裁断機はあまりなじみがないかもしれませんが、自宅での書類整理や書籍、雑誌をデータ化する“自炊”におすすめです。
裁断機を選ぶポイントとおすすめ商品8選、裁断機購入で気になる疑問点などをご紹介します。
山田貴史
某大手イヤホン・ヘッドホン専門ショップ元販売員です。10年間勤めていました。初心者から専門家レベルの接客経験があるので、読者様それぞれのニーズにあった情報をお届けします。
プロフィール詳細へ>>
裁断機はあまりなじみがないかもしれませんが、自宅での書類整理や書籍、雑誌をデータ化する“自炊”におすすめです。
マンガやビジネス書を裁断してスキャンし、データ化すればオリジナルの電子書籍として扱うことができます。
おすすめのメーカー・ブランドはカール・プラス・マイツといった事務用品を扱う3社をピックアップ。
それぞれのおすすめアイテムを紹介しています。
裁断枚数・サイズ・重さから選ぶ方法や、買うべき価格帯をしっかりチェックしながら自分にぴったりの裁断機を見つけましょう。
ママアイテム編集部
裁断機は一度に複数枚の紙が裁断できて便利なアイテムです。カッターやはさみを使うより、とても効率よく作業が行えます。使い勝手の良い裁断機を必要としているなら、用途に合わせて下記の4項目をチェックしましょう。
裁断機の裁断可能枚数は、アイテムによってかなり違ってきます。10枚程度のものもあれば、500枚のカットが可能なものも。
用途に合わせた裁断可能枚数のアイテムを選びましょう。自炊を目的としているなら数百枚裁断できるタイプがおすすめです。
簡易的なものなら1kg程度の軽量なものがあります。自宅で頻繁に出し入れするなら軽量サイズを選ぶと良いでしょう。取っ手が付いていたり、折りたためてコンパクトに収納できるタイプもあります。
A4サイズが主流なので、一般的に使われる書類のサイズなら問題ないでしょう。サイズも重さも大きくなりますが、もっと大きいサイズを裁断できるアイテムも存在します。
裁断機の刃は、切れなくなれば交換するか、研ぎ直す必要があります。替刃が用意されている裁断機が多くあり、刃の交換も簡単に行えるアイテムがほとんどです。替刃の価格も本体購入時にチェックしておきましょう。
替刃がなく研いで使う裁断機もありますが、自分でメンテナンスできない場合は専門の業者にお願いすることができます。自社製品を自社でメンテナンスしてくれるメーカーもあるので、長く使いたいならそれを利用するのも良いでしょう。
裁断機はトイ系の簡易的なものから本格的なものまで、サイズも重さも価格もピンキリです。どの価格帯が一番売れていて、どのあたりを選べばいいのかという参考にしましょう。
最安値価格帯 | 売れ筋価格帯 | 最高値価格帯 |
---|---|---|
850円~ | 1,500円~38,600円 | ~400,000円 |
売れ筋ランキング1位は1,500円のA4サイズの裁断機でした。そして、2位以降には3万円前後のアイテムが並んでいます。独自に統計を取った上位30位の商品の中では、数千円から数万円のものまで幅広い価格帯が人気です。
その中でも40~50枚裁断できるA4タイプで、1万円前後の商品が多く見られました。最高価格帯のアイテムはA3サイズを400枚裁断可能な自動裁断機です。オフィスに設置するような業務用タイプになっています。
事務用品に分類される裁断機は、扱うメーカー・ブランドも事務用品に精通しています。
デザイン・コンパクトさ・裁断可能枚数など、各社こだわりのポイントが違うので、用途に合わせたメーカーから選んでみるのも良いでしょう。
裁断機を始め、シュレッダー・大型穿孔器などの大型事務用品を扱う日本の文具メーカーです。その他にクリップやブックエンドなどの小物文具も扱っています。
現在主流になっている刃をスライドさせるタイプの裁断機を開発したのがこのカール事務器で、シェアは国内トップクラスです。
事務家具から小物文具まで大小さまざまな事務関連用品を扱っているメーカーです。子会社では電子機器を扱っているなど、幅広いジャンルの商品を開発しています。
事務用品の通信販売会社として知られるアスクルもプラスの子会社で、自社製品を多数取り揃えてあります。
事務用裁断機を専門に扱う世界屈指の裁断機メーカーです。栃木県に本社があり、自社工場で製造しています。
家庭用のペーパーカッターから電動裁断機までサイズ・裁断可能枚数・裁断方法に至るまでさまざまなアイテムが揃っています。自炊目的で購入するなら、マイツのアイテムが使いやすいでしょう。
用途によって裁断したい枚数は違ってきます。自分の使用目的に合っているのかを判断する重要ポイントを下記の4つに分類しました。
そのポイントを押さえながら、各アイテムごとにしっかりと商品の魅力を解説します。
書籍を購入しても紙媒体だと置き場に困ります。電子書籍として出されていないものは、アナログで購入する以外に方法がありません。そんな時は、自分で裁断機を使って自炊してみましょう。
オリジナルで電子書籍化すれば、本に場所を取られませんし、持ち歩きにも便利です。そんな電子書籍化におすすめな裁断機を一番におすすめします。
自炊用裁断機で今一番の売れ筋であるこのアイテムは、1.5cmの厚さに対応しています。押し込みタイプですが、力を入れずに裁断できるので女性でも軽々扱えるでしょう。
裁断力に優れていながら、自炊裁断機の中では国内最小・最軽量を誇っています。従来のものに比べて軽く、持ち運びできて収納も簡単です。折りたたんで収納できるので、邪魔になりません。
カットラインは赤いLEDライトで表示してくれるので、ミスカットが少なく済むでしょう。別売りで替刃も販売されていて、切れ味が悪くなった時にも交換して使い続けられます。
180枚同時裁断可能なので、自炊だけでなくオフィスでも役立ちます。チラシの作成や配布書類のカットなどにも使えるでしょう。自宅やオフィスに限らず用途を選ばないマルチなアイテムです。
最近では、必要以上に物を持たない『ミニマリスト』な生活をする人が増えています。書籍もデータ化して、扱いやすいように管理してみましょう。
そのために必要な自炊向きの裁断機を4選選びました。薄い雑誌から分厚い本まで用途別に解説します。
10枚程度の裁断が可能で、雑誌や小冊子の自炊にぴったりです。一度に裁断可能な枚数が10枚ということなので、ストッパーが装着できる枚数なら数回にわけて同じ場所での裁断ができます。
替刃は直線・ミシン目・フッ素コートの3枚です。用途に合わせて簡単に交換できます。ミシン目刃なら切り取り線が作れるので、チラシやチケット作りにも最適です。
フッ素コート刃はのりやテープの粘着物がつきにくいので、印刷したシールの裁断にも役立ちます。スクラップ用の裁断などにも使えて便利です。PPフィルムや硬質ビニールなどの紙よりも薄い素材も楽に裁断できます。
1.1kgの軽量で持ち運びに便利な取っ手付きです。自宅内やオフィス内の移動も軽々行えるでしょう。
約160枚もの裁断が可能な大型裁断機。A4長辺のサイズが裁断可能なので、A3サイズのヨコ分割も問題なく行えます。カットラインをLEDで表示してくれるカットミスが起こりにくい安心機能付き。大盤中央に13cm表示されます。
カットライン用の乾電池2本も付属されているので、届いてすぐに使えて便利です。レバーを押すだけでカットでき、作業効率のアップにもつながるでしょう。
本体は13kgと少々重さがあるので、固定設置すると扱いやすいタイプです。別売りで替刃も販売されているので、切れ味が悪くなっても簡単に交換できます。交換の際も刃先がむき出しにならないカバー付きのまま行えて安全です。
ハンドルロックレバーと予備ロックで2重にロックが行えるので、子どものいる家庭でも安心して使うことができます。
裁断可能枚数400枚という強力な裁断力を持つアイテムです。紙質によっては500枚も可能だとか。分厚い書籍やハードカバー本までしっかりと裁断してくれます。これがあれば積もり積もった書籍の電子化もスムーズに行えるでしょう。
310mmまでのグリッド付きで正確に裁断できます。安全ロック付きでケガの心配もなく安心して使えます。
別売りの専用替刃があるので、切れ味が悪くなっても大丈夫です。付属の刃交換補助パーツを使えば刃を触ることなく安全に交換できます。
これだけ大型の裁断機なので、オフィスなどのビジネスシーンにも活躍してくれるでしょう。厚みのあるものを裁断するのにぴったりなアイテムです。正確な切れ味で、自炊だけに限らず製本にも使えます。
安全ロック付きでケガの心配もなく安心して使えます。最初に少しセッティングすれば、すぐに厚い書籍の裁断に取り掛かれます。コピー用紙400~500枚の厚さに対応しているので、ビジネス書籍やマンガも効率よく自炊できるアイテムです。
仕事や趣味など幅広く活用できます。週間雑誌などの厚みのある量を一度に裁断できるので、正確な切れ味が要求される製本にも役立ちます。
書籍1,000冊ほどが刃の交換サイクルとされているので、同時に替刃を購入しておくと良いでしょう。
受け皿に関しては500冊程度の裁断で別面に交換が必要なので、表裏左右の4方向を使えば1本で2,000冊が交換目安になっています。替刃が付属されているので、最初に購入しておく手間が省けて便利です。
自宅で使うなら数枚裁断できればいいということの方が多いでしょう。ですが、オフィスではとても多くの書類を扱います。そのため、裁断する枚数は自宅の比ではないでしょう。
オフィスでも活躍してくれる業務用裁断機なら、仕事の書類もたくさん扱えて効率よく作業が行えます。もちろん、自宅でも使える優れものです。
台と一体型になっている大型の業務用裁断機です。紙だけでなく、金属の板でも0.5mmの厚さまで裁断できます。DIYでアルミ板などを裁断するのにも重宝してくれるでしょう。
ダンボールや厚紙なら4mmの厚さまで裁断可能です。800mmの長さに対応しているので、図面や服飾のパターンの裁断にも使えます。
紙押えはフットペダルでしっかりと書類を固定でき、裁断時のズレを防止して仕上がりを正確なものにしてくれるでしょう。
切断する素材によって刃の欠け具合が変わってくるので、金属を使用する場合は4~6回ペースで研磨が必要になるようです。幅広い用途に活用できるマルチアイテムになっています。
分厚い週間雑誌も一発で裁断できる高性能なモデルです。商品到着時には組み直しが必要ですが、レバーを取り付けるだけで簡単にセッティングできます。
サクサク裁断できるので作業効率がよく、自炊作業もスムーズに行えるでしょう。会社で使用するなら、ビジネス書籍を用いたマニュアルを作るのにも便利です。
本体に重みがあることで大量枚数の裁断を可能にしました。17kgと少々重めですが、出し入れせずに特定の場所に設置するなら問題なく使えます。
グリット付きで正確にカットが可能。安全カバー付きで万が一の時も安心です。ストッパーはハンドルを回してしっかりと圧をかけるので、書類や書籍が裁断中にずれる心配もありません。
先ほど紹介した『JBカッター JB-1100』の卓上型です。切れ味や性能はほとんど変わりなく、小型化することに成功しました。
710mmという特大サイズの裁断が可能なので、大判の書類を扱う仕事にぴったりです。また、アルミ箔や銅箔なども裁断可能で、事務だけでなく工場や製品開発のオフィスでも役立ちます。
振り子式で、てこの原理を利用しているので少ない力でしっかりと裁断することができます。安全カバー付きで指の進入を防ぎ、危険を回避できる設計です。
27.2kgと少々重量がありますが、この重さが裁断時の安定感を与えています。これによって、金属の裁断をも可能にしました。スペースを確保すればとても使い勝手の良い商品なので、オフィスでも大活躍してくれることでしょう。
裁断機は家庭用から業務用まで、大きさも用途もさまざまなのはすでに理解していると思います。その上で、裁断機を購入する前に知っておきたいという質問や、疑問がたくさん寄せられてきました。
ここでは、裁断機を購入する時にちょっと気になる疑問・質問で多かった3つを紹介します。
日本の大手通販レンタル会社であるDMMでは、スキャナと裁断機の配送レンタルを行っています。
2日間のレンタルで両方合わせて5,500円からです。短期間でまとめて使いたい場合なら、裁断機とスキャナを新たに購入するよりコスト面や手軽さが良いようです。
また、都市部のみの展開とはなりますが、海外企業のフェデックスが運営しているキンコーズへ行くと、1cmの厚みに対して100円で店員さんが裁断してくれます。
その代わり、あまり切断面が綺麗でなかったり、分割で裁断した大きさがそろっていない場合があるようです。あまり精度を求めていないならキンコーズでも問題ないでしょう。
カバー・ハードカバーを外し、裁断機にセッティングして切るだけです。裁断機に入らない場合は分割すると裁断しやすくなります。
本の“のり”の部分が残らない程度に端を切断すると、上手に書籍を分解することができます。後からスキャンする時に、のり部分が残っていると作業がストップしてしまう可能性もあるので注意が必要です。
また、あまり中央に寄りすぎると端がスキャンされず、文字が読めなくなる可能性もあるので裁断の位置をしっかりと決めておかなければなりません。これさえ気をつけていれば、書籍の裁断が上手に行えるでしょう。
今回紹介したマイツのJBカッターシリーズは、A1サイズの長辺にも対応しています。
他にもA3より大きいサイズを裁断できるアイテムがたくさんあるので、ぜひ探してみてください。
自炊しようと積み上げられた書籍が溜まっていませんか。ひとつひとつカッターで作業していると、裁断するのが億劫になってなかなか進まないものです。裁断機を買うほどではないと思っている人もいるかもしれませんが、効率の良さはカッターとは比べ物になりません。
オフィスで使用されてきた裁断機ですが、その活躍の場はビジネスシーンだけに留まりません。今や個人で所持している人も増えていて、自炊以外にもはさみやカッターを使うより正確な直線で裁断できるのが人気です。
今回紹介したおすすめアイテムの中から、自分の目的にあったアイテムが見つかると嬉しいです。裁断機はメーカーも種類も豊富なので、きっと探しているタイプのものが見つかるでしょう。