ニコンの望遠レンズは色の正確さや、影の表現に優れているおすすめのレンズです。たくさんあるニコン純正の望遠レンズから、おすすめのレンズをFX、DXフォーマット合わ...
山田貴史
某大手イヤホン・ヘッドホン専門ショップ元販売員です。10年間勤めていました。初心者から専門家レベルの接客経験があるので、読者様それぞれのニーズにあった情報をお届けします。
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ニコンの望遠レンズは色の正確さや、影の表現に優れているおすすめのレンズです。
たくさんあるニコン純正の望遠レンズから、おすすめのレンズをFX、DXフォーマット合わせて10点挙げます。
子供の運動会向きのレンズ、天体観測向きのレンズも例に挙げていますので、参考にしてみてください。
フルサイズ機のFXフォーマット望遠レンズは、7点の紹介です。
望遠のズームレンズから超望遠レンズまで、幅広く見ていきましょう。
気に入ったニコン望遠レンズがきっと見つかります。
ママアイテム編集部
レンズによって、その性質や撮影できる範囲が全然違う一眼レフカメラ。中でもニコンの望遠レンズについて、選び方を解説します。
望遠レンズというと、まるでバズーカのような、大きなレンズを思い浮かべる方も多いでしょう。望遠レンズは構造上、どうしても長く大きくなってしまいます。
大きいということは重いということでもあります。撮影には移動がつきものです。カメラとレンズを撮影地まで運ばなくてはなりません。カバンに入るか、移動の際十分に持ち運べる重さか、というのも大事なポイントです。
ニコンのレンズで重要な要素が、FXフォーマットとDXフォーマットです。
35mmフルサイズであるFXフォーマットと、APS-Cに対応しているDXフォーマットに分かれており、カメラとレンズもそれぞれに対応しています。
どちらのカメラでも両方のレンズを使うことはできますが、写る範囲が変わります。FXフォーマットのカメラは大きく重たい傾向にあるので、レンズ込みでカバンに収まるかどうかは大切なポイントです。
望遠レンズには様々なレンズが存在します。そもそも望遠レンズとは、標準レンズよりも焦点距離が長く画角の狭いレンズ全般を指します。焦点距離により中望遠、超望遠という言い方もありますが、決まった定義はありません。
例えば運動会で、走っている子供を撮影した後に、隣りにいる家族を撮影したいという場合。せわしないき運動会では、できればレンズを替えずにそのまま撮影したいです。
そのような場合は焦点距離が広い望遠レンズを選びましょう。焦点距離が狭いと、被写体との距離が一定でなければ上手く写真が取れず、レンズをいくつも使い分ける必要があります。
手振れ補正には大きく分けて、光学式と電子式の2種類が存在します。おすすめは光学式の手振れ補正です。電子式は静止画に弱く、画質が劣化する場合があります。
光学式の手振れ補正には、補正レンズを動かすレンズシフト方式、イメージセンサーを動かすセンサーシフト方式、レンズユニット全体を動かすレンズユニットスイング方式という3つの方法があります。
三脚を使わずに撮影することが多いなら、手振れ補正機能は必須です。特に望遠レンズは少しのブレが大きな差として現れてしまうため、できるだけ手
振れ補正機能付きのレンズを選んでください。
ニコンのカメラはボディに手ぶれ補正機能がありません。ニコン純正の手振れ補正機能付きレンズには、名前に「VR」という文字が付きます。望遠レンズを購入する際は「VR」の文字に注目してください。
一眼レフカメラのオートフォーカスモーターは、カメラ本体に付いている場合とレンズに付いている場合の、2パターンあります。
オートフォーカスモーターが本体に付いていない場合、モーター付きのレンズを選ばなければ、オートフォーカスを使うことができません。ニコンではエントリー機(初級機)の本体には、オートフォーカスモーターがありません。
まずは自分の所持しているカメラの本体に、オートフォーカスモーターが付いているか調べましょう。付いていないカメラの場合、レンズを購入する時にはモーター付きの物を選びましょう。
ちなみに本体、レンズ共にオートフォーカスモーターが付いている場合は、レンズのモーターが優先して使われるので、安心してください。
こちらもレンズの名前で区別が可能で、「AF-S」「AF-P」と付いていればオートフォーカスモーターがレンズに付いています。これらはニコンのどのカメラでも、オートフォーカス機能を使うことができます。
「AF」だけの場合は、本体にオートフォーカスモーターが付いていなければ、オートフォーカス機能は使うことができません。
例えば鳥をメインに撮りたい、子供の運動会で使いたい、鉄道の写真が撮りたいといった、動く被写体が撮りたい際は、このことを忘れずにレンズを購入しましょう。風景の撮影ではそこまで重要な要素ではありません。
カメラを買う時に、ニコンかキヤノンかを迷う方は多いと推測されます。現在は技術が進歩し、そこまで大きな隔たりではなくなっています。
一般的に、ニコンは黒い写真に強いと言われています。影の表現や色をそのまま表してくれます。一方で、キヤノンは肌の色をキレイに写し、人物写真を得意とします。逆にニコンは肌色に弱い傾向があります。
ニコンの強みは表現の正確さにあります。発色の美しさではなく、ごまかすことなく写真を撮影してくれます。表現も繊細です。
ニコンの望遠レンズを語る上で外せないのが、ナノクリスタルコートです。レンズの反射を防止するニコン独自の技術で、ゴーストやフレアを最大限減らすことができます。
ゴーストとは光の玉など、意図していない光が写真に写り込んでしまう現象です。フレアは強い光を受け、画面が白く飛んでしまう現象を指します。
ゴーストやフレアは写真の味となることもありますが、緻密な写真の場合は不要な要素です。ナノクリスタルコート加工で、これらの現象を抑えることができます。
EDレンズ、スーパーEDレンズも大きなポイントです。EDレンズとは特殊低分散ガラスを用いたレンズのことで、写真の色のにじみである色収差を極力抑えてくれます。
最近ではほとんどのニコン純正望遠レンズに、ナノクリスタルコート加工が施され、EDレンズあるいはスーパーEDレンズが使用されています。
大きさ、重さという基本情報と共に、レンズを購入する上で欠かすことのできないポイントをまとめました。F値、焦点距離などが、すぐにわかる仕様となっています。
よく聞く開放F値というのは、レンズの絞りを最も開いた状態を指します。この数値が小さいほど光を取り込むことができる、明るいレンズということです。
運動会で子供の写真が撮りたいと思う方は多いでしょう。絶対に外せないポイントはオートフォーカス機能です。手持ちで撮影する場合は脇を締め、カメラボディとレンズをしっかり固定して撮影します。
カメラをシャッター優先オート(S)モードに設定し、シャッタースピードを速くしておきます。一瞬を切り取った写真を撮影することができます。
シャッタースピードを遅く設定すると、動きがブレて時間の経過がわかる写真を撮ることができます。
さらに運動会では、バッテリーと容量の大きな記憶媒体の準備を忘れずにしましょう。バッテリーは予備分を持っておくと安心です。
70mm~300mmと、幅広い焦点距離をカバーするFXフォーマットの望遠レンズです。このレンズでしたら、子供が遠くで走っていても近くを通過しても、その姿をレンズに収めることができます。
最短撮影距離は1.5mと、望遠レンズの中では短めの数値。近くを走る子供の姿も捉えることができます。FXフォーマットで望遠レンズを考えている場合、基本の望遠レンズと言えます。
こちらはDXフォーマットレンズです。軽く、本体と合わせても、女性でも簡単に持ち運ぶことができます。手持ち撮影でも体に負担を掛けることなく、1日持ち歩くことができるでしょう。
画角は35mm判換算で焦点距離82.5mm~300mmと同様です。55mm~200mmと幅広い焦点距離をカバーしており、最短撮影距離は1.1mと短く、運動会では大活躍しそうなレンズです。
とんでもないレンズです。焦点距離105mm、開放F値1.4、オートフォーカスありという、2016年に誕生した類を見ない優秀レンズです。開放F値が小さく、明るいレンズと言えます。
一方で、運動会へ持っていくとなると難易度は高め。玄人向けのレンズと言えるでしょう。
F値が小さいということは被写界深度が浅く、単焦点ということも合わせて、ピントを合わせるのが難しいです。使いこなせるようになれば、最高の写真が撮れるでしょう。
焦点距離が幅広く、400mmという超望遠まで撮影可能のレンズです。手振れ補正機能はCIPA規格準拠で4.0段、三脚使用時のブレ補正ありと、ブレに強いのが嬉しいポイントです。
ここまで焦点距離の幅があるレンズなら、運動会で困ることはないでしょう。ただし最短撮影距離は1.75mで、すぐ隣りを子供が走っていく場合には向かないレンズです。位置取りには気を付けましょう。
ブレには強く、CIPA規格準拠では4.5段、三脚使用時のブレ補正ありというスペックです。焦点距離は望遠~超望遠をカバーし、望遠レンズ特有の圧縮効果を十分に楽しむことができます。
難点はその重さです。本体だけで2kgを超えているので、撮影時はもちろん三脚を使うことになるでしょう。カメラ、重たいレンズ、三脚を持っての移動が、1番の難関かもしれません。
望遠レンズといえば天体写真という方も多いかと思います。一眼レフと望遠レンズ、三脚さえあれば、綺麗に夜空を撮影できます。シャッターを押すリモコンがあると、ブレを最小限に抑えることができます。
天体写真を撮ってみたいという方は、ぜひ一度お手持ちのレンズを三脚に載せ、撮影してみてください。標準ズームレンズでも撮影が可能です。天体の撮影は開放F値の小さいレンズが基本です。
マニュアル(M)モードを使います。絞りを開き、シャッタースピードは遅すぎると星が動いてしまうので、15秒以下に。ISO感度は最低でも1600で、マニュアルにてフォーカスを合わせましょう。
焦点距離が70mm~200mmと幅広く対応しており、夜空全体や星座の撮影に適しているレンズです。重さも1kg未満と、あらゆる用途に使えそうなFXフォーマットの万能タイプレンズです。
夜空を撮るといっても、レンズによって撮ることのできる範囲は大きく変わります。焦点距離70mmと200mmでは、全く様相の異なる写真が撮れます。撮り比べしてみるのもおもしろいでしょう。
2009年に発売された望遠レンズですが、開放F値2.8を誇る、明るい望遠レンズです。できるだけ開放F値の小さいレンズを求める天体観測には、もってこいのレンズと言えるでしょう。
焦点距離も幅広く、70mm~200mmをカバーしています。一方で、重さは1.5kgを超えるため、遠征にて天体観測をする場合、三脚と合わせて荷物は重くなります。その価値のあるレンズです。
開放F値2.8の明るいレンズです。絞りを全開にして撮影すると画質が下がる傾向があるので、天体写真を撮影する場合は1段絞ると良いでしょう。それでも十分なF値にて撮影することができます。
単焦点レンズなので撮ることのできる画角は限られています。おすすめは天の川の撮影です。川が流れるような星たちの濃淡を、しっかりと写すことができます。重さだけは要注意です。
35mm判換算だと画角は82.5mm~300mm相当の、DXフォーマットレンズです。軽く、DXフォーマットカメラで天体写真を始めるには最適です。様々な焦点距離で撮影してみましょう。
軽いだけではなく小型なのも嬉しいポイントで、天体写真に限らず風景写真や圧縮効果が欲しい撮影など、たくさんの用途で使用することができます。最短撮影距離が1.1mというのも、撮影の幅を広げます。
35mm判換算では画角が82.5mm~450mmと同様の、DXフォーマットレンズです。焦点距離が広く、1本の望遠レンズで様々な天体写真を撮影することができます。
焦点距離300mmにて、夜空を撮影してみましょう。肉眼では見ることのできない天体の世界の一端を、覗き込むことができます。
重さも530gと軽量で、旅行へ望遠レンズを持っていく場合でも対応することができます。旅行先で夜空を写真に収めるのも、良い思い出の1つとなるでしょう。
望遠レンズは決して安価な買い物ではありません。そのため、購入時には本当に合った望遠レンズなのかよく考える必要があります。この回答もぜひ参考にしてみてください。
おすすめの選び方や、おすすめ5選でも触れましたが、ニコンにはFXとDXの2つのフォーマットがあります。この2つは撮像素子が違います。
撮像素子とは光を電気信号に変換するセンサーのことです。当然、大きければ大きいほど、光を多く受け取ることができ、画質が向上します。画角も異なります。
FXフォーマットがフルサイズ、DXフォーマットがAPS-Cです。フルサイズとは35mmフィルム相当で、APS-Cは35mmフィルムよりは小さく、画角が狭くなります。
性能としてはもちろんFXフォーマットが優りますが、FXフォーマットは上級機のみに搭載されています。価格も高価です。なお、FXフォーマットレンズをDXのカメラで使うことも可能です。
逆に、DXフォーマットレンズをFXフォーマットのフルサイズ機に装着すると、どうなるのでしょうか。結論から言うと、使うことができます。
ただしフォーマットが違うので、ファインダーを覗くと周りが黒く見えます。これをケラレと言います。カメラ本体にクロップ機能が付いていれば、自動的にケラレが見えないよう画角を狭く撮影してくれます。
このようにレンズ自体問題なく使うことができますが、クロップとは元々撮影できる場所を切り取るという機能です。できればフルサイズ機では、FXフォーマットレンズを使いたいものです。
D5100は評価の高い一眼レフカメラです。ニコンでの位置付けはエントリー機(初級機)ですが、重さも適度で女性にも使いやすい良品です。今は後継のD5600がシリーズの最新となっています。
そんなD5100及び後継シリーズのおすすめ望遠レンズは、「AF-S DX NIKKOR 55-300mm f/4.5-5.6G ED VR」です。重さは530gで手振れ補正機能も付いており、幅広い焦点距離をカバーできます。
レンズメーカーのレンズを使うか、純正レンズを使うか、レンズを購入する時には大変悩むポイントです。レンズメーカーのレンズも優れており、性能も純正レンズと比べてほとんど遜色ありません。
安価に購入するならレンズメーカーのレンズですが、余裕があるのでしたら、純正レンズをおすすめします。レンズメーカーのレンズは、動作保証の対象外となるためです。
長く使うことが前提で、カメラやレンズを修理に出すことも考えると、総合的に純正レンズがおすすめです。
ニコンの望遠レンズについて、お分かりいただけましたか。望遠レンズは遠い物を撮るだけではなく、圧縮効果を狙ったり、一眼レフ独特の背景をボカした写真を撮ることができるレンズです。
最短撮影距離が長く、初めは慣れないかもしれませんが、使いこなせるようになれば標準レンズよりもおもしろい写真を簡単に撮ることができます。
その一方で高価なレンズも多く、気軽には購入できないパターンが多いです。情報をよく吟味し、できれば店頭で実物を見たり持ったりしてから、後悔のないよう購入に踏み切りましょう。