録音をスタートできます。おまかせ録音設定では、メモ・会話・音楽・LP(長時間)の4つのモードを選んでおくだけで、シチュエーションに応じた最適な録音設定を自動で行ってくれます。また、人間工学に基づいたホールドの良さにこだわった形状だから、とっさの録音でも手がすべることなくスイッチオンが可能。瞬時に聞きたいところを頭出しできるインデックスを最大で99もつけられるのも魅力の1つです。特定の部分をリピート再生できる上、再生スピードを変えても音程はそのままで聞き取りやすいことから、語学学習にも活躍してくれること間違いなし!microUSBケーブルを使えば、パソコンへのデータ転送もラクラクです。
会議の内容を押さえたいけれど、机の上に大きなICレコーダーを置くのは気が引ける……そのようなときにはペン型やスティック型があると便利です。そこで、ポケットにも入るスタイリッシュなICレコーダーを3つ集めてみました。
高級万年筆のようなルックスの「VR-P005N」。実際にボールペンとしても使えるICレコーダーなので、周囲にレコーダーを意識させることなく、ナチュラルに録音できます。いちばんの特徴は仕掛け録音。音声を感知すると自動で録音し、音声が止むと待機状態となる機能で、最大で30日間も記録を続けてくれます。自分でON・OFFの操作をせずに大切な音声を逃さないとあって、大切な商談や授業で大活躍。スリムなボディながらも高性能集音マイクを搭載しているので、近くのノイズを抑えながら、遠くにある会話をしっかりキャッチするので安心です。また、本体そのものがUSB端子となっているため、電池もコードも不要!特別な道具を用意しなくても簡単にデータ転送や充電が行えるのもうれしいところ。もちろん、8GBのUSBメモリとしても使えるので、さまざまなシーンで活用できます。
「VoiceTrek VP-10」は長さ13cmの小さなスティック状のICレコーダー。持ち運びの便利さはもちろん、ICレコーダーを感じさせないスマートなデザインで、ビジネスマンを中心に人気を集めています。コンパクトなレコーダーではマイク性能が気になるところですが、高性能な全指向性ステレオマイクを搭載しているので、たとえポケットに入れていても広範囲の音をもれなくキャッチしてくれるでしょう。また、繊維のスレなどによるノイズを低減する擦れ音フィルターによって、想像以上にクリアな音質を実現。本体にUSB端子が内蔵されているので、カバーを外すだけでパソコンへ接続できます。4GBの内蔵メモリーだけですが、高音質なリニアPCMを選んでも約12時間もの録音ができるとあって、これ1つで長時間の録音でも安心です。コンパクトながらスタミナも十分で、乾電池1本で38時間の連続録音が可能。さらに別売りのACアダプタを使えば、残量を気にせずに使い続けることもできます。
ネットの口コミで支持を広げているYemenrenの「R3 Digital Voice Recorder」。ライターを少し大きくしたくらいのコンパクトさながら、迫力のステレオサウンドが楽しめるレコーダーです。高音質の秘密は2つの高感度マイク。ノイズは抑えながら、話し手の位置や会場の奥行きまで感じさせる立体感ある録音を可能にしているので、その場の空気までしっかり残したいときにぴったり。また、スピーカーを搭載しているので、録音したデータをその場で確認することもできます。ICレコーダーには珍しいアルミニウム合金のボディなので、おしゃれなMP3プレーヤーとして持ち歩いても注目を集めるはず。ケーブルを使ってのパソコン編集はもちろん、たっぷり8GBのメモリーを内蔵しているから、USBメモリーとしても使い勝手抜群です。
「コンパクト=低機能・低音質」だったのも今は昔。最近は小さなボディからは想像もつかない高音質なICレコーダーが続々登場しています。そこで、音質の良い小型のICレコーダーをまとめてみました。
ADVANCE「IC-001A」は一般的なICレコーダーとは一線を画する世界最小クラスのICレコーダーです。その大きさ、縦52×横20×高さ9mm!小さな子どもの手のひらにも乗ってしまうほどの小さなボディに驚く人も多いはず。
コンパクトなレコーダーですが、CDと同じ音質とされるリニアPCM(WAV)方式で録音できるので、現場の空気そのままの迫力あるサウンドを捉えることができるのです。ON・OFFの切り替えボタンのみのシンプル設計だから、操作もストレスフリー!本体の操作のみでデータの削除もできるので、パソコンにUSB接続しなくてもデータの整理もサクサク進みます。本体にはイヤホン端子があり、付属のイヤホンを挿せば高音質な音楽プレーヤーとしても利用できます。唯一の弱点は電池の持ち時間で、録音時で最大24時間とやや短めですが、それでも1日がかりのイベントに使っても有り余るほどなので、問題なく使えるはずです。
「Voice-Trek V-862」は2017年6月に発売されたばかりのICレコーダー。OLYMPUSの中でも学習向けとされるモデルで、勉強に欠かせない機能とリアルなサウンドが特徴です。迫力ある録音を可能にするのがトゥルーステレオマイク。マイク2個を90度外側を向くように配し、音の再現性にこだわっています。さらに、大教室での講義からマンツーマンの会話まで、シーンによって異なる音との距離を的確に調整するボイスチェイサーを搭載しているので、話し手との距離感もばっちり再現!学習をサポートする機能も充実。リピート再生や変速再生といった一般的な機能の他、音声再生と無音再生を繰り返すシャドーイングもあるので、語学の暗唱学習にもぴったりです。たくさんの機能を備えながらも、重さはわずか77g。縦11cmほどでペンケースの中にも難なく入るサイズなので、どこでも手軽に持っていけます。
SONY「ICD-TX800」は38×38mmの超コンパクトなスクエア型ICレコーダー。3行のみの有機ELディスプレイに4つのボタンというシンプルなデザインながら、圧巻の操作性と高音質を実現しています。本体、付属のリモコン、専用アプリをダウンロードしたスマホと、3つの操作方法から選べるようになっているこちら。コンパクトな本体のボタンはやや小さく感じるものの、背面がクリップになっているので、ポケットやカバンの持ち手などに固定して使えるのはかなり便利!リモコンやアプリで遠隔操作できるのもメリットの1つです。本体から離れていても電源や録音を自在にコントロールできるので、どんなシチュエーションでも効率よく使えます。もちろん、音質の良さはSONYならでは。MP3はもちろん、リニアPCMにも対応し、イヤホンを挿せば奥行きのある立体的なサウンドを再現できます。
充電式のレコーダーですが、たった3分の充電で1時間の録音が可能になる急速充電ができるので、充電切れの不安は必要ありません。
ライブの生演奏をそのままパッケージするように録音したいなら、リニアPCM方式に対応するICレコーダーがいちばん!人気のPCM対応モデルの中から、長時間録音が可能な頼れるICレコーダーをピックアップしてみました。
音には徹底的にこだわりたい、そんな人におすすめなのがSONY「PCM-D100」です。独自に開発された15mm径の指向性マイクは、一般的なICレコーダーでは到底拾いきれない40KHzの周波数もラクラク表現。CDを聴いているかのような豊かなサウンドを楽しめます。2個ついたステレオマイクは角度を自在に変えられるため、広い会場から小さな教室まで、音源までの距離などによって最適なポジションへ調整すれば、さらに自分好みの録音が可能。
最新のテクノロジーを使ったノイズ除去では、ノイズによって埋もれた音を別データで補い、小さな音源をクリアに再生します。他にも、再生時のアンプ出力を強化していて、録音したデータをより高音質に再現できるため、音にこだわる人も納得の仕上がり。2.8MHz/1bitの高音質でも約11時間もの長時間録音が可能だから、スタミナも十分です。
OLYMPUSのフラッグシップモデルとして2018年2月に登場したのが「LS-P4」。高音質の録音・再生ができるだけではなく、わずか75gと携帯性も抜群だから、バンドやブラバンの練習にもってこいです。リニアPCMレコーダーとしては初となるFLAC形式を採用したこちら。ハイレゾ対応の高音質はそのままに、従来のWAV形式よりファイルサイズが抑えられるため、より長時間の録音が可能です。90度に傾いた2つの指向性マイクに、ベースギターの低音も逃さないセンターマイクを備えた独自の3マイクシステム「TRESMIC」を採用。センターマイクを使えば20~80KHzに及ぶ広範囲の音を精密に拾い、原音そのままの忠実なサウンドを再現してくれます。CD音源の上にオリジナルの演奏や歌を重ねて録音するオーバーダビングや、フェードイン、フェードアウトなど、音楽練習に特化した機能も充実。また、Bluetoothにも対応しているため、ワイヤレスで録音データを確認できます。
高音質のリニアPCMレコーダーが当たり前になりつつある今、TASCAM「DR-44WL」はクオリティを維持しつつ、独自色を追求したレコーダーとして注目を集めています。その最大の特徴がWi-Fiをフル活用できること。ワイヤレスで音源をチェックするだけではなく、専用アプリを使ってスマホによる遠隔操作、スマホやPCとの間で簡単にデータ転送など、あらゆるシーンで柔軟に活用できます。Wi-Fiの到達範囲はおよそ20mと広いため、本体が見えないほど遠くからでもダイレクトに操作できるのもいいですね。指向性マイク2つを90度角に配してステレオ性能を重視しているため、中落ちすることなく低音から高音までの広帯域をもれなくカバーします。楽曲制作にも強いといわれているDR-44WL。トラックごとに多重録音できるMTRモードを搭載しているから、これ1台で楽曲の厚みがまったく違ってくるはずです。
最後に、ICレコーダーを購入するときにぶつかりがちな疑問や質問にお答えしておきます。
言葉だけ見るとほとんど変わりませんが、ボイスレコーダーとICレコーダーには次のような違いがあります。
ボイスレコーダーは記録する対象を、ICレコーダーは記録する媒体を表しているのです。
いい換えると、ICレコーダーで音声を録音するなら、ICレコーダーともボイスレコーダーとも呼べるということ。つまり、ボイスレコーダーはICレコーダーの一種ともいえるのです。
ICレコーダーでパワハラの決定的な証拠を集める人が増えていますが、相手に黙って録音したデータとなると、プライバシーの侵害など逆に法を侵すことにならないか心配になりますよね。しかし、会社は公共のスペースのため、相手の知らないうちに録音されたデータでも基本的に問題ありません。裁判所でも有益な証拠として認められるケースがほとんどのようです。ただし、「ここだけの話だから」「録音しないから」など、相手に嘘をついて録音した場合や自分のいない場所での盗聴行為は、反社会的な行為として証拠採用されないこともあるので注意しましょう。
ICレコーダーを買うときは、何より使用目的に見合ったものかを見極めるのが大切です。外出先で使いたいのに大きくて重いものを選んだり、音楽を楽しみたいのに低音質だったりすると、せっかく購入しても使い続けるのがイヤになってしまいますよね。多機能のレコーダーが多くて戸惑うかもしれませんが、自分が求める機能を備えているかを必ずチェックしてから買いましょう。最近は、ちょっとした録音なら高性能のスマホアプリで対応できると考える人もいます。しかし、いくらアプリが優秀でも、録音中に着信があればデータが台無しになるなど、専用のレコーダーとして使うには頼りない面がチラホラ。また、アプリでは変速やリピートといった便利な再生機能がないことも多いため、きちんとしたICレコーダーがあったほうが絶対に便利です。
あると便利なICレコーダーですが、何度も買い替えない商品ということもあって、意外と買うのに勇気がいるアイテムかもしれません。しかし、年々品揃えが豊富になってきている今、メモ録音、会議の議事録、語学学習、ライブの録音、楽曲制作など、どんなシーンにもピタリとハマる最適な一台が見つかるようになり、選びやすさは以前よりぐんとUPしています。
学生として社会人として、さらなるステップアップを目指すなら、ICレコーダーを活用してみてはいかがでしょうか?