本記事では使い方に合わせたカッターの選び方とメーカーごとの違い、用途別のおすすめカッターを解説!誰もが工作の授業などで使った経験のあるカッターですが、実は一般向...
本記事では使い方に合わせたカッターの選び方とメーカーごとの違い、用途別のおすすめカッターを解説!
誰もが工作の授業などで使った経験のあるカッターですが、実は一般向けからプロ用まで多種多様なタイプが発売されています。
万能な事務作業用カッター、切り絵などに使える細工用カッター、段ボールがよく切れる厚切り用カッターのおすすめを厳選しました。
あなたにピッタリなカッターの見つけ方がわかります!
切れ味だけでは語れない、文具マニアが選ぶ最強カッターランキングをどうぞ。
ママアイテム編集部
カッターを選ぶ際には、実際にどんな使い方をするのかイメージすることが大切です。主なポイントは以下の5つとなります。
一般的に事務用として販売されているカッターは小型と呼ばれる刃幅9mmで、主に紙を切るためのもの。ダンボール・ベニヤ板・石膏ボードなど、切る厚みが増すに従い18mm~25mmの刃幅が必要。このような厚物を小型刃で切ろうとすると、刃が折れてしまう恐れがあり大変危険です。
逆に精密な作業用カッターも販売されています。通常の小型カッターで使える鋭角な細工用替刃もありますが、ペン型の軸に刃先だけを取り付けるタイプがより細かい作業向きです。
その他、布切り用のロータリーカッター、封筒用のレターオープナーなど用途別のカッターも販売されています。どのような用途でカッターを使うのかによって、サイズは大きく変わります。その点を見極めてチョイスしましょう。
ネジ式は刃をネジで締めて固定する方法。しっかり締めればブレなく切れますが、出し入れのたびにネジを回す手間がかかります。
もう一つは現在主流のオートロック式。カチカチッと段階ごとに刃が止まり安全です。刃先がブレやすく、強い力がかかると刃が引っ込んでしまう難点もありますが、手軽に使えます。
集中して正確な作業ならネジ式、簡単な作業で何度も刃を出し入れするならオートロック式が使いやすいでしょう。
ネジ式 | オートロック式 | |
---|---|---|
メリット | ・しっかりと刃を固定。 ・刃先の長さを無段階に調整できる。 | ・刃の出し入れが素早い。 |
デメリット | ・ネジを締める手間がかかる。 | ・刃がガタつきやすい。 ・固定力は弱い。 |
持ち手となるカッター本体の素材は、主に樹脂製か金属製です。樹脂製は軽くて握りやすい形状が多いですが、やや壊れやすいです。
金属製は重く滑りやすいのが難点ですが、とても丈夫。樹脂製は安っぽい質感ですがカラフルなものが多く、金属製は色が地味でも高級感があり、見た目でも好みが分かれるところです。また、握る部分にゴムのコーティングで滑り止め加工がされているカッターもあり、軍手での作業であればこういった物を選ぶと安全です。
一般的な銀色の刃の素材はほぼ、切れ味と丈夫さのバランスが良い合金工具鋼です。刃の入りと切れ味重視ならば同じ合金工具鋼製でも鋭く研磨された「黒刃」がおすすめ。合金工具鋼は錆びやすいので、水場の作業ならステンレス刃かチタン刃かセラミック刃を。
どれも長所短所があるので、使い方に合うものを選びましょう。
定価よりも安売りされていることが多いカッターですが、比較のため表はメーカー希望小売価格を目安にしました。おすすめは売れ筋価格帯である300円~1,000円の商品。使うシーンに合わせたさまざまな種類のカッターが発売されているので、好みのものが見つけやすいでしょう。
自分の求める機能がわかってくれば、それを目安に高級価格帯に移行すれば失敗は少ないです。
最安値価格帯 | 売れ筋価格帯 | 高級価格帯 | |
---|---|---|---|
価格 | ~300円 | 300円~1,000円 | 1,000円~ |
特徴 | シンプルな持ち手に最低限の機能。主に事務用。 | 形状や機能は使いやすさ重視の物が多い。種類も豊富。 | こだわった素材が多く、長く使える。特殊用途やプロ向けの物も。 |
数多くのメーカーがカッターを製作・販売していますが、今回はそれぞれ特色の違うおすすめ3社を紹介します。
社名の由来が「折る刃」というオルファの創業者は、刃先を折って新しくするカッターを世界で最初に発明しました。以来、オルファは多様な商品展開と全商品日本製という高品質でカッター業界の中心であり続けています。
建築用ツールの専門メーカーであるタジマツールは、幅広の厚手大型カッターの種類が豊富。手に馴染みやすい形状と機能性が追求されたタジマツールのカッターは、プロのみならずDIY好きであれば要チェックです。
「Campusノート」で有名な文房具メーカー・コクヨのカッターは機能的でありながらかわいい商品で、女性や子どもにも人気。商品開発は働きと学びに重点をおき、使う人の立場に立った優しい設計となっています。
今回はわかりやすく以下のポイントに絞っています。全ての商品がこの項目のみで比較はできませんが、まずどういったものを探すかという指標にしましょう。
使えば納得、口コミでも評判の今一番おすすめのカッターを紹介します!
入手のしやすさ・扱いやすさ・機能・安全性などすべてのバランスがよく、大抵の作業はこのカッターがあれば困らないと評判の逸品です。
やはりカッターといえばオルファ。なかでも「小型カッターA+ 215B」は手に入りやすい普及品でありながら、グッドデザイン賞を受賞するほどの機能性・安全性・品質を兼ね備えています。
本体は左右対称デザインで、刃を裏返して装着するだけで左利きの人も使用可能。わざわざ左利き用を買い求める必要がないのは便利ですね。シンプルに見えても計算された設計の薄型ボディは、とても手に馴染む使いやすさです。
通常の替刃の他、ステンレス替刃・特専黒刃・刃先が鋭角な細工カッター替刃といったオルファの豊富な替刃ラインナップに対応しており、用途や好みに合わせて選べるのも高ポイント。小型タイプのカッターですが、オルファの刃は切れ味が良く梱包ダンボール程度なら難なくカットできます。よほどの厚物でなければこれ一本で対応可能でしょう。
カラーバリエーションがないことをマイナスに感じる人もいるかもしれませんが、ひと目でオルファだと分かる黄色と黒の本体色は、文具ファンにとってむしろステータスであるとも言えます。総合的にみた機能性と汎用性の高さから、今一番おすすめするカッターです。
事務用カッターは主に紙をカットするものという分類ですが、それだけに留まらない多目的で使えるものが増えてきています。小中学校の工作でしかカッターを使った覚えがない、なんて人はびっくりするかもしれません。さらに女子にも嬉しい、可愛さと使いやすさを兼ね備えたカッターも登場しています。
今や事務用カッターは付加価値で選ぶのが当たり前です。数ある中から選出したおすすめ事務用カッターがこちら!
こちらは事務用として紙などを切る用途にはもちろんのこと、細工用も兼ねた仕様となっているのが特徴です。注目すべきは人体工学に基づき設計された逆三角形の軸。ペンのように握ることで、細かい作業も楽にできます。
セットされている刃も、通常の60度刃より鋭い細工用30度刃となっています。スライダーを側面ではなく上部に配置することで左右の区別をなくし、左利きにも対応可能。この位置はペンのように握った時も指に当たらず、使いやすさにも考慮されているのがわかります。オートロック式で刃の出し入れは簡単で安全。こういった部分は事務用の良さです。
ペン軸型の細工用に比べ刃の固定力は劣りますが、何より手軽に使えるのがこのカッターの魅力です。さらに刃を出さずに糸や紐を切れるラインカッターの機能まで備えています。幅広く使える便利カッターです。
オルファが独自に開発した、小型と大型の中間の刃幅を持つカッターです。ダンボールのカットも楽にできる強度を持ちながら、コンパクトな本体に収めることで事務用としての使い勝手も備えています。
「事務作業にもダンボールにもカッターが必要だけど、2種類揃えるのは面倒!」まさにそんな人におすすめするカッターです。さらにこちらはダンボール用ではあまり見かけないかわいいピンク色。見た目もゴツくないので、女性でも抵抗なく所持できますね。ブルー、イエローもラインナップされています。
左右対称となった本体デザインで、刃を裏向きにセットすれば左利きでも問題なく使用できます。使える替刃が幅12.5mmのオルファ製「M厚」というサイズのみとなるので、その点には注意が必要です。
カッターは一般的な替刃の長さに対応したものだと、スライダーと替刃交換の際に外すクリップ部分が加わるため小型でも14〜15cm程の長さがふつうです。
「カッターナイフコンパクト フッ素加工刃 C3」はクリップ部分を横にスライドさせて外す設計にするなどの工夫で、業界最短の11.9cmというコンパクトさを実現しました。小さなサイズとポップでキュートなカラーリング、オートロック式でとにかく複雑な要素を感じさせないシンプルさは女性やお子様でも取っ付きやすく、気軽に扱えるカッターであると言えます。
しかしながら貝印製の刃こぼれしにくい二段刃付けを採用し、切れ味の持続性が高いフッ素加工も施すなど、カッターとしての機能に決して妥協していないことが伝わってくる商品です。
コクヨの優しい設計へのこだわりが詰まったカッターが「フレーヌ」です。刃を扱うため他の文房具よりもケガをしやすいカッターという道具を、できる限り安全に使えるようにという思いが形になっています。
最大の特徴はシリーズの替刃ケースを使えば、刃に直接触れなくても交換できるという点。刃に触れるのが怖くてカッターを苦手とする人は少なからずいるはず。それを払拭する画期的な仕組みです。オートロック式で左右の区別をしない上部スライダータイプなので、左利きの人も安心。
さらに粘着テープを切っても切れ味が落ちにくいフッ素加工刃、差し込むだけで簡単に刃を折ることができ、折った刃をそのまま収納できる付属ケースなど、とにかく安心して使えることに重点をおいたカッター。
紹介した黄緑以外にもピンク・青・白のカラーバリエーションがあります。
精密作業がしやすい細工用ペン型軸タイプは、切り絵などのペーパークラフトのほか消しゴムはんこや模型製作などカットワーク全般に広く愛用されています。ネジ式に分類しましたが、切っ先のみの替刃をネジの開閉で挟んで使用するため通常のカッターとは構造が違い、替刃も専用のものです。
「それほど商品に差はないのでは?」と思われがちな細工用カッターを、切れ味・軸のタイプ・刃先の種類などに着目し選定しました。
オルファの細工用アート刃シリーズを最も手軽に試せるのがこちらの「アートナイフ 10B」です。軸には再生素材を使用しており、オルファのなかでも環境に優しい「エコシリーズ」の一つとなっています。
太さは鉛筆などに近いため初心者でも扱いやすいでしょう。軸がシンプルな分、オルファ刃の素晴らしい切れ味をストレートに実感できる品です。事務用カッターから初めてアートナイフに移行した時には、その違いに驚くことでしょう。あまりにも切れ味が良すぎるため、作業中のケガには十分に注意してください。
「アートナイフ 10B」には替刃25枚と古い刃を入れるケースも付属しているので、とりあえず細工用カッターに挑戦したい!という人には入門用としておすすめです。
実はオルファと同じくらいカッター製作会社の老舗であるエヌティー。細工用ペン軸型というと、こちらの「デザインナイフ D-400P 」をイメージする人も多いのではないでしょうか。黒い軸と金属部分の銀色との組み合わせが格好良く、男性人気の高い細工用カッターナイフです。
サイズや重さは上で紹介したオルファとほぼ同じなのですが、色のせいかこちらの方が見た目では重厚感を感じます。エヌティーのデザインナイフの注目するべき点は替刃の角度が30度と45度の2種類から選べて、それぞれに「超硬」と銘打たれたスペシャルブレードが存在することです。カッターの切れ味を極めようと思ったら、「超硬」のスペシャルブレードはぜひとも試してみたい品ですね。
専門的な要素の強い細工用で、さらに「プロ」と付くこちらのカッターナイフ。付属された直線刃・曲線刃・平刃という3種類の刃先を幅広い用途に使い分ける、まさしくプロ仕様です。
さらに別売りのホビーのこ刃2種類も使用でき、通常のアートナイフ替刃にも対応するので、合わせると6種類もの替刃が選べます。オルファのアートナイフシリーズで最も対応する替刃が多いのが「プロ」です。
軸には長時間の作業でも手が疲れにくく、滑り止めにもなるラバーグリップを採用。通常のアート刃ナイフよりも少し太めですが、ラバーが手に馴染むため握りにくいとは感じません。全種類の刃を使うのは模型やプラモデルなどの造形用途くらいですが、グリップに魅力を感じるのなら「プロ」に直線刃や通常アート替刃のみで使用するという選択も有りです。
ペン軸型カッターナイフは用途が専門的なため機能性重視のものばかりで、女性が見た目で選んで使いたくなるようなかわいいものはなさそうな気がしませんか。しかし、実はあるのです!
オルファの「デザイナーズナイフ 216BSP」は可愛らしいピンク色の軸。ラインナップにはブルー・ブラック・イエローもあります。そして見た目だけではなく、細工用としてしっかり機能します。特徴は通常のアートナイフシリーズよりも刃が細く、より繊細なカットが可能なこと。
もちろんオルファですから切れ味はお墨付き。刃先と反対側の先端はヘラとしても使える形状で、粘土成形や模型製作時のパテ盛りなどにも使える嬉しい工夫がされています。専用のデザイナーズナイフ替刃が必要で、通常のアートナイフ替刃は使えないので替刃購入時には注意しましょう。
一般的な小型カッターでも薄いダンボールくらいなら切ることができますが、やはり長時間の作業で切る回数も多いのなら厚切り用の大型カッターが使いやすく疲れにくいでしょう。
大型カッターがあればベニヤ板などもカットできるので、DIY用の工具箱にひとつは入れておきたいものです。刃の固定方式をオートロック式とネジ式どちらにするかが、大型カッター選びでは安全上とても大切になってきます。
もともと切れ味の良いオルファですが、大型刃になると壁紙やダンボールもスパッと切れます。「ハイパーAL型」はそんな気持ち良い切れ味をオートロック式で手軽に体感できる商品。オートロック式の弱点は強い負荷がかかるとロックが支えきれず刃が動いてしまう点ですが、「ハイパーAL型」であればダンボール開梱くらいは問題なくこなせます。
力を伝えやすい形状に滑り止めのラバーグリップ付きでとても使いやすい本体。刃と逆側には丈夫なツメがついていて、缶のフタを押し上げるなど手では危ない動作に使えます。
替刃は通常のオルファカッター替刃(大)の他に、特専黒刃(大)・黒刃にフッ素加工を施し素早く切れるスピードブレード(大)・滑らず切れるウェービーブレード(大)が選択可能。本格的な大工仕事にはネジ式をおすすめしますが、簡単なDIYくらいならオートロック式が手軽で十分に活躍するでしょう。
リミテッド・シリーズは洗練されたデザインを追求したオルファの上質ライン。その中から「リミテッドNL ねじ式大型刃カッター」をおすすめします。
なんといってもまず、見た目の格好良さ。ベロアクローム加工でツヤを抑えたシルバーカラーに、黒のラバーグリップ。裏側から見るとまるでサバイバルナイフのようです。上質ラインだけあって、特専黒刃がセットされています。切れ味が抜群なのはもちろんのこと、黒い刃が銀色のボディと合わさってスタイリッシュ。
「ハイパーAL型」と同様に、通常のオルファカッター替刃(大)・特専黒刃(大)・スピードブレード(大)・ウェービーブレード(大)を使用できます。リミテッドシリーズにはオートロック式の大型刃タイプもありますが、せっかく上質ラインを選ぶのなら多様な替刃のポテンシャルを最大限に発揮できるネジ式を推したいと思います。
知っているようでいざその時になると困ってしまう、カッター購入時や使用時のよくある疑問を解消します。
まず厚紙を折り、その中に刃をガムテープなどでしっかり落ちないよう固定します。コンビニの袋で厚紙を包み、不燃ごみへ。誤って袋を触ってもケガをしないように、必要であれば厚紙もテープなどでしっかり口を閉じておきましょう。
カッターの刃にはJIS規格などがありませんが、各社オルファの替刃にサイズを合わせて作っている傾向があり互換性があるようです。しかし特殊な刃も存在するため、刃を見ても判断できないようであれば本体のメーカー情報を確認して適合するものを使いましょう。
近所の店で替刃を調達できるカッターを選ぶのがおすすめです。ネット通販でも替刃の購入はできますが、早くても翌日以降の到着になります。すぐに必要になった場合でも近所へ買いに行けるのならば、安心して使用できますね。
代表的な3つの用途からおすすめを紹介しました。今回は人を選ばないような扱いやすさを重視した選定なので、目的に合えばどれも納得していただけるでしょう。
カッターは「刃を当てて切る」というシンプルな動作をくり返す道具であるからこそ、使い心地にストレスを感じないものを選ぶことが大切です。知らなければ似たり寄ったりに見えるカッターも、正しく選べば驚くほど作業効率や仕上がりの美しさが変わります。
日本生まれであるカッターは、誇るべき手仕事の丁寧さにより品質を支えられてきました。見つけ出したお気に入りの1本を通してその素晴らしさに触れれば、今度はあなたの手仕事が誰かの感動へ繋がっていくでしょう。