介護用スプーン・フォークは、利用者本人の症状や介護者にとっての食べさせやすさなど、様々な状況に対応できる豊富な種類が揃っています。その中から最適なものを見つける...
中村史恵
テレビ通販で美容食を購入し、そこから美容食にどハマり。美容食使用歴10年の40代主婦です。美容食に関するレビューや記事執筆などのお仕事依頼を受託していて、美容食アドバイザーともいわれています。
プロフィール詳細へ>>介護用スプーン・フォークは、利用者本人の症状や介護者にとっての食べさせやすさなど、様々な状況に対応できる豊富な種類が揃っています。
その中から最適なものを見つけるための選び方をわかりやすくまとめました。
要介護の程度で異なりますが、介護で大切な「出来るだけ自分の力を使う」ことで、食事の楽しさが実感できると、食欲アップや暮らしを楽しむ意欲向上などの嬉しい変化につながります。
ママアイテム編集部
ここでは、あなたにピッタリの介護用スプーンとフォークを選ぶ時にチェックすべき3つのポイントを確認していきましょう。
手や首が動かし辛い時や、握力が弱くスプーンやフォークをしっかり握れないなどの症状でも、介護用スプーンやフォークの首を曲げることが出来れば食べ物を口元へ運びやすくなります。
更に、曲げた部分が手にフィットする事でスプーンやフォークを落としにくくなります。
スプーンやフォークを握る力が弱く、細い柄のスプーンやフォークを持つ事が困難な場合は、太い柄の介護用スプーンやフォークを使うことで握りやすくなります。
柄にスポンジなどを巻いて太さを調整するという方法もあります。
シリコン製は柔らかいので、口の中を傷つけることなく安心して使えるだけでなく、食べ物を器に残すことなくすくいやすいというメリットもあります。
ステンレス製の介護用スプーンやフォークなら錆びにくいため、清潔さを長く維持しやすくなります。
介護用品を使う人の快適性と安全性を大切にする多くのメーカーの中から、特におすすめしたい3社をご紹介します。
カトラリー(金属洋食器)やシリコン製のキッチン小物などを得意とする老舗メーカーで、機能性だけでなく、デザインの美しさにも定評があります。
ここでも紹介している「口あたりやさしいスプーン」などに差し込んで握りやすくする「スポンジハンドル」は、歯ブラシや鉛筆にも使える優れもの。岡部洋食器製作所製品は、食事だけでなく日常のあらゆるシーンを快適にしてくれます。
「ハビナース」は、ピジョン株式会社の高齢者向けのブランドです。ラテン語で「ふさわしい」という意味の「ハビリス」と「ナース」からの造語で、ふさわしいナースになりたいという思いが込められています。
食事をはじめ、暮らしのなかで高齢の方の尊厳と快適さを大切に、また、介護をする方の負担軽減を実現する介護用品を提供しています。
オートメーションによるカトラリー(金属洋食器)製造のパイオニアとして活躍する斉藤工業。
手がける介護用品は、介護用スプーンやフォーク・お箸など食事をサポートするものや、口の中を清潔にする口腔ケア用品、介護をする側に便利な介護・介助グッズなどでも、高い評価を受けています。
これまで介護用スプーンとフォーク選びのポイントをお伝えしてきましたが、ここからは、特に重要な2つのポイントを確かめながら、実際におすすめの介護用スプーンとフォークを比較していきましょう。
手が不自由な方、握力が弱い方からはもちろんですが、介護用品のスプーンでありながら、赤ちゃんの離乳食にも安心して使えるなど、様々な人から高い評価を受けている人気の介護用スプーン。必見です。
シリコン製で口あたりが柔らかいので、口元や歯茎に当たってもケガすることなく安全に使えるのが最大の特長です。シリコンの中に埋め込んだナイロン樹脂の芯によりほどよいコシがあるので、柔らかすぎず使いやすさ抜群です。
耐熱温度200度で、食器洗浄機・乾燥機にも対応。煮沸消毒OKなので、清潔に使えて赤ちゃんの離乳食にも重宝しているとママたちにも大人気のスプーンなのです。
スプーンが浅いため口に入れやすく、スプーンをかんでしまうことも少なくなります。スープやヨーグルト、プリンなどを食べるときも、残さずキレイにすくう事ができるため食器を洗ったかと一瞬勘違いしてしまうほどです。
柄と同じパステルカラーのナイロン樹脂が埋め込まれているデザインで、可愛らしい3色展開。介護を必要としない家族も色分けして愛用しているという声も多いようです。
「口あたりやさしいスプーン」は、収納ケースも販売されています。
デイサービスなど外出先でも自分の介護用スプーンを使いたいという方には便利ですね。
多くの人々に長く愛されている商品、その心地よさを是非試してみてください。
介護を受ける方や介護をする方にとって、食事は大変な作業となる場合も多いでしょう。そんな中でも、負担を減らし安心して食事が楽しめる環境づくりに役立つスプーンを5つご紹介します。
お箸の使用が困難な方のために作られた介護用スプーンです。一見普通のスプーンに見えますが、すくいやすくこぼれにくいので不思議がる人も多くいます。使いやすい理由は、こぼれにくい深さとすいやすい角度です。
スプーンが大きく深めなのに、口に入れやすくハンドルはすくいやすい角度に計算された絶妙な設計が、介護をする人・される人にスムーズな食事をサポートしてくれます。更に、滑りにくいグリップで握りやすくなっています。
実際に使用された方からは、次のような声が集まっています。
すくいやすくこぼれにくい構造は、食べ物や汁物をこぼしてしまうストレスと片付ける手間の軽減に大きく役立ちます。介護をする方・される方どちらにも優しいスプーンが、スムーズな食事を実現してくれているようです。
スプーン先を使いやすい角度に曲げられる介護用スプーンです。スプーンの柄は細いですが、スプーンと同じ「曲げれるユニバーサルシリーズ」のスポンジを取り付けることで、柄を太く調整する事ができるので、握力が弱まっている状態でも握りやすくなります。
スポンジのサイズは、次の3種類から選べます。
スプーンは先端が丸くなっており、口にやさしいだけでなく、食べ物が落ちにくい形状です。さらにスプーンの首を曲げて使えるため、スプーンを扱うのが難しい方にも使いやすくなっています。
スプーン本体は、スリムでシンプルなデザインなので、介護を必要としない方など多くの方にもお使いいただけます。
持ちやすい柄と使いやすい角度に曲げられる構造で、利き手を問わず最適な角度に調整できる介護用スプーンです。しかも、グリップが指にフィットするデザインなので、滑りにくく握力が弱い方にも喜ばれています。
スプーンの先端は、先が細くなっているため口に入れやすく、小さな口の人や口を大きく開けない人などにも使いやすいデザインです。太めのグリップは、裏側が波型になっており、握りやすさと滑り止めの効果を高めてくれます。
高温での消毒も可能なので、清潔に使用する事ができて安心。
何より、左右どちらにも曲げて使えるため、利き手を問わないだけでなく、突然のケガなどで利き手が使えなくなるなど、使用途中で左右の変更が出来る点も評価が高まっています。
ヘッドの角度は変えられませんが、シリコン製で口元に優しく、弾力性があってすくいやすいのが特長の介護用スプーンです。スプーンはシリコン製で口元を傷つけない柔らかさですが、程よい弾力でお皿の食べ物を残さずすくい取ってくれます。
以下は、実際に使用した方々の声です。
柔らかすぎず硬すぎずという絶妙な弾力は、こんなにも用途を増やしているのですね。
ジャムやヨーグルト以外に離乳食にも良さそうですし、実際にお子様の人数分揃えているというママも多いようです。
介護を必要としている方はもちろん、介護を必要としない方にも喜ばれるスプーンです。
スプーンとお箸がひとつになった介護用スプーンです。
一言で言うと、一本のスプーンがピンセットのように左右に分かれているというもので、お箸(ピンセット)のように閉じたり開いたりして、食べ物を挟んで使用する事も出来ます。左右を閉じるとスプーンのようになり、スープもすくえます。
スプーンとお箸が一体化しているため持ち替える手間が省けるだけでなく、ピンセットのように一ヶ所がつながっているため、お箸を持つ事が困難な状態でも、「挟む」という動作が簡単にできるようになります。
これで野菜や麺類も食べやすくなりますね。突然のケガなどで利き手が使えない時にも、すぐに使いこなす事が出来る優れものです。介護以外のシーン、外国の方などお箸に慣れていない人にも役立つかもしれません。
手が不自由な方やサポートをする方にとって、食事は大変な作業となる場合も多いでしょう。そんな中でも、負担を減らし、安心して食事が楽しめる環境づくりに役立つスプーンを5つご紹介します。
フォークとスプーンのいいトコ取りをした、お箸の使用が困難になった人のための介護用フォークですが、介護を必要としていない方や赤ちゃん・高齢の方からも愛されています。
フォークとスプーンを持ち替える手間を省いているだけでなく、フォーク部分に125度という絶妙な角度がすくいやすさを実現、先端部分についている角度は、深めの器からのすくいやすさにつながっています。
実際に使用した方々からは、次のような声も寄せられています。
ご家族皆さんで同じフォークが使えるのも良いですね。普通のフォークでは難しい、麺類や汁物をスムーズに食べる事ができる「すくいやすいフォーク」。きっと良さが実感できるはずです。
シンプルなデザインの高齢者用フォーク。次のような方のためにつくられました。
ハンドル部分は、熱や衝撃に強いABS樹脂を採用。いつまでも清潔さを保ちます。食器洗浄機にも対応し、煮沸消毒も出来るため、お手入れも簡単。
小さすぎず大きすぎない程良いサイズのヘッド部分と、少し太めですべりにくいグリップが大変使いやすいと好評です。
介護用スプーンでご紹介した『バルーン スプーン』でも人気の青芳は、介護を必要とする人、介護をする人にもやさしい会社です。
ウィルアシスト高齢者用プラハンドルフォークは、シンプルなデザインなので、介護を必要としていない方にも違和感なくお使いいただけ、幅広い年齢の方の食卓でも活躍できるでしょう。家族全員が愛用者という方も多いです。
使いやすい角度に曲げられて、左右の手も自由に変えられるため、利き手を問わず使用できるだけでなく、スプーンとフォークのいいトコ取りした使いやすさ抜群の介護用品です。
ここでご紹介しているのはスポンジ付のタイプですが、このスポンジを取り付けることで柄を太くできるので、握力が弱い方から握りやすくなったと大好評です。スポンジは取り外し自由なので、必要に応じて調整できます。
スポンジ(単体でも購入可能)は、次の3種類があります。
スプーンとフォークが1つになっているので、持ち替える手間も省けます。先端が丸くなっており、口にやさしいだけでなく、食べ物が落ちにくい形状です。
スポンジを外した状態では、ホテルやレストランでも使えるスリムでシンプルなデザインなので、介護を必要としない方など多くの方にもお使いいただけます。
グリップの素材「エラストマー」は、医療関係に使われ滑りにくいのが特徴です。グリップの形状も太めで中央部分が細くなっている為、手にフィットしやすく安定した握りを実現。
さらに、ゴムバンドをかけられるくぼみもあるので、手元の安定が増し安心して食事を楽しむ事が出来ます。(ゴムバンドは市販品をご利用ください)
また、このグリップは中が空洞になっており、非常に軽いという点でも握力のに自信がないという方々に喜ばれています。
先端の形状は先割れで、フォークとスプーンの良さを持ち合わせているため、食べ物をすくいやすく、食べやすいのは当然ですが、口先がテーブルにつかず浮いた状態で置いておけるので、清潔に使うことができます。
実際に使用した方から、「利き手が不自由になった家族にとって、食事環境の改善だけでなく、自信を取り戻すことにもつながった」との声が寄せられています。
ハンドル部分が使いやすい角度に曲げられるので、口に運びやすく左右どちらの手でも使える介護用フォークです。シリコンの柔らかさが口元に優しく安心です。
グリップも太めで握りやすいのですが、「シリコンスポンジハンドル」(別売り)をさし込むと、より一層握りやすくなるので、握力に自信がないという方にも安心してお使いいただけます。
耐熱温度は、-20〜200度。食器洗浄機・乾燥機に対応しており、煮沸消毒も可能なので、清潔に使えて安心です。(別売りの「シリコンスポンジハンドル」も耐熱温度は200度です)
実際に握力の弱さや手先を動かすのが難しいという方からも、口に優しく軽い、そして食器に触れても柔らかいのでカチャカチャとうるさくないなど人気が高いです。
介護を必要とする方・される方にとって、どんなものが良いのか?最適な介護用スプーン・フォーク選びに出てくる疑問と解決のヒントをご紹介します。
介護用スプーンの「柔らかい」「軽い」「握りやすい」「曲げられる」などの特徴により、口元に運ぶ時にスプーンが口に当たっても怪我をしにくいことや、握力が弱い方もスプーンを落としてしまうことなく口元まで運ぶ事ができるなど、「自分のちからで食事ができる」ことをサポートしてくれます。
自分でできるということで、食事の楽しさを実感したり、自信を取り戻す事ができたりという大切な経験も可能にしてくれるという点も大きなメリットとなります。
介護用のスプーンやフォーク、食器など(介護用自助具)は、介護保険の対象外です。対象となるのは、腰掛便座、入浴補助用具の他、簡易浴槽や移動用リフトのつり具部分などです。
ここまで、介護を必要とする方々に寄り添い、食事で活躍する介護用スプーンと介護用フォークをご紹介してきましたが、曲げて使えるタイプのものや、先端が柔らかく口や器にも優しいもの、グリップの太さや軽さ・フィットしやすいデザインなど、種類は様々です。
介護用スプーン・フォークを利用する方の手の動かし易さや握力、身体全体の状況に合うものを選ぶのは当然ですが、近くでサポートをする方にとっても安全で使いやすいものへのこだわりを妥協せずにすみそうですね。
あなた自身・あるいはあなたの大切な人の食事を楽しみ、美味しさを実感できる時間を増やし、『自分で出来ること』と『自信』を取り戻すキッカケづくりに是非活用してくださいね。