おすすめできるCADマウスは通常のマウスと違い特殊な機能を持つものが多いため、製品選びにも迷いがちです。この記事ではマウス選びに迷う方のために、CADマウスを選ぶときのポイントとおすすめ11選をご紹介します。
CAD作業の効率に大きく関わるので、本当に価値あるマウスをぜひ見つけてくださいね!
山田貴史
某大手イヤホン・ヘッドホン専門ショップ元販売員です。10年間勤めていました。初心者から専門家レベルの接客経験があるので、読者様それぞれのニーズにあった情報をお届けします。
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おすすめできるCADマウスは通常のマウスと違い特殊な機能を持つものが多いため、製品選びにも迷いがちです。
この記事ではマウス選びに迷う方のために、CADマウスの選び方や選り抜いたおすすめのCADマウスを11点紹介しています。
同じCADマウスの中でもそれぞれの製品には個性があり、付加価値も異なります。
この記事をご覧頂ければ、皆さんにとって本当に必要な価値を持つマウスが見つかるはずですから、ぜひお読みください。
ママアイテム編集部
ではまず、CADマウスの選び方をみていきましょう。マウスはCAD作業の効率に関わるとても重要なツールです。そのため慎重に選びたいところですので、以下の選び方はしっかりお読みください。
マウスの接続方式には有線(ケーブル)と無線(ワイヤレス(Bluetooth)がありますので、どちらが良いのかそれぞれのメリット・デメリットとともに考えておきましょう。
有線の場合、バッテリーを必要としないことと信号が安定するというメリットがあります。
というのも、有線マウスはケーブルを通じて給電されるためバッテリーを搭載したり、別途充電したりする必要がありません。また無線のように信号途切れを心配する必要はありません。
有線のデメリットはケーブルが邪魔になりがちという点です。端末周りに書類などを置くとき、どうしてもケーブルが邪魔になることがありますし、場合によってはケーブルが引っかかって作業しづらいと言うこともあります。
無線のメリットはケーブルがない分、端末周りがスッキリするということが挙げられます。ケーブルの取り回しを必要としないのは無線の大きなアドバンテージです。
またパソコン本体から離れていても使うことが出来ます。通常のワイヤレス、Bluetoothともに10m程度離れても大丈夫ですので、必要であればかなり離れたところでも作業が可能です。
デメリットはなんといっても充電に尽きます。というのも、無線のマウスは有線と違って給電出来ないためバッテリーあるいは電池をマウス本体に搭載しています。そのためマウスのバッテリーが切れてしまうとマウスが動作しなくなるため、こまめに充電する必要があります。
通常、フル充電から1日の業務中にバッテリーが切れてしまうことはありませんが、電池式の場合は、電池が切れてしまって予備電池がないといった状況になると業務に支障が出るでしょう。
バッテリー、電池のいずれにしても充電や電池交換の手間がかかることは覚えておきましょう。
その他、有線と無線ではマウスの重さが違います。これはマウス本体にバッテリーや電池を搭載しているかどうかの違いですが、一般に無線方式のマウスのほうが重くなります。
そのため軽いマウスが好みの方は有線、重いマウスが好みの場合は無線、といった選び方もあります。
ワイヤレスの場合、パソコンにマウスからの電気信号を受け取る受信機を取り付ける必要があります。受信機はUSBポートに取り付けるタイプが一般的です。
またBluetooth接続の場合はBluetooth信号の接続機器はパソコンに内蔵されている場合がほとんどのため、別途受信機を増設する必要はありません。もしBluetoothに対応していない端末の場合は、ワイヤレスと同じように別途受信機を端末に取り付ける必要があります。
マウスのセンサーはとても重要で、マウスの動きをキャッチする正確性が変わります。通常のパソコン作業では意識することはないのですが、CADのような細かい作業になればなるほど、センサーの正確性は重要です。
なおセンサーには以下の4種類があります。
*光学式(赤色LED)
*レーザー式
*ブルーLED式
*TOGレーザー式
正確性は下に行くほど高いです。つまり、「光学式(赤色LED)<レーザー式<ブルーLED式<TOGレーザー式」という順序で、正確性が高くなります。
またセンサーの特徴(メリットデメリット)としては以下のようなものがあげられます。
光学式(赤色LED)はガラスや真っ白い机、光沢加工された机では動作しないことがあるため、マウスパッドが必要です。しかし使用場所によってはマウスパッドは不要です。
レーザー式、ブルーLED式はガラス面でなければ動作可能で、TOGレーザー式はガラス面でも動作可能です。
作業場所に関しては一般的なCAD端末環境ではあまり気にすることはないかもしれませんが、リモートワークなど色々な環境で作業されたい場合はある程度考慮したほうが良いでしょう。
マウスの大きさや重さも作業効率に大きく響くためチェックしておきましょう。
まず手の大きさに合ったマウスを選ぶことが重要で、手の大きな方は大きめのマウス、小さめの方は小さめのマウスという選び方が基本になります。
マウスの重さに関しては、重すぎるマウスは疲れやすいため注意が必要です。しかし少し重いくらいのマウスのほうが正確に作業しやすいという方もいらっしゃいます。
マウスを選ぶ上では、まずは現在使っているマウスの重さや大きさを調べて、好みに応じて少し重くする、小さくするなど変えてみると良いでしょう。
なお、上にも書きましたが一般に無線方式のマウスのほうが重くなりがちで、有線式のマウスは軽い傾向にあります。マウスの重さの好みに応じて接続方式を考えることも有用です。
一般的なマウスのボタン数は2ボタン+ホイールの3ボタンです。しかしマウスの中には、ボタンが追加されたマルチボタンのマウスがあります。(例えば、マウスの左側面にボタンが追加されているなど)
このようなマルチボタンのマウスはボタンに機能を割り当てたり、一定の操作を割り当てる(マクロ)機能が付いているといった、カスタマイズ性が高いものが多いです。
そのためマウスを多機能にして、作業効率をアップさせることはとてもおすすめです。記事の下のほうにあるQ&Aでも詳しく説明していますので、合わせてご覧ください。
指先で微妙なポインタの操作やドラッグができるため、トラックボールマウスは製図で大きな威力を発揮します。まさに製図に最適なマウスといっても過言ではありません。
言うまでもありませんが、CADオペレーションはマウス作業が非常に多いです。そのため手への負担がかかることもあり、指先で操作ができる、つまり手への負担が軽減されるという意味でもトラックボールマウスは人気のある商品です。
今マウスを使っている方も、トラックボールマウスへの変更を検討するには良い機会でしょう。
CAD作業におすすめのマウスはどのくらいの価格相場でしょうか。ここでは大手通販サイトの価格を調査した結果を掲載いたします。ご自身の予算と、マウスの機能や付加価値を比べてみてください。
最安価格帯 | 売れ筋価格 | 最高級価格帯 | |
---|---|---|---|
価格 | 600円 | 4,000円〜9,000円 | 10,000円〜 |
特徴 | 一般的な3ボタンマウス、あるいはマルチボタンでも付加価値がな | トラックボールマウスやマルチボタンマウス | 正確性や使いやすさが向上している |
続いて、CADマウスにおすすめのメーカー・ブランドをご紹介します。いずれも信頼できるメーカー・ブランドですので、マウス選びに迷ったらまずこれらのメーカー・ブランド商品からチェックしても良いでしょう。
ロジクールはパソコン周辺機器の開発販売を行う会社です。特にコンシューマー向けの製品を得意としており、世界100カ国以上でロジクールの製品は流通しているほどのシェアを誇ります。
マウスやキーボードといえばまずロジクールと言えるほどの有名メーカー・ブランドです。
エレコムは日本におけるパソコン周辺機器の有名メーカーで、他社に比べると比較的廉価な商品展開で知られています。しかしながらその技術力は決して低いわけではなく、日本人による日本人のための商品開発をしている会社です。
今回、おすすめのCADマウスを選定するに当たっては以下の項目を重視しました。CADオペレーションに使う上で、以下の点はすべて重要ですので、ご自身が商品比較などされる際にも参考にされてください。
*有線・ワイヤレス
*重さ
*サイズ
*センサーの種類
*トラックボール
ここではJw_CADやAutoCADに最適なトラックボールのCADマウスをご紹介します。
トラックボールのCADマウスの特徴は、なんといっても指先で精緻な調整が可能な点です。マウスではクリックの時に手が動いてしまうことがあります。
しかしトラックボールマウスの場合、クリック部とトラッキング部(ポインタを動かす部分)が独立しているため、クリック時にマウスポインタが動いてしまう心配がありません。
また指先でマウスポインタを移動させるため、普通のマウスに比べると手への負担が少なくて済むため、長時間の作業にも向いています。
本製品、MXTB1s MX ERGOは筋緊張を20%軽減するとうたわれているトラックボールマウスです。その秘密は人間の手の形を考え抜かれたエルゴノミクスデザインで、手への負担を極力軽減することに成功しています。
さらに20°まで傾斜角を付けられる設計のため、ご自身が使いやすい角度でトラックボールの操作が可能です。つまり、自分好みの使いやすさにカスタマイズできるマウスといっても過言ではないでしょう。
CADマウスに求められる、アドバンストラッキングとプレシジョンモード、FLOW機能も搭載されています。
これらの点を総合して考えると、まさにCADオペレーターのために作られたマウスといえる商品です。
マウスの握りやすさを追求したM-XT3DRBKはマウスへの「手の乗せ心地」を極めたトラックボールマウスです。
このマウスは手のひらを乗せる際の6つの筋肉・骨格に注目し、わずかなくぼみや膨らみまでこだわって作られました。こうして使用時の心地良さを追求しています。
またCAD作業において欠かせないマウスポインタの精緻な動きについて、本製品は基本性能はもちろんのこと、さらに奥深く追求しています。
CADオペレーションへの工夫としてポインタ速度の減速スイッチ/変更スイッチとチルトホイールを搭載しました。これにより、早い移動と精密に動かすための遅い移動をスイッチひとつで実現し、CADオペレーションの効率化を図っています。
つまり、コンピュータと人間の接点であるマウスの形状にこだわり抜いた上で、CADオペレーションにおける効率化も目指した素晴らしいマウスといえるでしょう。
本製品M-HT1DRBKの最大の特徴は、なんといっても大きなトラックボールです。通常のトラックボールより大きめなため、指をあまり動かすことなくマウスポインタを移動することが可能となりました。
3段階のポインタ移動速度切り替えスイッチがついているので、マウスポインタの細かい動きにも対応します。
そして8つのボタンとチルトホイールがついているため、ボタンにさまざまな機能を割り当てて作業を効率化することが可能です。
もちろんデザインはエルゴノミクスデザインで、低反発パームレストを搭載しているので長時間の作業も快適となりました。
多くの方が人差し指で操作するトラックボールに違和感を覚えるようですが、一度慣れてしまうとむしろ快適といわれるのが、本製品M-DT2DRBKです。
人差し指で操作することを前提に設計されたデザインはとても使いやすく、こだわり抜かれています。もちろんボールの精度も高く、その精度はゲーミングレベルですからかなりの精度でボールの動きをマウスポインタが追従します。
またメンテナンス性も考慮して、ボールの着脱も容易ですから、長く使うことも出来るでしょう。
いままでのトラックボールに満足できなかった方はもちろん、買い換えの方にもぜひおすすめしたい商品です。
本製品M570tはAmazonベストセラー1位に輝く実績もあるベストセラーマウスです。人気の秘密は信頼の置けるメーカーロジクール製であることと、とても使いやすいデザイン、さらに18ヶ月という長い電池寿命にあるようです。
ネットの口コミを見ると、PC作業で腱鞘炎になってしまったが、このトラックボールに変えてから改善したなど、手首への負担がかからない事例が多く紹介されています。
また18ヶ月の電池寿命はまさに、電池いらずに等しいものでしょう。現実にはもう少し電池寿命が短くなる可能性があるものの、毎日充電が必要なワイヤレスマウスに比べればかかる手間の差は歴然です。
Digio2 MUS-TRLF132BKの特徴はその大きさで、タテ95mmという極小サイズです。そのため場所を取らず、小さな手の方でも快適に操作が可能です。
もちろんこだわりはサイズのみにとどまらず、マウスポインタの移動速度切り替えやweb閲覧を快適にする戻る・進むボタンなども装備しています。またこれらのボタンなどはすべて静音設計のため、周囲を気にせずに操作が可能な点も嬉しいところです。
次にご紹介するのは多機能なCADマウス3点です。どのマウスも使いこなせればCADオペレーションの効率がグンとアップすることは間違いありません。ぜひご覧ください。
MX2100sGR MX Master 2SはCADオペレーションに必要なあらゆる機能と超高精度なセンサーを搭載したマウスで、あなたの生産性を飛躍的に向上させます。
FLOW機能が搭載されているため、最大3台のパソコンでファイルをコピー&ペーストが可能です。またカスタマイズアプリケーションのLogicool Optionsを利用することで、ボタンのカスタマイズが出来ますので、あなた好みのマウスに仕上がります。
レーザー式の読み取りはガラス面でも対応可のうかつ、4000dpiという超高精度なセンサーですから、細やかな作業に非常に向いているでしょう。
これまでのマウスで満足できない方にはぜひおすすめしたい商品です。
MX2300は握り心地と使いやすさ、そして洗練されたデザインを融合するために考え抜かれたCADマウスです。
ホイールはクリックトゥクリックから高速スクロールへ自動的に変化し、水平スクロールは親指で操作するサムホイールで可能。効率よく作業することが出来ます。また独自のDarkfieldレーザーによるトラッキングで高精度なマウスポインタの動きが可能です。
なお端末3台まで同時ペアリングが可能ですから、スイッチひとつで他の端末の操作に切り替えられる点も嬉しいところですね。
G604はゲーミングマウスとして販売されていますが、CADマウスとして必要な機能を十分に備えており、新しいCADマウスを探している方におすすめしたい商品です。
特にマウスのカスタマイズにこだわる方にはおすすめしたいマウスで、本製品はカスタマイズ可能なボタンを11個備えています。この11個に色々な機能を持たせることで、あなただけのマウスが出来上がるでしょう。
当然ながらゲーミングマウスですので、高精度かつ長時間の使用でも手が疲れないなど随所に工夫がこめられています。
フルカスタマイズしたマウスが欲しいという方は、ぜひチェックしてください。
3DCADで利用したいマウスを2品ご紹介します。3DCAD専用ですから、使いやすさや作業効率の良さはお墨付きです。
SpaceMouse Wireless SMWは3Dモデリングのオブジェクトを自由自在に動かすことが出来る3DCAD専用マウスです。マウスといってもその形状はジョイスティックで、直感的にオブジェクトを動かすことにとても適しています。
直感的にオブジェクト動かすことが出来る、またジョイスティック型であるということからわかるとおり、右手への負担がとても少ないです。そのためマウスで苦労しながら3Dオブジェクトを動かしたり、裏返したりしている方はぜひこの製品を試して欲しいと感じます。
本商品SpaceMouse Pro Wireless SMPWは上で紹介した、SpaceMouse Wireless SMWに付加価値を付けた多機能です。
多機能(付加価値)は主に
*ハンドレスト
*USB接続により充電しながら使用可能
*QuickView キー、回転トグルキー、インテリジェントファンクションキーなどのマルチボタン搭載
*仮想テンキー
*15個のカスタマイズ可能なボタン
といった内容です。その他細かい仕様でも進化しています。
最初のキーカスタマイズが面倒ではありますが、1度設定してしまえば非常に快適に使用できます。マルチボタンマウスになれている方ならスムーズに移行できるでしょう。
CADマウスを利用する上で良くある疑問や質問にお答えします。
ボタンの割り当て機能は、CADを利用する上で基本的な機能のボタンに加えて、ユーザーが自由に設定できるボタンといった機能です。
基本的なマウスは2ボタン+ホイールですが、ボタン割り当てが可能なマウスには一例として「進む・戻るボタン」「水平スクロールボタン」等が割り当てられていることが多いです。
さらにマウスによっては、マウスポインタの解像度(動かす早さや精度)の調整ボタンや自由にショートカットキー(コピー&ペーストなど)を割り当てられるボタンが搭載されています。
トラックボールマウスにはさまざまなメリットがあります。
まずマウスでは通常使わない親指を使うので、手を動かす必要がありません。手首や腕への負担が少ないため腱鞘炎を防ぎます。
またマウスそのものを動かすことがありませんのでマウスパッドが不要ですし、トラックボールマウス分の面積があれば使用できます。
また多くのトラックボールマウスは電池持ちが良く、中には18ヶ月も持つものがあります。
マウスから乗り換えたときは若干戸惑うかもしれませんが、慣れてしまうと手放せないマウスがトラックボールマウスといっても過言ではありません。
この記事ではおすすめのCADマウスをご紹介しました。
CADマウスはCADオペレーターという職種の方が利用することが多く、製品の数も限られています。その中でも使いやすいものや付加価値が高いものを今回ご紹介しました。
製品数が少ないとはいえ、自分にぴったりのマウスを選ぶことは簡単ではありません。この記事はマウス選びの大きな手助けとして書かれていますので、ぜひ参考にされてください。