あなたにおすすめのワイングラスはどんなタイプ?色、香り、味わい、余韻……。料理とあわせて、おいしさの相乗効果を生み出すワインは、日常的な楽しみのひとつ。家飲みワ...
中村史恵
テレビ通販で美容食を購入し、そこから美容食にどハマり。美容食使用歴10年の40代主婦です。美容食に関するレビューや記事執筆などのお仕事依頼を受託していて、美容食アドバイザーともいわれています。
プロフィール詳細へ>>あなたにおすすめのワイングラスはどんなタイプ?色、香り、味わい、余韻……。料理とあわせて、おいしさの相乗効果を生み出すワインは、日常的な楽しみのひとつ。家飲みワインをより豊かなものにするため、おすすめのワイングラスの種類と選び方のポイントを、ワインの専門家であるソムリエにリサーチ。好きなワインのタイプや使用頻度、価格帯など、さまざまな条件でチェックしました。きっと、あなたが選ぶべきワイングラスが見つけられます!
ママアイテム編集部
ワインの味わいは主に果実味(甘み)、酸味、渋みが骨格となっています。ワイングラスには、ワインの個性にあわせて、その果実味、酸味、渋みをバランスよく引き出す役割があります。
とはいえ、ちまたにはさまざまな種類のワイングラスがあり、何を買えばよいのか迷ってしまいます。選ぶときにチェックすべき5つのポイントをまとめました。
ワイングラスは直接くちびるが触れる部分をリム(Rim)といいます。薄く、滑らかに仕上げられたリムは口当たりがよく、繊細なワインのおいしさが感じやすくなります。
ワインを注ぐボウル(Bowl)部分は、ワインの個性により、適したふくらみ具合や大きさが異なります。家庭でよく飲むワインのタイプは、どんな形状が適しているのか把握しておくとよいでしょう。
手で触れる脚部はステム(Stem)、台座部分はベース(Base)といいます。持ちやすいバランス、手触りの良さなどにこだわって選びましょう。
ワインをよりおいしく飲むためには、それぞれのワインの個性を引き出してくれる形状のグラスを選ぶことが重要です。
家庭でよく飲むワインが、どのタイプのワインかを確認し、そのためのグラスを優先して揃えるようにするとよいでしょう。以下はその分類例です。
ボルドーの赤ワインに適したグラスですが、その他の産地でも色調の濃い、しっかりとした味わいのワインに適しています。
ブドウ品種はカベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、メルロー。フランスのコート・デュ・ローヌやオーストラリアのシラー(シラーズ)や、スペインのテンプラニーニョを使ったワインにも向いています。
豊かな果実味を持ち、渋みの強いフルボディタイプに最適です。形状は背の高いチューリップ型。飲み口は広く、口元のすぼまりがゆるやか。ボウル部分が縦長の大ぶりで、カーブは強くありません。
主にブルゴーニュの赤ワインに適したグラス。ブドウ品種はピノ・ノワール、ガメイ。イタリア北部で生産されるネッビオーロにも合い、きれいな酸味と繊細で複雑な香りのミディアムボディタイプに最適です。
形状はボウルの下側がふくらみ、口元がすぼまった大ぶりな形。グラス全体のすぼまりが強いので、豊かな香りが凝縮され、鼻腔いっぱいに感じることができます。
モンラッシェとはブルゴーニュ地方の最良の土地から生まれる白ワインの銘柄の一つ。ブドウ品種はシャルドネ(樽熟成)タイプで、こってりまろやかなブルゴーニュの白ワインに適したグラスです。
やわらかな酸味とコクのある味わいで、高いアルコール度数からくるボリューム感が持ち味。カリフォルニアや西オーストラリアの銘醸で造られる、シャルドネタイプのワインにも適しています。
形状は丸みを帯びたふっくらとしたシルエットで、すぼまりがゆるく、口元は広め。高さはブルゴーニュグラスよりやや低めです。
清涼感あふれるキレのある辛口白ワインに適したグラス。ブドウ品種はリースリングをはじめ、ソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネ(シャブリなどの辛口)など。
形状は口元にすぼまりがあり、ボウル部分が縦長の中程度の大きさ。辛口の白ワインだけでなく軽めで若々しい赤ワインなどにも使え、汎用性が高い形です。
イタリア・トスカーナ州で生産されるキャンティワインのブドウ品種、サンジョベーゼに合わせたグラス。
キャンティワインは深く濃いルビー色とフルーティーな酸味が特徴のワインで、手軽に飲めるタイプです。
キャンティグラスは、ボジョレーヌーヴォーのような軽めの赤ワインや、さっぱりとした白ワインにも使え、汎用性が高く、多くのレストランがグラスワイン用のグラスとして使用しています。
形状はリースリング用のグラスと似ていて、やや小ぶり。口元にすぼまりがあり、縦長フォルムのスタンダードな型です。
シャンパーニュとはフランス・シャンパーニュ地方の特定の地域で栽培される白ブドウのシャルドネ、黒ブドウのピノ・ノワール、ピノ・ムニエの3種を主体に使用し、「瓶内二次発酵」という醸造方法で造られる発泡性ワインのことです。
シャンパーニュを含め、発泡性ワインに適したグラスがあります。
発泡性ワインの中でも繊細で軽やかなタイプなら、泡がきれいに立ち上り持続する縦長のフルート型がおすすめ。口の中に流れ込んだとき、心地よい泡を感じることができます。
香りが豊かで、熟成感のあるタイプなら、白ワイングラスのようにふくらみのあるグラン型が適しています。泡が攪拌されて香りが立ち上るとともに、きめ細かい泡の刺激をソフトに感じさせてくれます。
ワインには使用するブドウ由来の色の違いや、醸造法による色の違いがあります。ワインを楽しむ上では、その色を見ることも大きな要素。
そのため、色付きのグラスや、模様がたくさん入ったグラスは適していません。グラスを選ぶときはワインの色を正確に把握できる、無色で透明度の高いグラスを選ぶのがおすすめです。
ワイングラスは薄くて繊細な仕上げのものほど、飲んだときの口当たりがよく、おいしく感じられます。
しかし、薄くて繊細であればあるほど壊れやすく高価です。使用頻度やシーンにあわせて、グラスを選択することが大切です。
日常的に使う登場頻度の高いグラスや、大勢の人が集まるホームパーティーなどで使用するグラスは、ハラハラドキドキしながら使うより、耐久性に優れたものを選んだ方がワインを心地よく楽しめます。
各メーカーでワインをおいしく飲むという機能はそのままに、丈夫さや壊れにくさを追求した商品が開発されています。食器洗い洗浄機可能なグラスもありますので、購入時にチェックしてみましょう。
ワイングラスはどれくらいの価格帯のものを選べばよいのか?よく言われるのは、自分が飲むワインのボトル1本分の価格と同じくらいの価格が目安だということです。
しかし、グラスにこだわるのは高級ワインだけでなく、リーズナブルなデイリーワインほど、正しいグラスで飲めば格上げされるという意見もあります。
ワイングラスもピンからキリまで。価格相場を分類しました。
最安値価格帯 | 売れ筋価格帯 | 高級価格帯 | |
---|---|---|---|
価格 | 500円〜1500円(1個) | 1,500〜5,000円(1個) | 10,000円以上(1個) |
生産国 | ヨーロッパ、日本、タイ、台湾製などで生産。 | ヨーロッパの有名グラスメーカー及び国産メーカー | ヨーロッパの老舗グラスメーカーの商品が主体 |
作り方 | 大量生産のマシンメイド | 最新テクノロジーを持つマシンメイドの商品が主体。 | 高度な技術を持つ熟練の職人によるハンドメイド |
特長 | 分厚く丈夫なタイプが多い。壊れにくいプラスチック製などもある。 | ワインがおいしく飲める機能が備わった形。クリスタルガラス使用。 | クリスタルガラス使用。機能性と優美なデザインを兼ね備えている。工芸的装飾が施されたものもある。 |
ワイングラスは、そのワインが本来持つポテンシャルを引き出すための大切なアイテム。ワインとグラスの素敵な関係が築ける、信頼できるメーカーのものを選びましょう。
1756年、オーストリアで創業したワイングラスの老舗ブランド。ブドウ品種別にグラスを作るというスタイルを生み出したのは、このメーカーが始まりです。
世界中のワイン生産者とテイスティングを繰り返すことで、あらゆるブドウ品種のワインに合うグラスを提供しています。プロ・アマ問わず、ワイン愛好家から絶大な信頼を得ているメーカーです。
ドイツ・ミュンヘンで1872年に創業したクリスタルグラス専門店「ツヴィーゼル クリスタルグラス社」が、機能性と優れたコストパフォーマンスの両方を実現したブランドが「ショット・ツヴィーゼル」。
ホテル・レストラン、そして個人と、幅広い層で使えるマシンメイド。エレガントで美しいフォルム、透明感のある輝きを持ちながら、割れにくく耐久性に優れているのが特長です。
1764年、ルイ15世から認可を受けフランス・バカラ村に創設されたクリスタルメーカー。
高品質で透明度の高いクリスタルに施されたカット技術の巧みさと優れた装飾性で、多くの王侯貴族に愛され「王者たちのクリスタル」と呼ばれる憧れのブランドです。
1823年、オーストリア・ウィーン生まれのガラスメーカー。ヨーロッパ随一の名門王家、ハプスブルグ家より皇室御用達とされ,グラスだけでなくシャンデリアでも世界的な評価を受けています。
極薄かつ軽量、そして割れにくい「カリ・クリスタル」を使用したワイングラスは、優美なデザインだけでなく「道具」としての機能も一流です。
ワイングラスを選ぶときの目安となる基本データを明記します。
ワイングラスを1種類だけ持つのなら、オールマイティで使える汎用性の高いタイプを選びたいもの。
形状としてはグラスのボウル部分がそれほどふくらんでいないもので、上部がすぼまった小ぶりのボルドーグラス、リースリンググラス、キャンティグラスなどがおすすめです。
世界各国のレストランやホテルをはじめ、旅客機のファーストクラスや大型クルーズ船でも使用されている「ショット・ツウィーゼル(SCHOTT ZWIESEL)」のワイングラスは、美しさと優れた機能性、耐久性を持ちあわせています。
このブランドには、新しい原料と製法で生まれたダブルプロテクション機能「トリタン」クリスタル(Tritan)が使用され、衝撃や傷に強く、食器洗い乾燥機の使用も可能。
クリスタルガラスの美しい輝きが続くだけでなく、鉛を含まないので環境にやさしいクリスタルです。
この中の人気シリーズ「ティーヴァ リビング」は、バランスンのとれたフォルムに、程よい高さとボリューム感で、見た目の美しさと扱いやすさが見事に調和。
白ワインにも赤ワインにも、カジュアルからエレガントまで、さまざまなシーンに対応します。
“デギュスタシオン”とはフランス語でテイスティング、つまりは利き酒という意味です。ワイン特有の繊細で複雑な香りや味わいを引き出し、おいしく楽しむために、たっぷり大きなサイズの本格的ワイングラスです。
ゆるやかなカーブの卵型のボルドーグラスは、赤ワインだけでなく香り豊かな白ワインやシャンパーニュ、スパークリングワインにも使えます。
クリスタルのトップメーカー、バカラならでのは輝きに満ちた透明感、なめらかな質感は、デイリーワインも特別なものにしてくれそうです。
エレガントで華奢なデザインの高級ワイングラスに憧れながらも、壊れやすいのは困るという方におすすめのワイングラスです。ロブマイヤーのラインナップの中でも、「バレリーナ」は、軽量で丈夫、実用性に富んだシリーズです。
素材は硬質で壊れにくい「カリ・クリスタル」を使用した極薄。そのデザインは英国を代表するバレリーナ、マーゴ・フォンティーンがトゥシューズのつま先で立つ優美な姿をイメージして作られています。
手吹きならではの薄手の「バレリーナ」シリーズは、口当たりが空気のように軽やかで、その形状はワインの味わいをピュアに引き出します。
「ワイングラスV」は、手になじみやすい小ぶりサイズで、キリリとした辛口の白ワイン、軽快な赤ワインにマッチ。
ワインだけでなく、日本酒やフレッシュジュースなどさまざまな飲み物に使用できる多様性のあるグラスです。
買い求めやすい価格で、見た目も美しく、壊れにくいグラスを希望する人向け。
東洋佐々木ガラスが開発した鉛を含まない新素材のクリスタルガラスに、独自の強化加工技術「イオンストロング」を施し、優れた耐久性・耐傷性を実現しています。
ティアドロップ形状の美しく使いやすいデザインが魅力です。
フィンランド語で「お気に入り」を意味する「レンピ」。口元のガラスの薄さと脚の部分の太さの対比がユニークで、モダンさの中にも温かみが感じられる北欧デザインです。
デイリーワインから、ちょっと高級なワインまでシーンを選ばず使えます。重ねて収納することができるので、収納スペースをコンパクトにしたい人には特におすすめです。
飲み口が薄く、繊細で、優雅なデザインのワイングラスは憧れの理想形です。日常的に使用するのなら、食器洗い乾燥機の使用に対応し、丈夫で壊れにくいものが安心して使えます。
耐久性が高く、信頼の日本製をセレクトしました。
進化した全面イオン強化技術で、物理的な衝撃や食器洗浄機使用にも耐えうる性質を向上させたグラスです。
その強度を未強化製品と比較した実験では、ボウル部分やプレートの縁に衝撃を与える試験で、未強化製品の約2倍の強度を実証。
脚部に負荷を与え曲げに対する強さを与える試験では、なんと未強化製品の約2.5倍の強度が実証されています。
繊細なステムに大ぶりなボウルは、フォーマルなシーンにも適したデザインでありながら、価格もお手頃なのがうれしいですね。
高級ワインには適していませんが、小ぶりなので扱いやすくデイリーワインを楽しむ時やパーティーなどで大勢人が集まるときに気軽に使えて便利なタイプです。
家庭用の食器洗い乾燥機で洗浄することができるので、たくさんのワイングラスを洗うときも苦になりません。気軽に使えて重宝するワイングラスです。
名前の「スプリッツァー」とはドイツ語ではじける、という意味の「シュプリッエン」に由来するワード。口もとがすぼまり、スパークリングワインの泡と香りを心地よく感じさせてくれるフォルムになっています。
使用素材は一般的なソーダライムガラスの純度と透明度を上げた「ファインクリア」。高級クリスタルガラスにも劣らない透明度になっています。
ワインの色を正確に把握することができるとともに、ワインに限らず、さまざまな飲み物に日常的に使える汎用性の高いタンブラーです。
コロンとしたかわいいフォルムで、手になじみ、安定性も抜群。家庭用の食器洗い乾燥機に対応し、コストパフォーマンスに優れたグラスです。
ワイングラスには、そのワインの持つ香りを際立たせるという役割があります。そのためには、ワインを注いだとき、グラス内に香りをためるための、空きスペース(平均4/5以上)が必要です。
さらにグラスを回すことでグラス内にワインの膜を作り、ワインと空気を触れさせ、香りをときほぐします。
ワインの香りを際立たせる力のあるグラスは、ある程度大ぶりでたっぷりしたサイズが必要となります。
リーデルのワイングラスの中では、ブドウの品種や生産地で迷うことなく使える、ビギナー向け入門シリーズ。手頃に上質なワインを楽しみたい、という人にぴったりのグラスです。
赤ワインの香りを十分に引き出す上品なフォルムと、薄く仕上げられた口径部は、世界最高峰のテクノロジーを持つドイツ工場で生産されるマシンメイド。
リーデル製品の中では、比較的リーズナブルな商品で、ワイン初心者の人へのプレゼントにも最適です。
グラスの真ん中に窪みを持たせたユニークなデザインは、手の小さな女性にも持ちやすいようにと考えられたもの。
脚のないデザインですが、持ちやすいので、スワリング(グラスを回すこと)も比較的やりやすくなっています。
丸みのあるたっぷりとしたサイズなので、スペースに余裕のあるグラス内に香りがたまり、空気と触れ、複雑で芳醇な香りをときほぐしてくれます。
薄く滑らかに仕上げられた口元は、ワインをおいしく味わうための必須条件をクリア。
ゆるやかに広がる台形のフォルムを持つ「シャトーバカラ」は、著名なワイン醸造家であるブルーノ・クラヴィエ氏と共同開発したワイングラス。
緻密に計算されたこのフォルムは、ワインの複雑かつ芳醇な香りを引き出して調和させ、アルコールの刺激をおだやかにしてくれる力があります。
産地やブドウの品種にこだわることなく、世界中のあらゆるワインの真価を引き出す革新的なコレクション。バカラのグラスでワインを楽しむというだけでも、無条件においしく感じられそうです。
世界のコンクールで優勝したソムリエと共同開発した「THE FIRST」は、数多ある酒類、ブドウの品種、産地などのデータをとり、分析し、わずか20種に絞り込んでデザインしたシリーズ。
これは、その中でも、繊細で複雑な香りと味わいが魅力のブルゴーニュの赤ワインのためにデザインされたグラスです。
角度をもって広がるボウルは、ワインをグラスに注いだ瞬間から、空気と触れ合わす働きをします。ワインの持つ複雑な香りを解きほぐし、上部へ伸びるフォルムはその芳醇な香りを確実に口元へ届けてくれます。
ワイングラスはステムと呼ばれる細長い脚部があることで優雅なデザインになり、この部分を持って回すことで、香りを立たせることができます。
しかし、この細長い脚部があることでちょっとしたはずみに倒したり、洗うときに壊してしまいやすくなり、収納スペースを多くとってしまいます。
気軽にワインを楽しむのなら、安定性のあるステムレスグラスを使用するのも選択肢の一つです。
ブドウ品種ごとにワインの香りや味わいを最大限に引き出すリーデルのボウルの機能はそのままに、ステム(脚)や台座をなくし、日常的に気軽に使えるデザインを実現したグラスです。
リーデル社の11代目当主、マキシミリアン・リーデルがプロデュースした革新的なこのグラスは、軽量で耐久性も高く、ワイン以外の飲み物にも使るカジュアルさが魅力。
リースリング、ソーヴィニヨン・ブランのブドウ品種に適したこの形状は、清涼感あふれるキレのある酸味が持ち味の白ワインに最適です。
1.のグラスと同様、マキシミリアン・リーデルのプロデュースによるもの。大ぶりなボウルで、やや縦長のフォルムは、従来のボルドーワイン用グラスのステム(脚部)と台座をなくした形状。
酸味が少なく、果実味豊かなフルボディタイプのワインを気軽に楽しむことができるグラスです。
繊細な口当たりと軽やかさが秀逸でビールグラスなどで人気の「うすはり」シリーズ。熟練の職人がひとつひとつ吹きガラスで作っています。
日本の食卓や和食の席に似合うようにと考えられたのが、ステム(脚)が取り除かれたワイングラス「葡萄酒器」。
ボルドーワイン用にデザインされたこのタイプは、口元がほどよく狭まり、ワインの香りをより際立たせます。比較的重厚なミディアムからフルボディのワイン向きです。
シンプルで遊び心のある北欧デザインの球体グラス。水やジュースなどのさまざまな飲み物に使えますが、たっぷりと丸みを帯びた口広のフォルムは香りを引き立たせ、ワインを味わうにもぴったり。
特にまろやかな白ワインなどに適しています。食器洗い乾燥機を使用することができるので、日常使いのグラスとして便利です。
いざ、ワイングラスを買うとなると、実は分からないことがいっぱい。ワインとワイングラスの相性や、今さら人に聞きにくいことなど。グラス購入の前に知っておきたい気になることにお答えします。
同じワインでもグラスの形状によっては、必要以上に酸味や渋みが強調されたり、逆に絶妙なバランスで味わえたりと、印象が大きく変わってしまいます。
間違ったグラスでワインを飲んでしまうと、そのワインの魅力を十分に引き出せずに、残念なことになってしまう場合もあります。
ワインはブドウ品種、産地の土壌や気候、醸造方法などによる固有の個性を持っています。
そのワインが本来もっている香りや味わいを引き出し、よりおいしく味わうためには、口径(飲み口)の大小やすぼまりの強弱、ボウル全体のふくらみ具合などが最適化されたグラスを使用することが重要です。
しかし、難しく考えることはありません。ワイングラスの専門メーカーでは、ボルドータイプ用、ブルゴーニュタイプ用、リースリングタイプ用などと分類され、それらが最も楽しめるように設計されています。
安価なグラスは、比較的分厚いガラスで作られていることが多く、重さもあり、ワインの種類によって使い分けたりしないタイプのものが多いようです。
一方、高価格のグラスは、口当たりがなめらかになるよう、口元が薄く仕上げられ、ワインを注いで持ったときのバランスもよく、美しいデザインになっています。
また、ワインの色味をちゃんと把握できるように透明度の高いクリスタルガラスが使用され、ワインの特性に合わせてデザインを選べるようラインナップされています。
高度なテクノロジーを駆使したマシンカットのワイングラスも、ワインをおいしく楽しむ機能性を備えていますが、ハイエンドのグラスは熟練の職人がひとつひとつていねいに作るハンドメイド製品が主体。
手作りのため、サイズや重さに若干の違いが生まれますが、それも手作りならでは味わいになります。
一般的に赤ワインは白ワインに比べて味わいや香りが複雑です。そして赤ワインの芳醇で複雑な香りや味わいは、空気と触れることで花開き、渋みをやわらかくする作用があります。
つまり赤ワインのグラスは、空気と触れる面を広くするため大ぶりにデザインされています。
一方、白ワインはひんやりとした状態で飲むほうがおいしいので、冷たい状態のうちに飲み切れるように、赤ワイン用のグラスより小ぶりに設計されています。
ただ、辛口の白ワイン用に作られた縦長のスタンダードな形状のグラスは、軽めの赤やロゼワイン用にも流用可能です。赤ワインは軽めのものしか飲まないというのであれば、赤白兼用でも大丈夫です。
記念日やパーティーだけでなく、日常を彩るお酒としても登場する機会が多くなってきたシャンパーニュ。その魅力は、見た目に美しく、気分を華やかにしてくれる泡だちとゴールドの色合い、そして繊細な香りです。
シャンパーニュ用のグラスにもさまざまなタイプがあります。その昔は「クープ型」という、幅広、底浅の形が主流でしたが、泡立ちの美しさも香りも損ってしまうこのタイプのグラスは、今はほとんど使われていません。
現在、最もポピュラーなのは「フルート型」と呼ばれる口径が狭く、細長いタイプのグラスです。グラスの底にワザと傷がつけられていて泡がきれいに立ち上り、持続するようになっています。
ただ、最近は泡の見え方よりも香りや味わいを重視する人も多く、あえて白ワイン用グラスやチューリップ型、グラン型など膨らみのあるシャンパーニュグラスを愛用する人が増えています。
つまりシャンパーニュをスタンダードな白ワイングラスで味わってもよく、むしろ通好みだといえるかもしれません。
第二次世界大戦以前、ワイングラスの主流は厚みのあるボウル部分にカッティングなどの装飾が施されたものだったそうです。
現在でもクリスタルガラスにカッティングを施したものや、色ガラスに切子細工を施した装飾的なワイングラスが販売されています。
しかし、純粋にワインを楽しみたいのならワインの色がよくわからないほど装飾されているものや、色付きのものはおすすめできません。
ワインの色はブドウ品種、熟成年数、凝縮度、醸造方法によって大きく異なり、その色を目で見ることもワインの楽しみの大きな要素だからです。
トップソムリエに聞いた内容をベースに、目的やシチェーションに合わせたワイングラスの選び方を紹介しました。
ワインの好みや楽しみ方は人それぞれですが、ワイングラスは、ワインのおいしさを最大限に引き出してくれる最も頼もしいパートナーです。
選び抜いたワイングラスは、あなたのワインライフを豊かなものにしてくれるでしょう。